ついにCLダービーの日がやって来た…/原ゆみこのマドリッド
2025.03.05 02:00 Wed
「でも無理させるのって、とても危ないんじゃないだろうか」そんな風に私が心配していたのは月曜日、バルデベバス(バラハス空港の近く)であったCL16強対決マドリーダービー1stレグ前最後となるチーム練習にとうとう、バルベルデが加わったという記事をマルカ(スポーツ紙)のサイトで読んだ時のことでした。いやあ、年明けから9週連続で週2試合ペースが続いているレアル・マドリーとあって、さすがに体力自慢のウルグアイ人MFも筋肉疲労には勝てず。2月19日のCLプレーオフ、マンチェスター・シティ戦2ndレグこそ、痛み止めを打って出場したものの、その後の3試合はお休みすることに。
それでも負傷とは言えないまでの状態だったため、アンチェロッティ監督もCLアトレティコ戦では戻るとずっと言っていたものの、何せ、チーム練習をしたのがたった1回だけですからねえ。おまけにCLマッチ前日はセッションが公開されるとはいえ、それは始まりのたった15分間だけ。要はバルベルデが「se le ha visto sonriente y confiado/セ・レ・ア・ビストー・ソンリエンテ・イ・コンフィアードー(笑顔で自信あり気に見えた)」のは、簡単なフィジカルトレやロンド(輪の中に人が入ってボールを奪うゲーム)の間だけで、その後は皆とは違うエクササイズをしていたって、知りようがないのでは?
実際、夕方に出た招集リストにもバルベルデは入ったんですが、ええ、マドリーは先週のコパ・デル・レイ準決勝レアル・ソシエダ戦1stレグの際、セバージョスが久保建英選手との接触プレーで太ももを負傷。全治2カ月になってしまった上、ベリンガムも累積警告で出場停止ですからね。更に右サイドの守備の補強でルーカス・バスケスに代わってSBとして入るというオプションもあるため、火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのサンティアゴ・ベルナベウでの試合では即スタメンに入る可能性が高いんですが、いやあ。リーガもまだ12試合ありますし、0-1で先勝したコパ準決勝もまだ道半ばとなると、下手にプレーして、長期離脱となるケガに繋がったら、それはそれでアンチェロッティ監督も後悔することにならない?
まあ、そんな風に私が思ってしまったのには先週末のリーガ戦も関係していて、ええ、26節の土曜はまず、エスタディオ・バジェカスに行ったんですけどね。ホーム連戦の2試合目にセビージャを迎えたラージョは再び、早期の負傷者発生に苦しむことに。そう、前節のビジャレアル戦ではイシが前半13分に痛み、エンバルバと交代になっていたんですが、この日は26分にCFのエヌテカが筋肉系の負傷でセルジ・グァルディオラと代わらざるを得なくなったんですよ。ビジャレアル戦では、ここにハーフタイム前のデ・フルートスの一発レッド退場が重なったんですが、このセビージャ戦では35分にCBムミンもケガでアリダネと代わり、前半のうちから交代枠を2つも使うというツキのなさでねえ。
それでも途中から雨が降り出し、いきなり真冬モードに回帰したマドリッドの寒さに拍車をかける中、スタンドのファンが熱心に応援を続けたところ、後半10分には右SBのラティウがエリア外からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めて先制できたんですけどね。そこは今季、14試合でリードしながら、うち8試合で白星を挙げられなかったラージョ。25分には最後の交代機会を使って、3人のリフレッシュを入れ、36分までは耐えたものの、最後はルケバキオに決められて、1-1のドローで終わってしまいましたっけ。
となると、まだ私がエスタディオ・バジェカスを出る前から、ベニト・ビジャマリンでのベティス戦で前半10分、エムバペからのパスをメンディがGKアドリアンの前で方向を変え、ブライムがゴールを決めて早くも先制。それが監督記者会見を聞いてスタジアムを出た後、メトロポリターノに行くためにメトロに乗る前、コーヒーを飲みに入ったバル(スペインの喫茶店兼バー)のTVで34分、イスコの蹴ったCKから、カルドソにヘッドで同点ゴールを奪われるシーンを見ることになったマドリーだったんですけどね。たとえ、あちらは試合中、一時、マドリッドとは比べ物にならない程の集中豪雨状態に襲われたとはいえ、どうせ、後半にはエムバペやビニシウス、ロドリゴらがゴールを挙げて、簡単に逆転するだろうと、その時は私も思っていたところ…。
それが後半9分にはリュディガーがベティスの新星、19才のヘスス・ロドリゲスをエリア内で倒してPKを献上。おかげでPK決めたイスコが古巣への恩返しを果たしたばかりか、スタンド最前列で待機していた女優の奥さん、サラ・サラモさんに駆け寄ってキスするという、「Estoy grabando un pequeño documental de cómo me estoy recuperando de la lesion/エストイ・グラバンドー・ウン・ペケーニョ・ドクメンタル・デ・コモ・メ・エストイ・レクペランドー・デ・ラ・レシオン(どんな風に自分が負傷から回復しているのかの小さなドキュメンタリーを撮っている)」と当人が言っていた作品に最高のシーンを付け加えるなんてことが起こっていたとは、ビックリじゃないですか。
結局、私は後半ロスタイムをメトロポリターノのプレス用ワーキングルームで見られただけだったんですが、やっぱり負傷せずに生き残っている選手たちも相当、過密日程に疲れていたんですかね。ビニシウス、ロドリゴはもちろん、途中出場したカマビンガやギュレル、そして後半30分にエムバペを下げて、驚きの早期投入となったエンドリックも同点ゴールを挙げることはできず、そのままベティスに2-1で負けてしまったとなれば、イコール、アトレティコがお隣さんをリーガで追い越す大チャンスが到来ってことで…。
え、そのシチュエーション、ちょっと前にもなかったかって?その通りで2週間前の24節、その日も私がブタルケでレガネスvsアラベス戦を見てから、メトロポリターノに移動中にマドリーはエル・サダルでオサスナと1-1の引き分けで終了。またとないチャンスを得たアトレティコだったんですが、その日はバリオスの早期退場もあって、彼らもセルタと同じスコアでドローしてしまってねえ。結局、漁夫の利でラージョに勝ったバルサに首位に立たれてしまったんですが、そんなこともあったため、先週は試合がなく、体力で勝るアスレティックとの対戦には一抹の不安を抱えていたところ…。
だってえ、スペイン・スーパーカップやCL16強対決進出プレーオフがなく、お隣さん程の消化試合数ではなくとも、コパ準決勝1stレグがあったため、アトレティコも先週から1週間2試合体制に入っているんですよ。しかも火曜のバルサ戦は4-4の激戦だったとなれば、シメオネ監督がモンジュイックでスタメンだったフリアン・アルバレス、ジョレンテ、ヒメネス、ギャラガーをセルロート、リノ、ル・ノルマン、モリーナにローテしていたのも十分、理解できるかと。
実際、稲妻のようなスタートして2点を奪ったバルサ戦と違い、この日はなかなかゴールも入りませんでしたしね。1stレグをイーブンに保つ奇跡の後半ロスタイム弾を決めたセルロートも先発で入ると勝手が違うのか、2度のヘッドを失敗してしまったせいで、前半は0-0で終わったんですが、今季のアトレティコで侮れないのは試合内ローテの効率の良さ。ええ、後半13分にはフリアン、ジョレンテ、ギャラガー、少し遅れてコレアも入ったところ、21分には右サイドからジョレンテが送ったスルーパスが引き寄せられるようにフリアンの下へ。1対1でGKウナイ・シモンを破ってくれたから、ビックリしたの何のって。
いえまあ、その後はコレアがシュートをセーブされてしまったりして、追加点は入らず。逆にFKからプラドのヘッドがゴールポストに弾かれ、更にイニャキ・ウィリアムスのシュートもボールバーに弾かれるという、ダブルラックや、弟のニコとのFKセットプレーでエリア外からイニャキが撃ったボールがモリーナに当たり、これもバーを叩いて命拾いしたなんてこともあったんですけどね。
それでも何とかそのまま、1-0で逃げ切って、3位と勝ち点5差だった4位アスレティックの上位3チームに近づきたいという野望を挫いたアトレティコだったんですが、残念ながら、土曜の夜こそ、首位に戻った彼らだったものの、日曜にはバルサがレアル・ソシエダに4-0の圧勝。首位とは勝ち点1差のままながら、お隣さんより勝ち点2つ上の2位という位置で週末を終えることに。
ちなみにシメオネ監督によると、いつも早い時間に交代選手を投入する理由は、「Entramos en una fase del campeonato que se necesitan piernas. Acá hay que corer/エントラモス・エン・ウナ・ファセ・デル・カンペオナーオー・ケ・セ・ネセシータン・ピエルナス。アカー・アイ・ケ・コレール(脚が必要な大会のフェーズに入っている。ここでは走らないといけない)」からだそうで、この辺はいつも選手交代の時間が遅めなアンチェロッティ監督とは対照的なところ。逆にマドリーの指揮官に言わせると、「hay dos tipos de jugadores: los que corren y los que marcan la diferencia/アイ・ドス・ティポス・デ・フガドーレス:ロス・ケ・コレン・イ・ロス・ケ・マルカン・ラ・ディフェレンシア(選手には2つのタイプがある:走る者と違いを見せる者)。その中間にいることはありえない」のだとか。
そうは言ってもメッシ級になればとにかく、やっぱり走って何ぼというのがサッカーですからね。よって、アトレティコでは違いを見せるフリアンですら、時短プレーローテの対象になってしまうんですが、現時点では負傷者はコケとアスピリクエタだけと、頭数的にも体力的にも有利に見えるとはいえ、CLでのマドリーはまったく別の存在。実際、この大会ではシメオネ監督も過去4回対戦して、1度もお隣さんを破ったことがないですしね。
たとえ、マドリーがリーガここ5試合で勝ち点5しか貯められていない状態であるとしても、マンチェスター・シティ戦のバージョンを見せてくるのは確実と思えるため、今は夢を見過ぎないのが吉。せめて1stレグをベルナベウで対戦して3-0の完敗。ビセンテ・カルデロンでの2ndレグでも2-1で逆転突破に及ばなかった、一番直近の2017年の準決勝のようにはならないでとほしいと祈るばかりでしょうか。
そして先週末のリーガは日曜にブタルケでレガネスとヘタフェの弟分ダービーで締めだったんですが、いやあ、こちらも冷たい雨の中での対戦となったせいでしょうかね。お隣さん同士のライバル心もあって、キックオフ前からずっとスタンドの応援は途切れなかったんですが、反対にピッチではしょっちゅう誰かが倒れているという展開に。おまけに前半は両チーム共、ほとんどチャンスらしきものもなく進んだため、ハーフタイム間際には何と、スタンドでも気を失うファンが現れ、クラブのメディカルスタッフと共にミゲール・デ・ラ・フエンテやヘタフェのGKダビド・ソリアまでが様子を見に行って、プレーが中断するなんてことも。
その状態は後半になってもほぼ変わらなかったため、気温3℃という極寒の中、傘までさしてブタルケに行った自分が可哀そうになったぐらいだったんですが、いえいえ、勝負とは最後の最後までわからないもの。何と後半ロスタイム2分、最近のアトレティコのようにレガネスが奇跡のゴールを挙げることになろうとは!そう、ファン・クルスが交代出場して以降、相手エリアに近づくようになった彼らはその当人がロジェに繋ぎ、そこからのクロスを、こちらもミゲールから代わっていたディエゴ・ガルシアがゴールを背に足でトラップ。その試合、両チーム通じて、唯一の枠内シュートとなるchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)でゴールにしたとなれば、もう場内は狂喜乱舞ですって。
いえまあ、何かと言うと、「Aldeano el que no bote/アルデアーノ・エル・ケ・ノー・ボテ(跳ばないのは村民)」とヘタフェファンを莫迦にするカンティコを歌うレガネスファンの習性はあまり褒められたことじゃないとは思うんですけどね。このところ、ボルハ・ヒメネス監督のチームは5試合白星なしで、降格圏最上位と勝ち点が同じというところまで追い詰められていたため、1-0で勝って、差が勝ち点3に増えたのは良かったかと。一方のヘタフェは前節のベティス戦に続いて、2連敗となってしまったんですが、まあ、こちらは降格圏と6差ありますしね。次節のコリセムでの試合で頑張ればいいんですが…それがアトレティコとの兄弟分ダービーなのはホントにツイていませんよね。
それでも負傷とは言えないまでの状態だったため、アンチェロッティ監督もCLアトレティコ戦では戻るとずっと言っていたものの、何せ、チーム練習をしたのがたった1回だけですからねえ。おまけにCLマッチ前日はセッションが公開されるとはいえ、それは始まりのたった15分間だけ。要はバルベルデが「se le ha visto sonriente y confiado/セ・レ・ア・ビストー・ソンリエンテ・イ・コンフィアードー(笑顔で自信あり気に見えた)」のは、簡単なフィジカルトレやロンド(輪の中に人が入ってボールを奪うゲーム)の間だけで、その後は皆とは違うエクササイズをしていたって、知りようがないのでは?
実際、夕方に出た招集リストにもバルベルデは入ったんですが、ええ、マドリーは先週のコパ・デル・レイ準決勝レアル・ソシエダ戦1stレグの際、セバージョスが久保建英選手との接触プレーで太ももを負傷。全治2カ月になってしまった上、ベリンガムも累積警告で出場停止ですからね。更に右サイドの守備の補強でルーカス・バスケスに代わってSBとして入るというオプションもあるため、火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのサンティアゴ・ベルナベウでの試合では即スタメンに入る可能性が高いんですが、いやあ。リーガもまだ12試合ありますし、0-1で先勝したコパ準決勝もまだ道半ばとなると、下手にプレーして、長期離脱となるケガに繋がったら、それはそれでアンチェロッティ監督も後悔することにならない?
それでも途中から雨が降り出し、いきなり真冬モードに回帰したマドリッドの寒さに拍車をかける中、スタンドのファンが熱心に応援を続けたところ、後半10分には右SBのラティウがエリア外からgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決めて先制できたんですけどね。そこは今季、14試合でリードしながら、うち8試合で白星を挙げられなかったラージョ。25分には最後の交代機会を使って、3人のリフレッシュを入れ、36分までは耐えたものの、最後はルケバキオに決められて、1-1のドローで終わってしまいましたっけ。
いえ、昨年12月から、リーガ戦9試合連続無敗でクラブ最長記録を作った後、バルサに1-0、ビジャレアルにも0-1と連敗。それでも次の時間帯で兄貴分の援護射撃があれば、来季のヨーロッパ出場圏である6位を維持できた彼らだったんですけどね。困ったのは今週末の次節、サンティアゴ・ベルナベウを訪ねる兄弟分ダービーの晴れ舞台を迎えるに当たって、使えるFWがセルジ・グァルディオラしかいないことで、ええ、エンテカ、イシに加え、カメージョとRdT(ラウール・デ・トマス)もまだリハビリ中。デ・フルートスも2試合目の出場停止とあって、もうイニゴ・ペレス監督も泣きたいぐらいの気持ちになっているかもしれませんが、元々、ヨーロッパの大会がなく、コパも16強対決で敗退しているラージョにして、この惨状ですよお。
となると、まだ私がエスタディオ・バジェカスを出る前から、ベニト・ビジャマリンでのベティス戦で前半10分、エムバペからのパスをメンディがGKアドリアンの前で方向を変え、ブライムがゴールを決めて早くも先制。それが監督記者会見を聞いてスタジアムを出た後、メトロポリターノに行くためにメトロに乗る前、コーヒーを飲みに入ったバル(スペインの喫茶店兼バー)のTVで34分、イスコの蹴ったCKから、カルドソにヘッドで同点ゴールを奪われるシーンを見ることになったマドリーだったんですけどね。たとえ、あちらは試合中、一時、マドリッドとは比べ物にならない程の集中豪雨状態に襲われたとはいえ、どうせ、後半にはエムバペやビニシウス、ロドリゴらがゴールを挙げて、簡単に逆転するだろうと、その時は私も思っていたところ…。
それが後半9分にはリュディガーがベティスの新星、19才のヘスス・ロドリゲスをエリア内で倒してPKを献上。おかげでPK決めたイスコが古巣への恩返しを果たしたばかりか、スタンド最前列で待機していた女優の奥さん、サラ・サラモさんに駆け寄ってキスするという、「Estoy grabando un pequeño documental de cómo me estoy recuperando de la lesion/エストイ・グラバンドー・ウン・ペケーニョ・ドクメンタル・デ・コモ・メ・エストイ・レクペランドー・デ・ラ・レシオン(どんな風に自分が負傷から回復しているのかの小さなドキュメンタリーを撮っている)」と当人が言っていた作品に最高のシーンを付け加えるなんてことが起こっていたとは、ビックリじゃないですか。
結局、私は後半ロスタイムをメトロポリターノのプレス用ワーキングルームで見られただけだったんですが、やっぱり負傷せずに生き残っている選手たちも相当、過密日程に疲れていたんですかね。ビニシウス、ロドリゴはもちろん、途中出場したカマビンガやギュレル、そして後半30分にエムバペを下げて、驚きの早期投入となったエンドリックも同点ゴールを挙げることはできず、そのままベティスに2-1で負けてしまったとなれば、イコール、アトレティコがお隣さんをリーガで追い越す大チャンスが到来ってことで…。
え、そのシチュエーション、ちょっと前にもなかったかって?その通りで2週間前の24節、その日も私がブタルケでレガネスvsアラベス戦を見てから、メトロポリターノに移動中にマドリーはエル・サダルでオサスナと1-1の引き分けで終了。またとないチャンスを得たアトレティコだったんですが、その日はバリオスの早期退場もあって、彼らもセルタと同じスコアでドローしてしまってねえ。結局、漁夫の利でラージョに勝ったバルサに首位に立たれてしまったんですが、そんなこともあったため、先週は試合がなく、体力で勝るアスレティックとの対戦には一抹の不安を抱えていたところ…。
だってえ、スペイン・スーパーカップやCL16強対決進出プレーオフがなく、お隣さん程の消化試合数ではなくとも、コパ準決勝1stレグがあったため、アトレティコも先週から1週間2試合体制に入っているんですよ。しかも火曜のバルサ戦は4-4の激戦だったとなれば、シメオネ監督がモンジュイックでスタメンだったフリアン・アルバレス、ジョレンテ、ヒメネス、ギャラガーをセルロート、リノ、ル・ノルマン、モリーナにローテしていたのも十分、理解できるかと。
実際、稲妻のようなスタートして2点を奪ったバルサ戦と違い、この日はなかなかゴールも入りませんでしたしね。1stレグをイーブンに保つ奇跡の後半ロスタイム弾を決めたセルロートも先発で入ると勝手が違うのか、2度のヘッドを失敗してしまったせいで、前半は0-0で終わったんですが、今季のアトレティコで侮れないのは試合内ローテの効率の良さ。ええ、後半13分にはフリアン、ジョレンテ、ギャラガー、少し遅れてコレアも入ったところ、21分には右サイドからジョレンテが送ったスルーパスが引き寄せられるようにフリアンの下へ。1対1でGKウナイ・シモンを破ってくれたから、ビックリしたの何のって。
いえまあ、その後はコレアがシュートをセーブされてしまったりして、追加点は入らず。逆にFKからプラドのヘッドがゴールポストに弾かれ、更にイニャキ・ウィリアムスのシュートもボールバーに弾かれるという、ダブルラックや、弟のニコとのFKセットプレーでエリア外からイニャキが撃ったボールがモリーナに当たり、これもバーを叩いて命拾いしたなんてこともあったんですけどね。
それでも何とかそのまま、1-0で逃げ切って、3位と勝ち点5差だった4位アスレティックの上位3チームに近づきたいという野望を挫いたアトレティコだったんですが、残念ながら、土曜の夜こそ、首位に戻った彼らだったものの、日曜にはバルサがレアル・ソシエダに4-0の圧勝。首位とは勝ち点1差のままながら、お隣さんより勝ち点2つ上の2位という位置で週末を終えることに。
ちなみにシメオネ監督によると、いつも早い時間に交代選手を投入する理由は、「Entramos en una fase del campeonato que se necesitan piernas. Acá hay que corer/エントラモス・エン・ウナ・ファセ・デル・カンペオナーオー・ケ・セ・ネセシータン・ピエルナス。アカー・アイ・ケ・コレール(脚が必要な大会のフェーズに入っている。ここでは走らないといけない)」からだそうで、この辺はいつも選手交代の時間が遅めなアンチェロッティ監督とは対照的なところ。逆にマドリーの指揮官に言わせると、「hay dos tipos de jugadores: los que corren y los que marcan la diferencia/アイ・ドス・ティポス・デ・フガドーレス:ロス・ケ・コレン・イ・ロス・ケ・マルカン・ラ・ディフェレンシア(選手には2つのタイプがある:走る者と違いを見せる者)。その中間にいることはありえない」のだとか。
そうは言ってもメッシ級になればとにかく、やっぱり走って何ぼというのがサッカーですからね。よって、アトレティコでは違いを見せるフリアンですら、時短プレーローテの対象になってしまうんですが、現時点では負傷者はコケとアスピリクエタだけと、頭数的にも体力的にも有利に見えるとはいえ、CLでのマドリーはまったく別の存在。実際、この大会ではシメオネ監督も過去4回対戦して、1度もお隣さんを破ったことがないですしね。
たとえ、マドリーがリーガここ5試合で勝ち点5しか貯められていない状態であるとしても、マンチェスター・シティ戦のバージョンを見せてくるのは確実と思えるため、今は夢を見過ぎないのが吉。せめて1stレグをベルナベウで対戦して3-0の完敗。ビセンテ・カルデロンでの2ndレグでも2-1で逆転突破に及ばなかった、一番直近の2017年の準決勝のようにはならないでとほしいと祈るばかりでしょうか。
そして先週末のリーガは日曜にブタルケでレガネスとヘタフェの弟分ダービーで締めだったんですが、いやあ、こちらも冷たい雨の中での対戦となったせいでしょうかね。お隣さん同士のライバル心もあって、キックオフ前からずっとスタンドの応援は途切れなかったんですが、反対にピッチではしょっちゅう誰かが倒れているという展開に。おまけに前半は両チーム共、ほとんどチャンスらしきものもなく進んだため、ハーフタイム間際には何と、スタンドでも気を失うファンが現れ、クラブのメディカルスタッフと共にミゲール・デ・ラ・フエンテやヘタフェのGKダビド・ソリアまでが様子を見に行って、プレーが中断するなんてことも。
その状態は後半になってもほぼ変わらなかったため、気温3℃という極寒の中、傘までさしてブタルケに行った自分が可哀そうになったぐらいだったんですが、いえいえ、勝負とは最後の最後までわからないもの。何と後半ロスタイム2分、最近のアトレティコのようにレガネスが奇跡のゴールを挙げることになろうとは!そう、ファン・クルスが交代出場して以降、相手エリアに近づくようになった彼らはその当人がロジェに繋ぎ、そこからのクロスを、こちらもミゲールから代わっていたディエゴ・ガルシアがゴールを背に足でトラップ。その試合、両チーム通じて、唯一の枠内シュートとなるchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)でゴールにしたとなれば、もう場内は狂喜乱舞ですって。
いえまあ、何かと言うと、「Aldeano el que no bote/アルデアーノ・エル・ケ・ノー・ボテ(跳ばないのは村民)」とヘタフェファンを莫迦にするカンティコを歌うレガネスファンの習性はあまり褒められたことじゃないとは思うんですけどね。このところ、ボルハ・ヒメネス監督のチームは5試合白星なしで、降格圏最上位と勝ち点が同じというところまで追い詰められていたため、1-0で勝って、差が勝ち点3に増えたのは良かったかと。一方のヘタフェは前節のベティス戦に続いて、2連敗となってしまったんですが、まあ、こちらは降格圏と6差ありますしね。次節のコリセムでの試合で頑張ればいいんですが…それがアトレティコとの兄弟分ダービーなのはホントにツイていませんよね。
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「可愛すぎる」「なんてロマンチック」ブラジルの17歳エンドリッキがスタンドの美人彼女とキス!試合後の熱い光景が話題に「17歳ですでに勝者だ」
ブラジル代表FWエンドリッキ(パウメイラス)と彼女のガブリエリ・ミランダさんとのやり取りが話題だ。 17歳ながらブラジルの新たな神童として大きな期待が寄せられているエンドリッキ。すでにレアル・マドリー移籍も内定している。 2023年11月にはブラジル代表にも初招集されると、イングランド代表とスペイン代表との国際親善試合に臨んだ3月の代表メンバーにも招集。23日のイングランド戦で代表初ゴールを決めると、26日のスペイン戦でも2戦連発となるゴールを決めていた。 ゴール直後にはスタンドで観戦していた父のもとへ駆け寄り熱いハグを交わしていたエンドリッキだが、試合後にもアツいシーンがあった。 試合後、スタンドで観戦していた彼女のガブリエリさんを見つけると近づいていったエンドリッキ。ユニフォームを脱ぎ、何か言葉を交わすと、見つめ合って軽く口づけを交わし、そのまま熱いハグを交わしていた。 ロマンチックな光景は、ファンの間でも「17歳ですでに勝者だ」、「本当に17歳か?」、「なんてロマンチック」、「可愛すぎる」と反響を呼ぶことになった。 1月のパリ・オリンピック南米予選では、ガブリエリさんとの2ショット写真を取り出すゴールパフォーマンスも見せていたエンドリッキ。好調の裏には美人彼女の支えもあるのかもしれない。 <span class="paragraph-title">【写真】エンドリッキがスタンドのガブリエリさんとキスする1秒前…!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C5BLqMHO9N0/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/C5BLqMHO9N0/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C5BLqMHO9N0/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">ESPN FC(@espnfc)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.03.28 16:00 Thu2
重傷を負ったレアルの17歳逸材CBが復帰間近、昨夏のツアー帯同に続くCWC参加なるか
レアル・マドリーU-19のU-17スペイン代表DFジョアン・マルティネスが、復帰へと近づいている。スペイン『マルカ』が報じた。 今シーズン開幕前のアメリカツアーでは、ブレイクを果たしたスペイン人DFラウール・アセンシオらとともにファーストチームに帯同したマルティネス。カルロ・アンチェロッティ監督も高く評価した17歳センターバックだが、ツアー終了後のトレーニングで左ヒザ前十字じん帯断裂の重傷を負っていた。 2024年8月の負傷からもうすぐ7カ月が経とうというなか、すでにボールを使ったピッチでのトレーニングを再開しているとのこと。リハビリは最終段階にあり、あと1カ月ほどでチームに復帰できる段階まで来ているという。 アルバロ・アルベロア監督率いるU-19チームでのシーズン中の復帰が期待される一方、ファーストチーム に帯同してのFIFAクラブ・ワールドカップ(CWC)参加も視野に。出場することが目標ではなく、再びアンチェロッティ監督のもとでトレーニングし、その後のプレシーズンに備えたいという考えのようだ。 2025.02.26 18:58 Wed3
日本人が目指すべきCB像、“希少なバロンドーラー“ファビオ・カンナバーロ
サッカー界においてなかなか評価がされないのが守備的な選手。勝利に貢献する派手なゴールを決める攻撃的な選手はわかりやすい活躍の指標が存在するが、なかなかディフェンダーは評価が得にくい。 もちろん、これまでのサッカー界で高く評価されたディフェンダーは多々いるが、世界年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」では3人のみが受賞。元西ドイツ代表DFのフランツ・ベッケンバウアー氏と、元東ドイツ代表DFマティアス・ザマー氏、そして元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ氏の3人しかいない。 DFとして最後に受賞したのが2006年のカンナバーロ氏だが、ベッケンバウアー氏やザマー氏はリベロのポジションを務めており、中盤でのプレー機会も多かった選手たち。一方で、カンナバーロ氏は、純粋にセンターバックを務めており、DFとして最初の受賞者と言っても良い存在だ。 イタリア代表のキャプテンとしてドイツ・ワールドカップ(W杯)を優勝した功績が認められたカンナバーロ氏。現役時代のキャリアで多くのタイトルを獲得しているが、縁がなかったのがチャンピオンズリーグ(CL)だ。 <span class="paragraph-title">◆記録よりも記憶に残るプレーヤー</span> 現役時代はナポリでキャリアをスタートさせたカンナバーロだが、クラブの財政難により放出。パルマへと移籍する。 このパルマでは、GKジャンルイジ・ブッフォンやDFリリアン・テュラムらと強固な守備陣を形成。“ミラクル・パルマ“とも呼ばれ、カンナバーロも2度のコッパ・イタリア優勝や、UEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)での優勝を経験した。 中田英寿ともチームメイトとしてプレーした中、セリエAのスクデット獲得には至らずに2002年8月にインテルへと移籍。しかし、インテルでは監督との確執もあり出番が減り、2004年8月にユベントスへと完全移籍する。 すると、パルマ時代の同僚であったブッフォンとテュラムと再びチームメイトに。2004-05シーズンに見事スクデットを獲得する。しかし、このスクデットは2006年に発覚したカルチョ・スキャンダルといわれた一連の八百長事件の影響で剥奪に。結果、カンナバーロはスクデットも獲得していないこととなった。 チームはセリエBに降格処分となり、カンナバーロはレアル・マドリーへと完全移籍。そこでも本領を発揮すると、難しい中で行われたドイツW杯で優勝。前述のバロンドールも受賞することとなると、FIFA年間最優秀選手賞も受賞した。 マドリーではラ・リーガ連覇を果たすなどしたが、再びユベントスに復帰。その後は、アジアでプレーし引退した。 ビッグクラブに在籍を続けていたカンナバーロだったが、実はタイトル獲得数は多くない。クラブキャリアではわずか7個。そこにW杯が加わり8つと、イメージよりは少ないのではないだろうか。 <span class="paragraph-title">◆縁がないチャンピオンズリーグ優勝</span> そのカンナバーロだが、ことCLとなるとより縁遠くなる。インテル移籍後は毎シーズン出場はしていたが、チームとしての成績は良くなく、最高がベスト4止まりだった。 今でこそ、マドリーやユベントスはタイトルを多く獲得し、マドリーは近年CLを何度も制しているが、ちょうど“銀河系“を形成していたカンナバーロが在籍していた時代は過渡期。2000年から2010年まではラ・リーガも4度の優勝に留まっており、CLも2001-02シーズンを最後に11年間獲れなかった。 最もビッグイヤーに近づいたのは、インテル在籍時の2002-03シーズン。準決勝に駒を進めると、決勝進出を懸けた相手はライバルのミラン。2試合とも引き分けに終わったが、アウェイゴール差で僅かに敗れて敗退した。 その後は、ユベントス時代に2度ベスト8、マドリー時代に2度ベスト16まで勝ち上がっているが、それ以上は進めず。ビッグイヤーを掲げていないどころか、決勝の舞台にすら立ったことがなく、最も意外な選手の1人と言っても良い。 <span class="paragraph-title">◆タイトルは少なくとも才能は抜群</span> 目に見えたタイトルというものにはあまり恵まれていないキャリアのカンナバーロ。そのため、ワールドカップの優勝とバロンドール受賞が輝いて見える。 ただ、ピッチ上で見せるパフォーマンスの評価、そして持ち合わせた才能は世界屈指と言われている。 なんといっても、センターバックとしては身長175cmと小柄。体格に勝るヨーロッパではもちろんのこと、日本で考えても175cmのセンターバックはあまりいないタイプだ。 しかし、持って生まれた強靭な肉体が身長のハンデを埋めることに。まず一対一の守備力が抜きん出ており、相手との競り合いに負けないほか、身長を補う高いジャンプ力を武器としていた。 どんなストライカー相手でも、空中でも地上でも抜かせないという守備力は一級品だが、カンナバーロの真骨頂は守備をする前のパフォーマンスだ。 最も優れているとされたのがポジショニング。相手との競り合いに負けないフィジカルも素晴らしいが、相手よりも優位なポジションを先読みして取ることで、そもそも勝負の前に勝っているのだ。 一対一の勝負もさることながら、簡単にボールを奪い切る能力は抜きん出ている。 そしてもう1つが抜きん出た統率力。センターバックとして周りの選手にコーチングして相手を追い込んだり、優位なポジションを取ったりすることができる。これは、「カテナチオ」と言われるイタリアの堅い守備には欠かせず、ドイツW杯を制した際にもこの点は非常に評価された。チームのパフォーマンスを引っ張り上げる彼の力は、タイトルの数に関係なく、最後まで高く評価され続けた。 日本人と変わらない体格で世界と渡り合ったカンナバーロ。お手本とすべき選手の1人とも言えるだろう。 <div id="cws_ad"><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> <span class="paragraph-title">【動画】相手を封殺!カンナバーロの闘志溢れるユベントス時代のディフェンス集</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJsdGt2Y1FHSiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> <div id=“cws_ad”><hr>イタリア代表で活躍し、“カテナチオ“戦術の中心としても活躍したファビオ・カンナバーロが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場!<br/><br/>現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。<a href=“https://ryan.onelink.me/C7cD/awagt0va” target=“_blank”><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20220713.jpg" style="max-width:100%;"></div></a></div> 2022.07.13 21:30 Wed4
21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン
IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu5