クンブラ愚行退場のローマ、ザレフスキ&ジニ初弾で追いすがるも好調サッスオーロに屈する…《セリエA》
2023.03.13 04:13 Mon
セリエA第26節、ローマvsサッスオーロが12日にスタディオ・オリンピコで行われ、アウェイのサッスオーロが3-4で勝利した。
ローマは前節、ホームでユベントスに1-0の勝利を収めて4位に浮上。さらに、ヨーロッパリーグ(EL)ではレアル・ソシエダとの初戦を2-0の完勝で飾り、重要な連戦で連勝を収めた。
来週にソシエダとのリターンレグ、宿敵ラツィオとのデルビーを控えるジャッロロッシは、13位のサッスオーロ相手にホーム3連勝締めを狙った。
モウリーニョ監督の2試合ベンチ入り禁止処分が決定し、副官フォーティ指揮下での戦いとなったチームは、ソシエダ戦から先発6人を変更。サスペンションのクリスタンテに加え、負傷のペッレグリーニ、ディエゴ・ジョレンテがメンバー外、ディバラやマンチーニがベンチスタートに。代わってクンブラやボーヴェ、ワイナルドゥムらが起用された。
この試合でも熱狂的な空気を作り出すオリンピコのティフォージに後押しされるホームチームが、良い入りを見せる。
以降もマティッチを起点にボールを動かしながら主導権を握ったローマだったが、好調のサッスオーロの鋭いカウンターに晒される。
13分、相手陣内でボーヴェからボールを奪ったマテウス・エンリケを起点にショートカウンターに持ち込み、ボックス付近でフラッテージ、ピナモンティが連続シュート。2本目をGKルイ・パトリシオがはじき出したところに詰めたローリエンが冷静に押し込んだ。
さらに、畳みかけるアウェイチームは18分、右サイドのベラルディとトルヤンのコンビで押し込む形を作り出すと、ボックス内で2度ルーズボールを制したベラルディのプルバックを再びローリエンが右足で蹴り込んだ。
ローリエンに早々のドッピエッタを許す最悪な入りとなったローマだが、生え抜きMFが重苦しい空気を振り払う。26分、左サイドで仕掛けたスピナッツォーラが正確なクロスを上げると、ファーで待ち構えていたザレフスキが右足ボレーで合わせると、ピッチに強く叩きつけられたボールがGKの頭上を越えてゴール左隅に決まった。
ザレフスキに待望のトップチーム初ゴールが生まれてオリンピコの空気が変わると、直後には早くも同点のチャンス。27分、右サイド深くで仕掛けたザレフスキからの浮き球のクロスをファーのワイナルドゥムが頭で合わすが、これはわずかに枠の左へ外れる。
1点を返して以降はスピナッツォーラの左サイドを起点に良い仕掛けを見せる一方、ボーヴェのところでのボールロストが目立って攻め切るまでに至らないローマ。
すると、前半終了間際に試合の行方を大きく左右するアクシデントが発生。前半アディショナルタイムに自陣ボックス内でベラルディと交錯した際、股間を軽く蹴られる形となったクンブラが激高してキックを見舞う報復行為。オンフィールド・レビューの結果、この愚行に対してレッドカードと共にサッスオーロへのPKが与えられる。
そして、キッカーのベラルディが冷静に左隅へ蹴り込み、ローマは再び2点差に突き放された上、後半を10人で戦うことになった。
迎えた後半、ローマはスピナッツォーラとボーヴェを下げてカルスドルプと切り札のディバラを投入。カルスドルプを3バックの右、ザレフスキとエル・シャーラウィを両ウイングバックに配する[3-4-2]の形で同点を目指す。
すると、この交代策がすぐさま反撃の狼煙を上げる2点目をもたらす。50分、セットプレーの二次攻撃からエル・シャーラウィとパス交換したディバラがボックス手前左から見事な左足のミドルシュートをゴール右上隅へ突き刺した。
この1点で勝ち点の望みが出てきたローマは、直後にベラルディにクロスバーを掠めるシュートを打たれるなどサッスオーロのカウンターの脅威に晒されながらも、アグレッシブに前へ出ていく。56分にはマティッチを下げてボックス・トゥ・ボックスのマディ・カマラをピッチへ送り出す。
一方、数的優位を得ながらも守勢のサッスオーロはカードトラブルを考慮し、それぞれカードをもらっていたルアン、マキシム・ロペスを早いタイミングで下げてエルリッチ、オビアンを投入。しっかりとリスクを管理する。
後半半ばを過ぎると、サッスオーロがローマの攻勢に対してうまく試合を落ち着かせ始めると、一瞬の隙を突いて4点目を奪う。75分、ルーズボールを制したローリエンがボックス手前からゴール前への飛び出しを狙うピナモンティへ絶妙なスルーパスを送ると、背番号9が冷静に左足のシュートを流し込んだ。
これで再び2点差に離されたローマは失点直後にエイブラハムとザレフスキを下げてヴォルパートとこれがトップチームデビューとなる18歳FWマイクシャクを同時投入。前線の複数主力が不在の中で生え抜きの若手に託す。
最後まで戦う姿勢を示すジャッロロッシは、ディバラやカマラを中心に幾度も際どい決定機を作ると、土壇場の94分にはスモーリングの見事なインターセプトからボックス内に侵入したワイナルドゥムが絶妙なチップキックで加入後初ゴールを挙げる。
これで三度1点差に迫ったホームチームだったが、残り時間でもう一度ゴールに迫ることはできず。試合はこのままタイムアップ。
複数の主力不在、過密日程の中で数的不利を感じさせない気概を示したローマだったが、クンブラの愚行退場が大きく響いて好調サッスオーロ相手に敗戦。週明けのソシエダ戦、次節デルビーに弾みを付けることはできなかった。
ローマは前節、ホームでユベントスに1-0の勝利を収めて4位に浮上。さらに、ヨーロッパリーグ(EL)ではレアル・ソシエダとの初戦を2-0の完勝で飾り、重要な連戦で連勝を収めた。
来週にソシエダとのリターンレグ、宿敵ラツィオとのデルビーを控えるジャッロロッシは、13位のサッスオーロ相手にホーム3連勝締めを狙った。
この試合でも熱狂的な空気を作り出すオリンピコのティフォージに後押しされるホームチームが、良い入りを見せる。
立ち上がりから相手ディフェンスラインと前線の選手が駆け引きを繰り返す中、2分にはマティッチの浮き球パスに抜け出したワイナルドゥムがGKと一対一のビッグチャンスを迎えるが、コースが甘くなったシュートはコンシーリの好守に遭う。続く6分にも浮き球パスで背後を取ったエイブラハムがスムーズなフィニッシュからシュートに持ち込んだ。
以降もマティッチを起点にボールを動かしながら主導権を握ったローマだったが、好調のサッスオーロの鋭いカウンターに晒される。
13分、相手陣内でボーヴェからボールを奪ったマテウス・エンリケを起点にショートカウンターに持ち込み、ボックス付近でフラッテージ、ピナモンティが連続シュート。2本目をGKルイ・パトリシオがはじき出したところに詰めたローリエンが冷静に押し込んだ。
さらに、畳みかけるアウェイチームは18分、右サイドのベラルディとトルヤンのコンビで押し込む形を作り出すと、ボックス内で2度ルーズボールを制したベラルディのプルバックを再びローリエンが右足で蹴り込んだ。
ローリエンに早々のドッピエッタを許す最悪な入りとなったローマだが、生え抜きMFが重苦しい空気を振り払う。26分、左サイドで仕掛けたスピナッツォーラが正確なクロスを上げると、ファーで待ち構えていたザレフスキが右足ボレーで合わせると、ピッチに強く叩きつけられたボールがGKの頭上を越えてゴール左隅に決まった。
ザレフスキに待望のトップチーム初ゴールが生まれてオリンピコの空気が変わると、直後には早くも同点のチャンス。27分、右サイド深くで仕掛けたザレフスキからの浮き球のクロスをファーのワイナルドゥムが頭で合わすが、これはわずかに枠の左へ外れる。
1点を返して以降はスピナッツォーラの左サイドを起点に良い仕掛けを見せる一方、ボーヴェのところでのボールロストが目立って攻め切るまでに至らないローマ。
すると、前半終了間際に試合の行方を大きく左右するアクシデントが発生。前半アディショナルタイムに自陣ボックス内でベラルディと交錯した際、股間を軽く蹴られる形となったクンブラが激高してキックを見舞う報復行為。オンフィールド・レビューの結果、この愚行に対してレッドカードと共にサッスオーロへのPKが与えられる。
そして、キッカーのベラルディが冷静に左隅へ蹴り込み、ローマは再び2点差に突き放された上、後半を10人で戦うことになった。
迎えた後半、ローマはスピナッツォーラとボーヴェを下げてカルスドルプと切り札のディバラを投入。カルスドルプを3バックの右、ザレフスキとエル・シャーラウィを両ウイングバックに配する[3-4-2]の形で同点を目指す。
すると、この交代策がすぐさま反撃の狼煙を上げる2点目をもたらす。50分、セットプレーの二次攻撃からエル・シャーラウィとパス交換したディバラがボックス手前左から見事な左足のミドルシュートをゴール右上隅へ突き刺した。
この1点で勝ち点の望みが出てきたローマは、直後にベラルディにクロスバーを掠めるシュートを打たれるなどサッスオーロのカウンターの脅威に晒されながらも、アグレッシブに前へ出ていく。56分にはマティッチを下げてボックス・トゥ・ボックスのマディ・カマラをピッチへ送り出す。
一方、数的優位を得ながらも守勢のサッスオーロはカードトラブルを考慮し、それぞれカードをもらっていたルアン、マキシム・ロペスを早いタイミングで下げてエルリッチ、オビアンを投入。しっかりとリスクを管理する。
後半半ばを過ぎると、サッスオーロがローマの攻勢に対してうまく試合を落ち着かせ始めると、一瞬の隙を突いて4点目を奪う。75分、ルーズボールを制したローリエンがボックス手前からゴール前への飛び出しを狙うピナモンティへ絶妙なスルーパスを送ると、背番号9が冷静に左足のシュートを流し込んだ。
これで再び2点差に離されたローマは失点直後にエイブラハムとザレフスキを下げてヴォルパートとこれがトップチームデビューとなる18歳FWマイクシャクを同時投入。前線の複数主力が不在の中で生え抜きの若手に託す。
最後まで戦う姿勢を示すジャッロロッシは、ディバラやカマラを中心に幾度も際どい決定機を作ると、土壇場の94分にはスモーリングの見事なインターセプトからボックス内に侵入したワイナルドゥムが絶妙なチップキックで加入後初ゴールを挙げる。
これで三度1点差に迫ったホームチームだったが、残り時間でもう一度ゴールに迫ることはできず。試合はこのままタイムアップ。
複数の主力不在、過密日程の中で数的不利を感じさせない気概を示したローマだったが、クンブラの愚行退場が大きく響いて好調サッスオーロ相手に敗戦。週明けのソシエダ戦、次節デルビーに弾みを付けることはできなかった。
ローマの関連記事
セリエAの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
直近3試合出番なしのローマMFパレデス、序列低下の理由はパフォーマンスにあらず?
直近3試合で出場機会がないアルゼンチン代表MFレアンドロ・パレデス(30)だが、ここにきての序列低下の理由はパフォーマンスの問題ではないという。 ジョゼ・モウリーニョ体制だった2023年夏にパリ・サンジェルマン(PSG)から6年ぶりに古巣復帰を果たしたパレデス。以降はイバン・ユリッチ体制で一時序列が低下したものの、クラウディオ・ラニエリ監督の就任後は主力に返り咲くとともに、リーダーグループの一人として厚い信頼を獲得。今年3月には1年の契約延長にサインしている。 ただ、直近のエラス・ヴェローナ、インテル、フィオレンティーナの3試合ではいずれもベンチに入ったものの、出番なしに終わっていた。 一部では契約延長時に復帰を熱望するボカ・ジュニアーズ移籍への契約解除条項を盛り込んだ影響によって、将来的な退団を見込んで若手の起用に切り替えたとの見方もあった。だが、実際にはクラブサイドの金銭的な事情が影響しているという。 イタリア『カルチョメルカート』によれば、パレデスがPSGからローマに加入した際に80試合出場達成時のアドオン200万ユーロ(約3億2500万円)という条項が盛り込まれていたという。 そして、パレデスはここまで通算79試合に出場しており、ローマは同条項が有効となる2025年6月30日までの起用を見送ることで、200万ユーロの支払いを回避する意向だという。 現在、チャンピオンズリーグ出場圏内の4位ユベントスと同勝ち点の5位に位置するローマは、残り3試合でアタランタ、ミラン、トリノとタフな相手との試合を残している。だが、中盤の主力が相次いで離脱することがない限り、パレデスを残り試合で起用する可能性は低いようだ。 2025.05.07 16:32 Wed2
難敵フィオレンティーナに辛勝で4位ユーベに並んだローマ、ラニエリ監督は「苦難に満ちた素晴らしい試合」とウノゼロ勝利を誇る
ローマのクラウディオ・ラニエリ監督が4日にホームで行われ、1-0で勝利したセリエA第35節フィオレンティーナ戦後にコメントした。 前節インテルを撃破したローマが、1ポイント差のフィオレンティーナをホームに迎えたチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争う直接対決。守護神ミレ・スヴィラルが好守を見せる中、前半追加タイムのFWアルテム・ドフビクのゴールを守り抜いたローマがウノゼロ勝利とし、4位ユベントスに勝ち点で並んだ。 フィオレンティーナ戦を振り返ったラニエリ監督は「我々は非常に強いチームと対戦した。彼らは技術的に優れていた。高い位置からプレッシャーをかけたかったが、ボールをうまく動かされてできなかった。苦難に満ちた素晴らしい試合だった。それが私にとって一番の誇りだ。私が期待するパフォーマンスをローマはいつもしてくれる」と辛勝ながらも勝ち切った試合を誇った。 また、ラニエリ監督就任後、V字復調のローマはこれで第16節以降負けなしと快進撃が続き、自身就任時には程遠かったCL出場権獲得が手に届く位置にある。 「ここからどこへ向かえばいいのかわからない」と言葉を濁しつつ、「私は常に選手たちには最大限の努力を払うよう求めている。この夏、ビーチで過ごしている時に後悔や自責の念を抱くべきではないと伝えている。達成できたことに満足しなければならない」と常にベストを尽くすことを求めた。 ローマは次節アタランタと対戦する。 2025.05.05 10:30 Mon3
ペッレグリーニの今季終了か? ハムストリング負傷で2カ月近くの離脱へ
ローマのイタリア代表MFロレンツォ・ペッレグリーニの今シーズン中の復帰が絶望的となったようだ。 今シーズンここまでは公式戦34試合3ゴール3アシストの数字を残していたローマのカピターノ。直近のフィオレンティーナ戦では先発出場していたが、前半終了時に交代していた。 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によれば、ペッレグリーニはハムストリングの筋損傷とともに腱にもダメージを負った模様で、全治には45日程度を要する見込みだという。 なお、ジャッロロッシとの契約は2026年まで残すペッレグリーニだが、今夏にチームを離れる可能性は高いと見られている。 ナポリやインテルからの関心も伝えられるなか、先日のヴィオラ戦でのプレーがローマでの最後のプレーとなるのか…。 2025.05.10 16:50 Sat4
マルセイユ主将DFがローマ行き関心か?
マルセイユのアルゼンチン代表DFレオナルド・バレルディ(26)がローマ移籍に関心を示しているようだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。 元ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが今シーズン限りで退団し、ガラタサライからレンタル加入中のデンマーク代表DFヴィクトル・ネルソンの買い取りの可否、コートジボワール代表DFエヴァン・エンディカにも流出の可能性が報じられているローマ。 今夏の移籍市場ではセンターバック補強が優先事項に挙げられるなか、マルセイユのキャプテンの獲得に動いているようだ。 報道によれば、バレルディは、ローマでプレーする代表の先輩であるFWパウロ・ディバラとMFレアンドロ・パレデスから強力なサポートを受けているという。そして、選手自身もこのチャンスを熱望し、夏の移籍に同意。両クラブ間の交渉もすでに始まっている模様だ。 ボカ・ジュニアーズの下部組織出身でドルトムントを経て2020年7月にマルセイユ入りしたバレルディは、現代型のセンターバックとしてリーグ・アンでもトップクラスの評価を得ている。 アルゼンチン出身のセンターバックらしいタフな対人守備に加え、両足を遜色なく操る安定したビルドアップ能力、リーダーシップを兼ね備える。また、3バックと4バックでプレー可能な点も市場で評価を高める要因となっている。 2025.03.24 09:15 Mon5