【プレミア注目プレビュー】不振ガナーズと復調ブルーズが対峙するボクシング・デー開催のビッグロンドン・ダービー!
2020.12.26 13:30 Sat
プレミアリーグ第15節、アーセナルとチェルシーによるビッグロンドン・ダービーが日本時間26日26:30にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。2020年のプレミアリーグを締めくくる最後のビッグマッチだ。2019年12月20日に途中就任でアーセナルの新指揮官に就任したアルテタ監督は、奇しくも今回と同じボクシング・デー開催のボーンマス戦(1-1のドロー)で古巣での監督キャリアをスタートした。昨季はFAカップという久々のタイトルをもたらし、就任2年目も主力の残留、フロントからの望外の補強支援によって開幕連勝スタートと前途洋々かに思われた。だが、就任から丸1年が経った現在は、降格圏内からわずか4ポイント差の15位(勝ち点14)という苦境に立たされている。
直近7戦未勝利(5敗2分け)と泥沼のチームは守備面でソリッドさを欠き、攻撃面では創造性の欠如が顕著で、攻守両面で多くの問題を抱えている。また、完全に干されているベテラン、リーグ戦で出番が少ない若手を中心にスペイン人指揮官への不満の声も上がっており、これ以上の低迷が続けば、チーム崩壊、指揮官更迭という最悪なシナリオが待っている。そういった崖っぷちの状況で臨むダービーでは再びチーム一丸となって久々の勝利を手にできるか。
一方、5位のチェルシー(勝ち点25)はエバートン、ウォルバーハンプトン相手に今季初の連敗を喫したが、直近のウェストハムとのダービーではDFチアゴ・シウバが攻守両面で抜群の存在感を放ち、難敵相手に3-0の快勝。有力なタイトルコンテンダーとして見事にリバウンドメンタリティを示した。ただ、首位リバプールとの勝ち点差は6ポイントと徐々に広がっており、敵地でのダービーでは不振のライバルをきっちり叩いて新年の巻き返しに繋げたいところだ。
なお、アルテタ監督のホーム初陣となった昨年12月29日の対戦では、ランパード監督率いるアウェイチームが後半終盤の連続ゴールによって2-1の逆転勝利を収めている。ただ、2-2のドローに終わったチェルシーホームでのリターンマッチは前半に古巣対戦のDFダビド・ルイスが退場したアーセナルが2-2の劇的ドローに持ち込み、直近のFAカップ決勝もアーセナルが2-1のスコアで勝利している。そのため、チーム状況は対照的だが、今回のダービーも拮抗した展開が予想される。
【3-4-3】
▽アーセナル予想スタメン

GK:レノ
DF:ホールディング、ガブリエウ、ティアニー
MF:メイトランド=ナイルズ、エルネニー、ジャカ、サカ
FW:ペペ、エンケティア、ウィリアン
負傷者:MFトーマス・パルティ、FWマルティネッリ、オーバメヤン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。逆に、バーンリー戦で一発退場のジャカが3試合の停止明けで復帰する。負傷者に関してはトーマスの欠場が確定している一方、ふくらはぎのケガで公式戦2試合欠場中のオーバメヤン、直近のマンチェスター・シティ戦での接触プレーで脛を痛めたマルティネッリの2選手は試合当日まで起用可否を見極める状況だ。
システムに関しては[3-4-3]の継続が濃厚だ。スタメンに関しては1-4で敗れたEFLカップ(カラバオ・カップ)のシティ戦で温存したGKレノやティアニー、サカといった主力が復帰する見込みだ。
ダービーに向けてはウイングバック、セントラルMF、3トップの人選に注目。メイトランド=ナイルズを継続起用する場合、ベジェリンに代わって右に入るか、左に入れてサカを一列前に置く形も想定され、セントラルMFもセバージョスとエルネニーのコンビを継続するか、ジャカに再びチャンスが与えられるか。3トップはペペとエンケティアの起用が濃厚な中でウイングの残り1枠に誰が入るか。
◆チェルシー◆
【4-3-3】
▽チェルシー予想スタメン

GK:メンディ
DF:アスピリクエタ、ズマ、チアゴ・シウバ、エメルソン
MF:コバチッチ、カンテ、マウント
FW:プリシッチ、エイブラハム、ヴェルナー
負傷者:DFチルウェル、リース・ジェームズ、MFツィエク
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはツィエクの欠場が確定しており、ヒザと足首に軽い問題を抱えているリース・ジェームズとチルウェルの2選手に関しても復帰の可能性は微妙な状況だ。
スタメンに関してはジェームズとチルウェルのイングランド代表コンビが間に合わない場合、アスピリクエタとエメルソンが代役を担う。また、前節のハマーズ戦からジョルジーニョに代えてビッグマッチで存在感を放つコバチッチへの変更が見込まれる。
★注目選手
◆アーセナル:FWブカヨ・サカ

アーセナルの注目プレーヤーは恩師アルテタの窮地を救いたい愛弟子だ。現在、ロッカールーム内において内紛も囁かれるガナーズにおいて昨シーズンに同監督のもとで大ブレイクを果たしたサカはスペイン人指揮官を支持する一人だ。
左サイドでサイドバックからインサイドハーフ、ウイングバック、ウイングと複雑なタスクを担う19歳は今季もここまで公式戦17試合に出場。ただ、主力として重用される一方、1ゴール2シストと数字面においては得点力不足のチームと同様苦戦を強いられている。ティアニーとの左サイドのコンビネーションに磨きがかかっているが、指揮官からの指示なのか、ここ最近はやや単調な仕掛けやクロスが目立っており、2年目のジンクスに陥りつつある印象だ。
今回のダービーではどのポジションで起用されるかは不明だが、チームの歯車としてプレーしつつ、恩師の窮地を救うためアタッキングサードではより主体性のあるプレーで創造性を欠く攻撃に彩りを加えたい。
◆チェルシー:FWティモ・ヴェルナー

チェルシーの注目プレーヤーはダービーをキッカケにゴール日照り解消を目指す悩めるドイツ代表FWだ。今夏鳴り物入りで加入した元RBライプツィヒのエースは、ここまでEFLカップの1試合を除き公式戦21試合に出場。8ゴール(PK3)6アシストと数字上では最低限の結果を残している。ただ、直近の公式戦9試合で無得点が続いている。
対戦相手のアーセナルのようにチームのチャンスクリエイト自体が少なければ大きな問題とはならないが、ヴェルナーの場合は再三のビッグチャンスを逃している。そして、今季プレミアリーグでの8回の決定機逸はリーズFWバンフォード(10回)、バーンリーFWウッド(9回)に次ぐリーグワースト3位だ。
もちろん、左ウイングを主戦場に自慢の快足を生かした背後への飛び出し、ドリブル突破からのチャンスメイクと、アタッカーとしての貢献度は決して低くはないが、4750万ポンドという移籍金の額を考えればやはりゴールという結果がほしい。被カウンターに脆さを見せるアーセナル守備陣を相手に10戦ぶりのゴールを奪い、2021年の戦いに良い形で弾みを付けたい。
直近7戦未勝利(5敗2分け)と泥沼のチームは守備面でソリッドさを欠き、攻撃面では創造性の欠如が顕著で、攻守両面で多くの問題を抱えている。また、完全に干されているベテラン、リーグ戦で出番が少ない若手を中心にスペイン人指揮官への不満の声も上がっており、これ以上の低迷が続けば、チーム崩壊、指揮官更迭という最悪なシナリオが待っている。そういった崖っぷちの状況で臨むダービーでは再びチーム一丸となって久々の勝利を手にできるか。
なお、アルテタ監督のホーム初陣となった昨年12月29日の対戦では、ランパード監督率いるアウェイチームが後半終盤の連続ゴールによって2-1の逆転勝利を収めている。ただ、2-2のドローに終わったチェルシーホームでのリターンマッチは前半に古巣対戦のDFダビド・ルイスが退場したアーセナルが2-2の劇的ドローに持ち込み、直近のFAカップ決勝もアーセナルが2-1のスコアで勝利している。そのため、チーム状況は対照的だが、今回のダービーも拮抗した展開が予想される。
◆アーセナル◆
【3-4-3】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:ホールディング、ガブリエウ、ティアニー
MF:メイトランド=ナイルズ、エルネニー、ジャカ、サカ
FW:ペペ、エンケティア、ウィリアン
負傷者:MFトーマス・パルティ、FWマルティネッリ、オーバメヤン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。逆に、バーンリー戦で一発退場のジャカが3試合の停止明けで復帰する。負傷者に関してはトーマスの欠場が確定している一方、ふくらはぎのケガで公式戦2試合欠場中のオーバメヤン、直近のマンチェスター・シティ戦での接触プレーで脛を痛めたマルティネッリの2選手は試合当日まで起用可否を見極める状況だ。
システムに関しては[3-4-3]の継続が濃厚だ。スタメンに関しては1-4で敗れたEFLカップ(カラバオ・カップ)のシティ戦で温存したGKレノやティアニー、サカといった主力が復帰する見込みだ。
ダービーに向けてはウイングバック、セントラルMF、3トップの人選に注目。メイトランド=ナイルズを継続起用する場合、ベジェリンに代わって右に入るか、左に入れてサカを一列前に置く形も想定され、セントラルMFもセバージョスとエルネニーのコンビを継続するか、ジャカに再びチャンスが与えられるか。3トップはペペとエンケティアの起用が濃厚な中でウイングの残り1枠に誰が入るか。
◆チェルシー◆
【4-3-3】
▽チェルシー予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:メンディ
DF:アスピリクエタ、ズマ、チアゴ・シウバ、エメルソン
MF:コバチッチ、カンテ、マウント
FW:プリシッチ、エイブラハム、ヴェルナー
負傷者:DFチルウェル、リース・ジェームズ、MFツィエク
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはツィエクの欠場が確定しており、ヒザと足首に軽い問題を抱えているリース・ジェームズとチルウェルの2選手に関しても復帰の可能性は微妙な状況だ。
スタメンに関してはジェームズとチルウェルのイングランド代表コンビが間に合わない場合、アスピリクエタとエメルソンが代役を担う。また、前節のハマーズ戦からジョルジーニョに代えてビッグマッチで存在感を放つコバチッチへの変更が見込まれる。
★注目選手
◆アーセナル:FWブカヨ・サカ

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーは恩師アルテタの窮地を救いたい愛弟子だ。現在、ロッカールーム内において内紛も囁かれるガナーズにおいて昨シーズンに同監督のもとで大ブレイクを果たしたサカはスペイン人指揮官を支持する一人だ。
左サイドでサイドバックからインサイドハーフ、ウイングバック、ウイングと複雑なタスクを担う19歳は今季もここまで公式戦17試合に出場。ただ、主力として重用される一方、1ゴール2シストと数字面においては得点力不足のチームと同様苦戦を強いられている。ティアニーとの左サイドのコンビネーションに磨きがかかっているが、指揮官からの指示なのか、ここ最近はやや単調な仕掛けやクロスが目立っており、2年目のジンクスに陥りつつある印象だ。
今回のダービーではどのポジションで起用されるかは不明だが、チームの歯車としてプレーしつつ、恩師の窮地を救うためアタッキングサードではより主体性のあるプレーで創造性を欠く攻撃に彩りを加えたい。
◆チェルシー:FWティモ・ヴェルナー

Getty Images
チェルシーの注目プレーヤーはダービーをキッカケにゴール日照り解消を目指す悩めるドイツ代表FWだ。今夏鳴り物入りで加入した元RBライプツィヒのエースは、ここまでEFLカップの1試合を除き公式戦21試合に出場。8ゴール(PK3)6アシストと数字上では最低限の結果を残している。ただ、直近の公式戦9試合で無得点が続いている。
対戦相手のアーセナルのようにチームのチャンスクリエイト自体が少なければ大きな問題とはならないが、ヴェルナーの場合は再三のビッグチャンスを逃している。そして、今季プレミアリーグでの8回の決定機逸はリーズFWバンフォード(10回)、バーンリーFWウッド(9回)に次ぐリーグワースト3位だ。
もちろん、左ウイングを主戦場に自慢の快足を生かした背後への飛び出し、ドリブル突破からのチャンスメイクと、アタッカーとしての貢献度は決して低くはないが、4750万ポンドという移籍金の額を考えればやはりゴールという結果がほしい。被カウンターに脆さを見せるアーセナル守備陣を相手に10戦ぶりのゴールを奪い、2021年の戦いに良い形で弾みを付けたい。
アーセナルの関連記事
プレミアリーグの関連記事
|
|
アーセナルの人気記事ランキング
1
“ジャンピングチョップ事件”いまだ和解なし、ファン・ニステルローイが宿敵との騒動を振り返る
▽現役時代にマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイ氏が、宿敵との騒動を振り返った。イギリス『インデペンデント』が伝えた。 ▽事件は約13年前のオールド・トラフォード、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルで起こった。当時のプレミアリーグは、ユナイテッドとアーセナルの2強時代。MFロイ・キーン、MFパトリック・ヴィエラという闘将に率いられていた両者の直接対決は、常に意地と意地がぶつかり合う激闘だった。 ▽そして試合では、0-0で迎えたアディショナルタイムにFWディエゴ・フォルランがボックス内でDFマーティン・キーオンに倒されてPKを獲得。しかし、このPKキッカーを務めた名手ファン・ニステルローイは、シュートをバーに当ててしまった。 ▽そして、試合は0-0のまま終了。宿敵の絶対的エースがPKを失敗したことにより勝ち点を獲得してテンションが上がったアーセナルの選手たちは、試合終了の笛とともにファン・ニステルローイを囲んで挑発。試合中も激しくやりあっていたキーオンは、ファン・ニステルローイに“ジャンピングチョップ”を敢行した。 ▽オックスフォード大学での講義にゲストとして参加したファン・ニステルローイ氏は、「キーオンに街でたまたま会ったら、どのように振舞うのか?」と尋ねられると、冗談交じりに「彼は再び私の上に飛んでくるだろう(笑)。時代を生きていくには、クレバーじゃないといけないと思ったよ」と語り、会場の笑いを誘った。 ▽一方、この事件があった2003-04シーズンにプレミアリーグ無敗優勝を経験したキーオン氏は先月、当時について以下のように振り返っていた。 「おそらく、私は過剰な反応を見せてしまった。ルート・ファン・ニステルローイは、ブラックリスト入りする信用できない敵だった。彼はトッププレーヤーであり、ファイターだったが、どんな手を使ってでも相手を打ちのめそうとするような選手だった」 2016.02.08 20:42 Mon2
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.9 “フェイマス・バックフォー”クラブ史上2度目のダブル/アーセナル[1997-98]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.9</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">1997-98シーズン/アーセナル 〜フェイマス・バックフォー〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/1997-98arsenal.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:アーセン・ヴェンゲル(48) 獲得タイトル:プレミアリーグ、FAカップ 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント8:★★★★★★★★☆☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆</p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">クラブ史上2度目のダブル</div> 1997-98シーズンは、アーセン・ヴェンゲル監督が初めてシーズンを通してチームを指揮したシーズンだった。1996-97シーズンの途中にアーセナルの指揮官に就任したヴェンゲル監督は、新たなトレーニングメソッドや選手たちのプライベートに関する制限、外国人選手の積極的な招へいなど、クラブに多くの変化をもたらした。 プレミアリーグでは、開幕から第12節まで負けなしで首位に立った。しかし、11月に行われた4試合のうち3試合で敗れるなど、中盤に失速する。それでも、年明け以降に再び調子を取り戻すと、第33節から5連勝を達成するなどし、首位を奪還。最終的には、マンチェスター・ユナイテッドを1ポイント差で退け、7シーズンぶりにリーグタイトルを戴冠した。 さらに、このシーズンのアーセナルはFAカップでも躍進。準々決勝と準決勝で、それぞれウェストハムとウォルバーハンプトンを下して決勝に進出する。決勝では、ニューカッスルを相手にオーフェルマルスとアネルカのゴールで勝利。1970-71シーズン以来、クラブ史上2度目となるダブルを達成した。そして、英国4協会以外の出身者で初めてプレミアリーグを制した指揮官となったヴェンゲル監督は、年間最優秀監督賞を受賞した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">フェイマス・バックフォー</div> 今でこそ攻撃的なフットボールで知られるアーセナルだが、1990年代以前は非常に守備的なスタイルで、「1-0の退屈なチーム」などと嘲笑されることも多かった。それでも、ヴェンゲル監督の就任以降は、徐々にスペクタクルなチームへと変貌。1997-98シーズンのチームの強みは未だ守備にあったが、攻撃でも見どころ十分だった。 GKには、イングランド代表の守護神でもあるシーマンが君臨。“フェイマス・バックフォー”と呼ばれた名高い最終ラインでは、ディフェンスリーダーのアダムスを中心に、ウィンターバーン、ディクソンという守備的ながらも安定感抜群の両サイドバックが不動のレギュラーを務める。アダムスの相棒には、現在のアーセナルコーチであるボールド、そしてキーオンと、フィジカルコンタクトに優れる両名が名を連ねた。 セントラルMFは、強靭なフィジカルとフットボールセンスを併せ持つヴィエラと、左利きのプレーメーカーであるプティのコンビが磐石。攻撃的にシフトする際には、テクニシャンのプラットも控えていた。そして、右サイドにはバランスの優れる万能型MFパーラー。左サイドのオーフェルマルスは当時、世界有数のウインガーとして名を馳せ、右足で持ち出す縦突破は、分かっていても止められないレベルにあった。 最前線にも魅力的な選手たちが在籍していた。ベルカンプはゴールだけでなくアシストでも貢献した。当時のアーセナルのスターだったイアン・ライトは現代で言うバロテッリのような“愛すべき悪童”的存在。1991年からアーセナルのために多くのゴールを挙げ続けたイングランド人FWも当時34歳とキャリア終盤だったが、驚異的なダッシュ力と豪快なシュートは健在で、多くのゴールを陥れた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWデニス・ベルカンプ(28)</span> 内に秘める闘争心と氷のような冷静さを併せ持つオランダの天才ストライカーは、卓越したボールテクニックと決定力を遺憾なく発揮。公式戦40試合に出場して22ゴールを記録しただけでなく、ゲームメークやアシストでも多大な貢献を果たした。その結果、選手が選ぶPFA年間最優秀選手賞と、記者が投票で選出するFWA年間最優秀選手賞をダブルで受賞する快挙を達成している。 2019.04.07 22:00 Sun3
今季は5名が新加入、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向に英紙が注目「今後も続く可能性が高い」
現在は9人、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向を英紙が注目「今後も続く可能性が高い」 イングランドのFA女子スーパーリーグ(FAWSL)には、現在9人の日本人選手が所属。アジア人プレーヤーが増加傾向にある理由を、イギリス『BBC』が探った。 マンチェスター・シティのMF長谷川唯を筆頭に、ウェストハムにはDF清水梨紗とMF林穂之香に加え、今季からはFW植木理子も在籍。リバプールではMF長野風花が主軸を担っている。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)得点王の実績が評価され、マンチェスター・ユナイテッドにはMF宮澤ひなたが加入。チェルシーにはローンバックでFW浜野まいかが復帰し、今冬にはレスター・シティへ宝田沙織と籾木結花が籍を移した。 なでしこジャパンが2011年ドイツ女子W杯で優勝、2012年にロンドン・オリンピックで銀メダルを獲得した直後にも、2013年にチェルシーへ永里優季(現:ヒューストン・ダッシュ/アメリカ)が、2014年にアーセナルへ大野忍(スペランツァ大阪監督)や近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が加入と、イングランドでのプレーを選択する日本人が続いたが、現在は当時とは異なる風向きで、勢いも加速している。 WSLで頭角を現した最初のアジア人選手と言えば、チェルシーで6度のリーグ優勝を達成した韓国女子代表MFチ・ソヨン(2014-2022年5月)をおいて他にないが、『BBC』では、続く存在として長谷川を挙げ、増加傾向にある日本人選手を特集。スカウティングへの投資、テレビによる世界的な女子サッカー中継の増加、移籍市場での競争の激化など、いくつかの要因を挙げた。 「映像が得られるという点で、スカウティングリソースは劇的に増加した。我々には2人の素晴らしいアナリストもいて、間違いのない選手を特定するのに役立っている」と、宝田と籾木を獲得したレスターのウィリー・カーク監督の言葉を引用。ウェストハムのレハネ・スキナー監督は、国際大会を通じて植木の才能を買っていたと話す。 また、イングランド内における女子サッカーの地位が高まったことによる、待遇の変化にも注目。給与の向上や移籍市場の変化により、WSLが選手にとってより魅力的なものになったと伝えている。 各チームの監督ともに、日本人選手の良さに「規律や戦術理解度、技術の高さ」などを挙げる。『BBC』は「これらの要因により、アジア系の才能ある人材がイギリスに流入することになり、最近到着した選手たちの成功を考えると、この傾向は今後も続く可能性が高い」と結んでいるが、まさしくその通りになるだろう。 最後に、各指揮官によるコメントを掲載。日本人選手、特に自チーム所属の選手を大いに評価している点がユニークだ。 「(WSLでプレーする)日本人選手はどんどん増えてくるだろうし、その理由も分かるだろう。非常に規律があり、聞く耳を持っている。強度も高く、ゲームの理解度もとても高い。もちろん、個々の能力は異なる。(長谷川)唯は非常に知的でゲームの読み方は誰にも負けないだろうし、信じられないほどの才能があると思う」(マンチェスター・シティ/ガレス・テイラー監督) 「風花は試合を読む力が高く、本当に素晴らしいサッカー選手だ。彼女たちは戦術面において非常にクレバーで、技術的にもとても優れている。後方から組み立てるチームの多いWSLの現状において、"日本ブランド"は我々にとって助けになる」(リバプール/マット・ビアード監督) 「日本人選手が増えた理由は明白です。戦術的に聡明で、技術的にも才能のある選手を望まない人はいないでしょう?彼女たちは私たちのチームに大きな価値をもたらしてくれました」(ウェストハム/レハネ・スキナー監督) 「必ずしもアジアの選手を探していたわけではなく、トップクラスのナンバー6を探していたら宝田を見つけたんだ。半年ほど注視して、夏に獲得しようとしたが、リンシェーピングとの合意に至らなかったから、(それなら満了後にと)事前契約を行った。チャンピオンズリーグのアーセナル戦は素晴らしかった」 「宝田選手をさらに見ていたら、籾木の良さにも気付いて、これは良い機会だと思ったんだ。2人とも素晴らしい才能のある選手だよ」(レスター・シティ/ウィリー・カーク監督) 2024.02.12 21:57 Mon4
「何かを感じたけど…」貴重なゴールも負傷交代のデンベレが状態に言及、同僚は様子を語る「大丈夫だと言っていた」
パリ・サンジェルマン(PSG)のフランス代表FWウスマーヌ・デンベレだが、負傷は大事に至らないようだ。フランス『ル・パリジャン』が伝えた。 29日、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグでアーセナルと対戦したPSG。リーグフェーズでは2-0で負けていた相手だったが、この試合では開始早々にウスマーヌ・デンベレのゴールで先制。その後もアウェイゲームながら試合を支配すると、0-1でそのまま勝利を収め、決勝へ一歩近づいた。 勝利に導くゴールを決めたデンベレだが、70分にブラッドリー・バルコラと負傷交代していた。 試合後、ルイス・エンリケ監督は「明日検査を受ける。深刻なものではないが、2ndレグの出場は疑わしい」と、状況を見守る必要があることと示唆していた中、モロッコ代表DFアクラフ・ハキミは「彼は落ち着いていて、大丈夫だと言っていた。来週には僕たちと一緒にいてくれることを願っている」と、2ndレグではプレーできるだろうと見解を述べていた。 そんな中、デンベレ本人もスタジアムを離れる際に一言コメント。「少し何かを感じたけど、大丈夫だ」と語り、大事には至っていないことを示唆した。 正確な状態は検査をしての判断となるが、PSGとしては2ndレグにいなければ痛手となる。 <span class="paragraph-title">【動画】アーセナル戦の4分でデンベレが見事な決勝ゴール!PSGが決勝進出へ一歩前進</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="WposNAjwA-U";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.04.30 13:30 Wed5
