山形J2・6位からJ1 4年ぶり昇格
2014.12.08 09:00 Mon
今季6位のJ2山形が3位千葉に競り勝ち、4季ぶり2度目のJ1昇格を決めた。前半37分、FW山崎雅人主将(33)が決勝ヘッドを決め、ゲームキャプテンのGK山岸範宏(36)を中心に、虎の子の1点を守り切った。チームは、今季16年ぶりに監督復帰した石崎信弘監督(56)の下、最後までハードワークを貫き、残り1枚の昇格切符を勝ち取った。
1点を争う攻防に歓声とため息が交錯した。1-0のロスタイム。山形はゴール前で1度かわされた守護神・山岸が、千葉FWケンペスのミドルシュートを横っ跳びで阻止。同点となれば万事休す、絶体絶命の窮地を、チーム全員で何度もしのいだ。胴上げ3度、宙を舞った石崎監督は「全員が気持ちを強く持ちハードワークした結果」と叫んだ。
準決勝は、神懸かった山岸のロスタイム決勝ヘッドで4位磐田に引導を渡した。PO進出ぎりぎりの6位から、2戦連続の「下克上」で、上位2チームを差し切る。ミラクル勝ちの選手たちは、約1万人のサポーターと歓喜を爆発させた。
最後の1秒まで戦う気持ちを貫いた。山の神「モンテディオ」を象徴する山岸と、山崎主将の「山・山コンビ」が頼もしい。山崎主将が決勝ヘッドを決め、チーム最年長の山岸が体を張って1点を守った。
6月下旬、浦和から期限付きで移籍してきた山岸は、チームの柱として精神面でも大きな役割を果たしてきた。浦和で第3GKだった元日本代表GKは「山形から、キャリアを生かせるチャンスを頂いた。微力ながら少し恩返しできた」と感無量の様子。浦和一筋13年半。「浦和には感謝しかない。大きなベースで財産になっている。でも悔しいことの方が多い。その経験を山形の選手に知ってもらい、きっかけにしてほしい」。嫌われ役も覚悟しながらリーダーシップを発揮。その思いがチームに届いていた。
95年、NEC山形(旧JFL)で監督業をスタートさせ、今季16年ぶりに復帰した石崎監督も就任時の「公約」を果たした。監督生活20年目をJ1昇格で飾った石崎監督は試合前、PO挑戦3度目の千葉を「2度あることは3度あるんじゃよ」と挑発しつつ、自軍を精神的に優位に導く。自身は、06年柏と11年札幌に続く3度目のJ1昇格がはっきりと視野にとらえていた。
春季キャンプから全員守備、全員攻撃の運動量を求めてきた。今季登録された29選手中、リーグ出場がなかったのは3人のみ。いかに全員で戦ってきたかを物語る。初の決勝進出を決めている天皇杯を含め、総力戦でのシーズンだった。石崎監督は「選手はたくましくなってきた。次は天皇杯決勝」と続けた。今の山形の猛スパートは、G大阪とも堂々と渡り合える。【佐々木雄高】
<山形昇格データ>
◆3年連続下克上 J2で6位だった山形が3位の千葉を下し来季J1昇格。これで導入3年目のJ1昇格プレーオフは、3年連続で下位チームが勝ち残る下克上決着となった。
◆昇格請負人 石崎監督はJ2の監督として06年の柏、11年の札幌に続き3チーム目のJ1昇格。3クラブをJ1に昇格させた監督は、小林伸二監督、反町康治監督に次いで3人目の最多タイ記録。
提供:日刊スポーツ
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