清武フル出場もニュルンベルクは2連敗《ブンデスリーガ》

2014.03.09 06:41 Sun
8日に行われたブンデスリーガ第24節、ニュルンベルクvsブレーメンは、0-2でアウェイのブレーメンが勝利を収めた。MF長谷部誠は負傷で不在。MF清武弘嗣はフル出場した。清武はトップ下で攻撃の形をつくり、リスタートから何度か得点機を演出したが、ゴールに絡めなかった。

勝ち点23で14位のニュルンベルクと、同25で13位のブレーメン。両者ともに降格圏一歩手前の苦境にいるため、下位同士の直接対決は勝利が欲しい一戦だった。

立ち上がりはホームのニュルンベルクが主導権を握った。丁寧なビルドアップからリズムをつかみ、12分には左をえぐったフロウシェクのクロスに清武が飛び込むが、惜しくもゴールに至らない。その後も清武のFKやカンパーニャのミドルシュートなどでゴールに迫るものの、精度を欠いた。

守勢に回る時間帯が長かったブレーメンだが、しばしば鋭いカウンターを繰り出す。22分には左から中に侵入したディ・サントのミドルシュートがクロスバーを強襲し、26分にはペテルゼンのミドルが惜しくも枠を越えていくなど、得点の匂いを感じさせる。

そして40分、ニュルンベルクの中盤でのミスを突いてボールを奪ったフントが、強引に持ち込んでシュート。これが右ポストを叩き、跳ね返ったところにディ・サントが詰める。支配率でニュルンベルクを下回っていたブレーメンが、待望の先制点を叩き出した。

ビハインドを背負ったニュルンベルクは、巻き返しを図ろうと後半を迎える。前半途中に負傷したGKシェーファーに代わって控えのラコフスキーが入ることになったのは不安材料だったが、それ以上に攻撃面で迫力を増す必要があった。

そんな狙いどおり、ニュルンベルクは右サイドから積極果敢な崩しを見せる。マクやアンガが高い位置を取って良い形のクロスを何本か入れる。54分にはアンガのマイナスのクロスにフロウシェクが飛び込み、59分には左に開いた清武のパスにカンパーニャが反応してシュート。マクに代わったペクハルトも右サイドを活性化させ、同点に追いつきそうな予感が漂った。

しかし、この日のブレーメンは少ないチャンスを確実に物にする決定力の高さを持っていた。それを象徴したのが67分のバルグフレーデのミドルシュートだ。ラコフスキーの左手をかすめ、ネットを揺らしてリードを広げる。GK交代によってニュルンベルクの守備がやや不安定になったところを、巧みに突いた追加点だった。

こうなると、ニュルンベルクはリスクを冒して前がかりになるしかない。残り15分でカンパーニャを下げてコラクを投入。前線を2トップにして1点を狙いにいった。だが、ブレーメンの守備は固く、簡単に崩れない。終盤はロングボールを蹴りこんでパワープレーに出たが、これも不発。試合は2-0のままタイムアップの笛を迎えた。

後半戦再開から着実に勝ち点を重ねてきたニュルンベルクだったが、ここへきてドルトムントとブレーメンに2連敗。再び降格圏が近づかないか、懸念されるところだ。


提供:goal.com

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