トップ4争うシックスポインターはスパーズが4発圧勝! ソン1G2Aなどで10人ビラを敵地で粉砕【プレミアリーグ】

2024.03.11 00:00 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第28節、アストン・ビラvsトッテナムが10日にビラ・パークで行われ、アウェイのトッテナムが0-4で快勝した。

4位のアストン・ビラと、1試合未消化で5ポイント差を追う5位のトッテナムによる、トップ4を争うシックスポインター。

ボトムハーフのフルアム、フォレスト、ルートン・タウンを相手に3連勝を飾って完全復調のアストン・ビラ。ただ、ミッドウィークに行われたカンファレンスリーグ(ECL)のアヤックスとの敵地での初戦は0-0のドロー。一部ポジションでターンオーバーは行ったものの、消耗度が高い攻防を繰り広げた中、先勝を逃した。エメリ監督は中2日での今回の一戦に向けて先発3人を変更。ディアビとイローグブナム、ロジャーズに代えてキャッシュ、マッギン、ベイリーを起用した。
一方、トッテナムは約2週間ぶりとなった前節のクリスタル・パレスとのダービーに3-1で逆転勝利。ウォルバーハンプトン戦で喫した痛恨の敗戦を払しょくした。主力センターバックにマディソンら中盤の主力不在によって敗れた前回対戦のリベンジに燃えるポステコグルーのチームは、難所ビラ・パーク攻略を目指す中で前節から先発3人を変更。エメルソンに代わって負傷明けのペドロ・ポロ、ベンタンクールとヴェルナーに代わってサール、ブレナン・ジョンソンが起用された。

スパーズ対策か、[5-3-2]の布陣で臨んだアストン・ビラに対して、トッテナムが立ち上がりからボールを握って押し込む入りに。その中でトッテナムはポロ、ジョンソンの両サイドからのクロスを軸にチャンスを窺う。
以降は互いにハイラインの背後を意識した攻めを見せつつ、球際での攻防が激しくなっていく。その攻防でやや優位に立ったアストン・ビラが15分過ぎから押し込み始める。流れの中では決定機に至らずも、得意のセットプレーから際どい場面を作り出す。

互いに攻撃を特長とするチーム同士の対戦ながら、フィニッシュが少ないクローズな展開が続く。後方や中盤でボールを持つものの、アストン・ビラの堅固なブロックに手を焼くアウェイチームは決定機はおろかシュートまで持ち込むことができない。

前半終盤にかけてトッテナムもショートカウンターから良い崩しを見せたが、アストン・ビラの思惑通りに進んだ試合は互いに枠内シュート0で折り返す形となった。

互いに選手交代なしで臨んだ後半は立ち上がりにいきなり試合が動く。ハムストリングを痛めたファン・デ・フェンがプレー続行不可能となり、ドラグシンのスクランブル投入を余儀なくされたトッテナムだったが、この交代直後に鮮やかな連続攻撃が決まる。

まずは50分、自陣右サイドでのポロとのパス交換でクルゼフスキが背後を狙った縦パスを入れると、DFにディフレクトしたものの、右のスペースに飛び出したサールに繋がる。そのまま持ち上がったサールがゴール前のスペースへ完璧なクロスを供給すると、これをDF2枚の間から飛び出したマディソンが左足ダイレクトで押し込んだ。

最初の枠内シュートでの先制点で勢いづくトッテナムは、直後の53分に相手のビルドアップのパス回しに圧力をかけると、コンサからティーレマンスへの不用意な内側への横パスをクルゼフスキが引っかけてショートカウンターを発動。中央のソン・フンミンからボックス左で短いラストパスを受けたジョンソンがしっかりとコースを狙った右足シュートを右隅へ突き刺した。

前半の完璧な守備を考えれば信じがたい2点ビハインドとなったアストン・ビラはすぐさま動く。58分、ディーニュ、ラングレ、ティーレマンスを下げてアレックス・モレノ、ザニオーロ、ディアビを投入。ディアビとワトキンスを最前線に並べた[4-4-2]の布陣に変更した。

この交代で流れを変えたいところだったが、以降も相手の勢いに苦しめられると、65分には突破を試みたウドジェの足を完全に蹴り上げるラフプレーを行ったマッギンが一発退場に。2点ビハインドに加えて数的不利を背負うことになった。

この退場によって試合の大勢が決した中、ホームで意地を見せたいアストン・ビラはリスクを承知で前に出ていくが、うまくトッテナムにボールを動かされて走らされる状況が続く。良い形でボールを奪えても攻撃に人数をかけられず。

一方、危なげなく時計を進めるトッテナムだが、最後の局面で連携ミスや精度の問題が生じてトドメの3点目を奪うことができない。その後、ベンタンクールやホイビュア、ヴェルナーと終盤に向けて交代カードを切っていく。

すると、後半最終盤にギアを上げたポステコグルーのチームはアディショナルタイムに突き放す。91分、右サイドでのポロとのパス交換で深い位置に侵攻したクルゼフスキからの丁寧なマイナスの折り返しを、ソン・フンミンが強烈な右足ダイレクトシュートでゴールネットに突き刺す。さらに、94分には左サイドでの崩しからソン・フンミンのプルバックを中央のヴェルナーが右足で流し込んだ。

そして、シュート1本に終わった前半からの見事な修正で敵地で完勝のトッテナムが、トップ4争うシックスポインターを制してポイント差を「2」に縮めた。

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ポステコグルー監督、数的不利撥ね返す勝利も「良いスタートではなかった」と反省の弁…負傷交代ソン・フンミンへの言及避ける

トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督が、数的不利を撥ね返して勝利したカラバフ戦を振り返った。イギリス『フットボール・ロンドン』が伝えている。 コヴェントリー・シティ、ブレントフォード相手の公式戦連勝で復調気配を示すトッテナムは26日、トッテナム・ホットスパースタジアムで行われたヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズ第1節でアゼルバイジャン王者のカラバフと対戦した。 直近のリーグ戦から先発6人を入れ替えて臨んだ一戦は現地交通網の深刻な乱れの影響で35分遅れでのキックオフに。さらに、開始7分にはDFラドゥ・ドラグシンが自身のミス絡みでの決定機阻止で一発退場となるアクシデントが発生した。 それでも、ここからタフさを見せたチームは12分にFWブレナン・ジョンソンのゴールで先制に成功すると、後半立ち上がりにMFパプ・マタル・サールが追加点。相手のPK失敗によって2点差を維持した後半半ばにはFWドミニク・ソランケがトドメの3点目を奪い、80分以上数的不利を背負いながらも3-0の快勝。公式戦3連勝を達成した。 同試合後、ポステコグルー監督は10人で勝ち切ったチームの勝負強さや献身を称えながらも、ドラグシンの退場に繋がった試合へのアプローチの拙さを含めて反省の言葉を並べた。 「我々にとって良いスタートではなかった。パスに関しては消極的だった。試合開始の遅れなどは、言い訳にならない。我々は自ら足を撃ち抜いてしまい、残念ながらラドゥと(退場の煽りで早期交代となった)ベリヴァルがその代償を払うことになった」 「チームとして、我々は望んでいたような、必要な形で試合を始められず、自分たちにとって難しい試合になってしまった。もちろん、そこからの対応は素晴らしかったが、我々がそのような状況に陥らざるを得なかったのは残念だ」 退場直後の先制点によって先日のマンチェスター・シティ戦でのアーセナルのように自陣深くにこもってリードを守り抜く選択肢がありながらも、この試合のトッテナムは“アンジェ・ボール”を貫いて大きなリスクを背負う攻撃的なスタイルで勝利を手にした。 9人でチェルシー相手に勇敢に戦い抜いた昨シーズンの戦いを彷彿とさせる試合内容を受け、改めてカラバフ戦での戦い方について問われたオーストラリア人指揮官はその狙いをこう語った。 「もちろん我々はどんな課題にも一定の方法で取り組むチームになりたい。10人になると、攻撃的になれなかったり、ボールをキープできなかったり、スムーズにプレーできなかったりすることもある。しかし、大部分は意図があった。最初のゴールは、我々がプレッシャーをかけた結果だ。10人でプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪えた。それが我々の狙いだったし、結果的にゴールを決めることができた。プレーヤーは大部分でその意図を示したと思う。それこそ我々が目指すチームであり、どんな課題に直面しても、そのように取り組むことだ」 そのタフな一戦においてチームを救うゴールを挙げたジョンソン、ソランケの2選手にも言及。 ノースロンドン・ダービー後にSNS上で誹謗中傷に晒された中、3試合連続ゴールと傑出したリバウンドメンタリティを示したウェールズ代表FWに対しては「改めて我々にとって重要だと思っている」とその働きぶりを称賛。 「今日は早い段階で10人になったことで攻撃の出口が必要になり、彼とドム(ソランケ)とソニー(ソン・フンミン)がそれを提供してくれたと思う。もちろん、ゴールが必要だったし、10人しかいなかったにもかかわらず、プレッシャーをかけ、ミスを誘った。我々にとって良い先制点だった。ブレナンはポジションを取るのが上手く、ドムとブレナンは互いに連携するという点で良い関係を築いており、彼はゴールをうまく決めた。彼は3試合で3ゴールを決めた。それがずっと続くことを願っているよ」 一方、ボーンマスからの目玉補強で、直近は2試合連続ゴールと存在感を高めるソランケに間しては「調子が上がってきている」と本領発揮に近づいていると感じている。 「彼はプレシーズンを一緒にプレーせず、その後に1試合だけプレーし、他のプレーヤーが試合体力をつけている間に2週間欠場したが、調子が上がってきている。今夜はおそらく私が望んでいたよりも長くプレーした。彼について言えることは、とにかく頑張り続けるということだ。彼が1点決めることができたのは素晴らしいことだが、全般的なパフォーマンスは本当に強力だった。10人になったときは、ストライカーがプレーを止めて懸命に走る必要があるが、彼はそれをやっていたと思う」 これで公式戦3連勝と、今週末に控えるマンチェスター・ユナイテッド戦へ弾みを付けられた一方、この試合では3点目を奪った直後にFWソン・フンミンがピッチ上で治療を受け、FWティモ・ヴェルナーと交代するアクシデントが発生。ビッグ6同士の直接対決へ不安要素となった。 そのエースの状態について指揮官は「彼とはまだ話していない。少し疲れていると言っていたが、彼やメディカルチームとはまだ話していない」と、明言を避けた。 2024.09.27 09:40 Fri

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