C･ロナウドがゴールで勝利のポルトガル、ガーナとともに敗退《ブラジル・ワールドカップ》

▽ブラジル・ワールドカップ・グループG最終節のポルトガル代表vsガーナ代表が26日に行われ、2-1でポルトガルが勝利した。しかし、ポルトガルはアメリカに得失点差で及ばずグループステージ敗退となっている。

▽前節のアメリカ戦を試合終了間際のゴールによって辛くも2-2で引き分けたポルトガルは、奇跡の逆転突破に向けてペペが出場停止から復帰。また、ポスティガとA･アウメイダの負傷に伴い、エデルとウィリアム・カルバリョが今大会初先発となった。

▽一方、第2節で優勝候補ドイツを相手に2-2で引き分けたガーナも勝利することが突破に向けての最低条件。しかし、ガーナサッカー協会によってムンタリとK･ボアテングが無期限の出場停止処分を受けてしまい、バドゥとワリスを今大会初先発とした。

▽共に立ち上がりからゴールを目指した一戦は、目まぐるしい展開で推移していく。まずは5分、ポルトガルにチャンスが訪れる。右サイドからC･ロナウドが意表を突いて上げたシュート性のクロスボールが流れてバーに直撃。さらに12分、ゴール正面で得たFKをC･ロナウドが直接狙って、GKダウダを強襲した。

▽その後も縦に早い攻撃を互いに繰り出し、攻守の入れ替わりの激しい試合は落ち着きを見せない。攻撃時にC･ロナウドを2トップの一角に配置する変則的な[4-4-2]で戦うポルトガルは、19分にもゴールに迫った。右サイドからのJ・ペレイラのアーリークロスにC・ロナウドがヘディングシュート。しかし、GKダウダの正面を突いてしまう。

▽一方、右サイドからのアツの仕掛けとアッフルのオーバーラップを絡めて打開を図るガーナは20分、ロングボールに抜け出したギャンがシュートに持ち込むが、GKベトの好セーブに阻まれる。さらに23分、右サイドからのFKにギャンがヘディングで合わせるも、シュートは威力を欠いてしまう。

▽互いに一歩も引かないまま前半半ばを迎えると、徐々にポルトガルの運動量が落ち、ガーナが攻勢をかけていく。そんな矢先の30分、ポルトガルが先制に成功する。左サイドからヴェローゾの上げたクロスがボイェのクリアミスを誘ってオウンゴールとなった。息を吹き返したポルトガルはさらに32分、C･ロナウドがカットインから強烈なシュートを放てば、34分にもアモリムのシュートでガーナゴールに迫る。

▽前半終盤にかけては再びガーナが攻勢に出ていった。しかし、36分のアサモアのクロスにギャンがヘディングで合わせたシュートは枠をとらえず、40分のアツのコントロールシュートも枠を外れ、1点ビハインドのまま前半を終えた。

▽選手交代なく迎えた後半序盤も一進一退の攻防が続く。ナニが開始3分にミドルシュートを放てば、6分にはギャンがミドルシュートを打って応戦。徐々にポルトガルがポゼッションする流れとなっていくなか、57分にゴールを割ったのはガーナ。アサモアが左足アウトで上げた絶妙なクロスに、ファーサイドのギャンがヘッドで押し込み、1-1の同点に追いついた。さらに勢いに乗るガーナは61分、左サイドからギャンが上げたクロスにファーでフリーとなっていたワリスがヘッドで合わせるも、枠の右に外して逆転のチャンスを逸してしまう。

▽劣勢のポルトガルは61分、J･ペレイラに代えてヴァレラを左サイドに投入。アモリムを右サイドバックに下げる攻撃的な布陣とし、さらに69分にはエデルに代えてビエイリーニャを投入して前線の活性化を図った。

▽一方のガーナは71分、ワリスに代えてJ･アイェウを投入するも、80分に痛恨の失点を喫してしまう。左サイドからナニが上げたクロスをメンサーがヘディングでクリアしたボールがゴール前に高々と上がると、GKダウダが中途半端なパンチング。ルーズボールをボックス中央のC･ロナウドが難なく左足で蹴り込み、ポルトガルが勝ち越した。その後もポルトガルが攻勢を強め、C･ロナウドを中心に決定機が何度も訪れたが決めきれず、2-1で終了。ポルトガルは勝利したものの、ドイツに敗れたアメリカに得失点差で及ばず、グループステージ敗退に終わった。