【プレミア注目プレビュー】解任レースリードのアルテタが盤石の欧州王者相手に挑む
2021.08.22 12:00 Sun
プレミアリーグ第2節、アーセナルとチェルシーによる“ビッグロンドン・ダービー”が、日本時間22日24:30にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。開幕戦で昇格組相手に苦杯を舐めたガナーズと、5年ぶりの覇権奪還に向け好スタートを切った盤石のブルーズによる、今季初のダービーだ。アルテタ監督就任2年目となった昨シーズンのリーグ戦を8位で終え、25年ぶりにヨーロッパのコンペティション出場を逃したアーセナル。その成績不振によって解任も噂された中、最終的に3年目のチャンスを与えられたスペイン人指揮官。さらに、今夏の移籍市場ではDFホワイト、GKラムズデール、MFサンビ・ロコンガ、DFヌーノ・タヴァレス、MFウーデゴールと、目立った主力の売却なしに積極補強のアシストを受けた。
しかし、先週行われた開幕戦では初昇格のブレントフォードに0-2で完敗し、歴史的なプレミアリーグ初白星を献上。新型コロナウイルスの感染の影響で主力数選手を起用できなかったエクスキューズはあるものの、プレシーズンを通じて、積み上げを感じられない低調な戦いに終始。仮に、今節のダービー、次節のマンチェスター・シティという2つのビッグマッチで連敗を喫することになれば、一躍解任レースの首位に躍り出る崖っぷちの状況だ。
一方、昨季途中に就任したトゥヘル監督の下で劇的な進化を遂げたチェルシーは、リーグ4位フィニッシュに加え、クラブ史上2度目のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を達成。迎えた今シーズンもビジャレアルを下してUEFAスーパーカップを制すると、クリスタル・パレスとのリーグ開幕戦では3-0のスコア以上の内容の差を見せつけて白星スタートを飾った。
昨シーズンに大型補強を敢行したこともあり、ここまでの補強は新エースストライカー候補のFWルカクの獲得に留まっているが、自慢のアカデミー育ちのDFチャロバーがブレイクの雰囲気を漂わせており、残り約10日の移籍市場の動きに注視する必要はあるが、現時点でスカッドとしての完成度はヨーロッパ屈指。アーセナル同様に次節にはリーグタイトルを争うリバプールとのビッグマッチを控えており、不調のローカルライバルを叩き良い形でアンフィールドに乗り込みたい。
今夏のプレシーズンマッチを2-1で制していることもあり、下馬評ではチェルシーが圧倒的優位と見られるが、直近の公式戦ではアーセナルが3連勝を含め4戦無敗。今回の一戦ではアーセナルが相性の良さを見せるのか、あるいはチェルシーが地力の差を見せつけるのか…。
【3-4-3】
▽アーセナル予想スタメン

GK:レノ
DF:ホワイト、ホールディング、パブロ・マリ
MF:ベジェリン、サンビ・ロコンガ、ジャカ、ティアニー
FW:サカ、マルティネッリ、スミス・ロウ
負傷者:GKルナルソン、DFガブリエウ、MFトーマス、ウィリアン、FWラカゼット、オーバメヤン、エンケティア
出場停止者:なし
出場停止者はいないが、労働ビザの問題でウーデゴールが起用できない。また、負傷者に関してはガブリエウとトーマス、エンケティアに加え、新型コロナウイルスに感染したルナルソン、ウィリアン、オーバメヤン、ラカゼットの出場が危ぶまれる。
ブレントフォードと開幕戦では[4-2-3-1]の布陣を採用しており、同じ布陣で臨む可能性もあるが、現状のメンバー構成を考慮して、より守備的な[3-4-3]への変更を予想。最終ラインにホールディングが入り、ティアニーは3バックの左か左ウイングバックに入ると見る。ウイングバックの人選に関してはチャンバース(セドリック)、ヌーノ・タヴァレスに出番が与えられるかもしれない。
前線は前述のメンバーの中で唯一出場の可能性を残すオーバメヤンの状態次第でスタメン起用の可能性があるが、現時点ではマルティネッリ、ペペ、スミス・ロウが最前線の代役候補だ。GKに関しては20日に新守護候補のラムズデールを獲得したが、さすがに合流間もないため引き続きレノがゴールを守ることになるはずだ。
◆チェルシー◆
【3-4-2-1】
▽チェルシー予想スタメン

GK:メンディ
DF:チャロバー、クリステンセン、リュディガー
MF:アスピリクエタ、ジョルジーニョ、コバチッチ、マルコス・アロンソMF:マウント、ハヴァーツ
FW:ルカク
負傷者:MFプリシッチ、カンテ、ツィエク
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては新型コロナウイルスに感染しているプリシッチが欠場する。一方で、ケガが癒えたツィエクとカンテの2選手はトレーニング復帰を果たしており、マッチフィットネスに問題がなければメンバー入りが可能となっている。
スタメンに関しては快勝したパレス戦のメンバーをベースに、プリシッチとヴェルナーに代わって注目のルカクとハヴァーツの起用を予想。また、守備陣ではチアゴ・シウバやリース・ジェームズ、チルウェルの起用も想定される。
★注目選手
◆アーセナル:DFベン・ホワイト

アーセナルの注目プレーヤーはガナーズ史上最も高価なセンターバックだ。リーズで鬼才ビエルサ、ブライトンでグラハム・ポッターとタイプは異なるものの、戦術家として知られる2人の名指揮官の薫陶を受けたホワイトは、今夏の移籍市場で5000万ポンドの高額な移籍金でアーセナルに加入した。
プレシーズンマッチでは持ち味のビルドアップセンス、アスリート能力を発揮して早くも大器の片りんを見せたが、公式戦デビューとなったブレントフォード戦ではFWトニーら相手のセンターフォワード相手に空中戦、球際の弱さを露呈。ブライトンではダンク、ウェブスターというパワフルな相棒のサポートによって目立っていなかったが、2センターバックの一角でプレーする上では早急に改善すべき課題だ。
そして、今回のダービーでマッチアップが予想されるのは、世界屈指のフィジカル能力を誇るルカク。スピードの部分では十分に戦えるが、デュエルの部分で劣勢は必至。チームが3バックを採用する場合は周囲のサポートを得られるが、仮にブレントフォード戦の戦い方を継続する場合は守備者としての真価を試されることになる。また、プレスの強度、連動性の高い相手の守備に対して、持ち味である正確な配球、局面を変える持ち上がりなど、攻撃面での貢献も求められるところだ。
◆チェルシー:FWロメル・ルカク

チェルシーの注目プレーヤーはクラブ史上最高額の9700万ポンドで7年ぶりの古巣帰還を果たしたルカク。2011年にアンデルレヒトから加入し、2014年にエバートンに移籍するまで3年間在籍したものの、当時は若さもありトップチームでは公式戦15試合の出場でノーゴールに終わった。
その後、エバートン、マンチェスター・ユナイテッドとイングランドのライバルチームを渡り歩き、2019年に加入したインテルでは在籍2年間で公式戦95試合に出場し、64ゴールという圧巻の数字を記録。昨シーズンはリーグ年間MVPに輝き、11年ぶりのスクデット獲得に大きく貢献した。
そして、ベルギー代表、インテルで揉まれて世界屈指のストライカーの1人に成長した28歳は、今夏満を持してプレミアリーグに再挑戦。同リーグでは通算252試合出場で113ゴールを挙げてきたが、対ビッグ6などビッグマッチで活躍できないことから、一部では“雑魚専”という屈辱的なレッテルも貼られている。
前回在籍時とは異なり、新エースストライカーとして勝負強い働きが求められる中、デビュー戦となる今回のダービーでは落ち目とはいえどもビッグ6の一角を担うアーセナル相手にチェルシーのトップチームでの初ゴールを挙げたい。ちなみに、対アーセナルのリーグ通算成績は15試合2ゴール3アシストだ。
しかし、先週行われた開幕戦では初昇格のブレントフォードに0-2で完敗し、歴史的なプレミアリーグ初白星を献上。新型コロナウイルスの感染の影響で主力数選手を起用できなかったエクスキューズはあるものの、プレシーズンを通じて、積み上げを感じられない低調な戦いに終始。仮に、今節のダービー、次節のマンチェスター・シティという2つのビッグマッチで連敗を喫することになれば、一躍解任レースの首位に躍り出る崖っぷちの状況だ。
昨シーズンに大型補強を敢行したこともあり、ここまでの補強は新エースストライカー候補のFWルカクの獲得に留まっているが、自慢のアカデミー育ちのDFチャロバーがブレイクの雰囲気を漂わせており、残り約10日の移籍市場の動きに注視する必要はあるが、現時点でスカッドとしての完成度はヨーロッパ屈指。アーセナル同様に次節にはリーグタイトルを争うリバプールとのビッグマッチを控えており、不調のローカルライバルを叩き良い形でアンフィールドに乗り込みたい。
今夏のプレシーズンマッチを2-1で制していることもあり、下馬評ではチェルシーが圧倒的優位と見られるが、直近の公式戦ではアーセナルが3連勝を含め4戦無敗。今回の一戦ではアーセナルが相性の良さを見せるのか、あるいはチェルシーが地力の差を見せつけるのか…。
◆アーセナル◆
【3-4-3】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:ホワイト、ホールディング、パブロ・マリ
MF:ベジェリン、サンビ・ロコンガ、ジャカ、ティアニー
FW:サカ、マルティネッリ、スミス・ロウ
負傷者:GKルナルソン、DFガブリエウ、MFトーマス、ウィリアン、FWラカゼット、オーバメヤン、エンケティア
出場停止者:なし
出場停止者はいないが、労働ビザの問題でウーデゴールが起用できない。また、負傷者に関してはガブリエウとトーマス、エンケティアに加え、新型コロナウイルスに感染したルナルソン、ウィリアン、オーバメヤン、ラカゼットの出場が危ぶまれる。
ブレントフォードと開幕戦では[4-2-3-1]の布陣を採用しており、同じ布陣で臨む可能性もあるが、現状のメンバー構成を考慮して、より守備的な[3-4-3]への変更を予想。最終ラインにホールディングが入り、ティアニーは3バックの左か左ウイングバックに入ると見る。ウイングバックの人選に関してはチャンバース(セドリック)、ヌーノ・タヴァレスに出番が与えられるかもしれない。
前線は前述のメンバーの中で唯一出場の可能性を残すオーバメヤンの状態次第でスタメン起用の可能性があるが、現時点ではマルティネッリ、ペペ、スミス・ロウが最前線の代役候補だ。GKに関しては20日に新守護候補のラムズデールを獲得したが、さすがに合流間もないため引き続きレノがゴールを守ることになるはずだ。
◆チェルシー◆
【3-4-2-1】
▽チェルシー予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:メンディ
DF:チャロバー、クリステンセン、リュディガー
MF:アスピリクエタ、ジョルジーニョ、コバチッチ、マルコス・アロンソMF:マウント、ハヴァーツ
FW:ルカク
負傷者:MFプリシッチ、カンテ、ツィエク
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては新型コロナウイルスに感染しているプリシッチが欠場する。一方で、ケガが癒えたツィエクとカンテの2選手はトレーニング復帰を果たしており、マッチフィットネスに問題がなければメンバー入りが可能となっている。
スタメンに関しては快勝したパレス戦のメンバーをベースに、プリシッチとヴェルナーに代わって注目のルカクとハヴァーツの起用を予想。また、守備陣ではチアゴ・シウバやリース・ジェームズ、チルウェルの起用も想定される。
★注目選手
◆アーセナル:DFベン・ホワイト

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーはガナーズ史上最も高価なセンターバックだ。リーズで鬼才ビエルサ、ブライトンでグラハム・ポッターとタイプは異なるものの、戦術家として知られる2人の名指揮官の薫陶を受けたホワイトは、今夏の移籍市場で5000万ポンドの高額な移籍金でアーセナルに加入した。
プレシーズンマッチでは持ち味のビルドアップセンス、アスリート能力を発揮して早くも大器の片りんを見せたが、公式戦デビューとなったブレントフォード戦ではFWトニーら相手のセンターフォワード相手に空中戦、球際の弱さを露呈。ブライトンではダンク、ウェブスターというパワフルな相棒のサポートによって目立っていなかったが、2センターバックの一角でプレーする上では早急に改善すべき課題だ。
そして、今回のダービーでマッチアップが予想されるのは、世界屈指のフィジカル能力を誇るルカク。スピードの部分では十分に戦えるが、デュエルの部分で劣勢は必至。チームが3バックを採用する場合は周囲のサポートを得られるが、仮にブレントフォード戦の戦い方を継続する場合は守備者としての真価を試されることになる。また、プレスの強度、連動性の高い相手の守備に対して、持ち味である正確な配球、局面を変える持ち上がりなど、攻撃面での貢献も求められるところだ。
◆チェルシー:FWロメル・ルカク

Getty Images
チェルシーの注目プレーヤーはクラブ史上最高額の9700万ポンドで7年ぶりの古巣帰還を果たしたルカク。2011年にアンデルレヒトから加入し、2014年にエバートンに移籍するまで3年間在籍したものの、当時は若さもありトップチームでは公式戦15試合の出場でノーゴールに終わった。
その後、エバートン、マンチェスター・ユナイテッドとイングランドのライバルチームを渡り歩き、2019年に加入したインテルでは在籍2年間で公式戦95試合に出場し、64ゴールという圧巻の数字を記録。昨シーズンはリーグ年間MVPに輝き、11年ぶりのスクデット獲得に大きく貢献した。
そして、ベルギー代表、インテルで揉まれて世界屈指のストライカーの1人に成長した28歳は、今夏満を持してプレミアリーグに再挑戦。同リーグでは通算252試合出場で113ゴールを挙げてきたが、対ビッグ6などビッグマッチで活躍できないことから、一部では“雑魚専”という屈辱的なレッテルも貼られている。
前回在籍時とは異なり、新エースストライカーとして勝負強い働きが求められる中、デビュー戦となる今回のダービーでは落ち目とはいえどもビッグ6の一角を担うアーセナル相手にチェルシーのトップチームでの初ゴールを挙げたい。ちなみに、対アーセナルのリーグ通算成績は15試合2ゴール3アシストだ。
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今季は5名が新加入、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向に英紙が注目「今後も続く可能性が高い」
現在は9人、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向を英紙が注目「今後も続く可能性が高い」 イングランドのFA女子スーパーリーグ(FAWSL)には、現在9人の日本人選手が所属。アジア人プレーヤーが増加傾向にある理由を、イギリス『BBC』が探った。 マンチェスター・シティのMF長谷川唯を筆頭に、ウェストハムにはDF清水梨紗とMF林穂之香に加え、今季からはFW植木理子も在籍。リバプールではMF長野風花が主軸を担っている。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)得点王の実績が評価され、マンチェスター・ユナイテッドにはMF宮澤ひなたが加入。チェルシーにはローンバックでFW浜野まいかが復帰し、今冬にはレスター・シティへ宝田沙織と籾木結花が籍を移した。 なでしこジャパンが2011年ドイツ女子W杯で優勝、2012年にロンドン・オリンピックで銀メダルを獲得した直後にも、2013年にチェルシーへ永里優季(現:ヒューストン・ダッシュ/アメリカ)が、2014年にアーセナルへ大野忍(スペランツァ大阪監督)や近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が加入と、イングランドでのプレーを選択する日本人が続いたが、現在は当時とは異なる風向きで、勢いも加速している。 WSLで頭角を現した最初のアジア人選手と言えば、チェルシーで6度のリーグ優勝を達成した韓国女子代表MFチ・ソヨン(2014-2022年5月)をおいて他にないが、『BBC』では、続く存在として長谷川を挙げ、増加傾向にある日本人選手を特集。スカウティングへの投資、テレビによる世界的な女子サッカー中継の増加、移籍市場での競争の激化など、いくつかの要因を挙げた。 「映像が得られるという点で、スカウティングリソースは劇的に増加した。我々には2人の素晴らしいアナリストもいて、間違いのない選手を特定するのに役立っている」と、宝田と籾木を獲得したレスターのウィリー・カーク監督の言葉を引用。ウェストハムのレハネ・スキナー監督は、国際大会を通じて植木の才能を買っていたと話す。 また、イングランド内における女子サッカーの地位が高まったことによる、待遇の変化にも注目。給与の向上や移籍市場の変化により、WSLが選手にとってより魅力的なものになったと伝えている。 各チームの監督ともに、日本人選手の良さに「規律や戦術理解度、技術の高さ」などを挙げる。『BBC』は「これらの要因により、アジア系の才能ある人材がイギリスに流入することになり、最近到着した選手たちの成功を考えると、この傾向は今後も続く可能性が高い」と結んでいるが、まさしくその通りになるだろう。 最後に、各指揮官によるコメントを掲載。日本人選手、特に自チーム所属の選手を大いに評価している点がユニークだ。 「(WSLでプレーする)日本人選手はどんどん増えてくるだろうし、その理由も分かるだろう。非常に規律があり、聞く耳を持っている。強度も高く、ゲームの理解度もとても高い。もちろん、個々の能力は異なる。(長谷川)唯は非常に知的でゲームの読み方は誰にも負けないだろうし、信じられないほどの才能があると思う」(マンチェスター・シティ/ガレス・テイラー監督) 「風花は試合を読む力が高く、本当に素晴らしいサッカー選手だ。彼女たちは戦術面において非常にクレバーで、技術的にもとても優れている。後方から組み立てるチームの多いWSLの現状において、"日本ブランド"は我々にとって助けになる」(リバプール/マット・ビアード監督) 「日本人選手が増えた理由は明白です。戦術的に聡明で、技術的にも才能のある選手を望まない人はいないでしょう?彼女たちは私たちのチームに大きな価値をもたらしてくれました」(ウェストハム/レハネ・スキナー監督) 「必ずしもアジアの選手を探していたわけではなく、トップクラスのナンバー6を探していたら宝田を見つけたんだ。半年ほど注視して、夏に獲得しようとしたが、リンシェーピングとの合意に至らなかったから、(それなら満了後にと)事前契約を行った。チャンピオンズリーグのアーセナル戦は素晴らしかった」 「宝田選手をさらに見ていたら、籾木の良さにも気付いて、これは良い機会だと思ったんだ。2人とも素晴らしい才能のある選手だよ」(レスター・シティ/ウィリー・カーク監督) 2024.02.12 21:57 Mon5
