10人のベルギーが3連勝で首位突破 韓国は最下位でアジア勢が全滅《ブラジル・ワールドカップ》

▽ブラジル・ワールドカップのグループH最終節、韓国代表vsベルギー代表が26日にアレーナ・デ・サンパウロで行われ、ベルギーが1-0で勝利した。この結果、3連勝を飾ったベルギーのグループ首位通過と、最下位に終わった韓国のグループステージ敗退が決定した。

▽2連勝ですでにグループステージ突破を決めたベルギーと、決勝トーナメント進出のためには勝利が最低条件の韓国が対峙した一戦。ベルギーのヴィルモッツ監督は、第2節のロシア戦から先発7選手を変更し、ヤヌザイやデフールといった選手が今大会初先発を飾った。一方、韓国を率いるホン・ミョンボ監督は、2-4で敗れた前節のアルジェリア戦から先発2選手を変更。GKチョン・ソンリョンとFWパク・チュヨンが外れ、GKキム・スンギョとFWキム・シンウクがスタートからピッチに立った。

▽24℃の快晴という好コンディションの中で始まった一戦は、得点差をつけて勝利したい韓国が立ち上がりから積極的にゴールを目指す。韓国は、ワントップのキム・シンウクへ早めに縦パスを入れて攻撃の起点をつくろうとする。しかし、ヴァン・ブイテンとロンバーツのベルギーセンターバックコンビが堅い守備を維持したため、なかなか決定機を創出できない。

▽すると、先にビッグチャンスを迎えたのはベルギーだった。25分、ロングスローをフェライーニが競ると、こぼれ球に反応したゴール前のミララスがシュート。これがDFに当たってディフレクトすると、ルーズボールを拾ったフリーのメルテンスがゴールを狙ったが、シュートを枠外へ飛ばしてしまった。

▽ハーフタイムにかけては、韓国の攻撃にリズムが出てくる。これまでの2戦よりもインテンシティを上げた韓国は30分、キム・シンウクのポストプレーからキ・ソンヨンが鋭いミドルシュートを枠内に飛ばす。しかし、これはGKクルトワのファインセーブに遭って先制とはならない。

▽ゴールレスで試合を折り返すと思われた前半終了間際には、後半の戦局を左右する大きな判定が下される。ベルギーのデフールがキム・シンウクに対して足裏でチャレンジしたため、一発レッドカードで退場。韓国が数的優位を得て前半を終えた。

▽迎えた後半の頭から、韓国のホン・ミョンボ監督はセントラルMFのハン・グギョンを下げてアタッカーのイ・グノを投入。ク・ジャチョルのポジションを下げて、イ・グノとキム・シンウクの2トップに変更した。

▽数的優位の韓国がポゼッションを高めた後半の半ばには、両者ともに決定機を演出。ベルギーは59分、ゴール正面のメルテンスが鋭いミドルシュートをゴール右に放つが、GKキム・スンギュの好守に阻まれる。対する韓国は直後の60分、ソン・フンミンが右から上げたクロスがゴール方向に飛んでクロスバーに直撃した。

▽すると、試合の均衡を破ったのはベルギーだった。78分、途中出場のオリギが放ったミドルシュートを韓国GKキム・スンギュがゴール前にこぼすと、ゴール前に走り込んでいたヴェルトンゲンがプッシュ。10人のベルギーが先取点を奪った。

▽その後、韓国の反撃を凌いだベルギーは、そのまま1-0で勝利。3連勝でグループステージを突破し、アメリカ代表が待つ決勝トーナメント1回戦に進出した。一方の韓国は1分け2敗で敗退が決まり、アジア勢がブラジル・ワールドカップから姿を消した。なお、グループHの2位の座は、ロシアと1-1のドローで試合を終えたアルジェリアが手にしている。