【プレミア注目プレビュー】昨季王者と今季首位によるミッドウィーク開催の首位攻防戦!
2020.12.16 12:00 Wed
プレミアリーグ第13節、リバプールvsトッテナムが日本時間16日29:00にアンフィールドでキックオフされる。今季初のミッドウィーク開催による、注目の首位攻防戦だ。現在、2位のリバプール(勝ち点25)は前節、下位に沈むフルアムとのアウェイゲームで大苦戦。攻守に圧倒された前半にビハインドを負うと、後半も序盤こそ決定機を作れたものの徐々に攻撃が停滞。それでも、相手のハンドで得たPKをエースFWサラーがきっちり決めて同点に追いついた。しかし、勝ち越しゴールを奪うまでには至らず、下位相手の痛恨のドローで首位浮上のチャンスを逃した。
一方、首位のトッテナム(勝ち点25)はマンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナルとの強豪3連戦を2勝1分けという上々の戦績で終えた。だが、前節は中位のクリスタル・パレスにFWケインのゴールで先制に成功も、やや消極的な試合運びが続くと試合終盤に相手のセットプレーから同点に追いつかれ、リバプール同様に格下相手の痛恨の取りこぼしとなった。
リバプールは第4節のアストン・ビラ戦での敗戦以降、4戦4分けの8戦無敗、トッテナムは開幕戦のエバートン戦での敗戦以降、7勝4分けの11戦無敗と、いずれも下位相手の取りこぼしはあるものの好調を維持。ただ、ケガ人の少なさやここ最近の戦いぶりでは今回のアウェイチームに分があると言える。
しかし、両者の直近の公式戦の対戦成績ではリバプールが目下5連勝中と圧倒。また、ホームでのリーグ無敗記録を「65」に更新中のマージーサイドクラブが、トッテナムにホームで敗れたのは2011年5月の対戦(0-2)が最後と、10年近く無敗を維持している。さらに、クロップ監督とモウリーニョ監督の通算対戦成績でもドイツ人指揮官の5勝2敗4分けと大きく勝ち越しており、相性を考えれば今回のホームチームが圧倒的優位だ。
◆リバプール◆
【4-3-3】
▽リバプール予想スタメン

GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、マティプ、ファビーニョ、ロバートソン
MF:カーティス・ジョーンズ、ヘンダーソン、ワイナルドゥム
FW:サラー、フィルミノ、マネ
負傷者:DFジョー・ゴメス、ファン・ダイク、マティプ、ツィミカス、MFチアゴ、ミルナー、シャキリ、ナビ・ケイタ、FWジョタ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはファン・ダイクやチアゴ、ミルナー、ジョタといった長期離脱組が引き続き欠場となる。また、背中に問題を抱えるマティプ、軽傷を抱えるナビ・ケイタに関しては試合当日までコンディションをチェックする必要がある。
スタメンに関しては直近のフルアム戦と同じメンバーが起用される見込みだが、マティプが間に合わない場合、フィリップスとリース・ウィリアムズの若手センターバック、あるいはフルアム戦の後半と同様にヘンダーソンをセンターバックで起用し、南野やナビ・ケイタ、オックスレイド=チェンバレンをインサイドハーフに回すことになりそうだ。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽トッテナム予想スタメン

GK:ロリス
DF:オーリエ、アルデルヴァイレルト、ダイアー、レギロン
MF:ムサ・シソコ、ホイビュルク
MF:ベルフワイン、エンドンベレ、ソン・フンミン
FW:ケイン
負傷者:DFタンガンガ、MFラメラ、FWベイル
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはラメラに加え、肩を負傷したタンガンガと体調不良から回復したばかりのベイルが欠場となる見込みだ。
アンフィールドでのリバプール戦ということもあり、[5-3-2]の守備的な布陣の採用も十分に考えられる。だが、スタートは[4-2-3-1]を継続して試合の状況次第でロドンやベン・デイビスを投入する形を予想する。
スタメンに関しては直近のパレス戦をベースに、コンディション次第でエンドンベレ、ベルフワインに代えてロ・チェルソ、ルーカス・モウラを起用する可能性がある。また、レギロンを左ウイングに置きベン・デイビスをサイドバックに置く守備的重視の用兵も想定されるところだ。
★注目選手
◆リバプール:MFジョーダン・ヘンダーソン

リバプールの注目プレーヤーはビッグマッチで存在感を放つ頼れるスキッパーだ。ここ数シーズンは細かい負傷に悩まされているものの、昨シーズンのリバプールファン選出の年間MVP、FWA選出の年間MVPをダブル受賞した30歳MFはファン・ダイクと共にチームの出来を左右する替えの利かないプレーヤーの1人。直近のフルアム戦は思わぬ形で取りこぼしたものの、今季のチームが公式戦で喫した2敗、下位相手に取りこぼしたドローはいずれもヘンダーソンが欠場、あるいは先発を外れた試合だ。
守護神アリソンや強烈な個性を持つアタッカー陣と異なり、一人で試合を決める仕事はできないが、その卓越した戦術眼とリーダーシップを武器にチーム全体のパフォーマンスを向上させ、悪い流れを断ち切るという稀有な働きをこなしている。とりわけ、ビッグマッチでの勝負強さは絶大で、今季対ビッグ6相手に好成績を収めている難敵スパーズとの一戦においてもその働きが勝敗のカギを握る。
アンカーあるいはインサイドハーフでの起用が予想される中、アンカーに入れば代表のチームメイトであるケイン、インサイドハーフではホイビュルクとムサ・シソコというフィジカルモンスターを相手に肝心要の中盤の主導権争いでの奮闘が求められる。
◆トッテナム:FWハリー・ケイン

トッテナムの注目プレーヤーは世界屈指の万能型ストライカーだ。両足、頭を自由自在に操り、ワンタッチ、ミドルシュート、ドリブル突破と、あらゆる形でゴールを決められるパーフェクトフィニッシャーは、今季チャンスメーカーとしての才能を完全に開花。ここまでのプレミアリーグ12試合で9ゴール10アシストと圧巻のパフォーマンスを継続している。
昨シーズンの解説者時代にリバプールの3トップの機能美を絶賛していたモウリーニョ監督は、自身の戦術を本格的に浸透させつつある今季にサラー、フィルミノ、マネをベルフワイン(ルーカス・モウラ)、ケイン、ソン・フンミンにそっくり置き換えて、本家と比肩する強力なアタッキングユニットを形成。その中でケインはフィルミノが担う偽CFとも言える新たな役割を完璧にこなしており、敵将クロップも“対戦相手のフィルミノ”への強い警戒の言葉を前日会見の場で語っていた。そのため、今回の一戦ではそのメカニズムを誰よりも知る対戦相手から徹底監視を受け、いつも以上に難しいプレーが予想される。
ただ、これまでの対戦で苦戦を強いられてきたファン・ダイクは今回ピッチにおらず、中盤に落ちた際にマッチアップするアンカーのファビーニョも今回はセンターバックの一角としてマッチアップする可能性が高く、個人としてはこれまでの対戦に比べて与しやすい一戦となるはずだ。また、リバプール相手の個人成績は11戦6ゴール2アシストと相性は悪くなく、絶好調のソン・フンミンと共に難攻不落のアンフィールド攻略に導きたい。
一方、首位のトッテナム(勝ち点25)はマンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナルとの強豪3連戦を2勝1分けという上々の戦績で終えた。だが、前節は中位のクリスタル・パレスにFWケインのゴールで先制に成功も、やや消極的な試合運びが続くと試合終盤に相手のセットプレーから同点に追いつかれ、リバプール同様に格下相手の痛恨の取りこぼしとなった。
しかし、両者の直近の公式戦の対戦成績ではリバプールが目下5連勝中と圧倒。また、ホームでのリーグ無敗記録を「65」に更新中のマージーサイドクラブが、トッテナムにホームで敗れたのは2011年5月の対戦(0-2)が最後と、10年近く無敗を維持している。さらに、クロップ監督とモウリーニョ監督の通算対戦成績でもドイツ人指揮官の5勝2敗4分けと大きく勝ち越しており、相性を考えれば今回のホームチームが圧倒的優位だ。
今季の充実ぶりでトッテナムが昨季王者を敵地で撃破するか、リバプールが相性の良さ、地の利を生かして現首位チームを破り、首位奪還を果たすか。その結末はいかに…。
◆リバプール◆
【4-3-3】
▽リバプール予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、マティプ、ファビーニョ、ロバートソン
MF:カーティス・ジョーンズ、ヘンダーソン、ワイナルドゥム
FW:サラー、フィルミノ、マネ
負傷者:DFジョー・ゴメス、ファン・ダイク、マティプ、ツィミカス、MFチアゴ、ミルナー、シャキリ、ナビ・ケイタ、FWジョタ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはファン・ダイクやチアゴ、ミルナー、ジョタといった長期離脱組が引き続き欠場となる。また、背中に問題を抱えるマティプ、軽傷を抱えるナビ・ケイタに関しては試合当日までコンディションをチェックする必要がある。
スタメンに関しては直近のフルアム戦と同じメンバーが起用される見込みだが、マティプが間に合わない場合、フィリップスとリース・ウィリアムズの若手センターバック、あるいはフルアム戦の後半と同様にヘンダーソンをセンターバックで起用し、南野やナビ・ケイタ、オックスレイド=チェンバレンをインサイドハーフに回すことになりそうだ。
◆トッテナム◆
【4-2-3-1】
▽トッテナム予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ロリス
DF:オーリエ、アルデルヴァイレルト、ダイアー、レギロン
MF:ムサ・シソコ、ホイビュルク
MF:ベルフワイン、エンドンベレ、ソン・フンミン
FW:ケイン
負傷者:DFタンガンガ、MFラメラ、FWベイル
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはラメラに加え、肩を負傷したタンガンガと体調不良から回復したばかりのベイルが欠場となる見込みだ。
アンフィールドでのリバプール戦ということもあり、[5-3-2]の守備的な布陣の採用も十分に考えられる。だが、スタートは[4-2-3-1]を継続して試合の状況次第でロドンやベン・デイビスを投入する形を予想する。
スタメンに関しては直近のパレス戦をベースに、コンディション次第でエンドンベレ、ベルフワインに代えてロ・チェルソ、ルーカス・モウラを起用する可能性がある。また、レギロンを左ウイングに置きベン・デイビスをサイドバックに置く守備的重視の用兵も想定されるところだ。
★注目選手
◆リバプール:MFジョーダン・ヘンダーソン

Getty Images
リバプールの注目プレーヤーはビッグマッチで存在感を放つ頼れるスキッパーだ。ここ数シーズンは細かい負傷に悩まされているものの、昨シーズンのリバプールファン選出の年間MVP、FWA選出の年間MVPをダブル受賞した30歳MFはファン・ダイクと共にチームの出来を左右する替えの利かないプレーヤーの1人。直近のフルアム戦は思わぬ形で取りこぼしたものの、今季のチームが公式戦で喫した2敗、下位相手に取りこぼしたドローはいずれもヘンダーソンが欠場、あるいは先発を外れた試合だ。
守護神アリソンや強烈な個性を持つアタッカー陣と異なり、一人で試合を決める仕事はできないが、その卓越した戦術眼とリーダーシップを武器にチーム全体のパフォーマンスを向上させ、悪い流れを断ち切るという稀有な働きをこなしている。とりわけ、ビッグマッチでの勝負強さは絶大で、今季対ビッグ6相手に好成績を収めている難敵スパーズとの一戦においてもその働きが勝敗のカギを握る。
アンカーあるいはインサイドハーフでの起用が予想される中、アンカーに入れば代表のチームメイトであるケイン、インサイドハーフではホイビュルクとムサ・シソコというフィジカルモンスターを相手に肝心要の中盤の主導権争いでの奮闘が求められる。
◆トッテナム:FWハリー・ケイン

Getty Images
トッテナムの注目プレーヤーは世界屈指の万能型ストライカーだ。両足、頭を自由自在に操り、ワンタッチ、ミドルシュート、ドリブル突破と、あらゆる形でゴールを決められるパーフェクトフィニッシャーは、今季チャンスメーカーとしての才能を完全に開花。ここまでのプレミアリーグ12試合で9ゴール10アシストと圧巻のパフォーマンスを継続している。
昨シーズンの解説者時代にリバプールの3トップの機能美を絶賛していたモウリーニョ監督は、自身の戦術を本格的に浸透させつつある今季にサラー、フィルミノ、マネをベルフワイン(ルーカス・モウラ)、ケイン、ソン・フンミンにそっくり置き換えて、本家と比肩する強力なアタッキングユニットを形成。その中でケインはフィルミノが担う偽CFとも言える新たな役割を完璧にこなしており、敵将クロップも“対戦相手のフィルミノ”への強い警戒の言葉を前日会見の場で語っていた。そのため、今回の一戦ではそのメカニズムを誰よりも知る対戦相手から徹底監視を受け、いつも以上に難しいプレーが予想される。
ただ、これまでの対戦で苦戦を強いられてきたファン・ダイクは今回ピッチにおらず、中盤に落ちた際にマッチアップするアンカーのファビーニョも今回はセンターバックの一角としてマッチアップする可能性が高く、個人としてはこれまでの対戦に比べて与しやすい一戦となるはずだ。また、リバプール相手の個人成績は11戦6ゴール2アシストと相性は悪くなく、絶好調のソン・フンミンと共に難攻不落のアンフィールド攻略に導きたい。
トッテナムの関連記事
プレミアリーグの関連記事
|
トッテナムの人気記事ランキング
1
まさにアンフィールド劇場! リバプールがジョタ劇的弾で3点差追いつかれての痛恨ドローゲームを劇的4連勝に変える! スパーズは新体制初黒星《プレミアリーグ》
プレミアリーグ第34節、リバプールvsトッテナムが4月30日にアンフィールドで行われ、ホームのリバプールが4-3で勝利した。 逆転でのトップ4フィニッシュへわずかながら可能性を残す7位のリバプール(勝ち点53)。前節はアウェイで復調のウェストハムと対戦し、苦戦しながらも2-1の逆転勝利。ノッティンガム・フォレスト戦に続き接戦をモノにして3連勝を達成した。今季最後の対ビッグ6戦で2度目の4連勝を狙うクロップのチームは、そのハマーズ戦から先発3人を変更。マティプとヘンダーソン、ジョタに代わってコナテとエリオット、長期離脱明け後初スタメンとなるルイス・ディアスが起用された。 一方、5位のトッテナム(勝ち点54)はライアン・メイソン新体制の初陣となった前節にマンチェスター・ユナイテッドと対戦。前半に2点のビハインドを背負ったが、盛り返した後半に2点差を追いついてドローに持ち込んだ。鬼門アンフィールドでの中2日でのアウェイゲームで新体制初勝利を目指した新生スパーズは先発2人を変更。ラングレとリシャルリソンに代えてベン・デイビスとクルゼフスキを起用した。 注目の名門対決はホームのリバプールが電光石火の先制点を奪う。開始3分、バイタルエリアでのガクポのボールキープから右サイドのサラーに展開。ボックス右角でDF3人を引き付けたサラーからマイナスのパスを受けたアレクサンダー=アーノルドが高精度のクロスをファーのスペースへ落とすと、これにフリーで反応したカーティス・ジョーンズが左足ダイレクトで合わせた。 ホームで最高の入りとなったホームチームは、さらに畳みかける。5分、再びバイタルエリアでのアレクサンダー=アーノルドの粘りから右に張ったサラーの足元にボールが入る。ここでサラーがポケットへのランニングを見せたガクポにスルーパスを送ると、ガクポがゴールラインぎりぎりで折り返す。これにニアで反応したディアスがスタメン復帰を自ら祝う8カ月ぶりのゴールとした。 これで完全にノッたクロップのチームは、明らかに動揺するアウェイチームを一方的に攻め立てて早い時間帯に試合を決めようと攻勢を継続。すると、14分にはボックス内でややボールコントロールが大きくなったガクポがDFロメロにアフターで倒される形となってPKを獲得。これがリバプールでの通算300試合目となったエースのサラーが中央の上部へ強烈なシュートを突き刺し、自身のメモリアルゲームをゴールで祝った。 一方、21分までの5失点を喫した前々節のニューカッスル戦の再現かのような低調な入りとなり、早くもアウェイまで駆けつけた一部サポーターがスタジアムをあとにする様子も映されたトッテナム。前半のうちに1点を返せば、ユナイテッド戦のような展開に持ち込むことも可能だが、相手の攻勢を何とか凌ぐので精一杯という状況が続く。 その後、3点リードによってリバプールがペースを落としたことで、防戦一方の状況を脱したトッテナムは、覚悟を決めた前線からの守備に加え、相手のプレスを何とかいなすパスワークでボールを前進させる場面を増やしていく。そして、前半終盤にかけて決死の猛攻を仕掛けていく。 39分、ロバートソンからボールを奪ってのショートカウンターからケインの絶妙なラストパスを受けたソン・フンミンのボックス内でのシュートはDFファン・ダイクの見事なゴールカバーに阻まれる。だが、この直後には自陣低い位置でのビルドアップから左サイドでの鮮やかなパス交換を見せる。そして、スキップの圧巻のダイレクトスルーパスに抜け出した左サイドのペリシッチがファン・ダイクを振り切ってロバートソンの頭上を越える浮き球クロスを供給すると、フリーのケインが右足ボレーで叩き込んだ。 前半の内に反撃の狼煙を上げるゴールを挙げて勢いを取り戻したメイソンのチームは、直後の41分にもビッグチャンス。再びロバートソンのところで引っかけたカウンターからボックス内に持ち込んだクルゼフスキが左足のシュートを狙ったが、これはGKアリソンの左足を使ったビッグセーブに阻まれた。畳みかける連続ゴールはならずも、ピッチサイドのクロップ監督に苦い表情を浮かべさせるなど勝ち点の望みを繋げて前半を終えることになった。 迎えた後半、互いに戦術面の修正と共にメンタル面を引き締めて臨んだ中、立ち上がりは拮抗した展開に。それでも、前半終盤からのよい流れを継続するトッテナムが続けて決定機を創出していく。 54分にはクルゼフスキとケインの見事なラストパスからソン・フンミン、ケインが続けてボックス付近で際どいシュートを放つが、いずれも左右のポストに嫌われる。さらに、57分にはペドロ・ポロがクロスを匂わせつつ、ボックス右角から強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKアリソンの好守に阻まれた。 以降は次の1点をどちらが奪うかで大きく試合の流れが変わりそうな緊迫感のある攻防が続いていく。その中でこの試合に関してはオープンな攻防でやや劣勢のリバプールはテンポをコントロールしつつ、63分にはディアスとエリオットを下げてジョタとヘンダーソンの主力コンビをピッチへ送り込んだ。 一方、前半途中から[3-5-2]の形で戦っていたトッテナムは66分にクルゼフスキを下げて右のインサイドハーフにパプ・サールを投入。このタイミングではリシャルリソンやダンジュマを投入してギャンブルに出ることを見送った。 一連の交代ではリバプールがうまく膠着状態に持ち込んだかに思われたが、トッテナムが再び鮮やかなコンビプレーでゴールをこじ開ける。77分、ハーフウェイライン付近でボールを受けたロメロがウェーブの動きでディフェンスラインの背後を狙ったソン・フンミンへ完璧なスルーパスを供給。そのままボックス内に持ち込んだ韓国代表FWが2試合連続となるゴールを記録した。 これで一気に勝敗がわからなくなると、押せ押せのトッテナムはこのタイミングで勝負に出る。直前にジョタとの接触で流血したスキップを下げて84分に元エバートンのエースFWリシャルリソンを投入。さらに、90分には両ウイングバックを下げてルーカス・モウラ、ダンジュマとピッチ内に5人のストライカーを同居させることに。 すると、指揮官の勝負手が土壇場での同点ゴールをもたらす。6分が加えられたアディショナルタイムの93分、相手陣内左サイドで得たFKの場面でキッカーのソン・フンミンが右足インスウィングの正確なボールをゴール前のスペースに落とすと、これに飛び込んだリシャルリソンがヌニェスと交錯しながらも頭でわずかにコースを変えてピッチに叩きつけると、GKアリソンの頭上を越えたボールがゴールネットを揺らした。 元トフィーズのエースの今季リーグ戦初ゴールによってさすがに一瞬静まり返ったアンフィールドだったが、そのわずか1分後にはこの試合最大の歓声がスタジアムを包んだ。94分、GKアリソンのロングフィードをルーカス・モウラが不用意にフリックの形で後ろにボールを下げると、これを狙っていたジョタがかっさらってそのままボックス左に持ち込むと、左足の正確なシュートをゴール右隅に流し込んだ。 そして、3点差を追いつかれての痛恨のドローゲームとなりかけた一戦を劇的な4-3の勝利に変えたリバプールが、シックスポインターを制して4連勝。上位陣の勝利で勝ち点差こそ縮まらなかったが、5位浮上に成功した。一方、2試合連続で複数失点から追いつく気概を見せたトッテナムだったが、脆弱な守備と勝負弱さによって新体制初黒星と共に4戦未勝利となった。 2023.05.01 02:42 Mon2
バイエルンとトッテナムが2年連続プレマッチで対戦! 今年はアリアンツ・アレーナで
バイエルンとトッテナムは16日、プレシーズンマッチでバイエルンと対戦することを発表した。 バイエルンは昨シーズン逃したブンデスリーガの優勝を今シーズンは達成。対するトッテナムは、今シーズンのプレミアリーグで大苦戦。残り2節で17位と低迷している一方で、ヨーロッパリーグ(EL)では決勝に進出し、マンチェスター・ユナイテッドと王者を争うこととなる。 両チームは、8月7日にアリアンツ・アレーナで対戦することが決定した。 2024-25シーズンに向けてもプレシーズンで対戦している両者は、韓国で1度目の対戦。2度目はトッテナム・ホットスパースタジアムで3-2とバイエルンが勝利を収めていた。 2025.05.16 19:30 Fri3
「トッテナム」は禁止、「スパーズ」で…クラブが改めて通達、放送局からも「トッテナム」表記が消える
現在はアンジェ・ポステコグルー監督が指揮し、韓国代表FWソン・フンミンらが所属。かつては戸田和幸氏も在籍したことがあるトッテナム・ホットスパーだが、クラブは「トッテナム」と呼ばれることを望んでいない。 チーム名は「トッテナム・ホットスパー」。愛称は「スパーズ」として知られているが、「トッテナム」と称されることも多い。 「トッテナム」と言えば、「トッテナム・ホットスパー」と誰もが考える状況。イギリス『スカイ・スポーツ』もプレミアリーグの順位表などを伝える時には「Tottenham(トッテナム)」とこれまで表記してきた。しかし、ここにきて「Spurs(スパーズ)」の表記に変更されていた。 『The Athletic』によると、2月10日、クラブからプレミアリーグの放送局に通達があったとのこと。「トッテナム・ホットスパーの名称変更」というメールが届いたという。 「トッテナム・ホットスパーはクラブ名に関して説明を行った。クラブは主にトッテナム・ホットスパーとして知られるよう要請し、短縮形としてスパーズが好まれている。クラブはトッテナムと呼ばれないよう要請する」 この通達は世界中のプレミアリーグの放送局に対して送られたとのこと。プレミアリーグの公式サイトでも、「Tottenham(トッテナム)」の表記はなく、「Tottenham Hotspur(トッテナム・ホットスパー)」か「Spurs(スパーズ)」のみになったという。 そもそも、クラブは2011年以来、「トッテナム」と呼ばれることは好ましくないというスタンス。「トッテナム」とは地域の名前であり、クラブ名ではないということが理由だ。 2024年11月にリマスターされたブランドアイデンティティを発表。「ユナイテッド、シティ、ローバーズが溢れるこの世界で、ホットスパーはただ1つ、トッテナム・ホットスパーだけです。チームやブランドについて言及する際は、『トッテナム・ホットスパー』、『トッテナム・ホットスパー・フットボール・クラブ』、または『THFC』を使用してください。決して我々のクラブを『トッテナム』、『トッテナム・ホットスパーFC』、または『TH』と呼ばないでください」とのことだ。 「スパーズ」でも確かに多くの人にとっては印象付けられる一方で、世界的に見ればNBAの「サンアントニオ・スパーズ」もあり、混同される可能性もゼロではない。むしろ「トッテナム」の方が唯一無二。いずれにしても、クラブの方針としては「トッテナム」とは呼ばれなくないようなので、ファン・サポーターの方は改めて認識すると良いかもしれない。 2025.02.22 23:55 Sat4
10年前、当時21歳のベイルがCLで覚醒…!インテル相手に記録した衝撃のハットトリック【CL名場面プレイバック】
20日、遂に新シーズンの幕が上がったチャンピオンズリーグ(CL)。今まで数多くの名場面が生まれてきたが、その中でも選りすぐりの名場面を振り返る。今回は、トッテナム時代のウェールズ代表FWガレス・ベイルが今から10年前に見せた驚愕のハットトリックだ。 育成の名門サウサンプトンで育ったベイルは2007年夏にトッテナムに加入。当初は左サイドバックとしてプレーしていたが、2010-11シーズンに一列前で起用されるようになると、その攻撃力が爆発した。 <div id="cws_ad">◆10年前、伝説となったベイルのサン・シーロでの夜<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJiUGM1dHM4WSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> ベイルがその才能を覚醒させるきっかけの1つとなった試合が、2010年10月20日にサン・シーロで行われたCLグループリーグのインテル戦だった。 試合は開始2分でインテルが先制すると、その後8分にはトッテナムのGKエウレリョ・ゴメスが一発退場。10人になったトッテナムは前半だけで4失点と数的不利を背負うという絶望的な状況に置かれた。 しかし後半、ベイルが覚醒する。52分に自陣でボールを持ったベイルがドリブルを開始。相手を寄せ付けない高速ドリブルでぐんぐん加速し、あっという間にボックス左に侵入すると、そのまま左足を振りぬいてシュートを放つ。ゴール右下の完璧なコースに鋭いシュートを突き刺して1点を返した。 その後は膠着状態が続いたものの90分、左サイドのスペースで味方からのボールを得たベイルが、またも高速ドリブルでボックス左に侵入。1点目とほぼ同じ位置からシュートを放つと、再びゴール右下のコースにシュートを突き刺して2点目を奪った。 直後の92分、中央突破に成功したMFアーロン・レノンがペナルティアーク内までボールを運ぶと、ボックス内のベイルにパスを送る。このパスを受けたベイルが再びゴール右下にシュートを突き刺し、1点差に迫る3点目を記録した。 トッテナムの反撃もここまでとなり、試合は4-3でインテルが制したが、当時世界最高のサイドバックの一人であった元ブラジル代表DFマイコンの守るインテルの右サイドを完全に圧倒してのハットトリックは世界に衝撃を与えた。 その後、天職とも言えるポジションを手にしたベイルは、トッテナムの攻撃を牽引し、ワールドクラスのアタッカーへと成長を遂げる。2013年夏にレアル・マドリーへ巨額の移籍金で加入し、数々のタイトルを勝ち取ったベイルは、今シーズンからブレイクを果たしたトッテナムに復帰した。ベイル擁するトッテナムは今季、CL出場を逃しているものの、チームを再びCLの舞台に導く活躍に期待だ。 2020.10.21 20:15 Wed5