ローマが3戦未勝利も難敵トリノに劇的ドロー! マティッチがベロッティPK失敗救う土壇場弾《セリエA》
2022.11.14 01:20 Mon
セリエA第15節、ローマvsトリノが13日にスタディオ・オリンピコで行われ、1-1のドローに終わった。
ローマは前節、サッスオーロ相手に1-1のドローに終わってデルビー敗戦からのバウンスバックに失敗。順位を7位まで落としている。リーグ3試合ぶりの白星を狙うカタール・ワールドカップ中断前のラストゲームでは9位のトリノをホームで迎え撃った。
モウリーニョ監督は前節からショムロドフに代えてエイブラハムを復帰させた以外、同じスタメンを採用。ただ、負傷明けのディバラとペッレグリーニが古巣初対戦のベロッティと共にベンチ入り。なお、個人名は言及されなかったものの、サッスオーロ戦でのパフォーマンスが“裏切り”と酷評されたとされる渦中のカルスドルプはベンチ外となった。
2022年ラストゲームということもあり、オリンピコに大挙したホームサポーターが試合前から良い雰囲気を作り出したが、立ち上がりはトリノの勢いを受ける形となったローマ。
共に[3-4-2-1]を採用してマッチアップが明確となった中、人への意識が強いアウェイチームの圧力に手を焼くホームチームは、試合序盤にヴラシッチ、サナブリアにボックス内で続けて際どいフィニッシュを許す。
ロングボール多用による弊害によって間延びした中盤で前向きな相手に縦への仕掛け、ミドルシュートを許す悪癖が出始めるが、守備陣の身体を張ったプレーでピンチを凌ぐと、24分にはザニオーロの右CKがリッチの手に当たってPKを獲得。だが、オンフィールド・レビューの結果、判定が覆った。
前半半ばから終盤にかけてもイーブンな状況が続く。徐々にザニオーロの個人技で局面を打開し始めるジャッロロッシだが、流れの中では決定機には至らず。37分にはザレフスキの左CKの場面でGKミリンコビッチ=サビッチの不用意な飛び出しもあり、ニアで競り勝ったマンチーニのヘディングシュートでゴールに迫るも、わずかに枠の右へ外れた。
ビルドアップ、アタッキングサードでの精度に問題を抱える形で試合を折り返したローマ。モウリーニョ監督は前半にボールロストが目立ったヴォルパートを諦め、エル・シャーラウィをハーフタイム明けに投入した。
後半に入ってボール回しにリズムが出始めたホームチームは、49分に相手と入れ替わったエイブラハムがボックス右に侵入し中央へ短く折り返す。これをエル・シャーラウィがダイレクトで狙うが、相手DFのブロックに遭う。
後半はまずまずの入りを見せたローマだったが、一瞬の隙から先制点を奪われる。55分、左サイドのラザロに長い距離を持ち上がられて中央から右への展開を許すと、ボックス手前右でシンゴが上げた正確なクロスをゴール前にタイミング良く飛び込んできたリネティにヘディングで左隅へ流し込まれた。
すぐさま反発力を示したいホームチーム。しかし、相手にボールを握られて押し込まれる場面が多く、なかなか攻撃に出られない。これを受け、70分にはエイブラハムとザレフスキを下げてベロッティとディバラ、クリスタンテに代えてこれがトップチームデビューとなる19歳MFタヒロビッチを一気に投入した。
この交代をキッカケに攻撃のギアを上げると、72分にはディバラ、78分にはエル・シャーラウィと細かい崩しからボックス内で続けて決定的なシュートを放った。
だが、早い時間帯の同点ゴールを逃して試合は終盤に突入。前半のPK取り消しの判定を含め、球際でのデュエルに関して偏った判定が続いたことでディバラやピッチ上の選手たちがフラストレーションを溜めていた中、89分にはピッチサイドのモウリーニョ監督の堪忍袋の緒が切れて激高。主審への攻撃的な発言で退席処分に。
すると、指揮官の退場にオリンピコの熱狂的な後押しで最後のパワーを出したローマは5分が加えられた後半アディショナルタイムに大きなドラマを生む。
91分、ボックス内でDFジジのファウルを誘ったディバラがPKを獲得。ここでキッカーを務めたのはディバラではなくトロの元カピターノのベロッティ。ローマ加入後リーグ戦ではノーゴールが続いた28歳は古巣への恩返し弾を狙うが、左を狙ったシュートはポストを叩いて痛恨の失敗に。
これで万事休すかに思われたが、もう一人の新戦力の初ゴールがチームと共に失意の“ガッロ”を救った。94分、ボックス手前右からカットインしたディバラの左足シュートはクロスバーを叩くも、エリア外でこぼれ球に反応したマティッチが渾身の左足ダイレクトシュート。地を這う鋭いグラウンダーのシュートがゴールネットに突き刺さり、土壇場での同点ゴールとなった。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、3試合ぶりの白星を逃したローマだったが、マティッチの初ゴールによって辛くも勝ち点1を手にした。
ローマは前節、サッスオーロ相手に1-1のドローに終わってデルビー敗戦からのバウンスバックに失敗。順位を7位まで落としている。リーグ3試合ぶりの白星を狙うカタール・ワールドカップ中断前のラストゲームでは9位のトリノをホームで迎え撃った。
モウリーニョ監督は前節からショムロドフに代えてエイブラハムを復帰させた以外、同じスタメンを採用。ただ、負傷明けのディバラとペッレグリーニが古巣初対戦のベロッティと共にベンチ入り。なお、個人名は言及されなかったものの、サッスオーロ戦でのパフォーマンスが“裏切り”と酷評されたとされる渦中のカルスドルプはベンチ外となった。
共に[3-4-2-1]を採用してマッチアップが明確となった中、人への意識が強いアウェイチームの圧力に手を焼くホームチームは、試合序盤にヴラシッチ、サナブリアにボックス内で続けて際どいフィニッシュを許す。
以降もビルドアップの局面で苦戦が続く中、エイブラハム、ザニオーロをスペースに走らせる形のロングボールでプレス回避を試みつつ、カウンターからチャンスを窺う。19分にはマディ・カマラの見事なインターセプトからエイブラハムのスルーパスに抜け出したザニオーロに決定機。だが、ボックス左で放った左足シュートは枠を捉え切れない。
ロングボール多用による弊害によって間延びした中盤で前向きな相手に縦への仕掛け、ミドルシュートを許す悪癖が出始めるが、守備陣の身体を張ったプレーでピンチを凌ぐと、24分にはザニオーロの右CKがリッチの手に当たってPKを獲得。だが、オンフィールド・レビューの結果、判定が覆った。
前半半ばから終盤にかけてもイーブンな状況が続く。徐々にザニオーロの個人技で局面を打開し始めるジャッロロッシだが、流れの中では決定機には至らず。37分にはザレフスキの左CKの場面でGKミリンコビッチ=サビッチの不用意な飛び出しもあり、ニアで競り勝ったマンチーニのヘディングシュートでゴールに迫るも、わずかに枠の右へ外れた。
ビルドアップ、アタッキングサードでの精度に問題を抱える形で試合を折り返したローマ。モウリーニョ監督は前半にボールロストが目立ったヴォルパートを諦め、エル・シャーラウィをハーフタイム明けに投入した。
後半に入ってボール回しにリズムが出始めたホームチームは、49分に相手と入れ替わったエイブラハムがボックス右に侵入し中央へ短く折り返す。これをエル・シャーラウィがダイレクトで狙うが、相手DFのブロックに遭う。
後半はまずまずの入りを見せたローマだったが、一瞬の隙から先制点を奪われる。55分、左サイドのラザロに長い距離を持ち上がられて中央から右への展開を許すと、ボックス手前右でシンゴが上げた正確なクロスをゴール前にタイミング良く飛び込んできたリネティにヘディングで左隅へ流し込まれた。
すぐさま反発力を示したいホームチーム。しかし、相手にボールを握られて押し込まれる場面が多く、なかなか攻撃に出られない。これを受け、70分にはエイブラハムとザレフスキを下げてベロッティとディバラ、クリスタンテに代えてこれがトップチームデビューとなる19歳MFタヒロビッチを一気に投入した。
この交代をキッカケに攻撃のギアを上げると、72分にはディバラ、78分にはエル・シャーラウィと細かい崩しからボックス内で続けて決定的なシュートを放った。
だが、早い時間帯の同点ゴールを逃して試合は終盤に突入。前半のPK取り消しの判定を含め、球際でのデュエルに関して偏った判定が続いたことでディバラやピッチ上の選手たちがフラストレーションを溜めていた中、89分にはピッチサイドのモウリーニョ監督の堪忍袋の緒が切れて激高。主審への攻撃的な発言で退席処分に。
すると、指揮官の退場にオリンピコの熱狂的な後押しで最後のパワーを出したローマは5分が加えられた後半アディショナルタイムに大きなドラマを生む。
91分、ボックス内でDFジジのファウルを誘ったディバラがPKを獲得。ここでキッカーを務めたのはディバラではなくトロの元カピターノのベロッティ。ローマ加入後リーグ戦ではノーゴールが続いた28歳は古巣への恩返し弾を狙うが、左を狙ったシュートはポストを叩いて痛恨の失敗に。
これで万事休すかに思われたが、もう一人の新戦力の初ゴールがチームと共に失意の“ガッロ”を救った。94分、ボックス手前右からカットインしたディバラの左足シュートはクロスバーを叩くも、エリア外でこぼれ球に反応したマティッチが渾身の左足ダイレクトシュート。地を這う鋭いグラウンダーのシュートがゴールネットに突き刺さり、土壇場での同点ゴールとなった。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、3試合ぶりの白星を逃したローマだったが、マティッチの初ゴールによって辛くも勝ち点1を手にした。
ローマの関連記事
セリエAの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
直近3試合出番なしのローマMFパレデス、序列低下の理由はパフォーマンスにあらず?
直近3試合で出場機会がないアルゼンチン代表MFレアンドロ・パレデス(30)だが、ここにきての序列低下の理由はパフォーマンスの問題ではないという。 ジョゼ・モウリーニョ体制だった2023年夏にパリ・サンジェルマン(PSG)から6年ぶりに古巣復帰を果たしたパレデス。以降はイバン・ユリッチ体制で一時序列が低下したものの、クラウディオ・ラニエリ監督の就任後は主力に返り咲くとともに、リーダーグループの一人として厚い信頼を獲得。今年3月には1年の契約延長にサインしている。 ただ、直近のエラス・ヴェローナ、インテル、フィオレンティーナの3試合ではいずれもベンチに入ったものの、出番なしに終わっていた。 一部では契約延長時に復帰を熱望するボカ・ジュニアーズ移籍への契約解除条項を盛り込んだ影響によって、将来的な退団を見込んで若手の起用に切り替えたとの見方もあった。だが、実際にはクラブサイドの金銭的な事情が影響しているという。 イタリア『カルチョメルカート』によれば、パレデスがPSGからローマに加入した際に80試合出場達成時のアドオン200万ユーロ(約3億2500万円)という条項が盛り込まれていたという。 そして、パレデスはここまで通算79試合に出場しており、ローマは同条項が有効となる2025年6月30日までの起用を見送ることで、200万ユーロの支払いを回避する意向だという。 現在、チャンピオンズリーグ出場圏内の4位ユベントスと同勝ち点の5位に位置するローマは、残り3試合でアタランタ、ミラン、トリノとタフな相手との試合を残している。だが、中盤の主力が相次いで離脱することがない限り、パレデスを残り試合で起用する可能性は低いようだ。 2025.05.07 16:32 Wed2
難敵フィオレンティーナに辛勝で4位ユーベに並んだローマ、ラニエリ監督は「苦難に満ちた素晴らしい試合」とウノゼロ勝利を誇る
ローマのクラウディオ・ラニエリ監督が4日にホームで行われ、1-0で勝利したセリエA第35節フィオレンティーナ戦後にコメントした。 前節インテルを撃破したローマが、1ポイント差のフィオレンティーナをホームに迎えたチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争う直接対決。守護神ミレ・スヴィラルが好守を見せる中、前半追加タイムのFWアルテム・ドフビクのゴールを守り抜いたローマがウノゼロ勝利とし、4位ユベントスに勝ち点で並んだ。 フィオレンティーナ戦を振り返ったラニエリ監督は「我々は非常に強いチームと対戦した。彼らは技術的に優れていた。高い位置からプレッシャーをかけたかったが、ボールをうまく動かされてできなかった。苦難に満ちた素晴らしい試合だった。それが私にとって一番の誇りだ。私が期待するパフォーマンスをローマはいつもしてくれる」と辛勝ながらも勝ち切った試合を誇った。 また、ラニエリ監督就任後、V字復調のローマはこれで第16節以降負けなしと快進撃が続き、自身就任時には程遠かったCL出場権獲得が手に届く位置にある。 「ここからどこへ向かえばいいのかわからない」と言葉を濁しつつ、「私は常に選手たちには最大限の努力を払うよう求めている。この夏、ビーチで過ごしている時に後悔や自責の念を抱くべきではないと伝えている。達成できたことに満足しなければならない」と常にベストを尽くすことを求めた。 ローマは次節アタランタと対戦する。 2025.05.05 10:30 Mon3
ペッレグリーニの今季終了か? ハムストリング負傷で2カ月近くの離脱へ
ローマのイタリア代表MFロレンツォ・ペッレグリーニの今シーズン中の復帰が絶望的となったようだ。 今シーズンここまでは公式戦34試合3ゴール3アシストの数字を残していたローマのカピターノ。直近のフィオレンティーナ戦では先発出場していたが、前半終了時に交代していた。 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によれば、ペッレグリーニはハムストリングの筋損傷とともに腱にもダメージを負った模様で、全治には45日程度を要する見込みだという。 なお、ジャッロロッシとの契約は2026年まで残すペッレグリーニだが、今夏にチームを離れる可能性は高いと見られている。 ナポリやインテルからの関心も伝えられるなか、先日のヴィオラ戦でのプレーがローマでの最後のプレーとなるのか…。 2025.05.10 16:50 Sat4
マルセイユ主将DFがローマ行き関心か?
マルセイユのアルゼンチン代表DFレオナルド・バレルディ(26)がローマ移籍に関心を示しているようだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。 元ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが今シーズン限りで退団し、ガラタサライからレンタル加入中のデンマーク代表DFヴィクトル・ネルソンの買い取りの可否、コートジボワール代表DFエヴァン・エンディカにも流出の可能性が報じられているローマ。 今夏の移籍市場ではセンターバック補強が優先事項に挙げられるなか、マルセイユのキャプテンの獲得に動いているようだ。 報道によれば、バレルディは、ローマでプレーする代表の先輩であるFWパウロ・ディバラとMFレアンドロ・パレデスから強力なサポートを受けているという。そして、選手自身もこのチャンスを熱望し、夏の移籍に同意。両クラブ間の交渉もすでに始まっている模様だ。 ボカ・ジュニアーズの下部組織出身でドルトムントを経て2020年7月にマルセイユ入りしたバレルディは、現代型のセンターバックとしてリーグ・アンでもトップクラスの評価を得ている。 アルゼンチン出身のセンターバックらしいタフな対人守備に加え、両足を遜色なく操る安定したビルドアップ能力、リーダーシップを兼ね備える。また、3バックと4バックでプレー可能な点も市場で評価を高める要因となっている。 2025.03.24 09:15 Mon5