ラポルテの美しい試み! コロナ支援で寄付された思い出の品を落札・即持ち主へ贈る

マンチェスター・シティに所属するフランス代表DFアイメリク・ラポルテが新型コロナウイルス(COVID-19)支援と、“ある家族”の大切な思い出を守るという、2つの仕事を同時にやってのけた。フランス『レキップ』が伝えている。

HBCナントに所属するハンドボールのフランス代表GKシリル・デュムランは先日、母国フランスでコロナウイルス対策の最前線で戦う看護スタッフを支援する目的の大規模なオークション(SportAidons)に参加。

その中でデュムランは、2008年の北京オリンピックのボクシングのライトウェルター級で銅メダルを獲得し、2015年にアルゼンチンで起きたヘリコプター衝突事故により28歳の若さでこの世を去ったアレクシス・ヴァスティーヌの家族から寄付品を受け取っていた。
その寄付品というのが、ヴァスティーヌが2012年ロンドン・オリンピックで着用した服という、ヴァスティーヌ一家にとって非常に思い出深い品だった。

そして、デュムランはヴァスティーヌ一家の申し出を受け入れた後、自身の公式SNSで、「今回のオークションに出品された品の中で最も美しく、大きな感動と涙をこらえ切れないものだ」と、同一家への感謝と共に、その品ができるだけ高値で買い取られ、少しでも多くの看護スタッフを支援できることを願っているとの考えを伝えていた。このSNSの投稿をチェックしていたラポルテは、母国の看護スタッフへの支援、一家にとって大切な思い出の品を守ることを両立するため、すぐさまオークションに参加。そして、5000ユーロ(約60万円)ほどの金額で落札に成功すると、すぐさまヴァスティーヌの父親であるアラン氏にその品をプレゼントしたいとの意向を伝えた。

その後、デュムランは自身の公式SNSを通じて、「その行動は言葉以上のモノを表している! この品を(ヴァスティーヌの)父親に贈りたいとの思いでオークションで落札したラポルテに感謝しているよ。君の才能は偉大だが、その心も偉大だ!」と、ラポルテへの感謝を伝えた。

一方、ラポルテはデュムランの前述のコメントに対して、「君のウイルスに対する行動、さらに支援を最も必要とする人たちのためのオークションという活動にこちらこそ感謝しているよ。また、近いうちに会いたいね」と、その活動を称賛している。