昨季みたいになるかもしれない…/原ゆみこのマドリッド
2025.04.01 22:00 Tue
「あまりいい予感はしないよね」そんな風に私が溜息をついていたのは月曜日、各国代表戦週間明けのマドリッド勢のリーガ戦も終わり、いよいよコパ・デル・レイ準決勝2ndレグが目前に迫っているのに気がついた時のことでした。いやあ、一足先の火曜午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)にサンティアゴ・ベルナベウに乗り込んで、レアル・マドリー戦1stレグでの0-1負けから逆転しないといけないレアル・ソシエダのイマノル監督は、「Los jugadores y yo estamos convencidos de que vamos a ser nosotros los que vamos a estar en la final/ロス・フガドーレス・イ・ジョ・エスタモス・コンベンシードス・デ・ケ・バモス・ア・セル・ノソトロス・ロス・ケ・バモス・ア・エスタル・エン・ラ・フィナル(決勝にいるのがウチであることを私も選手たちも確信している)」と微塵の揺らぎも見せていなかったんですけどね。
実際、彼らは3月のparon(パロン/リーガの停止期間)前、EL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦で敗退したものの、そのショックを乗り越え、土曜の29節ではバジャドリーに2-1と勝利。現在、10位ながら、来季もヨーロッパの大会に出場できる可能性がない訳でもないとあって、久保建英選手を始め、チーム全員が張り切っているということでしょうけどね。はい、マドリーとの1stレグ1点差負けを同点にするまでは、アトレティコだって、CL16強対決ダービーでできたんですよ。
それがCLの呪いというか、マドリーにしてみれば、得意の大会での強運というか、もつれ込んだPK戦で、フリアン・アルバレスの成功したPKが両足でボールに触れたとして、認められないという青天の霹靂が発生。まあ、最後はジョレンテが枠に当ててしまったせいなんですが、おかげでCL敗退となったアトレティコは延長戦120分の影響で、次のリーガ優勝争いに残る望みを懸けたバルサ戦でも2点リードしながら、終盤に4点を喰らって逆転負けという大きなトラウマに晒されることに。
挙句の果てに、さすがに2週間も空けば、選手たちだって、気を取り直したはずと思いながら、バル(スペインの喫茶店兼バー)で見ていた土曜のエスパニョール戦も、いえ、開始2分で入ったジョレンテのゴールはオフサイドで認められず、25分にはリーガのシーズン前半マドリーダービーでチュアメニと頭をぶつけ、2カ月の休場となったル・ノルマンがエル・ヒラリと激突。用心のためにヒメネスと交代になるという逆境が起こった後、38分にアスピリクエタがエリア外からvolea(ボレア/ボレーシュート)を決めて先制はしたんですけどね。1点リードした途端、チームがバケーションモードに入っちゃったんですよ。
そのピッチをノロノロと動く姿には、昨季後半から今季10月頃まで続いたアウェイ弱者時代のデジャブをヒシヒシと感じていた私でしたが、案の定、後半26分には敵のFKの際、ラポールがカブレラに喰いついて離れず、相手を倒してPKを献上。プアドに同点ゴールを決められてしまい、いえ、もうその時にはアルゼンチン代表帰りでスタメンを外れていたフリアン・アルバレスとデ・パウルもピッチにいたんですけどね。逆に土壇場のゴールが多いセルロートが交代で下がったせいか、何せ、今は最後の頼みの綱、コレアも出場停止5試合の2試合目でいませんからね。
まあ、先週末はアスレティックもオサスナと引き分けたため、勝ち点差は4で変わらなかったんですけどね。その一方でバルサは木曜の延期分のオサスナ戦(3-0)、日曜のジローナ戦(4-1)と連勝し、リーガでここ3試合白星のないアトレティコとの差はとうとう9ポイントに拡大。要はフリック監督のチームはゴールづいているため、水曜午後9時30分のメトロポリターノで再び、4点も取られたら、今のアトレティコではコパ準決勝1stレグのように追いつくことなど、夢のまた夢かと。僅かでもすがれるものがあるとすれば、W杯南米予選で先日、ブラジルに4-1の大勝をしたアルゼンチン代表メンバーがシメオネ監督のチームには5人(コレアは出られない)いるため、ラフィーニャが日和ってくれるかもしれないことぐらいでしょうか。
まあ、そんなことはともかく、先週末の残りの試合も見ていくことにすると、土曜はアトレティコの後、ラージョもアウェイでアラベスと対戦したんですが、この2週間のおかげで、負傷していたエヌテカとイシ、メンタル疾患から回復したRdT(ラウール・デ・トマス)も遠征に参加できることに。ただ、ゴールを挙げたのは他の選手で、開始3分にはCKから、パテ・シスがヘッドで先制点を挙げると、いえまあ、12分にはチャバリアがテナグリアをエリア内で倒して、PKを献上しちゃったんですけどね。
幸いキッカーのジョルダンが、「solo él puede explicar qué se le ha cruzado por la cabeza para ejecutar de esa manera/ソロ・エル・プエデ・エクスピリカール・ケ・セ・レ・ア・クルサードー・ポル・ラ・カベッサ・パラ・エヘクタル・デ・エサ・マネラ(あの方法で蹴るのに何が頭をよぎったかを説明できるのは彼だけ)」(コウデ監督)という、パネンカ風PKにトライ。動かなかったGKバタジャが簡単にキャッチして、同点を避けられたのが明暗を分けましたかね。後半13分にもパブロ・ディアスの3試合連続ゴールでスコアを0-2にしたラージョはそのまま勝利し、ようやくここ5試合白星なしの足踏みから抜け出すことに。
その上、これで勝ち点が残留セーフゾーンの40に到達し、順位もコンフェレンスリーグ出場圏の7位に上昇。同時にレガネスと同じ勝ち点で降格圏外17位にいるアラベスに勝ち点を与えなかったことで、弟分仲間を援護射撃することもできたんですが、ラージョには今週末金曜、エスタディオ・バジェカスでのエスパニョール戦でも情けない兄貴分に代わって、16位の相手を降格圏から遠ざけないようにする任務が到来。イニゴ・ペレス監督もヨーロッパの大会参加に前向きなため、残り9試合もきっと、張り切ってくれるんじゃないでしょうか。
そして土曜の夜は、その自助努力も必要なレガネスとの兄弟分ダービーのため、ベルナベウを3週間ぶりに訪れた私だったんですが、何せ3月の各国代表戦週間に大量16人もの選手を派遣していたマドリーですからね。南米組のビニシウス、ロドリゴ、バルベルデらを控えスタートにしたものの、ヨーロッパ組まで休ませる訳にはいかず、日曜にネーションズリーグ準々決勝2ndレグで120分の死闘を演じたエムバペ、カマビンガ(フランス)、モドリッチ(クロアチア)、加えて、リュディガー(ドイツ)、ギュレル(トルコ)、ベリンガム(イングランド)らもスタメンに入ることに。
更にネーションズリーグのグループ入れ替えプレーオフで対戦し、2ndレグを不具合でお休みしたクルトワ(ベルギー)がおらず、ルニン(ウクライナ)がゴールを守っていたんですが、まさかこの日は審判がマドリーの最大の味方になるとは!そう、まずは前半30分、今季バルサにモンジュイックで、アトレティコにはブタルケで勝利したのと同じ作戦で堅く守っていたレガネスだったんですが、オスカル・ロドリゲスがギュレルをエリア内で倒したとして、PKを献上。実際はギュレルのpiscinazo(ピシナソ/ダイブ)が疑われる怪しい判定ではあったんですが、まだこの時は運が悪かったぐらいの気持だったレガネスファンも多かったかと。
というのも、そのPKをエムバペが決めた後、即座にボルハ・ヒメネス監督のチームはカウンター攻撃を発動。34分には右SBのロジエが上がり、エリア内右からゴール前にラストパスを送ったところ、オスカルは撃てなかったものの、その先の左側にいたディエゴ・ガルシアが同点ゴールを決めてくれたんですよ。それだけではなく、41分にもロジエからオスカルがもらうと、1度はアセンシオの体に当たりながら、戻って来たボールをゴール左前のラバに折り返しパス。こちらもしっかり撃ちこんで、とうとう1-2と逆転してしまったから、ビックリしたの何のって。
とはいえ、そこは天下のマドリー、リードされて始まった後半2分にはもう、ベリンガムが同点にしているんですから、さすがです。それも最初はエリア内左の角から撃ったシュートをGKドミトロビッチに弾かれながら、続いてブライムのシュートもゴールライン上のタピアの体に弾かれたものの、ボールがゴールバーに当たって落ちてきたところに真っ先に駆けつける俊敏さを見せてのゴールでしたからね。2-2になったのにはまったく文句はつけられないんですが、そのほんの2分後、当人が同じダッシュ力でディエゴ・ガルシアに追いすがり、ルニンと1対1のシュート直前だった彼を倒してもペナルティにならないなんて、あっていい?
うーん、何せ勝ち点1でもあれば、アラベスを超えて降格圏を脱出できるレガネスでしたからね。そのまま引分けられれば良かったんですが、29分には再び、主審がロドリゴからボールを綺麗にタックルで奪ったタピアのプレーをファールとして、エリアすぐ前からのFKをマドリーにプレゼントされてはねえ。もちろん、間接FKでフラン・ガルシアが一旦、止めた後、エムバペが蹴った時、レガネスの壁が割れて隙間ができたのもツイていなかったんですが、それがゴールに入ったため、とうとうマドリーは3-2のremontada(レモンターダ/逆転劇)を達成することに。
結局、試合はそのまま終わったため、これで3連敗となったボルハ・ヒメネス監督もかなりおかんむりでねえ。「ジャッジミスに対して他のクラブもやっているように、上層部が声を上げることを期待している」と言っていたんですが、どうやら、レガネスはその方向には動かないよう。というのも2019-20シーズンに審判テクニカル委員会に正式に苦情を申し立てたところ、以降はより冷遇されるように。あまつさえ、マドリーとの最終戦ではヨビッチ(現ミラン)のエリア内ハンドがVAR(ビデオ審判)によりペナルティと認められず、2-2の引き分けに終わって、2部降格した歴史があるからだとか。
自前のTV局で毎回、ジャッジミスを数え上げたり、2月のエスパニョール戦でエムバペに後ろからタックルを見舞ったロメロが退場にならず、そのゴールで負けた後など、4ページに渡るスペイン審判界腐敗批判の文書を送り付けた兄貴分に比べると、はなはだ消極的に見えますが、小さなクラブではできることに限りがあるのは当たり前ですしね。早いところ、気を取り直して、レガネスの残留争いの主戦場、来週月曜のブタルケでのオサスナ戦に備えるしかありません。
そしてマドリーがコパ2ndレグの準備を相変わらず、クルトワ抜きで、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で始めた日曜、またしても午後2時試合に当たったのがレガネスのお隣さんヘタフェで、コリセウムでのビジャレアル戦に挑むことに。それが、あの3週間以上続いた雨季が嘘のように、このところのマドリッドには青空が戻って来ていてねえ。気温も上がって、いかにも春らしくなってきたんですが、残念ながら、ボルダラス監督のチームがラージョのように春を迎えるのはもう少し、待たないといけないよう。
だってえ、前半15分ぐらいまでは珍しく、ボールを握って攻めていたヘタフェだったにも関わらず、いきなりブキャナンのアシストでアジョセに先制ゴールを喰らっているんですよお。それはまだ29分に敵エリア付近でボールを奪い、カルレス・ペレスが同点弾を挙げ、何とかなったんですが、以降はマルセリーノ監督のチームが本領を発揮することに。33分にはアジョセのクロスでエリア内に入ったバリーに見事なボレーシュートで勝ち越し点を奪われているようでは、先が思いやられるってもんですって。
実際、その後もハーフタイムまでにバリーに守備陣の背後を取られ、2度もシュートを決められていたヘタフェだったんですが、かろうじて相手のファールとハンドで命拾いしていましたからね。前半が1-2で終わり、後半はマジョラルやベルナトを投入したものの、この各国代表戦週間に8連休を取った選手たちが目覚めることはなし。最後はペドロサのゴールもオフサイドでスコアには上がらなかったものの、そのまま1点差で負けてしまいましたっけ。
まあ、それでも彼らは勝ち点36と目標の40に近づいていますし、12位で降格圏とは9差ありますからね。おまけに週末は日曜にダントツ最下位のバジャドリー戦とあって、ボルダラス監督も「La palabra Europa no puede entrar en la mente del Getafe, tenemos que pelear por la salvación/ラ・パラブラ・エウロッパ・ノー・プエデ・エントラル・エン・ラ・メンテ・デル・ヘタフェ、テネモス・ケ・ペレアル・ポル・ラ・サルバシオン(ヘタフェのメンタルにヨーロッパの言葉は入らない。ウチは残留を争わないといけないのだから)」と言っていた通り、選手たちが気を散らさず、頑張ってくれれば、それ程、問題はないはずですが、さて。ただあまり早く目標達成すると、シーズン終了まで消化試合が続くことになるのはちょっと、ファンとして嫌かもしれません。
実際、彼らは3月のparon(パロン/リーガの停止期間)前、EL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦で敗退したものの、そのショックを乗り越え、土曜の29節ではバジャドリーに2-1と勝利。現在、10位ながら、来季もヨーロッパの大会に出場できる可能性がない訳でもないとあって、久保建英選手を始め、チーム全員が張り切っているということでしょうけどね。はい、マドリーとの1stレグ1点差負けを同点にするまでは、アトレティコだって、CL16強対決ダービーでできたんですよ。
それがCLの呪いというか、マドリーにしてみれば、得意の大会での強運というか、もつれ込んだPK戦で、フリアン・アルバレスの成功したPKが両足でボールに触れたとして、認められないという青天の霹靂が発生。まあ、最後はジョレンテが枠に当ててしまったせいなんですが、おかげでCL敗退となったアトレティコは延長戦120分の影響で、次のリーガ優勝争いに残る望みを懸けたバルサ戦でも2点リードしながら、終盤に4点を喰らって逆転負けという大きなトラウマに晒されることに。
そのピッチをノロノロと動く姿には、昨季後半から今季10月頃まで続いたアウェイ弱者時代のデジャブをヒシヒシと感じていた私でしたが、案の定、後半26分には敵のFKの際、ラポールがカブレラに喰いついて離れず、相手を倒してPKを献上。プアドに同点ゴールを決められてしまい、いえ、もうその時にはアルゼンチン代表帰りでスタメンを外れていたフリアン・アルバレスとデ・パウルもピッチにいたんですけどね。逆に土壇場のゴールが多いセルロートが交代で下がったせいか、何せ、今は最後の頼みの綱、コレアも出場停止5試合の2試合目でいませんからね。
やはりリケルメでは奇跡を起こすことはできず、試合は1-1の引き分けで終了。コケが戻っていなかったため、またしてもキャプテンを務めるGKオブラクが悲しそうな顔で、「No estamos teniendo la regularidad necesaria para poder pelear LaLiga/ノー・エスタモス・テニエンドー・ラ・レグラリダッド・ネセサリア・パラ・ポデール・ペレアル・ラ・リーガ(ボクらにはリーガ優勝を争うのに必要な規則性がない)」と言い訳コメントを担当することに。それどころか、「ウチは勝ち点を失っていて、後ろから来るチームが近づいてきている」って、もしやそれ、ジローナに3位の座を奪われた昨季のリピートを、昨季は彼らのコパ決勝進出を阻んだアスレティックにされるかもしれないってこと?
まあ、先週末はアスレティックもオサスナと引き分けたため、勝ち点差は4で変わらなかったんですけどね。その一方でバルサは木曜の延期分のオサスナ戦(3-0)、日曜のジローナ戦(4-1)と連勝し、リーガでここ3試合白星のないアトレティコとの差はとうとう9ポイントに拡大。要はフリック監督のチームはゴールづいているため、水曜午後9時30分のメトロポリターノで再び、4点も取られたら、今のアトレティコではコパ準決勝1stレグのように追いつくことなど、夢のまた夢かと。僅かでもすがれるものがあるとすれば、W杯南米予選で先日、ブラジルに4-1の大勝をしたアルゼンチン代表メンバーがシメオネ監督のチームには5人(コレアは出られない)いるため、ラフィーニャが日和ってくれるかもしれないことぐらいでしょうか。
まあ、そんなことはともかく、先週末の残りの試合も見ていくことにすると、土曜はアトレティコの後、ラージョもアウェイでアラベスと対戦したんですが、この2週間のおかげで、負傷していたエヌテカとイシ、メンタル疾患から回復したRdT(ラウール・デ・トマス)も遠征に参加できることに。ただ、ゴールを挙げたのは他の選手で、開始3分にはCKから、パテ・シスがヘッドで先制点を挙げると、いえまあ、12分にはチャバリアがテナグリアをエリア内で倒して、PKを献上しちゃったんですけどね。
幸いキッカーのジョルダンが、「solo él puede explicar qué se le ha cruzado por la cabeza para ejecutar de esa manera/ソロ・エル・プエデ・エクスピリカール・ケ・セ・レ・ア・クルサードー・ポル・ラ・カベッサ・パラ・エヘクタル・デ・エサ・マネラ(あの方法で蹴るのに何が頭をよぎったかを説明できるのは彼だけ)」(コウデ監督)という、パネンカ風PKにトライ。動かなかったGKバタジャが簡単にキャッチして、同点を避けられたのが明暗を分けましたかね。後半13分にもパブロ・ディアスの3試合連続ゴールでスコアを0-2にしたラージョはそのまま勝利し、ようやくここ5試合白星なしの足踏みから抜け出すことに。
その上、これで勝ち点が残留セーフゾーンの40に到達し、順位もコンフェレンスリーグ出場圏の7位に上昇。同時にレガネスと同じ勝ち点で降格圏外17位にいるアラベスに勝ち点を与えなかったことで、弟分仲間を援護射撃することもできたんですが、ラージョには今週末金曜、エスタディオ・バジェカスでのエスパニョール戦でも情けない兄貴分に代わって、16位の相手を降格圏から遠ざけないようにする任務が到来。イニゴ・ペレス監督もヨーロッパの大会参加に前向きなため、残り9試合もきっと、張り切ってくれるんじゃないでしょうか。
そして土曜の夜は、その自助努力も必要なレガネスとの兄弟分ダービーのため、ベルナベウを3週間ぶりに訪れた私だったんですが、何せ3月の各国代表戦週間に大量16人もの選手を派遣していたマドリーですからね。南米組のビニシウス、ロドリゴ、バルベルデらを控えスタートにしたものの、ヨーロッパ組まで休ませる訳にはいかず、日曜にネーションズリーグ準々決勝2ndレグで120分の死闘を演じたエムバペ、カマビンガ(フランス)、モドリッチ(クロアチア)、加えて、リュディガー(ドイツ)、ギュレル(トルコ)、ベリンガム(イングランド)らもスタメンに入ることに。
更にネーションズリーグのグループ入れ替えプレーオフで対戦し、2ndレグを不具合でお休みしたクルトワ(ベルギー)がおらず、ルニン(ウクライナ)がゴールを守っていたんですが、まさかこの日は審判がマドリーの最大の味方になるとは!そう、まずは前半30分、今季バルサにモンジュイックで、アトレティコにはブタルケで勝利したのと同じ作戦で堅く守っていたレガネスだったんですが、オスカル・ロドリゲスがギュレルをエリア内で倒したとして、PKを献上。実際はギュレルのpiscinazo(ピシナソ/ダイブ)が疑われる怪しい判定ではあったんですが、まだこの時は運が悪かったぐらいの気持だったレガネスファンも多かったかと。
というのも、そのPKをエムバペが決めた後、即座にボルハ・ヒメネス監督のチームはカウンター攻撃を発動。34分には右SBのロジエが上がり、エリア内右からゴール前にラストパスを送ったところ、オスカルは撃てなかったものの、その先の左側にいたディエゴ・ガルシアが同点ゴールを決めてくれたんですよ。それだけではなく、41分にもロジエからオスカルがもらうと、1度はアセンシオの体に当たりながら、戻って来たボールをゴール左前のラバに折り返しパス。こちらもしっかり撃ちこんで、とうとう1-2と逆転してしまったから、ビックリしたの何のって。
とはいえ、そこは天下のマドリー、リードされて始まった後半2分にはもう、ベリンガムが同点にしているんですから、さすがです。それも最初はエリア内左の角から撃ったシュートをGKドミトロビッチに弾かれながら、続いてブライムのシュートもゴールライン上のタピアの体に弾かれたものの、ボールがゴールバーに当たって落ちてきたところに真っ先に駆けつける俊敏さを見せてのゴールでしたからね。2-2になったのにはまったく文句はつけられないんですが、そのほんの2分後、当人が同じダッシュ力でディエゴ・ガルシアに追いすがり、ルニンと1対1のシュート直前だった彼を倒してもペナルティにならないなんて、あっていい?
うーん、何せ勝ち点1でもあれば、アラベスを超えて降格圏を脱出できるレガネスでしたからね。そのまま引分けられれば良かったんですが、29分には再び、主審がロドリゴからボールを綺麗にタックルで奪ったタピアのプレーをファールとして、エリアすぐ前からのFKをマドリーにプレゼントされてはねえ。もちろん、間接FKでフラン・ガルシアが一旦、止めた後、エムバペが蹴った時、レガネスの壁が割れて隙間ができたのもツイていなかったんですが、それがゴールに入ったため、とうとうマドリーは3-2のremontada(レモンターダ/逆転劇)を達成することに。
結局、試合はそのまま終わったため、これで3連敗となったボルハ・ヒメネス監督もかなりおかんむりでねえ。「ジャッジミスに対して他のクラブもやっているように、上層部が声を上げることを期待している」と言っていたんですが、どうやら、レガネスはその方向には動かないよう。というのも2019-20シーズンに審判テクニカル委員会に正式に苦情を申し立てたところ、以降はより冷遇されるように。あまつさえ、マドリーとの最終戦ではヨビッチ(現ミラン)のエリア内ハンドがVAR(ビデオ審判)によりペナルティと認められず、2-2の引き分けに終わって、2部降格した歴史があるからだとか。
自前のTV局で毎回、ジャッジミスを数え上げたり、2月のエスパニョール戦でエムバペに後ろからタックルを見舞ったロメロが退場にならず、そのゴールで負けた後など、4ページに渡るスペイン審判界腐敗批判の文書を送り付けた兄貴分に比べると、はなはだ消極的に見えますが、小さなクラブではできることに限りがあるのは当たり前ですしね。早いところ、気を取り直して、レガネスの残留争いの主戦場、来週月曜のブタルケでのオサスナ戦に備えるしかありません。
そしてマドリーがコパ2ndレグの準備を相変わらず、クルトワ抜きで、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で始めた日曜、またしても午後2時試合に当たったのがレガネスのお隣さんヘタフェで、コリセウムでのビジャレアル戦に挑むことに。それが、あの3週間以上続いた雨季が嘘のように、このところのマドリッドには青空が戻って来ていてねえ。気温も上がって、いかにも春らしくなってきたんですが、残念ながら、ボルダラス監督のチームがラージョのように春を迎えるのはもう少し、待たないといけないよう。
だってえ、前半15分ぐらいまでは珍しく、ボールを握って攻めていたヘタフェだったにも関わらず、いきなりブキャナンのアシストでアジョセに先制ゴールを喰らっているんですよお。それはまだ29分に敵エリア付近でボールを奪い、カルレス・ペレスが同点弾を挙げ、何とかなったんですが、以降はマルセリーノ監督のチームが本領を発揮することに。33分にはアジョセのクロスでエリア内に入ったバリーに見事なボレーシュートで勝ち越し点を奪われているようでは、先が思いやられるってもんですって。
実際、その後もハーフタイムまでにバリーに守備陣の背後を取られ、2度もシュートを決められていたヘタフェだったんですが、かろうじて相手のファールとハンドで命拾いしていましたからね。前半が1-2で終わり、後半はマジョラルやベルナトを投入したものの、この各国代表戦週間に8連休を取った選手たちが目覚めることはなし。最後はペドロサのゴールもオフサイドでスコアには上がらなかったものの、そのまま1点差で負けてしまいましたっけ。
まあ、それでも彼らは勝ち点36と目標の40に近づいていますし、12位で降格圏とは9差ありますからね。おまけに週末は日曜にダントツ最下位のバジャドリー戦とあって、ボルダラス監督も「La palabra Europa no puede entrar en la mente del Getafe, tenemos que pelear por la salvación/ラ・パラブラ・エウロッパ・ノー・プエデ・エントラル・エン・ラ・メンテ・デル・ヘタフェ、テネモス・ケ・ペレアル・ポル・ラ・サルバシオン(ヘタフェのメンタルにヨーロッパの言葉は入らない。ウチは残留を争わないといけないのだから)」と言っていた通り、選手たちが気を散らさず、頑張ってくれれば、それ程、問題はないはずですが、さて。ただあまり早く目標達成すると、シーズン終了まで消化試合が続くことになるのはちょっと、ファンとして嫌かもしれません。
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▽チェルシーのベルギー代表GKティボー・クルトワは、チャンピオンズリーグ(CL)決勝でのリバプールGKロリス・カリウスのミスの原因が脳震盪であったという見解について「奇妙だ」語っている。『ESPN』が伝えた。 ▽先月26日に行われたレアル・マドリーとのCL決勝戦、カリウスはスローイングミスからマドリーFWカリム・ベンゼマに先制点を与え、マドリーFWガレス・ベイルの強烈なシュートを正面で受けつつも弾き出せず3点目を献上。信じられないミスの連続に非難の声が集まっていた。 ▽そんな中、試合後に脳の検査を行ったカリウスは、試合中に脳震盪が起こっていたことが判明した。医師によれば、原因は後半立ち上がりのマドリーDFセルヒオ・ラモスによる肘打ちとのこと。ベンゼマのゴールはその3分後に生まれている。 ▽しかし、クルトワはこの見解に疑問符を投げかけた。カリウスのミスには同情の色を表したが、脳震盪のせいにすることに懐疑的な目を向けている。 「僕も試合中に脳震盪になったことがあるよ。アレクシス・サンチェスとの接触でね。その後20分はボールがよく見えていなかった。だからゲームから退いたんだ」 「彼に起こったことは残念だけど、そのミスを脳震盪を理由にするのはどうかな。彼は素晴らしいセーブを2回も見せていたじゃないか」 「もしそれが理由だって言うんなら、そうなんだろうね。彼は試合後に2つのミスを認めた。人々はそれを受け入れるだろう。GKには起こりうるものだ。だけど、それを脳震盪のせいにするのはちょっと納得がいかないね。でもそういうふうに医者が言うんだったら認めるしかないね」 2018.06.06 17:00 Wed2
40歳C・ロナウドが約400億円で3年連続最も稼いだアスリートに! メッシが5位、ドジャース・大谷翔平は9位
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポルティングCPで才能を見出され、マンチェスター・ユナイテッドで輝きを放ち、レアル・マドリーで全盛期を迎えると、ユベントス、ユナイテッドでプレーし、現在はサウジアラビアのアル・ナスルでプレー。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では準決勝で川崎フロンターレに敗れてアジア王者は逃したが、その存在感は健在だ。 サッカー界のNo.1プレーヤーという肩書きは譲りつつあるものの、この1年間で稼いだ金額は推定2億7500万ドル(約399億6000万円)とのこと。これは自己最高記録であり、歴代でも2015年に3億ドル、2018年に2億8500万ドルを稼いだプロボクサーのフロイド・メイウェザーだけとなっている。 内訳としては2億2500万ドル(約326億9000万円)がアル・ナスルとの契約で手にしており、残りの5000万ドル(約72億7000万円)はピッチ外での収入となり、スポンサー契約などの収入と見られている。 サッカー選手ではトップ10にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が1億3500万ドル(約196億3000万円)で5位。8位に元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が1億400万ドル(約151億2000万円)でランクイン。トップ50に広げると、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(レアル・マドリー)が9000万ドル(約130億9000万円)で16位、ブラジル代表FWネイマール(サントス)が7600万ドル(約110億5000万円)で25位、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)が6200万ドル(約90億1000万円)で34位、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)が5500万ドル(約80億円)で46位、セネガル代表FWサディオ・マネ(アル・ナスル)が5400万ドル(約78億5000万円)で48位となった。 全体では2位にNBAのゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーで1億5600万ドル(約226億7000万円)、3位にイングランドのプロボクサーであるタイソン・フューリーで1億4600万ドル(約212億2000万円)、4位にNFLのダラス・カウボーイズに所属するダック・プレスコットで1億3700万ドル(約199億1000万円)、5位がメッシとなった。 なお、日本人では9位にはMLBのロサンゼルス・ドジャーズに所属する大谷翔平が唯一入り1億250万ドル(約148億9000万円)。フィールド上で250万ドル(約3億6000万円)、フィールド外で1億ドル(約145億3000万円)を稼いでいるとされている。 <h3>◆最も稼ぐアスリートランキング 2025</h3> 1位:クリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ポルトガル/40歳) 総収益:2億7500万ドル(約399億6000万円) 2位:ステフィン・カリー(バスケットボール/アメリカ/37歳) 総収益:1億5600万ドル(約226億7000万円) 3位:タイソン・フューリー(ボクシング/イギリス/36歳) 総収益:1億4600万ドル(約212億2000万円) 4位:ダック・プレスコット(アメリカン・フットボール/アメリカ/31歳) 総収益:1億3700万ドル(約199億1000万円) 5位:リオネル・メッシ(サッカー/アルゼンチン/37歳) 総収益:1億3500万ドル(約196億3000万円) 6位:レブロン・ジェームズ(バスケットボール/アメリカ/39歳) 総収益:1億3380万ドル(約194億4000万円) 7位:フアン・ソト(野球/ドミニカ共和国/26歳) 総収益:1億1400万ドル(約165億8000万円) 8位:カリム・ベンゼマ(サッカー/フランス/36歳) 総収益:1億400万ドル(約151億2000万円) 9位:大谷翔平(野球/日本/歳) 総収益:1億250万ドル(約148億9000万円) 10位:ケビン・デュラント(バスケットボール/アメリカ/35歳) 総収益:1億140万ドル(約147億3000万円) 2025.05.16 17:40 Fri3
メッシとC・ロナウドは似ているのか、バルセロナとレアル・マドリーからの退団の類似点と相違点
世界中で大きな話題となっているアルゼンチン代表FWリオネル・メッシのバルセロナ退団問題。様々な報道がなされ、新天地の候補もいくつか噂されている。 メッシがバルセロナを去ることになる要因についても様々なものが挙げられているものの、やはり1つのクラブで長年プレーした選手、しかも世界最高峰の選手が退団を望むということは、サッカー界にとっては事件のようなものだ。 <div id="cws_ad">◆メッシ、バルサとアルゼンチンで積み上げた700のゴール!<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJpdXJXdEtuTyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> しかし、過去にもスター選手が、引退以外の形でチームを去って行くことは多くあったが、世界最高峰の選手ともなればそう多くはない。最も記憶にあるのは、やはりポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが挙げられるだろう。 世界最高の評価を分け合う2人のスターの退団に関して、類似点と相違点を改めて比較してみたいと思う。 <span class="paragraph-title">◆退団時の年齢</span> C・ロナウドとメッシの年の差は2歳。C・ロナウドはマンチェスター・ユナイテッドから2009年7月にレアル・マドリーへ加入。エースとしてチームを長年牽引すると、2018年7月にユベントスへと移籍。9年間の在籍でチームを去ったが、当時の年齢は「33歳」だった。 メッシは、2000年7月にニューウェルズ・オールドボーイズからバルセロナのカンテラに入団。2005年7月にファーストチームへ正式に昇格し、スター選手とプレーをしながら、自身がエースへと成長していった。今夏バルセロナを退団するとなれば、メッシも「33歳」。奇しくも、長年のライバルであったC・ロナウドと同じ年齢で、長年活躍したチームを去ることとなる。 <span class="paragraph-title">◆クラブ会長との関係</span> 類似点という意味では、選手と会長の関係も似ている部分がある。 C・ロナウドは、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長との関係に問題があり、退団時にはサラリーアップの約束が果たされていないと主張していた。当時、マドリーはC・ロナウドとの契約延長を画策していたが、自身の扱いに不満を覚え、結果的にユベントスへ売却する事となった。 一方のメッシも、クラブとの関係は何年にもわたって冷え切っている。今夏にも契約延長交渉を行うとされていたが、一転して交渉がストップ。コーチングスタッフとの確執や、言われもない責任を問われたほか、バルトメウ会長が掲げているクラブのプロジェクトにもうんざりしているとされてきた。 また、新たに就任したロナルド・クーマン監督が相棒でもあったウルグアイ代表FWルイス・スアレスに対して電話で構想外を伝えたことが決定打となったともされ、クラブの進む方向性に大きな疑念を抱いた結果が、今回の退団希望につながったようだ。 互いに会長との関係がこじれた結果、退団を希望するという状況に。その点では似ていると言えるだろう。 一方で相違点もいくつかある。 <span class="paragraph-title">◆クラブにおける存在</span> C・ロナウドとメッシの大きな違いは、クラブにおける存在価値だろう。互いに世界最高峰の選手であることは疑いの余地はないが、かたや移籍で加入した選手、かたや下部組織から育った選手だ。 前述の通り、マンチェスター・ユナイテッドから加入したC・ロナウドは公式戦438試合で450ゴール133アシストを記録。ラ・リーガ2回、チャンピオンズリーグ4回など、16のタイトルをもたらせた。 一方のメッシは現時点で20年在籍。731試合で634ゴール285アシストを記録し、ラ・リーガ10回、チャンピオンズリーグ4回など、34のタイトルをもたらせている。 タイトルの差、クラブで残した数字にも差はあるが、メッシの存在はサッカーを超えたものになっていると言える。バルセロナの人々にとっての存在の大きさは、マドリッドの人々にとってのC・ロナウドとは比較にならないだろう。 <span class="paragraph-title">◆移籍金</span> また、両者の移籍金についても差が生まれることになる。C・ロナウドは3年契約で10億ユーロの契約解除条項があったものの、最終的には1億1200万ユーロ(約140億5000万円)の移籍金でユベントスへと移籍。クラブ側がC・ロナウドの希望に沿った形となった。 一方で、メッシはクラブを自分の意思で退団できるリリース条項があったものの、クラブ側は6月10日でその期限が切れていると主張。本来であればフリーで他クラブへ移籍できたところが、この条項が適用されなければ7億ユーロ(約878億円)の契約解除金がかかる可能性も。途方も無い金額だけに、移籍金がかかるのであれば、実質メッシの移籍は不可能と考えるべきだろう。 <span class="paragraph-title">◆監督との関係</span> また、監督との関係も異なる。C・ロナウドが退団したタイミングで指揮を執っていたのはジネディーヌ・ジダン監督だ。ジダン監督はC・ロナウドを信頼しており、チームの中でも当然のことながら中心に置いて考えていた。 一方で、キケ・セティエン監督との関係もあまり良くなかったメッシだが、新たに就任したロナルド・クーマン監督はよりその間に溝を生むことに。「チームを優先する」という明確な意図を示したクーマン監督だが、メッシが気にしたのはスアレスへの扱い。自身のことよりも、チームメイトへの扱いを大きく気にしているとも言われ、今回の決断をしたとみられている。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2020.08.26 21:15 Wed4
ノルウェー代表で定位置と背番号を譲った後輩…セルロートが5歳年下ハーランドをラ・リーガに勧誘?「適応間違いなし」
ビジャレアルのノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートが、マンチェスター・シティの同代表FWアーリング・ハーランドについて語った。 今季ラ・リーガ14得点、公式戦17得点のセルロート。過去2年のレアル・ソシエダ時代を上回るペースでネットを揺らす195cmストライカーだ。 当然、この活躍からノルウェーを代表するセンターフォワードなのは確か。しかし、ノルウェー代表には当代屈指のゴールマシーン・ハーランドがおり、A代表通算53試合18得点セルロートは左右どちらかのウイングが“守備位置”となる。 このように、ハーランドがいることで、ノルウェー代表だと本職ではないポジションを任されるセルロート。それでもスペイン『Relevo』のインタビューでは、ハーランドとの良い関係性を語る。 「アーリングとはとても仲が良いよ。もう5年くらいノルウェー代表で一緒だしね。彼は天性のリーダー的な部分を持つんだ。どちらかと言えば、陰から人知れずチームを支えるタイプかな。全てを口に出して引っ張るのではなく、黙々と率先して行動することができる」 数年前には、当時20歳そこそこで台頭してきたハーランドに、ノルウェー代表で背番号「9」を譲ったセルロート。 「彼はあの時すでにフットボーラーとして“ブランド”が出来上がっていたからね。NIKEとの繋がりも考えればピッタリだろう(笑) 彼のほうから『9が欲しい』って来たから、僕は11にしたんだ」 その一方、ハーランドは昨季があまりに強烈だったためか、最近は得点ペースの鈍化が指摘される。この件についてセルロートは、同じFWとして少しばかり不快感を抱いている様子だ。 「彼が自らの個人賞をチームの戦績より優先させているとでも? 僕の知る彼はそうじゃないし、もしそうだとしても口には出さない」 また、将来のレアル・マドリー行きが噂され続けていることについては歓迎。スペインサッカーへの適応も問題ないだろうとした。 「イングランドもドイツもスペインもそんなに異なるサッカーじゃない。リーグの特色をつけたがる人々が私見を言っているに過ぎないんだ。アーリングも間違いなくスペインにフィットする。選手からチームへ、チームから選手へ、お互いに適応の努力をすれば、適応できないなんてあり得ない」 2024.04.19 16:20 Fri5
