モウリーニョ初陣のスパーズがハマーズとのダービーに勝利! リーグでの13戦ぶりアウェイ勝利で6戦ぶり白星に!《プレミアリーグ》

プレミアリーグ第13節、ウェストハムvsトッテナムのロンドン・ダービーが23日にロンドン・スタジアムで行われ、アウェイのトッテナムが3-2で勝利した。代表ウィーク前に行われたシェフィールド・ユナイテッド戦を辛くも1-1のドローで終えたトッテナム。しかし、ここまでの3勝4敗5分けの14位という低迷を受け、19日に5年半の長期政権を築いたポチェッティーノ前監督を解任。その翌日には前マンチェスター・ユナイテッド指揮官、モウリーニョ新監督の招へいが発表された。

百戦錬磨の“スペシャル・ワン”の初陣となる今節は、直近4敗2分けと絶不調の16位ハマーズとのダービーに。リーグ6戦ぶりの白星を目指すアウェイチームは、直近のブレイズ戦から先発3人を変更。負傷のエンドンベレに代えてダイアー、ムサ・シソコとロ・チェルソに代えてウィンクス、ルーカス・モウラを起用した。

最前線にケイン、2列目にルーカス、デレ・アリ、ソン・フンミンを並べた[4-2-3-1]の布陣で臨んだトッテナムは、立ち上がりの4分にデレ・アリのスルーパスに抜け出したケインがいきなりゴールネットを揺らすが、ここはオフサイドの判定に。
その後はダービーらしい中盤での潰し合いが目立つ展開となるが、互いにここ最近の不振を引きずってか最後の場面でプレー精度を欠く。20分にはボックス手前左のソン・フンミンがファーポストへ際どいミドルシュートを放つが、これはGKロベルトの好守に遭う。

15分ほどのこう着状態を経て徐々にデレ・アリを起点に攻撃のリズムを掴み始めたトッテナムは36分、ハーフウェイライン付近のウィンクスからの縦パスを引き出したデレ・アリがボックス左に走り込むソン・フンミンに繫ぐと、対面のDFを細かいフェイントで外した韓国代表FWの強烈な左足のシュートがゴール右に決まった。この先制点で完全に勢いづいたトッテナムは畳み掛ける攻撃を仕掛けると、43分にはカウンターから左サイドタッチライン際でのデレ・アリの粘りの繋ぎから左サイドのスペースに飛び出したソン・フンミンがマイナス気味に鋭いグラウンダーのクロスを入れると、これをゴール右に飛び込んだルーカスがワンタッチで押し込んだ。

モウリーニョ監督のモチベーター効果が早速発揮されたか、12戦未勝利が続くプレミアリーグの苦手アウェイゲームを2点リードで折り返したトッテナム。後半もソン・フンミンとルーカスのロングカウンターからいきなりゴールに迫ると、49分には素早いリスタートから右サイドでオーリエが入れたクロスをケインが頭で合わせ、勝利を大きく引き寄せる3点目とした。

この3点目でややペースを落としたトッテナムは前がかりな相手を自陣に引き込んでロングカウンターを狙う省エネムードの戦い方にシフト。その中でボールを握られる展開が続くと、73分には相手の波状攻撃に晒されて最後はノーブルの落としをアントニオに強烈なシュートで叩き込まれ、クリーンシートを逃す。

これで再びダービーらしい空気が戻り始める中、モウリーニョ監督は76分を過ぎてベン・デイビス、デレ・アリ、ルーカスを下げてローズ、エリクセン、シソコを続けてピッチに送り出す。試合終盤にかけてはアウェイで勝てていない重圧か、脆弱なメンタルを突かれて相手の猛攻に晒されると、試合終了間際の96分にはセットプレーからオグボンナに2点目を決められてしまう。

それでも、この直後に試合はタイムアップ。試合運びや守備面で課題を残しながらも“スペシャル・ワン”の勝負強さを発揮した新生スパーズが、リーグ戦での13戦ぶりアウェイ勝利となる6戦ぶり白星でモウリーニョ監督の初陣を飾った。