海外組まとめ:乾アシスト、小野・梶山が欧州デビュー

2013.01.28 10:45 Mon
先週末も欧州各国でリーグ戦・カップ戦が行われ、多くの日本人選手が出場を果たした。

25日に行われたベルギーリーグ第24節、スタンダール・リエージュvsコルトライクには、横浜FMからスタンダール・リエージュに移籍したFW小野裕二が後半18分から出場。決定的な仕事はできず、試合後には「もっと前で仕掛けたい」と今後への課題を語った小野だが、まずは欧州での第一歩を踏み出した。開幕から24試合連続のフル出場となった日本代表GK川島永嗣は、相手の枠内シュートがゼロだったとはいえ3試合連続の完封。次節は首位アンデルレヒトとの大一番を迎え、小野とともに加入したFW永井謙佑のデビューにも期待がかかる。

日本代表MF香川真司が所属するマンチェスター・ユナイテッドはFAカップ4回戦でフルアムと対戦。メキシコ代表FWハビエル・エルナンデスの2得点などで4点を奪ったあと、香川は後半26分にボランチの位置に投入された。イングランド代表FWウェイン・ルーニーとのワンツーから惜しいシュートを放つ場面もあったが枠を捉えられず、ケガから復帰後の初ゴールはお預けとなった。

日本代表DF吉田麻也、FW李忠成の所属するサウサンプトンはすでに3回戦で敗退したため試合なし。ウィガンの日本代表FW宮市亮はまだ復帰していないが、チームはマクルスフィールドを1-0で下し、ベスト16へ進んだ。

ブンデスリーガ第19節では、25日にドルトムントとニュルンベルクが対戦。ウインターブレイク明けの初戦では加入後初のベンチスタートだった日本代表MF清武弘嗣だが、この試合では先発復帰を果たした。個人では技術の高さを見せる場面もあったものの、試合は昨季王者に0-3の完敗。フル出場だった清武は「相手が強かった」と力の差を認めている。

フランクフルトとホッフェンハイムの一戦では、日本代表MFの乾貴士と宇佐美貴史がそれぞれ左サイドハーフで先発出場。前半35分にはゴール正面でボールを受けた乾が絶妙な浮き球のパスを相手DFの裏に通し、ドイツ人MFマーティン・ラーニングの先制点をアシストした。宇佐美もドリブルやラストパスなどで好機を演出する場面はあったが、ゴールに絡むことはできず。両チームが1点ずつを加えたあと、後半25分には宇佐美、26分には乾がベンチに退いた。試合はそのまま2-1でフランクフルトが勝利し、4位を守っている。

首位バイエルンをホームに迎えたシュツットガルトでは、日本代表FW岡崎慎司がトップ下で先発。前半には惜しい場面もあったがゴールを奪うことはできず、後半19分に交代でピッチを退いた。日本代表DF酒井高徳は、この試合まで出場停止となっており、次節から復帰が可能となる。

デュッセルドルフで前節デビューしたFW大前元紀は、1-2で迎えた後半28分から交代出場。反撃につながる決定的な仕事をするには至らず、そのままボルシアMGに敗れている。

シャルケの日本代表DF内田篤人はアウグスブルク戦にフル出場。5-4で勝利した前節とは対照的に、失点はしなかったがゴールも奪えなかったシャルケは、スコアレスドローで6位に順位を下げた。

ハノーファーがヴォルフスブルクに2-1の勝利を収めた試合では、ハノーファーの日本代表DF酒井宏樹、ヴォルフスブルクの日本代表MF長谷部誠がベンチに入ったが、ともに出場することはなかった。レバークーゼンの日本代表MF細貝萌もベンチ入りしたが出場せず、チームはフライブルクと0-0に終わっている。

インテルの日本代表DF長友佑都はトリノ戦に先発出場。左サイドバックでスタートし、後半途中からは右にポジションを変えた。長友はケガから復帰後初めてのフル出場を果たしたが、試合は2-2の引き分けに終わり、インテルは上位のユベントスやラツィオが勝ち点を落としたチャンスを生かすことはできなかった。

エールディビジでは、フィテッセの日本代表FWハーフナー・マイクがアヤックス戦で10試合ぶりとなる先発出場。不運な形でアヤックスに2点を奪われ敗戦濃厚かに見えたフィテッセだが、怒涛の猛攻で3点を奪い鮮やかな逆転勝利を収めた。ゴールには絡まなかったハーフナーだが、相手GKのスーパーセーブに阻まれたヘディングシュートやポストプレーなどで存在感を見せ、5試合ぶりとなるチームの白星に貢献した。DF安田理大はベンチ入りしたが出場しなかった。

AZと対戦したVVVではFW大津祐樹が先発出場。1-3でリードされた後半21分にベンチに下がった。その後もう1点を奪われたVVVは後半35分にFWカレン・ロバートを投入したが、そのまま1-4で敗れている。ユトレヒトのMF高木善朗はヴィレムⅡ戦にベンチ入りしなかった。

ギリシャでは、FC東京から強豪パナシナイコスにレンタル移籍したMF梶山陽平がデビュー。アトロミトス戦に先発し、後半20分までプレーした。今季は成績の振るわないパナシナイコスだが、この試合には2-1で勝利。8位から7位に順位を上げた。
PR
提供:goal.com

PR

フィテッセの関連記事

フィテッセが7日、オランダ人DFアレクサンデル・ビュットネル(35)の3度目となる加入を発表。2026年までの2年契約を結んだ。 ビュットネルはフィテッセ下部組織の出身で、トップ昇格後の2012年にマンチェスター・ユナイテッドへステップアップ。同期加入の香川真司と仲が良かった左サイドバックだ。 ユナイテッド 2024.08.08 14:50 Thu
フィテッセがオランダ・プロリーグに命からがら生き残るようだ。 主たる銀行口座がなく、会計士もいないという深刻な経営難により、オランダサッカー連盟・独立ライセンス委員会から「プロリーグライセンス剥奪」を言い渡されていたフィテッセ。 もとより昨季の勝ち点18剥奪でオランダ2部への降格が決まっていたなか、クラブ解 2024.08.04 13:30 Sun
フィテッセの運命は、ほぼ間違いなく「7月22日」に決まる。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 オランダ1部・エールディビジのフィテッセ。優勝経験こそないが、欧州5大リーグに準ずるオランダ1部でかれこれ30年以上、アヤックスやPSVなどに次ぐ第2勢力として君臨してきた。 しか 2024.07.13 15:10 Sat
フィテッセのプロリーグライセンスが剥奪される見通しに。 深刻な経営難により、今季オランダ1部・エールディビジにおける勝ち点18剥奪を喰らい、2部リーグ降格が決定していたフィテッセ。 オランダ『Voetbal International』によると、24日にもオランダサッカー連盟・独立ライセンス委員会が会議を開 2024.06.21 10:50 Fri
フィテッセはオランダ・プロリーグからの撤退を余儀なくされるのか。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 かつて安田理大氏、ハーフナー・マイク氏、太田宏介氏が所属し、短期間ながら本田圭佑もプレーしたフィテッセ。オランダ1部・エールディビジの優勝経験こそないが、長らくトップディビジョンに 2024.06.19 14:10 Wed

エールディビジの関連記事

フェイエノールトが獲得を目指しているというヘントのDF渡辺剛(28)だが、短期間の穴埋めとしての考えが強いのかもしれない。 渡辺はFC東京から2022年1月にコルトレイクに完全移籍しベルギーでのキャリアをスタート。2023年7月にヘントに完全移籍した。 ヘントでは守備の要として躍動。これまで公式戦98試合に 2025.05.02 23:30 Fri
フェイエノールトは1日、トゥベンテのオランダ人MFセム・ステイン(23)が今夏に加入することを発表した。契約期間は2025年7月1日~2029年6月30日までとなる。 ゴールを量産する攻撃的MFのステインは、現オランダ2部のADOでプロデビュー後、VVVフェンロやUAEのアル・ワフダへのレンタル移籍を経て、202 2025.05.02 10:30 Fri
フェイエノールトの日本代表FW上田綺世が今季のリーグ戦6点目を記録した。 25日、フェイエノールトはエールディビジ第30節でズヴォレと対戦。上田は3試合連続で先発起用された。 すると上田は0-0で迎えた14分にいきなり結果を残す。ヤクブ・モデルのスルーパスに反応して上手く抜け出すと、前に出ていたGKヤスパー 2025.04.28 19:55 Mon
日本代表FW上田綺世が所属するフェイエノールトが、ヘントの日本代表DF渡辺剛(28)の獲得に動いているようだ。オランダ『1908.nl』が伝えた。 渡辺はFC東京から2022年1月にコルトレイクに完全移籍しベルギーでのキャリアをスタート。2023年7月にヘントに完全移籍した。 ヘントでは守備の要として躍動。 2025.04.26 10:50 Sat
オランダのKNVBベーカー決勝のAZアルクマールvsゴー・アヘッド・イーグルスが21日に行われ、1-1で120分の戦いが終了。その後、PK戦を2-4で制したイーグルスが初優勝を果たした。 今大会は今シーズンのエールディビジで首位から3位までを独占するアヤックス、PSV、フェイエノールトの3強が揃って敗退する波乱が 2025.04.22 06:30 Tue

フィテッセの人気記事ランキング

1

オランダ1部・フィテッセ、プロリーグライセンス剥奪へ

フィテッセのプロリーグライセンスが剥奪される見通しに。 深刻な経営難により、今季オランダ1部・エールディビジにおける勝ち点18剥奪を喰らい、2部リーグ降格が決定していたフィテッセ。 オランダ『Voetbal International』によると、24日にもオランダサッカー連盟・独立ライセンス委員会が会議を開き、この場でフィテッセのプロリーグライセンス剥奪を決定するか否か最終判断を下す見通しだという。 フィテッセは22年2月のロシアによるウクライナ侵攻を発端として経営が悪化。 翌月にロシア人オリガルヒのオーナー、ヴァレリ・オイフ氏が撤退し、同氏就任前から不安定な経営が続いていたなか、財政面と行政面の問題が深刻化…今季に入ってとうとう「オランダプロリーグ史上最大の勝ち点剥奪」という重い処分が下された格好だ。 フィテッセのエドウィン・ラインチェスGMは17日、独立ライセンス委員会に出向き、実質的なクラブ再建案である新たな予算案を提示も、その内容に難色を示され、プロリーグライセンスの維持が困難なものとなっていた。 現在はアメリカ人実業家のコーリー・パリー氏が所有するフィテッセ。パリー氏はここ数カ月、クラブ売却に向けて投資家グループと協議し、一時は交渉成立濃厚とされるも、自ら打ち切り。フィテッセが抱える1400万ユーロ(約23.8億円)の負債が解消されるメドは消えた。 また、クラブには主たる銀行口座がなく、会計士もいない状態とのこと。独立ライセンス委員会による予算案の承認は17日期限だったこともあり、24日に「プロリーグライセンス剥奪」を言い渡される可能性が高いとされる。 この観測はフィテッセ関係者も認めており、24日以降は控訴に踏み切る可能性が大。法的措置などあらゆる手段を講じ、クラブ消滅という最悪の事態を回避する方向へ動くようだ。 2024.06.21 10:50 Fri
2

フィテッセが勝ち点18剥奪、「-1」となり35年ぶり降格決定…オランダ史上最大の勝ち点剥奪、本田圭佑やハーフナー・マイクらも在籍

エールディビジは19日、フィテッセに対して勝ち点の剥奪処分を下すことを発表した。これにより、フィテッセの降格が確定となった。 エールディビジの発表によると、オランダサッカー連盟(KNVB)の独立ライセンス委員会がライセンスの要件を満たせていないとして、勝ち点18のマイナスを決定。これにより勝ち点「17」で最下位だったフィテッセは勝ち点「-1」となり、残り4試合での残留は不可能になった。 フィテッセは1989年にエールディビジに昇格。それ以来、35年ぶりにエールディビジから降格することとなった。なお、フィテッセはこの処分に対しての控訴はせず、ライセンス保持のチャンスを窺うという。 フィテッセは長年、行政面、財政面、スポーツ面で大きな問題を抱えており、ライセンスを維持するためにKNVB独立ライセンス委員会に救済計画を提出していた。 特にチームが傾き出したのは、2022年3月にオーナーが撤退してから。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、オーナーのヴァレリ・オイフ氏が撤退すると、財政面に問題を抱えると、新たなオーナーが見つかりかけたが、結局は買収を拒否。18カ月間の調査により、ライセンス違反となった。 フィテッセのゼネラルマネージャー(GM)を務めるエドウィン・ラインチェス氏が、今回の決定を受けてコメントしている。 「結局のところ、そのようなペナルティは避けられなかった。ハッキリとお伝えしておきたいことは、我々はライセンスを保持する機会が提供されていることに非常に満足している。たあだ、これも糸でぶら下がっていた状態だ」 「しかし、ライセンス委員会の反応を見れば、クラブの新たな方向性に自信があることは明らかだ。我々はそれに固執し、継続していく。以前にも言ったが、フィテッセは消滅すべきではないし、消滅してはならないのだ!」 今回のペナルティは、オランダのプロサッカー界史上最大の勝ち点剥奪とのこと。これまではマーストリヒトが受けたもので、2010年7月に財務上の問題により、勝ち点7を剥奪されていた。 フィテッセは過去に多くの日本人がプレー。安田理大、ハーフナー・マイク、太田宏介、本田圭佑がそれぞれ在籍。今シーズンは低調なパフォーマンスを見せていると、2023年11月にフィリップ・コクー監督を解任。しかし、その後も復調はできなかった。 2024.04.20 14:30 Sat
3

“選手不足”深刻な2部降格フィテッセにビュットネルが5年ぶり復帰! 香川真司とユナイテッド同期加入の35歳

フィテッセが7日、オランダ人DFアレクサンデル・ビュットネル(35)の3度目となる加入を発表。2026年までの2年契約を結んだ。 ビュットネルはフィテッセ下部組織の出身で、トップ昇格後の2012年にマンチェスター・ユナイテッドへステップアップ。同期加入の香川真司と仲が良かった左サイドバックだ。 ユナイテッドではパトリス・エブラ氏のバックアッパーを担い、2年で退団。ベルギーやロシアを経て、2017年に2度目となるフィテッセ加入も、2019年夏に再び退団した。 そこから5年、フィテッセは昨季の勝ち点18剥奪でオランダ2部への35年ぶり降格となり、深刻すぎる経営難でプロリーグライセンス剥奪も濃厚に。今季開幕を9日に控え、3日にようやくライセンス維持が決まったばかりだ。 ギリギリで生き延びた格好だが、その時点で契約選手はたった「11名」。 そこから4日間で、キュラソー代表GKエロイ・ルーム(35)との契約を無償で解除し、一方ではジョージア代表MFイラクリ・エゴアン(20)、元U-19オランダ代表DFミース・クリーケルス(22)の加入を発表した。 そして7日、35歳となったビュットネルの3度目加入を発表。オランダ2部のデ・フラーフスハップから完全移籍での獲得だ。 再建を進めるフィテッセにおいて、春から社長兼チーフスカウト兼U-21監督という激務を任されたテオ・ヤンセン氏は、クラブを知り尽くしたビュットネルの再加入について喜び。 「フィテッセがようやく“サッカー”について話せる状態に戻ったことを嬉しく思う。やっと最低限のチーム構築ができるようになった。無理はできないがね。ビュットネルのようなクラブを知り尽くした選手が戻ってくれて心強い」 現在、フィテッセの契約選手はビュットネルを含め「13名(GK1名)」。うち大半が下部組織から引き上げた10代後半〜20歳の若手で、13名の平均年齢は「22.0歳」となっている。 2024.08.08 14:50 Thu

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly