フランスがスイスを5発粉砕で連勝《ブラジル・ワールドカップ》

▽ブラジル・ワールドカップのグループE第2節、スイス代表vsフランス代表がサルバドールのアレーナ・フォンチ・ノヴァで行われ、2-5でフランスが大勝した。

▽初戦のエクアドル代表戦を、ヒッツフェルト監督の好采配もあって追加タイムの劇的弾により逆転勝利したスイス。そのスイスはエクアドル戦のスタメンから2選手変更。アタッカーのドルミッチとシュトッカーに代えて、ゴールを挙げたセフェロビッチとメーメディを起用した。

▽一方、ホンジュラス戦をベンゼマの全得点に絡む活躍によって3-0で快勝したフランスは、その試合のスタメンから2選手変更。ポグバとグリーズマンに代えてジルーとM･シッソコを起用した。

▽気温26度、湿度70%の蒸し暑いコンディションの中でキックオフされた一戦。ボールが落ち着かない立ち上がりの主導権争いを経て、まずは6分にベンゼマのコントロールシュートでフランスがゴールに迫る。その直後、スイスにアクシデントが発生。フォン・バーゲンがジルーの振り上げた足を顔面で受けて流血し、センデロスとの交代を強いられる。

▽互いにミスが多く、アタッキングサードまでボールを運べない状況が続いた中、17分にフランスが先制ゴールを割る。ヴァルブエナの右CKをジルーがベーラミの上から打点の高いヘッドで合わせると、GKベナーリオの手を弾いたシュートが枠の右に吸い込まれた。

▽さらに1分後、勢いそのままにショートカウンターを繰り出したフランスが2点目を奪いきってしまう。ベーラミのバックパスをカットしたベンゼマがボックス左に走り込んだマテュイディへラストパス。パリ・サンジェルマンMFは、グラウンダーのシュートを枠の左隅に流し込んだ。

▽その後も球際に激しく当たるフランスがペースをつかむ。30分のメーメディのミドルシュートとシャキリのシュートをGKロリスが立て続けに好守で凌ぐと、直後の31分にベンゼマがジュルーに倒されて、フランスがPKを獲得。しかし、キッカーのベンゼマが枠の左を狙ったシュートは、GKベナーリオに読まれてセーブされてしまう。さらにルーズボールをヴァルブエナが押し込みにかかったが、右ポストに阻まれた。

▽PKを失敗したフランスだが、前半終盤にかけても前がかるスイスに対して、守備をしっかり整えてカウンターに転じ、ペースを握る。そして40分、相手CKの流れからカウンターで3点目を陥れた。ヴァランのスルーパスに抜け出したジルーが左サイドを独走して折り返し、最後はファーに走りこんでいたヴァルブエナが難なく押し込んだ。

▽後半からスイスは2失点に絡んだベーラミに代えて、ジェマイリをセンターハーフの位置に投入。シャキリとG・シャカの位置を変えて3点を追った。そのスイスがシャキリの個人技を起点に前がかりに出るなか、フランスはカウンターを狙うと、55分にジルーがミドルシュートを放つなどペースを渡さない。

▽そして63分には、ジルーを下げてポグバを左のインサイドハーフに投入し、右ウイングにM・シッソコを配置する守備重視の布陣へ移行する。そのフランスは67分、ポグバの右足アウトにかけた浮き球パスを、センデロスの背後で受けたベンゼマがダイレクトでゴールへ流し込み、4点目を奪った。さらに73分、ベンゼマのラストパスをボックス右に走り込んだM･シッソコが、丁寧に右足インサイドでゴール左に流し込んだ。

▽5点差とされたスイスは81分、ジェマイリが直接FKで1点を返すと、87分にもインラーの浮き球パスに抜け出たG･シャカがボレーで叩き込み、2点目を奪う。しかし、反撃はここまで。

▽5-2で大勝したフランスは、25日に行われる最終節のエクアドル代表戦で引き分け以上の結果を得られれば、自力での決勝トーナメント進出が決まる。一方、惨敗に終わったスイスは、ホンジュラス戦で決勝トーナメント進出を目指す。