イブラヒモビッチ2ゴールも、王者PSGがまさかのドロースタート《リーグ・アン》

▽2014-15シーズンのリーグ・アンが8日に開幕した。リーグ2連覇中の王者、パリ・サンジェルマン(PSG)は、スタッド・ランスとの開幕戦に臨み、2-2の引き分けで試合を終えた。

▽クラブ史上初の3連覇を狙うPSGは、敵地での開幕戦に向けてエースのFWイブラヒモビッチやキャプテンのDFチアゴ・シルバ、FWカバーニなど、昨シーズンの主力を揃って起用した。その一方で、今夏にチェルシーから加入したDFダビド・ルイスは招集外となり、同じく新加入のDFオーリエもベンチスタート。そのほかでは、調整の遅れているブラジル・ワールドカップ出場組のFWラベッシやMFマテュイディが欠場となった。

▽満員のスタッド・オーギュスト・ドローヌで幕を開けた2014-15シーズンのリーグ・アン。立ち上がりから相手を押し込むPSGは、開始7分に先制点を奪う。高い位置でボールを奪ったMFパストーレのスルーパスに抜け出したイブラヒモビッチが、GKとの一対一を制した。

▽イブラヒモビッチのオープニングゴールで勢いに乗るPSGは、その後も畳みかける攻めを見せる。15分過ぎにはFWルーカス・モウラ、イブラヒモビッチがボックス内でGKと一対一の場面を迎えるが、この決定機を決めきれない。さらに19分には幸運な判定からPKを得るが、キッカーのイブラヒモビッチが放ったシュートはコースが甘く、相手GKに止められてしまう。

▽すると、再三の決定機を追加点に結び付けられないPSGは、ここからまさかの展開を強いられる。22分、自陣右サイドで与えたFKから壁にディフレクトしたボールがGKとディフェンスラインの間に入ると、これをMFオニアンゲに押し込まれ、同点ゴールを献上。さらに35分には攻撃から守備の切り替えの拙さからMFデヴォーとFWシャルボニエの2人に完璧に崩されて、デヴォーに逆転ゴールを許してしまった。

▽まさかの1点ビハインドで前半を終えたPSGは、後半立ち上がりから攻勢を見せる。しかし、この後半もカバーニらが再三の好機をモノにできない。それでも、攻め続けるPSGは62分にようやく追いつく。ボックス左に抜け出したイブラヒモビッチが角度のないところから放ったシュートをGKプラシドが弾ききれず、ボールがゴールラインを割った。

▽その後、勝ち越しゴールを目指すPSGは若手FWバエベックを投入し、試合終盤にかけて猛攻を仕掛ける。だが、粘り強い相手の守備を最後まで崩しきることはできず、試合は2-2のままタイムアップ。3連覇を目指すPSGの2014-15シーズンは、まさかのドロースタートとなった。