佐々木監督「結果も意識したい」
2012.03.23 16:55 Fri
▽JFA(日本サッカー協会)は23日、キリンチャレンジカップ2012に臨むなでしこJAPAN(女子日本代表)のメンバー23名を発表した。今回は、良性発作性頭位めまい症を発症したINAC神戸のMF澤穂希や負傷中の日テレ所属DF岩清水梓が外れている。記者会見に出席したなでしこJAPANの佐々木則夫監督[写真]は「(選手たちに)経験値を与えながらも、結果も意識したい」と述べ、チーム強化と並行して同大会優勝に向けた決意を示していた。佐々木監督のコメントは以下の通り。
◆佐々木則夫監督(なでしこJAPAN)
――今回の選考に関して
「昨年に五輪へ向けた50名の仮登録メンバーを選考したが、その後の和歌山での合宿、アルガルベ杯、そして今回のキリンチャレンジカップ、全てを踏まえた上で今後の選考に結び付けていきたいと考えている。そのため、新たな選手を選んだ。50名のうち1人でも多くの選手になでしこJAPANへ関わってもらいながら、様々な細かい点を見て選考していきたい。つまり、アルガルベ杯へ参加したが今回入ってない選手、また和歌山の合宿に参加した選手も、まだまだこれからリーグ戦に伴った戦いの中で(招集される)可能性があるとご理解して頂いて構わない」
――今大会に向けた抱負
「選手たちに経験値を与えながらも、アメリカやブラジルは強豪国ではあるが日本で開催されるので、結果も意識したい。これは監督泣かせで、『結果も出さなきゃいけない』し、『経験もさせなきゃいけない』。ただ、最終的にはキリンチャレンジカップを獲得できるように頑張りたい」
――試合に向けて、選手たちにどういったプレーを求めているのか
「アメリカについては、昨年のドイツW杯での決勝や先日のアルガルベ杯で戦っている。アルガルベ杯では、立ち上がりからの攻守にわたって自分たちのサッカーがある程度できていた。これはドイツW杯でできなかったことだが、そういったところを踏まえて、その経験を生かして質を上げていきたい。後は1人でも多くの選手に、素晴らしいチームであるアメリカと対戦させたい。経験させてあげたいと考えている」
「ブラジルについては、最近の対戦はなく、最後の試合はずいぶんさかのぼってしまう。欧米とは違った個の質が長けているようなチーム。その中で我々は、ゾーンディフェンスからマンマークに切り替えなければいけない。その場合にブラジルの質の高さにどう対応できるかがポイントとなる。そういった面で、神戸でのブラジル戦は楽しみにしている。そして(アメリカ戦が行われる)仙台では、被災地である東北の皆さんに生で見てもらって、身近に感じてもらいたい。アメリカにしてもブラジルにしても、日本に来てもらえることを本当に感謝している」
「和歌山のチャレンジカップで上辻選手や南山選手の状況は見ていた。さらに最近のチームでのパフォーマンスを見た中で、今回是非招集して経験を積ませてどう成長していくかを確認したかった。上辻選手に関しては非常に両足の精度が高く、プレッシャーがかかる中でも落ち着いた状況判断ができる。長船選手は、ディフェンスラインの中で一番スピードを持った選手として認識している。それを踏まえてどのように対応できるか、今後成長していくかを見てみたい。南山選手は、マルチなプレーヤーであり選手の枠の中で候補として期待している」
「練習生として招集した深澤選手、吉良選手、天野選手は、経験はないが個として質を確認したいとの考えがあり、チームにお願いをして29日まで帯同することになった。今回仙台の地域で試合をやるが、仙台の新たなチームから3人を招集した。チーム事情が大変だとは思うが協力していただいて感謝している。川村選手は、和歌山で確認した中で、日本のプレーヤーの中でも高さのあるヘディングを持っている。ボランチでプレーしているがセンターバックとしても非常に対人に強い。それが海外の選手に通用するかを確認したいと考えている。中野選手は、スピードと左足から繰り出すシュート、パスの制度が高く中盤の両サイドができる。アルガルベ杯で呼んだ木龍選手と同じような枠組みで考えている。前回は木龍選手の確認ができたので、今回は中野選手を見たかった」
――澤選手を呼ばなかった理由と、呼ばなかったことでメンバー選考に影響したか
「澤選手についてはみなさんご存知のように、まだチームに合流していない。経過については多少細かく情報を得ているが、現実的に考えて今度の試合には無理とのことなので選考から外した」
「澤選手がいない中で、選考が変化するのは当たり前のこと。また、岩清水選手は先日の親善試合で軽傷ではあるが故障している。チームでしっかりと治療やリハビリをしてもらったほうが次に繋がると考えた。そんな中でセンターバックができる選手をもちろん1人増やして見てみたい。逆にそのような状況は選手にとってチャンスであることは間違いない。今回選ばれた選手はそういったことを踏まえて、このチャンスを生かしてもらいたい」
――ブラジルの攻撃で特に気をつけなければいけないところは
「もちろんアメリカも素晴らしい攻撃力を持っている。ただサッカーのスタイルがアメリカとブラジルで違うので、その中で自分たちがどう対応できるかを考えている。ブラジルのようなスタイルの相手との対戦は、なかなか経験できていないので興味がある」
――ロンドン五輪まで4カ月に迫ったこの時期に行われる今大会だが、どのような位置付けで考えているか
「今現在でのベストメンバーを作りつつ、経験させるメンバーを含めてと考えていたが、故障などでベースができない状況。起用できる選手からベストを考えつつ、新たな選手を入れながらどれだけできるかに切り替えてやっていく」
――大会前に練習試合を組むのか
「考えてはいるが、公開することはない」
――GKは3人ではなく2人だが意図はあるのか
「3人呼んでも…というところはあるが、まずはこの2人を集中的にもう少し強化をしたいという狙いが大きい。もちろん山郷選手など素晴らしい選手がいるが、彼女のことはよくわかっている。今回は2人をもうちょっと成長させたいと考えている」
――今のチームに対してさらに何を期待しているか
「ブラジルにしてもアメリカにしても、やはり個の力が素晴らしい。そういった中で、選手たちに(個の力を)感じてもらい、その違いを感じながら対人に強くなってもらいたい。そしてボールを動かす精度だったり、コンビネーション、質を上げてもらいたいと考えている。さらに相手の個に対してグループで消す精度を上げることも狙いの1つ」
「最後に、両カードも席が余っているようですが、こんなカードは世界大会にいっても見ることはできない。是非皆さん、テレビもいいですけど、スタジアムで見てください。カップを狙いにいくし、みなさんの期待に沿えるような、元気になってもらえるような試合をしますのでよろしくおねがいします」
◆佐々木則夫監督(なでしこJAPAN)
――今回の選考に関して
「昨年に五輪へ向けた50名の仮登録メンバーを選考したが、その後の和歌山での合宿、アルガルベ杯、そして今回のキリンチャレンジカップ、全てを踏まえた上で今後の選考に結び付けていきたいと考えている。そのため、新たな選手を選んだ。50名のうち1人でも多くの選手になでしこJAPANへ関わってもらいながら、様々な細かい点を見て選考していきたい。つまり、アルガルベ杯へ参加したが今回入ってない選手、また和歌山の合宿に参加した選手も、まだまだこれからリーグ戦に伴った戦いの中で(招集される)可能性があるとご理解して頂いて構わない」
――今大会に向けた抱負
「選手たちに経験値を与えながらも、アメリカやブラジルは強豪国ではあるが日本で開催されるので、結果も意識したい。これは監督泣かせで、『結果も出さなきゃいけない』し、『経験もさせなきゃいけない』。ただ、最終的にはキリンチャレンジカップを獲得できるように頑張りたい」
「アメリカについては、昨年のドイツW杯での決勝や先日のアルガルベ杯で戦っている。アルガルベ杯では、立ち上がりからの攻守にわたって自分たちのサッカーがある程度できていた。これはドイツW杯でできなかったことだが、そういったところを踏まえて、その経験を生かして質を上げていきたい。後は1人でも多くの選手に、素晴らしいチームであるアメリカと対戦させたい。経験させてあげたいと考えている」
「ブラジルについては、最近の対戦はなく、最後の試合はずいぶんさかのぼってしまう。欧米とは違った個の質が長けているようなチーム。その中で我々は、ゾーンディフェンスからマンマークに切り替えなければいけない。その場合にブラジルの質の高さにどう対応できるかがポイントとなる。そういった面で、神戸でのブラジル戦は楽しみにしている。そして(アメリカ戦が行われる)仙台では、被災地である東北の皆さんに生で見てもらって、身近に感じてもらいたい。アメリカにしてもブラジルにしても、日本に来てもらえることを本当に感謝している」
――アルガルベに呼んでいなかったメンバーが数名招集されているが、それぞれの選手に監督が期待しているところは
「和歌山のチャレンジカップで上辻選手や南山選手の状況は見ていた。さらに最近のチームでのパフォーマンスを見た中で、今回是非招集して経験を積ませてどう成長していくかを確認したかった。上辻選手に関しては非常に両足の精度が高く、プレッシャーがかかる中でも落ち着いた状況判断ができる。長船選手は、ディフェンスラインの中で一番スピードを持った選手として認識している。それを踏まえてどのように対応できるか、今後成長していくかを見てみたい。南山選手は、マルチなプレーヤーであり選手の枠の中で候補として期待している」
「練習生として招集した深澤選手、吉良選手、天野選手は、経験はないが個として質を確認したいとの考えがあり、チームにお願いをして29日まで帯同することになった。今回仙台の地域で試合をやるが、仙台の新たなチームから3人を招集した。チーム事情が大変だとは思うが協力していただいて感謝している。川村選手は、和歌山で確認した中で、日本のプレーヤーの中でも高さのあるヘディングを持っている。ボランチでプレーしているがセンターバックとしても非常に対人に強い。それが海外の選手に通用するかを確認したいと考えている。中野選手は、スピードと左足から繰り出すシュート、パスの制度が高く中盤の両サイドができる。アルガルベ杯で呼んだ木龍選手と同じような枠組みで考えている。前回は木龍選手の確認ができたので、今回は中野選手を見たかった」
――澤選手を呼ばなかった理由と、呼ばなかったことでメンバー選考に影響したか
「澤選手についてはみなさんご存知のように、まだチームに合流していない。経過については多少細かく情報を得ているが、現実的に考えて今度の試合には無理とのことなので選考から外した」
「澤選手がいない中で、選考が変化するのは当たり前のこと。また、岩清水選手は先日の親善試合で軽傷ではあるが故障している。チームでしっかりと治療やリハビリをしてもらったほうが次に繋がると考えた。そんな中でセンターバックができる選手をもちろん1人増やして見てみたい。逆にそのような状況は選手にとってチャンスであることは間違いない。今回選ばれた選手はそういったことを踏まえて、このチャンスを生かしてもらいたい」
――ブラジルの攻撃で特に気をつけなければいけないところは
「もちろんアメリカも素晴らしい攻撃力を持っている。ただサッカーのスタイルがアメリカとブラジルで違うので、その中で自分たちがどう対応できるかを考えている。ブラジルのようなスタイルの相手との対戦は、なかなか経験できていないので興味がある」
――ロンドン五輪まで4カ月に迫ったこの時期に行われる今大会だが、どのような位置付けで考えているか
「今現在でのベストメンバーを作りつつ、経験させるメンバーを含めてと考えていたが、故障などでベースができない状況。起用できる選手からベストを考えつつ、新たな選手を入れながらどれだけできるかに切り替えてやっていく」
――大会前に練習試合を組むのか
「考えてはいるが、公開することはない」
――GKは3人ではなく2人だが意図はあるのか
「3人呼んでも…というところはあるが、まずはこの2人を集中的にもう少し強化をしたいという狙いが大きい。もちろん山郷選手など素晴らしい選手がいるが、彼女のことはよくわかっている。今回は2人をもうちょっと成長させたいと考えている」
――今のチームに対してさらに何を期待しているか
「ブラジルにしてもアメリカにしても、やはり個の力が素晴らしい。そういった中で、選手たちに(個の力を)感じてもらい、その違いを感じながら対人に強くなってもらいたい。そしてボールを動かす精度だったり、コンビネーション、質を上げてもらいたいと考えている。さらに相手の個に対してグループで消す精度を上げることも狙いの1つ」
「最後に、両カードも席が余っているようですが、こんなカードは世界大会にいっても見ることはできない。是非皆さん、テレビもいいですけど、スタジアムで見てください。カップを狙いにいくし、みなさんの期待に沿えるような、元気になってもらえるような試合をしますのでよろしくおねがいします」
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