アメリカとの延長戦を制したベルギーが準々決勝アルゼンチン戦へ《ブラジル・ワールドカップ》
2014.07.02 07:42 Wed
▽ブラジル・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦、ベルギー代表vsアメリカ代表がサルバドールのアレーナ・フォンチ・ノヴァで行われ、0-0で迎えた延長戦を2-1で制したベルギーが準々決勝に進出した。
▽グループHを3連勝で突破したベルギーと、ドイツやポルトガル、ガーナと同居した死のグループを1勝1分け1敗で乗りきったアメリカが相まみえた一戦。ベルギーは、そけい部の負傷により欠場の可能性があった主将のコンパニが先発に名を連ね、[4-3-3]の布陣で、前線に右からミララス、オリギ、アザールと並べた。
▽26℃の晴れ、湿度86%というコンディションの中で始まった試合は、キックオフ直後にベルギーが決定機を演出する。開始40秒、右サイドのデ・ブライネからのボールをゴール正面で受けたオリギがDFを瞬発力でかわしてボックス右へ抜け出し、GKと一対一となる。先発に抜擢された19歳FWはゴール左隅へシュートを放ったが、これはGKハワードに右足でブロックされた。
▽前半の半ばにかけては主導権争いが繰り広げられる。ボール奪取から縦に早い攻撃を仕掛けるアメリカは20分、ブラッドリーとのワンツーでゴール正面に侵入したデンプシーがシュートに持ち込むも、GKクルトワの正面。一方、ショートパスをつなぎながらフェライーニの高さ、オリギのスピードを生かした攻めを見せるベルギーは23分、中盤でボールを奪ったヴェルトンゲンがそのまま持ち上がってラストパス。これを受けたデ・ブライネがボックス内でシュートに持ち込んだが、これはわずかに枠の左へ外れた。
▽32分にはアメリカにアクシデントが発生する。右サイドバックのジョンソンが負傷のためプレー続行が不可能となり、イェドリンとの交代でピッチを後にした。
▽ハーフタイムにかけては、ポゼッションを高めて能動的に仕掛けるベルギーに対して、アメリカは高速カウンターで対抗する。しかし、両者ともに決定機をつくることができず、ゴールレスのまま前半を終えた。
▽迎えた後半も前半と同様の展開となる。積極的に先取点を目指したベルギーは47分、右サイドからデ・ブライネが上げたクロスをニアでメルテンスが何とか合わせる。このシュートがループ気味にゴールマウスへ向かったが、GKハワードが冷静に処理。試合の均衡は破れない。
▽攻勢に出続けるベルギーは、56分にもゴールに近づく。アルデルヴァイレルトが右サイドから上げたクロスをオリギが頭で合わせたが、シュートはクロスバーに直撃。続く58分にはボックス左でヴェルトンゲンが枠内へ鋭いシュートを放ったが、GKハワードのセーブに遭う。さらに60分にはオリギのラストパスからメルテンスが決定機を迎えるが、ここも決めきれない。
▽後半、完全に一方的な試合としたベルギーは、71分にもビッグチャンス。ミララスの仕掛けからボックス右でフリーのオリギが決定機を迎えるも、シュートはコースが甘く、GKハワードに防がれる。76分にはオリギの好プレーからディフェンスライン裏へ抜け出したミララスがゴール右隅へシュートを放つも、ここもGKハワードに驚異的な反応で右足を出されてゴールを割れない。さらに、79分にもアザールが決定的なシュートを放ったが、またもエバートンGKが立ちふさがる。
▽後半終了間際にはベルギーのコンパニ、アメリカの途中出場FWウォンドロウスキがそれぞれチャンスを迎えるも、どちらも得点には至らない。結局、試合は決勝トーナメント1回戦の8試合中5試合目となる延長戦に突入した。
▽迎えた延長戦では、オリギに代えてルカクを投入したベルギーが、ついにGKハワードの牙城を崩した。延長前半3分、右サイドでDFベスラーを振りきったルカクが折り返しのボールを入れると、最後はデ・ブライネがコースを突くシュートをゴール左隅に流し込んで、試合の均衡を破った。
▽その後、ベルギーはルカクが2度のチャンスを迎えるが、いずれも集中をきらさないGKハワードにセーブされて追加点とはならない。それでも、延長前半15分にはデ・ブライネのパスに抜け出したルカクがゴールを陥れて2-0とした。
▽延長戦で2点差がついたことで試合は決したかに思われたが、アメリカが不屈の精神を見せて猛反撃に出る。すると延長前半2分、途中出場したばかりの19歳MFグリーンが、ゴール前でブラッドリーの浮き球パスを巧みにボレーで合わせてネットを揺らし、アメリカが1点差に詰め寄った。
▽その後、アメリカは延長後半9分にFKのサインプレーからデンプシーがゴール正面に抜け出すも、シュートはGKクルトワのビッグセーブに阻まれる。結局、ベルギーが2-1で何とか逃げきり、ベスト4に進出した1986年大会以来、2度目となるベスト8進出を果たした。ベルギーは今後、5日にアルゼンチン代表と4強入りを懸けて戦う。
▽グループHを3連勝で突破したベルギーと、ドイツやポルトガル、ガーナと同居した死のグループを1勝1分け1敗で乗りきったアメリカが相まみえた一戦。ベルギーは、そけい部の負傷により欠場の可能性があった主将のコンパニが先発に名を連ね、[4-3-3]の布陣で、前線に右からミララス、オリギ、アザールと並べた。
▽26℃の晴れ、湿度86%というコンディションの中で始まった試合は、キックオフ直後にベルギーが決定機を演出する。開始40秒、右サイドのデ・ブライネからのボールをゴール正面で受けたオリギがDFを瞬発力でかわしてボックス右へ抜け出し、GKと一対一となる。先発に抜擢された19歳FWはゴール左隅へシュートを放ったが、これはGKハワードに右足でブロックされた。
▽前半の半ばにかけては主導権争いが繰り広げられる。ボール奪取から縦に早い攻撃を仕掛けるアメリカは20分、ブラッドリーとのワンツーでゴール正面に侵入したデンプシーがシュートに持ち込むも、GKクルトワの正面。一方、ショートパスをつなぎながらフェライーニの高さ、オリギのスピードを生かした攻めを見せるベルギーは23分、中盤でボールを奪ったヴェルトンゲンがそのまま持ち上がってラストパス。これを受けたデ・ブライネがボックス内でシュートに持ち込んだが、これはわずかに枠の左へ外れた。
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▽迎えた後半も前半と同様の展開となる。積極的に先取点を目指したベルギーは47分、右サイドからデ・ブライネが上げたクロスをニアでメルテンスが何とか合わせる。このシュートがループ気味にゴールマウスへ向かったが、GKハワードが冷静に処理。試合の均衡は破れない。
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▽後半、完全に一方的な試合としたベルギーは、71分にもビッグチャンス。ミララスの仕掛けからボックス右でフリーのオリギが決定機を迎えるも、シュートはコースが甘く、GKハワードに防がれる。76分にはオリギの好プレーからディフェンスライン裏へ抜け出したミララスがゴール右隅へシュートを放つも、ここもGKハワードに驚異的な反応で右足を出されてゴールを割れない。さらに、79分にもアザールが決定的なシュートを放ったが、またもエバートンGKが立ちふさがる。
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