【CLプレビュー】バルサ退けたポルトガルの雄と、GS全勝突破のオランダ王者の名門対決《ベンフィカvsアヤックス》
2022.02.23 18:30 Wed
チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の1stレグ、ベンフィカvsアヤックスが、日本時間23日29:00にエスタディオ・ダ・ルスでキックオフされる。バルセロナを退けたポルトガルの雄と、グループステージ全勝突破のオランダ王者による名門対決第一ラウンド。バイエルン、バルセロナの2強と同居したグループEをドイツ王者に次ぐ2位で突破したベンフィカ。2016-17シーズン以来の決勝トーナメント進出を果たしたチームだが、昨年末にはその立役者となったジョルジェ・ジェズス監督が国内での成績不振を理由に解任。以降はベンフィカBを率いていたヴェリッシモ監督を暫定監督に据えたが、その新体制では公式戦5勝2分け3敗と思うような結果を残せず、プリメイラ・リーガでは首位ポルトと12ポイント差の3位に甘んじる状況だ。
一方、アヤックスはドルトムント、スポルティング・リスボン、ベシクタシュと曲者揃いのグループCで圧倒的な強さをみせ、バイエルンとリバプールと共にグループステージ全勝突破を決めた。エールディビジでは一時宿敵PSVに首位の座を明け渡したが、先月末に行われた直接対決を制して首位奪還に成功。現在は5ポイント差を付けてリーグテーブルのトップを走っている。今月初めに複数の同僚女性に対する不適切なメッセージ送付でオーフェルマルスSDの電撃辞任というスキャンダルに見舞われたものの、ピッチ内では安定したパフォーマンスを継続している。
なお、ヨーロッパ屈指の名門である両者はこれまで通算7度対戦し、アヤックスが4勝2分け1敗と優位な戦績を残している。同クラブがベスト4進出を果たした2018-19シーズンのグループステージの直近の対戦は、1勝1分けとなっている。
◆ベンフィカ◆
【4-4-2】
▽ベンフィカ予想スタメン

GK:ヴラチョディモス
DF:ラザロ、オタメンディ、ヴェルトンゲン、グリマルド
MF:ラファ・シウバ、ジョアン・マリオ、ヴァイグル、エヴェルトン
FW:ゴンサロ・ラモス、ダルウィン・ヌネス
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては前述の2選手を除き全選手が起用可能な状態だ。
システムに関しては、ジェズス体制で戦ったグループステージは[3-4-3]を採用していたが、ヴェリッシモ新体制では[4-4-2]、[4-3-3]を使っており、今回の試合では[4-4-2]の採用が濃厚だ。
スタメンに関しては直近のボアヴィスタ戦のスタメンがベースとなるが、流動的なヴァイグルのボランチの相棒に関しては新型コロナウイルスから回復したジョアン・マリオ、若手MFパウロ・ベルナルド、ターラブトのいずれかが務めることになりそうだ。
◆アヤックス◆
【4-3-3】
▽アヤックス予想スタメン

GK:パスフェール
DF:マズラウィ、ティンバー、リサンドロ・マルティネス、ブリント
MF:ベルフハイス、アルバレス、グラフェンベルフ
FW:アントニー、アラー、タディッチ
負傷者:GKステケレンブルフ、DFクライベル、ティンバー、MFイハッターレン、FWブロビー
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中のステケレンブルフに加え、今冬加入のブロビーやイハッターレンが欠場となる。
スタメンに関しては前述のメンバーを予想したが、直近試合で打撲を負ったティンバー、新型コロナウイルスから回復後、コンディションが上がり切っていないグラフェンベルフに代わってスフールス、クラーセンが起用される可能性もある。
★注目選手
◆ベンフィカ:DFヤン・ヴェルトンゲン

古巣対戦でスパーズ時代の再現狙う。今回の対戦カードで唯一古巣対戦となるのが、アヤックスの下部組織出身で2度のエールディビジ制覇に貢献したレジェンドであるヴェルトンゲン。
その百戦錬磨のベテランDFは、前所属のトッテナムで“アムステルダムの奇跡”として記憶される2018-19シーズンのCL準決勝以来、3年ぶりに古巣と相まみえることになる。
2020年夏に加入したベンフィカでは3バック、4バックの左センターバックとして2シーズンに渡って主力として活躍。今年4月に35歳を迎えることもあり、スピードやアジリティの低下は否めないものの、抜群のプレーリードと守備センスで、相棒オタメンディと共にポルトガル屈指の名門のディフェンスラインを牽引している。
チームとしての完成度、タレントの質のいずれにおいてもアヤックスに分がある状況だが、カウンターから一発を狙うゲームプラン遂行のため、今季CL得点ランキングトップに立つアラーを筆頭とする古巣の強力な攻撃陣を封殺したい。
◆アヤックス:FWアントニー

変幻自在の仕掛けで堅守攻略を図る。2020年夏にサンパウロから加入したアントニーはすぐさまヨーロッパのスタイルに順応すると、右ウイングの主力に定着。前任者ツィエクを彷彿とさせる高精度の左足と創造性を併せ持つトリックスターは、チームがアラーという屈強なターゲットマンを手にした今シーズンに入って、より存在感を増している。
東京五輪の金メダリストは、今季のCLでグループステージ2ゴール4アシストを記録しているが、その内の4つはアラーとのコンビで記録しており、今回のベンフィカ戦においても両者の関係性が攻撃面でカギを握る。
また、エヴェルトンとグリマルドが縦関係に並ぶことが予想される相手の左サイドは攻撃力に特長を持つ反面、守備力は決して高くなく21歳のブラジル代表FWによる変幻自在の仕掛けが突破口となるはずだ。
一方、アヤックスはドルトムント、スポルティング・リスボン、ベシクタシュと曲者揃いのグループCで圧倒的な強さをみせ、バイエルンとリバプールと共にグループステージ全勝突破を決めた。エールディビジでは一時宿敵PSVに首位の座を明け渡したが、先月末に行われた直接対決を制して首位奪還に成功。現在は5ポイント差を付けてリーグテーブルのトップを走っている。今月初めに複数の同僚女性に対する不適切なメッセージ送付でオーフェルマルスSDの電撃辞任というスキャンダルに見舞われたものの、ピッチ内では安定したパフォーマンスを継続している。
◆ベンフィカ◆
【4-4-2】
▽ベンフィカ予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ヴラチョディモス
DF:ラザロ、オタメンディ、ヴェルトンゲン、グリマルド
MF:ラファ・シウバ、ジョアン・マリオ、ヴァイグル、エヴェルトン
FW:ゴンサロ・ラモス、ダルウィン・ヌネス
負傷者:FWセフェロビッチ、ロドリゴ・ピーニョ
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては前述の2選手を除き全選手が起用可能な状態だ。
システムに関しては、ジェズス体制で戦ったグループステージは[3-4-3]を採用していたが、ヴェリッシモ新体制では[4-4-2]、[4-3-3]を使っており、今回の試合では[4-4-2]の採用が濃厚だ。
スタメンに関しては直近のボアヴィスタ戦のスタメンがベースとなるが、流動的なヴァイグルのボランチの相棒に関しては新型コロナウイルスから回復したジョアン・マリオ、若手MFパウロ・ベルナルド、ターラブトのいずれかが務めることになりそうだ。
◆アヤックス◆
【4-3-3】
▽アヤックス予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:パスフェール
DF:マズラウィ、ティンバー、リサンドロ・マルティネス、ブリント
MF:ベルフハイス、アルバレス、グラフェンベルフ
FW:アントニー、アラー、タディッチ
負傷者:GKステケレンブルフ、DFクライベル、ティンバー、MFイハッターレン、FWブロビー
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中のステケレンブルフに加え、今冬加入のブロビーやイハッターレンが欠場となる。
スタメンに関しては前述のメンバーを予想したが、直近試合で打撲を負ったティンバー、新型コロナウイルスから回復後、コンディションが上がり切っていないグラフェンベルフに代わってスフールス、クラーセンが起用される可能性もある。
★注目選手
◆ベンフィカ:DFヤン・ヴェルトンゲン

Getty Images
古巣対戦でスパーズ時代の再現狙う。今回の対戦カードで唯一古巣対戦となるのが、アヤックスの下部組織出身で2度のエールディビジ制覇に貢献したレジェンドであるヴェルトンゲン。
その百戦錬磨のベテランDFは、前所属のトッテナムで“アムステルダムの奇跡”として記憶される2018-19シーズンのCL準決勝以来、3年ぶりに古巣と相まみえることになる。
2020年夏に加入したベンフィカでは3バック、4バックの左センターバックとして2シーズンに渡って主力として活躍。今年4月に35歳を迎えることもあり、スピードやアジリティの低下は否めないものの、抜群のプレーリードと守備センスで、相棒オタメンディと共にポルトガル屈指の名門のディフェンスラインを牽引している。
チームとしての完成度、タレントの質のいずれにおいてもアヤックスに分がある状況だが、カウンターから一発を狙うゲームプラン遂行のため、今季CL得点ランキングトップに立つアラーを筆頭とする古巣の強力な攻撃陣を封殺したい。
◆アヤックス:FWアントニー

Getty Images
変幻自在の仕掛けで堅守攻略を図る。2020年夏にサンパウロから加入したアントニーはすぐさまヨーロッパのスタイルに順応すると、右ウイングの主力に定着。前任者ツィエクを彷彿とさせる高精度の左足と創造性を併せ持つトリックスターは、チームがアラーという屈強なターゲットマンを手にした今シーズンに入って、より存在感を増している。
東京五輪の金メダリストは、今季のCLでグループステージ2ゴール4アシストを記録しているが、その内の4つはアラーとのコンビで記録しており、今回のベンフィカ戦においても両者の関係性が攻撃面でカギを握る。
また、エヴェルトンとグリマルドが縦関係に並ぶことが予想される相手の左サイドは攻撃力に特長を持つ反面、守備力は決して高くなく21歳のブラジル代表FWによる変幻自在の仕掛けが突破口となるはずだ。
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