17歳FW後藤啓介が早々の先制も、昨季J1得点王のチアゴ・サンタナの2発で追いつき“静岡ダービー”はドロー! 清水は5連続ドローに【明治安田J2第5節】
2023.03.18 16:01 Sat
18日、明治安田生命J2リーグ第5節のジュビロ磐田vs清水エスパルスがエコパスタジアムで行われ、2-2のドローに終わった。昨シーズンは共にJ1を戦っていた磐田と清水。しかし、共に不調を極めると揃ってJ2に降格するという悲劇を味わった。
ここまでわずか1勝で16位と苦しむ磐田は前節は最終盤に失点し大宮アルディージャに敗戦。大宮戦から3名が変更となり、中川創、ドゥドゥ、杉本健勇が外れ、鈴木海音、松本昌也、後藤啓介を起用した。
対する清水は未勝利の4戦連続ドロー。1失点に抑えていながらも、1ゴールしかあげられておらず、苦しいJ2の戦いを強いられている。前節からの変更は1名のみ。神谷優太に代えてチアゴ・サンタナを起用。昨季のJ1得点王の初ゴールに期待がかかる。
J2で初めて実現した“静岡ダービー”。今回が53回目となり、ここまで磐田が25勝、清水が20勝、引き分けが7という戦績だ。
自陣から相手のディフェンスラインの裏にジャーメイン良がボールを出すと、後藤がこれに反応。パスを受けてドリブルで持ち出すと、ボックス内左からシュート。これが決まり、磐田が先制する。
12分、清水は波状攻撃で磐田ゴールに迫ることに。後方から組み立てると、右サイドの岸本からのクロスがゴール方向へ。GK梶川がなんとか掻き出すと、こぼれ球を拾って繋げて最後は岸本がシュート。鋭いボールが飛んだが、ゴールを外れていく。
互いに譲らない展開の中、16分には磐田が先制ゴールと同じような形に。ルーズボールから前線にパスが送られると、抜け出た後藤が相手に対応されながらも右足でシュート。枠を外れるが良い攻撃を見せる。
22分には清水がビッグチャンス。左CKからニアサイドでチアゴ・サンタナがバックヘッド。これがゴールに飛ぶが、右ポストに嫌われてゴールとはならない。
互いに攻めながらもシュートまでいけない展開が続くが33分に磐田がミス。横パスをチアゴ・サンタナにカットされると、ボックス手前から右足一閃。鋭いシュートが飛んだが、枠を越えていく。
すると今度は磐田がビッグチャンス。36分、最終ラインから遠藤がパス。これをジャーメイン良が上手くトラップして入れ替わると、ドリブルを仕掛けることに。これはホナウドに潰されるも、こぼれ球を松本が拾ってボックス内からシュート。しかし、これはGK権田がビッグセーブを見せて得点を許さない。
互いに攻め合うなか42分にネットが揺れる。ディサロが縦パスを入れると、ボックス手前で西澤が受けるとすぐにチアゴ・サンタナへスルーパス。フリーになったチアゴ・サンタナが左足で豪快にネットを揺らし、清水が前半のうちに追いつく。
後半も互いに攻勢をかける中、磐田は強度を高めてボールを奪いに行く姿勢を見せるが、なかなかパスが上手く繋がらずに攻撃を仕掛けられない。
清水もボールを持った際にはゴールに迫っていくが、なかなかシュートまで行けず。それでも58分、ディサロが遠目から強烈なミドルシュート。これはGK梶川にセーブ。60分には西澤も鋭いミドルシュートを放つが、これもGK梶川がしっかりと押さえる。
後半は清水がペースを握り続けて攻め立てる中、66分に磐田がワンチャンスをものにする。右サイドをジャーメイン良が仕掛けると、鈴木義が倒す。これはファウルにならずGK権田がパスを繋ごうとするが、これがズレると鈴木雄がダイレクトでクロス。これをファーサイドで松本が打点の高いヘッド。これがニアサイドに決まり、磐田が勝ち越しに成功する。
攻めながらも勝ち越されてしまった清水。それでも攻勢を緩めないでいくと、73分にはディサロが競り合いの中で倒されるがPKはなし。その後に岸本も倒れるが、こちらもPKは与えられない。
清水は77分に西澤、ディサロ、山原を下げ、乾貴士、オ・セフン、吉田豊を投入。磐田は後藤を下げて、大津祐樹を投入する。
すると80分、右サイドからの中山の柔らかいクロスに対してオ・セフンがボックス内でヘッド。これがゴール左に飛ぶが、GK梶川がなんとか横っ飛びで防ぐ。
清水は81分にもチャンス。ボックス左でFKを獲得すると、乾がクロス。これに高橋祐が合わせにいくが、シュートは枠に飛ばない。
磐田は86分に3選手を交代。遠藤、金子、ジャーメインを下げ、鹿沼 直生、吉長 真優、藤川 虎太朗を
しかし、直後に清水のエースが仕事をする。87分、ロングボールをチアゴ・サンタナがヘッド。こぼれ球の処理をリカルド・グラッサが味方と激突しミス。これを逃さなかったチアゴ・サンタナが豪快に蹴り込み、清水が同点に追いつく。
追いついた清水はさらに猛攻。右サイドを仕掛けた岸本のクロスをオ・セフンがヘッドで競り合うも溢れると、吉田が浮き球のパス。チアゴ・サンタナがヘッドで合わせるが、シュートはわずかに右に外れる。
最後まで攻撃の手を緩めなかった清水だが、ネットを揺らせず。J2で初の“静岡ダービー”は2-2の引き分けに終わった。
ジュビロ磐田 2-2 清水エスパルス
【磐田】
後藤啓介(前2)
松本昌也(前21))
【清水】
チアゴ・サンタナ(前42、後42)
ここまでわずか1勝で16位と苦しむ磐田は前節は最終盤に失点し大宮アルディージャに敗戦。大宮戦から3名が変更となり、中川創、ドゥドゥ、杉本健勇が外れ、鈴木海音、松本昌也、後藤啓介を起用した。
J2で初めて実現した“静岡ダービー”。今回が53回目となり、ここまで磐田が25勝、清水が20勝、引き分けが7という戦績だ。
大雨が降る中で両サポーターの大声援が反響する中、2分にいきなり磐田のルーキーが躍動する。
自陣から相手のディフェンスラインの裏にジャーメイン良がボールを出すと、後藤がこれに反応。パスを受けてドリブルで持ち出すと、ボックス内左からシュート。これが決まり、磐田が先制する。
12分、清水は波状攻撃で磐田ゴールに迫ることに。後方から組み立てると、右サイドの岸本からのクロスがゴール方向へ。GK梶川がなんとか掻き出すと、こぼれ球を拾って繋げて最後は岸本がシュート。鋭いボールが飛んだが、ゴールを外れていく。
互いに譲らない展開の中、16分には磐田が先制ゴールと同じような形に。ルーズボールから前線にパスが送られると、抜け出た後藤が相手に対応されながらも右足でシュート。枠を外れるが良い攻撃を見せる。
22分には清水がビッグチャンス。左CKからニアサイドでチアゴ・サンタナがバックヘッド。これがゴールに飛ぶが、右ポストに嫌われてゴールとはならない。
互いに攻めながらもシュートまでいけない展開が続くが33分に磐田がミス。横パスをチアゴ・サンタナにカットされると、ボックス手前から右足一閃。鋭いシュートが飛んだが、枠を越えていく。
すると今度は磐田がビッグチャンス。36分、最終ラインから遠藤がパス。これをジャーメイン良が上手くトラップして入れ替わると、ドリブルを仕掛けることに。これはホナウドに潰されるも、こぼれ球を松本が拾ってボックス内からシュート。しかし、これはGK権田がビッグセーブを見せて得点を許さない。
互いに攻め合うなか42分にネットが揺れる。ディサロが縦パスを入れると、ボックス手前で西澤が受けるとすぐにチアゴ・サンタナへスルーパス。フリーになったチアゴ・サンタナが左足で豪快にネットを揺らし、清水が前半のうちに追いつく。
後半も互いに攻勢をかける中、磐田は強度を高めてボールを奪いに行く姿勢を見せるが、なかなかパスが上手く繋がらずに攻撃を仕掛けられない。
清水もボールを持った際にはゴールに迫っていくが、なかなかシュートまで行けず。それでも58分、ディサロが遠目から強烈なミドルシュート。これはGK梶川にセーブ。60分には西澤も鋭いミドルシュートを放つが、これもGK梶川がしっかりと押さえる。
後半は清水がペースを握り続けて攻め立てる中、66分に磐田がワンチャンスをものにする。右サイドをジャーメイン良が仕掛けると、鈴木義が倒す。これはファウルにならずGK権田がパスを繋ごうとするが、これがズレると鈴木雄がダイレクトでクロス。これをファーサイドで松本が打点の高いヘッド。これがニアサイドに決まり、磐田が勝ち越しに成功する。
攻めながらも勝ち越されてしまった清水。それでも攻勢を緩めないでいくと、73分にはディサロが競り合いの中で倒されるがPKはなし。その後に岸本も倒れるが、こちらもPKは与えられない。
清水は77分に西澤、ディサロ、山原を下げ、乾貴士、オ・セフン、吉田豊を投入。磐田は後藤を下げて、大津祐樹を投入する。
すると80分、右サイドからの中山の柔らかいクロスに対してオ・セフンがボックス内でヘッド。これがゴール左に飛ぶが、GK梶川がなんとか横っ飛びで防ぐ。
清水は81分にもチャンス。ボックス左でFKを獲得すると、乾がクロス。これに高橋祐が合わせにいくが、シュートは枠に飛ばない。
磐田は86分に3選手を交代。遠藤、金子、ジャーメインを下げ、鹿沼 直生、吉長 真優、藤川 虎太朗を
しかし、直後に清水のエースが仕事をする。87分、ロングボールをチアゴ・サンタナがヘッド。こぼれ球の処理をリカルド・グラッサが味方と激突しミス。これを逃さなかったチアゴ・サンタナが豪快に蹴り込み、清水が同点に追いつく。
追いついた清水はさらに猛攻。右サイドを仕掛けた岸本のクロスをオ・セフンがヘッドで競り合うも溢れると、吉田が浮き球のパス。チアゴ・サンタナがヘッドで合わせるが、シュートはわずかに右に外れる。
最後まで攻撃の手を緩めなかった清水だが、ネットを揺らせず。J2で初の“静岡ダービー”は2-2の引き分けに終わった。
ジュビロ磐田 2-2 清水エスパルス
【磐田】
後藤啓介(前2)
松本昌也(前21))
【清水】
チアゴ・サンタナ(前42、後42)
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勝利を求め続けた“鬼軍曹”ドゥンガ、チームに変革をもたらせたキャプテンシー
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