昨季みたいになるかもしれない…/原ゆみこのマドリッド

2025.04.01 22:00 Tue
©Real Madrid
「あまりいい予感はしないよね」そんな風に私が溜息をついていたのは月曜日、各国代表戦週間明けのマドリッド勢のリーガ戦も終わり、いよいよコパ・デル・レイ準決勝2ndレグが目前に迫っているのに気がついた時のことでした。いやあ、一足先の火曜午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)にサンティアゴ・ベルナベウに乗り込んで、レアル・マドリー戦1stレグでの0-1負けから逆転しないといけないレアル・ソシエダのイマノル監督は、「Los jugadores y yo estamos convencidos de que vamos a ser nosotros los que vamos a estar en la final/ロス・フガドーレス・イ・ジョ・エスタモス・コンベンシードス・デ・ケ・バモス・ア・セル・ノソトロス・ロス・ケ・バモス・ア・エスタル・エン・ラ・フィナル(決勝にいるのがウチであることを私も選手たちも確信している)」と微塵の揺らぎも見せていなかったんですけどね。

実際、彼らは3月のparon(パロン/リーガの停止期間)前、EL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦で敗退したものの、そのショックを乗り越え、土曜の29節ではバジャドリーに2-1と勝利。現在、10位ながら、来季もヨーロッパの大会に出場できる可能性がない訳でもないとあって、久保建英選手を始め、チーム全員が張り切っているということでしょうけどね。はい、マドリーとの1stレグ1点差負けを同点にするまでは、アトレティコだって、CL16強対決ダービーでできたんですよ。

それがCLの呪いというか、マドリーにしてみれば、得意の大会での強運というか、もつれ込んだPK戦で、フリアン・アルバレスの成功したPKが両足でボールに触れたとして、認められないという青天の霹靂が発生。まあ、最後はジョレンテが枠に当ててしまったせいなんですが、おかげでCL敗退となったアトレティコは延長戦120分の影響で、次のリーガ優勝争いに残る望みを懸けたバルサ戦でも2点リードしながら、終盤に4点を喰らって逆転負けという大きなトラウマに晒されることに。
挙句の果てに、さすがに2週間も空けば、選手たちだって、気を取り直したはずと思いながら、バル(スペインの喫茶店兼バー)で見ていた土曜のエスパニョール戦も、いえ、開始2分で入ったジョレンテのゴールはオフサイドで認められず、25分にはリーガのシーズン前半マドリーダービーでチュアメニと頭をぶつけ、2カ月の休場となったル・ノルマンがエル・ヒラリと激突。用心のためにヒメネスと交代になるという逆境が起こった後、38分にアスピリクエタがエリア外からvolea(ボレア/ボレーシュート)を決めて先制はしたんですけどね。1点リードした途端、チームがバケーションモードに入っちゃったんですよ。

そのピッチをノロノロと動く姿には、昨季後半から今季10月頃まで続いたアウェイ弱者時代のデジャブをヒシヒシと感じていた私でしたが、案の定、後半26分には敵のFKの際、ラポールがカブレラに喰いついて離れず、相手を倒してPKを献上。プアドに同点ゴールを決められてしまい、いえ、もうその時にはアルゼンチン代表帰りでスタメンを外れていたフリアン・アルバレスとデ・パウルもピッチにいたんですけどね。逆に土壇場のゴールが多いセルロートが交代で下がったせいか、何せ、今は最後の頼みの綱、コレアも出場停止5試合の2試合目でいませんからね。
やはりリケルメでは奇跡を起こすことはできず、試合は1-1の引き分けで終了。コケが戻っていなかったため、またしてもキャプテンを務めるGKオブラクが悲しそうな顔で、「No estamos teniendo la regularidad necesaria para poder pelear LaLiga/ノー・エスタモス・テニエンドー・ラ・レグラリダッド・ネセサリア・パラ・ポデール・ペレアル・ラ・リーガ(ボクらにはリーガ優勝を争うのに必要な規則性がない)」と言い訳コメントを担当することに。それどころか、「ウチは勝ち点を失っていて、後ろから来るチームが近づいてきている」って、もしやそれ、ジローナに3位の座を奪われた昨季のリピートを、昨季は彼らのコパ決勝進出を阻んだアスレティックにされるかもしれないってこと?

まあ、先週末はアスレティックもオサスナと引き分けたため、勝ち点差は4で変わらなかったんですけどね。その一方でバルサは木曜の延期分のオサスナ戦(3-0)、日曜のジローナ戦(4-1)と連勝し、リーガでここ3試合白星のないアトレティコとの差はとうとう9ポイントに拡大。要はフリック監督のチームはゴールづいているため、水曜午後9時30分のメトロポリターノで再び、4点も取られたら、今のアトレティコではコパ準決勝1stレグのように追いつくことなど、夢のまた夢かと。僅かでもすがれるものがあるとすれば、W杯南米予選で先日、ブラジルに4-1の大勝をしたアルゼンチン代表メンバーがシメオネ監督のチームには5人(コレアは出られない)いるため、ラフィーニャが日和ってくれるかもしれないことぐらいでしょうか。

まあ、そんなことはともかく、先週末の残りの試合も見ていくことにすると、土曜はアトレティコの後、ラージョもアウェイでアラベスと対戦したんですが、この2週間のおかげで、負傷していたエヌテカとイシ、メンタル疾患から回復したRdT(ラウール・デ・トマス)も遠征に参加できることに。ただ、ゴールを挙げたのは他の選手で、開始3分にはCKから、パテ・シスがヘッドで先制点を挙げると、いえまあ、12分にはチャバリアがテナグリアをエリア内で倒して、PKを献上しちゃったんですけどね。

幸いキッカーのジョルダンが、「solo él puede explicar qué se le ha cruzado por la cabeza para ejecutar de esa manera/ソロ・エル・プエデ・エクスピリカール・ケ・セ・レ・ア・クルサードー・ポル・ラ・カベッサ・パラ・エヘクタル・デ・エサ・マネラ(あの方法で蹴るのに何が頭をよぎったかを説明できるのは彼だけ)」(コウデ監督)という、パネンカ風PKにトライ。動かなかったGKバタジャが簡単にキャッチして、同点を避けられたのが明暗を分けましたかね。後半13分にもパブロ・ディアスの3試合連続ゴールでスコアを0-2にしたラージョはそのまま勝利し、ようやくここ5試合白星なしの足踏みから抜け出すことに。

その上、これで勝ち点が残留セーフゾーンの40に到達し、順位もコンフェレンスリーグ出場圏の7位に上昇。同時にレガネスと同じ勝ち点で降格圏外17位にいるアラベスに勝ち点を与えなかったことで、弟分仲間を援護射撃することもできたんですが、ラージョには今週末金曜、エスタディオ・バジェカスでのエスパニョール戦でも情けない兄貴分に代わって、16位の相手を降格圏から遠ざけないようにする任務が到来。イニゴ・ペレス監督もヨーロッパの大会参加に前向きなため、残り9試合もきっと、張り切ってくれるんじゃないでしょうか。

そして土曜の夜は、その自助努力も必要なレガネスとの兄弟分ダービーのため、ベルナベウを3週間ぶりに訪れた私だったんですが、何せ3月の各国代表戦週間に大量16人もの選手を派遣していたマドリーですからね。南米組のビニシウス、ロドリゴ、バルベルデらを控えスタートにしたものの、ヨーロッパ組まで休ませる訳にはいかず、日曜にネーションズリーグ準々決勝2ndレグで120分の死闘を演じたエムバペ、カマビンガ(フランス)、モドリッチ(クロアチア)、加えて、リュディガー(ドイツ)、ギュレル(トルコ)、ベリンガム(イングランド)らもスタメンに入ることに。

更にネーションズリーグのグループ入れ替えプレーオフで対戦し、2ndレグを不具合でお休みしたクルトワ(ベルギー)がおらず、ルニン(ウクライナ)がゴールを守っていたんですが、まさかこの日は審判がマドリーの最大の味方になるとは!そう、まずは前半30分、今季バルサにモンジュイックで、アトレティコにはブタルケで勝利したのと同じ作戦で堅く守っていたレガネスだったんですが、オスカル・ロドリゲスがギュレルをエリア内で倒したとして、PKを献上。実際はギュレルのpiscinazo(ピシナソ/ダイブ)が疑われる怪しい判定ではあったんですが、まだこの時は運が悪かったぐらいの気持だったレガネスファンも多かったかと。

というのも、そのPKをエムバペが決めた後、即座にボルハ・ヒメネス監督のチームはカウンター攻撃を発動。34分には右SBのロジエが上がり、エリア内右からゴール前にラストパスを送ったところ、オスカルは撃てなかったものの、その先の左側にいたディエゴ・ガルシアが同点ゴールを決めてくれたんですよ。それだけではなく、41分にもロジエからオスカルがもらうと、1度はアセンシオの体に当たりながら、戻って来たボールをゴール左前のラバに折り返しパス。こちらもしっかり撃ちこんで、とうとう1-2と逆転してしまったから、ビックリしたの何のって。

とはいえ、そこは天下のマドリー、リードされて始まった後半2分にはもう、ベリンガムが同点にしているんですから、さすがです。それも最初はエリア内左の角から撃ったシュートをGKドミトロビッチに弾かれながら、続いてブライムのシュートもゴールライン上のタピアの体に弾かれたものの、ボールがゴールバーに当たって落ちてきたところに真っ先に駆けつける俊敏さを見せてのゴールでしたからね。2-2になったのにはまったく文句はつけられないんですが、そのほんの2分後、当人が同じダッシュ力でディエゴ・ガルシアに追いすがり、ルニンと1対1のシュート直前だった彼を倒してもペナルティにならないなんて、あっていい?

うーん、何せ勝ち点1でもあれば、アラベスを超えて降格圏を脱出できるレガネスでしたからね。そのまま引分けられれば良かったんですが、29分には再び、主審がロドリゴからボールを綺麗にタックルで奪ったタピアのプレーをファールとして、エリアすぐ前からのFKをマドリーにプレゼントされてはねえ。もちろん、間接FKでフラン・ガルシアが一旦、止めた後、エムバペが蹴った時、レガネスの壁が割れて隙間ができたのもツイていなかったんですが、それがゴールに入ったため、とうとうマドリーは3-2のremontada(レモンターダ/逆転劇)を達成することに。

結局、試合はそのまま終わったため、これで3連敗となったボルハ・ヒメネス監督もかなりおかんむりでねえ。「ジャッジミスに対して他のクラブもやっているように、上層部が声を上げることを期待している」と言っていたんですが、どうやら、レガネスはその方向には動かないよう。というのも2019-20シーズンに審判テクニカル委員会に正式に苦情を申し立てたところ、以降はより冷遇されるように。あまつさえ、マドリーとの最終戦ではヨビッチ(現ミラン)のエリア内ハンドがVAR(ビデオ審判)によりペナルティと認められず、2-2の引き分けに終わって、2部降格した歴史があるからだとか。

自前のTV局で毎回、ジャッジミスを数え上げたり、2月のエスパニョール戦でエムバペに後ろからタックルを見舞ったロメロが退場にならず、そのゴールで負けた後など、4ページに渡るスペイン審判界腐敗批判の文書を送り付けた兄貴分に比べると、はなはだ消極的に見えますが、小さなクラブではできることに限りがあるのは当たり前ですしね。早いところ、気を取り直して、レガネスの残留争いの主戦場、来週月曜のブタルケでのオサスナ戦に備えるしかありません。

そしてマドリーがコパ2ndレグの準備を相変わらず、クルトワ抜きで、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で始めた日曜、またしても午後2時試合に当たったのがレガネスのお隣さんヘタフェで、コリセウムでのビジャレアル戦に挑むことに。それが、あの3週間以上続いた雨季が嘘のように、このところのマドリッドには青空が戻って来ていてねえ。気温も上がって、いかにも春らしくなってきたんですが、残念ながら、ボルダラス監督のチームがラージョのように春を迎えるのはもう少し、待たないといけないよう。

だってえ、前半15分ぐらいまでは珍しく、ボールを握って攻めていたヘタフェだったにも関わらず、いきなりブキャナンのアシストでアジョセに先制ゴールを喰らっているんですよお。それはまだ29分に敵エリア付近でボールを奪い、カルレス・ペレスが同点弾を挙げ、何とかなったんですが、以降はマルセリーノ監督のチームが本領を発揮することに。33分にはアジョセのクロスでエリア内に入ったバリーに見事なボレーシュートで勝ち越し点を奪われているようでは、先が思いやられるってもんですって。

実際、その後もハーフタイムまでにバリーに守備陣の背後を取られ、2度もシュートを決められていたヘタフェだったんですが、かろうじて相手のファールとハンドで命拾いしていましたからね。前半が1-2で終わり、後半はマジョラルやベルナトを投入したものの、この各国代表戦週間に8連休を取った選手たちが目覚めることはなし。最後はペドロサのゴールもオフサイドでスコアには上がらなかったものの、そのまま1点差で負けてしまいましたっけ。

まあ、それでも彼らは勝ち点36と目標の40に近づいていますし、12位で降格圏とは9差ありますからね。おまけに週末は日曜にダントツ最下位のバジャドリー戦とあって、ボルダラス監督も「La palabra Europa no puede entrar en la mente del Getafe, tenemos que pelear por la salvación/ラ・パラブラ・エウロッパ・ノー・プエデ・エントラル・エン・ラ・メンテ・デル・ヘタフェ、テネモス・ケ・ペレアル・ポル・ラ・サルバシオン(ヘタフェのメンタルにヨーロッパの言葉は入らない。ウチは残留を争わないといけないのだから)」と言っていた通り、選手たちが気を散らさず、頑張ってくれれば、それ程、問題はないはずですが、さて。ただあまり早く目標達成すると、シーズン終了まで消化試合が続くことになるのはちょっと、ファンとして嫌かもしれません。

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エル・ブランコの屋台骨支える。ディフェンスラインのマルチロールだったナチョの退団に加え、今季もミリトン、カルバハルが長期離脱となったマドリーのディフェンスラインでフル稼働。チュアメニやルーカス・バスケスとビッグマッチにおいて脆さを見せる相棒たちを見事にカバー。ムバッペの加入でより攻撃偏重なチームにおいて1試合平均1失点でとどまっている最大の要因は地対空で無類の強さをみせ、要所での気の利いたカバーリングを見せるドイツ代表の存在が非常に大きい。 DF ミゲル・グティエレス(23歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チーム苦戦の中で個人としては充実の前半戦。今季もミチェル監督仕込みの攻撃的なポジショナルプレーにおいて偽SB以上にフレキシブルな役割を担い、ピボーテやインテリオールとしてもプレー。昨季に比べて前線の質がやや低下し、1ゴール4アシストの数字にとどまったが、高精度のクロスやキーパスでその数字以上のチャンスを演出し続けている。 MF ラミン・ヤマル(17歳/バルセロナ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 17歳の怪物がトップ・オブ・トップの領域に。今季の前半戦では過密日程の疲労や細かいケガがありながらも、5ゴール10アシストを記録。レヴァンドフスキ、ハフィーニャとの最強ユニットでリーグダントツの51ゴールを挙げた攻撃陣を牽引。クンデの絶妙な後方からの支援を受けつつ、攻撃面では異次元の輝きを放っており、複数人にマークされながらも局面を打開。ときおり若さゆえのセルフィッシュな姿を見せる場面もあるが、視野や判断、オフ・ザ・ボールの向上によってコンプリートアタッカーに成長している。 MF フェデリコ・バルベルデ(26歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍動続けるエル・ブランコの新8番。クロースの背番号を継承し、気持ち新たに臨んだシーズンでより責任感を増したウルグアイ代表はピボーテにインテリオール、ときに右のラテラルでも起用され、チームのために献身。ベリンガムとともに前がかりなチームを守備で支えつつ、5ゴール2アシストを記録。“バルベルデ砲”と称される強烈なミドルシュートは、チームの窮地や勝負所で決まる場面が多く、勝負強さを含めてマドリーの前半戦ベストプレーヤーと言える活躍だった。 MF ペドリ(22歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:4 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 多くのケガを乗り越えて天才が完全復活。近年はピッチに出れば活躍を見せるものの、度重なるケガで稼働率の問題を抱えてきたが、今季は前半戦全試合に出場。試行錯誤のコンディション調整がようやく実を結び、離脱期間に集中して取り組んだウエイトトレーニングは主に守備面で力強さをもたらし、チーム事情で主戦場はインテリオールやトップ下からピボーテに変化。そのぶんボールに絡む機会が増えてゲームメイカー、リンクマンとして質の高い仕事を見せつつ、前半戦だけで4ゴールを記録。キャリアハイの6ゴール更新は確実か。 MF ハフィーニャ(28歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生バルサの象徴の一人に。昨季終了時点では換金対象の一人と目されたが、フリック監督の信頼を得て開幕から絶対的な主力に加え、テア・シュテーゲンら不在のなかで多くの試合でゲームキャプテンも務めた。左ウイングを主戦場に11ゴール8アシストとゴール関与数では前半戦リーグトップに輝くなど、圧巻の輝きを放った。さらに、元々定評がある運動量を武器に、守備面でもハイプレスに献身的なプレスバックとチームのために身を粉にして働く姿は、多くのクレから称賛を浴びている。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(36歳/バルセロナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:16 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 恩師との再タッグで完全復活。加入2年目となった昨季は19ゴールを挙げるも、シーズンを通して安定感を欠いたが、今季はバイエルン時代に指導を受けたドイツ人指揮官の下で完全復活。ヤマル、ハフィーニャの両翼に加えて、配球力に優れるセンターバックコンビなどチーム全体でビルドアップ、チャンスメークの質が上がったなかで、よりボックス付近での仕事に集中できる環境が整えられて本領を発揮。ここまで16ゴールと2位以下に5点以上の差を付けてピチーチレースを独走。ケガさえなければ、1年目の23ゴールを更新し、自身初のピチーチ獲得は濃厚だ。 FW アントワーヌ・グリーズマン(33歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:7 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。11ゴール3アシストを記録した昨季に比べて7ゴール4アシストと数字は劣るものの、前線と中盤で多くの役割をこなすなど、その数字以上のインパクトを残した。フランス代表引退によってコンディションも維持できており、セルロートやアルバレスとの連携も深まりつつある後半戦ではさらなる躍動で、アトレティコを優勝へ導けるか。 2025.01.18 18:31 Sat
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21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン

IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu

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