ザッケローニ監督｢ベルギーは非常に強いチーム｣

▽19日にベルギー代表と国際親善試合を戦う日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が前日記者会見を行った。ザッケローニ監督の質疑応答は以下の通り。

◆アルベルト・ザッケローニ監督(日本代表)
――中2日での試合となるが、スタメンは変わるのか。また明日の試合が終わってから3月まで試合はないが、協会にマッチメイクをお願いすることはあるのか
｢まず、3月までの間に試合を入れる予定はない。そして、オランダ戦のメンバーから少し変えようと思っている。ベルギーはFIFAランキング5位で、この間のコロンビア戦が2013年に入って初めての敗戦だったという、非常に強いチームだということは理解している。ただ、我々はワールドカップに向けて準備を進めていく上で、チームとしてのプレーも高めなければならないし、メンバーの実力をこういった場でテストしなければならないので、明日の試合は少しメンバーをいじろうと思っている｣

――オランダ戦の後半、良い試合をしたわけだが、選手たちのリアクションをどう感じたか
｢内容に満足していると思うのは良いことだ。ただ、試合の流れを考えると勝てなくて残念だと思う選手がいたのも、悪いことではない。オランダ戦はチームコンセプトに乗っ取ってやれているのか、また目指すべき道に進めているかというのを確かめたかった。このチームはコンディションが良好な時に良い内容のサッカーを見せることができるが、それをいかに継続的に出せるかが課題となる｣
――3月まで代表戦がないが、選手たちにはどのように成長していって欲しいか
｢まずは、より試合に多く出て欲しいと伝えたい。各々のチームでやり方は違うが、しっかりトレーニングに励んで欲しい。やはり、代表チームのことを考えると、できるだけコンスタントに試合に出ることが大切だと思う｣

――ベルギーは驚異的に実力を付けてきていると思うが、監督はどう見てきたか。また、一番気を付けなければならないことは
｢ベルギーvsコロンビアを見ていて思ったが、この二つのチームが近年非常に力を付けてきたと感じている。ベルギーのチームの特徴としては、目指すべき道の共有がしっかりできている印象だ。フィジカルを前面に押し出し、自分たちの能力を生かしたサッカーをするチームだと思っている。技術、フィジカル、経験といった要素が非常に高いレベルで融合している。また、多くの選手がビッグクラブでプレーしている経験は大きいと思う｣――本田選手がベルギーは評価されているほど強くないとコメントしたが、その発言について
｢本田がそう言ったことを私は知らない(笑)。私は、ベルギーはFIFAランキングに値するだけの結果を残してきたチームだと思う。先ほども言ったが、フィジカルが強く、技術があり、経験豊富な強いチームという印象だ。ただ、選手の発言は自由だから、それはそれでいいと思う｣

――オランダ戦の前に3-4-3を機会があれば試したいと言っていたが、オランダ戦を受けてベルギー戦では使わない意向か
｢まずは、オランダ戦はピッチが重くて選手たちが非常に疲労した。中には問題を抱えている選手もいる。まずは全員のコンディションを見て、どういったメンバーを使うのかを考えた上で、どういったシステムを採用するかを考えたい｣

――コロンビア戦を見て、ベルギーの選手たちのオフ・ザ・ボールの動きの質が高かったが、日本の選手たちのオフ・ザ・ボールの動きの質はどのレベルにまで達しているか
｢オフ・ザ・ボールの動きがよく出る試合は、良いサッカーができているという実感はある。どのレベルにまで来ているかというと、自分の理想から言えば75%ほどだ。先日も言ったが、ホームでのオマーン戦、ヨルダン戦、札幌での韓国戦、コンフェデでのイタリア戦が自分たちの目指すべきサッカーだと思っている。あれだけアグレッシブに、ダイナミックにプレーできている時は、良いサッカーになっている。今後はそれを継続的に出せるかが課題だ。自分たちがどういったことを目指しているのかを明確に理解することが大切だ｣