町田がJ1初勝利から勢いそのままに鹿島も撃破! 冴えた前線からの守備…平河V弾守り抜いて2連勝【明治安田J1第3節】
2024.03.09 15:58 Sat
FC町田ゼルビアが鹿島撃破で2連勝!
9日、明治安田J1リーグ第3節のFC町田ゼルビアvs鹿島アントラーズが町田GIONスタジアムで行われ、1-0で勝利の町田がJ1ホーム初白星を挙げた。第2節で記念すべきJ1初白星を掴んだ昇格組町田(3位)と、ポポヴィッチ新監督のもとで名門再建を目論むミスターJ1鹿島(1位)。ともに1勝1分けの両チームが、町田の本拠地“天空の城 野津田”で激突した。
町田は開幕戦で負傷のナ・サンホが不在下、前節決勝点の藤尾が2試合連続スタメン。鹿島は関川と知念が不在で、2年目の20歳津久井がJデビュー、新加入ギリェルメ・パレジが初先発となった一方、エース鈴木も今季初めて先発11人に名を連ねている。
互いに[4-4-2]のミラーゲームで始まった前半立ち上がり、比較的落ち着いた展開ながらも、集中力はどちらも高く、前線からの守備も光る。
その“前線の守備”から町田が先制。13分、バスケス・バイロンが敵陣深い位置で、古巣対戦となった鹿島の佐野からボール奪取。素早く繋いでボックス左の平河へボールが渡ると、平河の左足シュートは鹿島GK早川の手を弾いてネットへ吸い込まれた。
狙い通りの形で1点を奪った町田だが、ほどなくしてアクシデント。先制点の起点となったバスケス・バイロンがタックル時に内転筋を痛めてしまい、プレー続行不可能に。イエローカードを受けると同時に、22分で藤本との交代を余儀なくされる。
一方、もどかしい時間が続くのは鹿島。帰陣が素早く中央も堅い町田に対し、連動性に乏しいアタッキングではゴールへの兆しが見当たらず。左サイドの仲間が斜めのランニングに活路を見出すが、これもパスが上手く通らなければ意味をなさない。
町田は30分すぎから一旦スローダウン。自陣でソリッドに構えつつ、奪ってからの攻撃は2トップ+平河に委ねる形に。それでもフィニッシュまで持ち込めるシーンが多いのは、黒田体制2年目の積み上げと、ポポヴィッチ体制1年目の洗練度の差か。
41分にはやはりカウンターから決定機。中盤からスピード豊かな平河が一気に持ち運ぶと、ボックス手前で左を追い越したオ・セフンへラストパス。渾身の左足シュートは追加点に結び付かずも、ゴールを予感させるのは、常に町田のほうだ。
鹿島は45分、町田守備陣の集中力がほんの一瞬緩んだスキを発見。パレジがペナルティアーク手前でフリーになった鈴木へ斜めのパスを入れると、鈴木は迷わず右足を一閃する。しかし、眼前のDFを避けるように放ったチーム初シュートは枠を捉えず。
後半に入ると、1点を追う鹿島がギアを引き上げる。ポストプレーに足元も巧みな新戦力FWチャヴリッチがサイドへ流れて起点を創りたいところ。町田のソリッドな最終ラインを混乱させたい。
56分、そのチャヴリッチが左サイドでラインブレイク。背後を狙ったパスに抜け出し、フィニッシュまで持ち込んだ。結果的に副審の旗が上がるも、鹿島としてはこれらを繰り返していくしかない。
60分にはCKを凌いでロングカウンター発動。2vs2の局面から、途中出場の藤井がボックス左まで独走し、ゴール前へラストパスを送る。これもゴールに結び付かずも、とにかく町田を慌てさせたい。
町田も前半のような鋭いカウンターが鳴りを潜めており、流れは鹿島。しかし、崩しの一手としてロングボール過多で決め手を欠き、町田1点リードのまま時計の針が進んでいく。
鹿島は69分に津久井を下げ、名古をピッチへ。佐野を最終ラインに落として打開を図る。
町田は72分にビッグチャンス。セットプレーの流れから平河がボックス右から左足シュートを放つ。これが鹿島DFに当たってコースが変わりCKに…あと十数cm内側にコースが変わっていれば、大きな追加点としてネットへ吸い込まれていただろう。
試合も終盤の81分、決め手を欠く鹿島は垣田を投入し、鈴木&垣田の2トップ、チャヴリッチを左サイドに配置。疲れの見える町田を押し切りたい。
しかし、バイタルエリアまで侵入する機会こそあれど、フィニッシュがない。88分、ポポヴィッチ監督はチャヴリッチ&樋口を下げ、ベテラン土居&諸岡を投入…交代カードを使い切る。
それでも結局最後まで1点が遠かった鹿島。
町田が13分の平河弾を守り抜き、1-0勝利でJ1ホーム初白星に。ここまでの3試合、唯一の失点(第1節・ガンバ大阪戦)は、数的不利下での直接FKのみ…シンプルな攻撃と強固な守備で勝ち点を積み上げる強さが、この昇格組にはある。
FC町田ゼルビア 1-0 鹿島アントラーズ
【町田】
平河悠(前13)
互いに[4-4-2]のミラーゲームで始まった前半立ち上がり、比較的落ち着いた展開ながらも、集中力はどちらも高く、前線からの守備も光る。
その“前線の守備”から町田が先制。13分、バスケス・バイロンが敵陣深い位置で、古巣対戦となった鹿島の佐野からボール奪取。素早く繋いでボックス左の平河へボールが渡ると、平河の左足シュートは鹿島GK早川の手を弾いてネットへ吸い込まれた。
佐賀県鹿島市出身の23歳平河は、鹿島相手にJ1初ゴールをマークした。
狙い通りの形で1点を奪った町田だが、ほどなくしてアクシデント。先制点の起点となったバスケス・バイロンがタックル時に内転筋を痛めてしまい、プレー続行不可能に。イエローカードを受けると同時に、22分で藤本との交代を余儀なくされる。
一方、もどかしい時間が続くのは鹿島。帰陣が素早く中央も堅い町田に対し、連動性に乏しいアタッキングではゴールへの兆しが見当たらず。左サイドの仲間が斜めのランニングに活路を見出すが、これもパスが上手く通らなければ意味をなさない。
町田は30分すぎから一旦スローダウン。自陣でソリッドに構えつつ、奪ってからの攻撃は2トップ+平河に委ねる形に。それでもフィニッシュまで持ち込めるシーンが多いのは、黒田体制2年目の積み上げと、ポポヴィッチ体制1年目の洗練度の差か。
41分にはやはりカウンターから決定機。中盤からスピード豊かな平河が一気に持ち運ぶと、ボックス手前で左を追い越したオ・セフンへラストパス。渾身の左足シュートは追加点に結び付かずも、ゴールを予感させるのは、常に町田のほうだ。
鹿島は45分、町田守備陣の集中力がほんの一瞬緩んだスキを発見。パレジがペナルティアーク手前でフリーになった鈴木へ斜めのパスを入れると、鈴木は迷わず右足を一閃する。しかし、眼前のDFを避けるように放ったチーム初シュートは枠を捉えず。
後半に入ると、1点を追う鹿島がギアを引き上げる。ポストプレーに足元も巧みな新戦力FWチャヴリッチがサイドへ流れて起点を創りたいところ。町田のソリッドな最終ラインを混乱させたい。
56分、そのチャヴリッチが左サイドでラインブレイク。背後を狙ったパスに抜け出し、フィニッシュまで持ち込んだ。結果的に副審の旗が上がるも、鹿島としてはこれらを繰り返していくしかない。
60分にはCKを凌いでロングカウンター発動。2vs2の局面から、途中出場の藤井がボックス左まで独走し、ゴール前へラストパスを送る。これもゴールに結び付かずも、とにかく町田を慌てさせたい。
町田も前半のような鋭いカウンターが鳴りを潜めており、流れは鹿島。しかし、崩しの一手としてロングボール過多で決め手を欠き、町田1点リードのまま時計の針が進んでいく。
鹿島は69分に津久井を下げ、名古をピッチへ。佐野を最終ラインに落として打開を図る。
町田は72分にビッグチャンス。セットプレーの流れから平河がボックス右から左足シュートを放つ。これが鹿島DFに当たってコースが変わりCKに…あと十数cm内側にコースが変わっていれば、大きな追加点としてネットへ吸い込まれていただろう。
試合も終盤の81分、決め手を欠く鹿島は垣田を投入し、鈴木&垣田の2トップ、チャヴリッチを左サイドに配置。疲れの見える町田を押し切りたい。
しかし、バイタルエリアまで侵入する機会こそあれど、フィニッシュがない。88分、ポポヴィッチ監督はチャヴリッチ&樋口を下げ、ベテラン土居&諸岡を投入…交代カードを使い切る。
それでも結局最後まで1点が遠かった鹿島。
町田が13分の平河弾を守り抜き、1-0勝利でJ1ホーム初白星に。ここまでの3試合、唯一の失点(第1節・ガンバ大阪戦)は、数的不利下での直接FKのみ…シンプルな攻撃と強固な守備で勝ち点を積み上げる強さが、この昇格組にはある。
FC町田ゼルビア 1-0 鹿島アントラーズ
【町田】
平河悠(前13)
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