今は嵐の前の静けさだけど…/原ゆみこのマドリッド
2025.02.15 00:30 Sat
「これじゃバルサ祭りだわ」そんな風に私が嘆いていたのは木曜日、前日にコパ・デル・レイ準決勝のカードが決まったため、アトレティコの先の予定を見ていた時のことでした。いやあ、リーガ前節でも引き分けたばかりだった、ファンの心臓に悪いマドリーダービー祭りこそ、お隣さんの相手がレアル・ソシエダに決まって避けられたんですけどね。バルサvsアトレティコ戦1stレグは2月25日、2ndレグは4月2日と離れているものの、シメオネ監督のチームは3月16日の週末にもリーガで彼らをメトロポリターノに迎えるって、3月は各国代表戦のparon(パロン/リーガの停止期間)もあることを考えると、ほぼ隔週でバルサ戦がある?
いえ、昨年の12月にはモンジュックでセルロートが後半ロスタイム6分に勝ち越しゴールを挙げ、1-2の土壇場逆転勝ちをしたのはまだ、記憶に新しいんですけどね。といっても、シメオネ監督がバルサとのアウェイゲームで白星を挙げたのは就任以来、それが初めてで、準決勝1stレグでリピートできるかどうかは怪しいところ。救いは2ndレグをメトロポリターノでプレーできることですが、え?コパの狭間に当たる3月4、5日と11、12日に開催されるCL16強対決がマドリーダービーになる可能性も今では一層、大きくなったんじゃないかって?
まさにその通りで、そうなると2月末から4月の頭まで、アトレティコは延々と強敵と戦い続けることになりますからね。この2週間こそ、レアル・マドリーがCL16強対決を懸けたプレーオフでマンチェスター・シティと死闘を繰り広げているのを高見の見物で済んでいる彼らですが、もしかしたら、その先が恐ろしくハードになりそうなのはかなり、怖いですよね。
まあ、そんなことはともかく、そのCL16強マドリーダービー実現に向けて、お隣さんが一歩前進した火曜の試合がどんなだったか、お話ししていくことにすると。昨今、毎年のようにマンチェスター・シティと対戦していたマドリーだったんですが、Decimoquinta(デシモキンタ/15回目のCL優勝のこと)を達成した昨季は準々決勝2ndレグをPK戦で制して突破。とはいえ、エティハド・スタジアムでは未だに普通に勝ったことがなかったため、ええ、しかも現在、負傷者多発でDF4人のラインがかつて誰も想像したことのないメンバーになっていましたからね。
この日は先日のマドリーダービーで右SBを務めたルーカス・バスケスもハムストリングのケガでおらず、MFのバルベルデが代行。CBコンビはカンテラーノのアセンシオと本職ボランチのチュアメニ、左SBのメンディだけがDFのレギュラーという、「Los cuatro de atrás nunca habían jugado juntos, y nunca ni siquiera habían entrenado juntos/ロス・クアトロ・デ・アトラス・ヌンカ・アビアン・フガードー・フントス、イ・ヌンカ・ニ・シキエラ・アビアン・エントレナードー・フントス(後ろの4人は一度も一緒にプレーしたことがない。練習すらしことがなかった)」(アンチェロッティ監督)という急造カルテットだったため、マドリーファンは心配していたかもしれないんですが、これが意外と大丈夫だったんです。
それが、正確にはわからなくても、挑発されたと感じた当人が序盤からハッスルし、エリア内に突っ込んで、GKエデルソンに倒されながら、オフサイドでPKを取ってもらないなんてことがあった後、19分にはハーランドに先制点を奪われてしまったから、さあ大変!そう、この時はグリーリッシュが入れた浮き球をグヴァルディオルが胸で落とし、そのボールをハーランドが近距離シュートで決めたんですが、とにかくVAR(ビデオ審判)によるオフサイドチェックが長くってねえ。その間、試合開始の45分前に入って、かろうじてカウンターの席を私が確保できた近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で観戦するファンもジリジリしながら待っていたんですが、結果は凶と出ることに。
ただ、シティもあまり運に恵まれておらず、30分にはグリーリッシュが負傷して、早々とフォーデンと交代したんですけどね。とにかく撃つには撃っていたマドリーながら、ビニシウスのシュートがゴールバーに当たってしまったりと、前半のうちには追いつくことができず。挙句の果てには、クルトワがparadon(パラドン/スーパーセーブ)でフォーデンを止めるなんてこともあったため、ハーフタイムにはアンチェロッティ監督がスタメンの選手たち、とりわけ守備に協力的でなかった前線の4人を、「Si en cinco minutos, no hacéis lo que se dice, llegarán los cambios/シー・エン・シンコ・ミヌートス、ノー・アセイス・ロ・ケ・セ・ディセ、ジェガラン・ロス・カンビオス(5分以内に言われたことができてなかったら、交代だ)」と脅したところ…。
その効果があったんでしょうかね。後半頭にもアカンジがルイスと代わったシティは再開早々、ハーランドがシュートをゴールバーに当てて、ヒヤリとさせられたりしたものの、15分には待望の同点ゴールが入ったんですよ。そう、FKが敵の壁に当たって戻って来たのをセバージョスがエリア内に送り、エムバペがアクロバティックなtigera(ティヘラ/シザースシュート)で決めたんですが、いやあ、彼、あんな特異な体勢からゴールが入れられるのに、普通のシュートをよく外しているのは一体、何故?
これで1-1となり、まあ、引分けならば、来週水曜のサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグでどうにでもなると思ったんですが、うーん、もしかしてUEFAのVARはリーガより厳しいんでしょうか。何と32分、先日はマドリーダービーでバリオスの足首を踏みながら、レッドカードを免れたセバージョスがフォーデンをエリアのライン上で倒し、ペナルティを取られてしまうとは!当然ながら、ハーランドがしっかりゴールに変え、2-1で再びリードされてるって、困ったもんじゃないですか。
え、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)が売りのマドリーなんだから、そのまま負けたって、2ndレグで引っくり返すのに全然、問題ないんじゃないかって?まあ、そうですが、今季はシティ自体が負の連鎖に陥っているようでねえ。あとでグァルディオラ監督も「Tras el 2-1, pasó lo que ha pasado muchas veces esta temporada. Lo regalamos/トラス・エル・ドス・ウノ、パソ・ロ・ケ・ア・パサードー・ムーチャス・ベセス・エスタ・テンポラーダ。ロ・レガラモス(2-1になった後、今季何度も起こっていることが起きた。ウチがプレゼントしてしまった)」と言っていたんですが、だからって、その逆転ドラマを最後の最後まで取っておく辺りはいかにもマドリーらしかったかと。
そう、PKが決まった直後にセバージョスはモドリッチと交代となり、更にはロドリゴがブライムと代わっても、しばし変化は見られなかったんですけどね。いよいよ残り5分を切った41分、ビニシウスのシュートはエデルソンに弾かれたものの、こぼれたボールをブライムが撃ち込んで、マドリーは同点をゲット。ロスタイムに入ると、ええ、アンチェロッティ監督もイーブンで2ndレグを始められれば、満足だったんでしょう。エムバペをフラン・ガルシアにして、守備固めに入ったんですが、まさにその1分後のことでした。マドリーのレモンターダが完成したのは。
いえ、敵陣でボールを奪ったビニシウスが、エデルソンが飛び出してくる前で放ったvaselina(バセリーナ/ループシュート)は枠を外れていたんですけどね。そこにベリンガムが脱兎のように駆けつけ、コースを変えてゴールに入れてしまったから、ビックリしたの何のって。だってえ、90分プレーした後であのダッシュ力ですよ。やっぱり一流選手は体力も込みで一流なんだと再確認させられた私でしたが、もちろん、このゴールに店内のファンたちが狂喜乱舞していたのは言うまでもありませんって。
ちなみに2-3で勝った後のアンチェロッティ監督は、今更ながら土壇場のゴール力には驚いてはいなかったものの、「No pensaba que en este momento el equipo pudiese tener un sacrificio así/ノー・ペンサバ・ケ・エン・エステ・モメントー・エル・エキポ・プディエセ・テネール・ウン・サクリフィシオ・アシー(この瞬間にチームにあんな献身的なプレーができるとは思わなかった)」と、後半は選手たちが真剣に守っていたことを評価。要はビニシウス、エムバペ、ロドリゴ、ベリンガムがいれば、ほっといても点は入るため、失点を防ぐ方が大事ってことでしょうが、となると、来週の2ndレグにリュディガーとアラバが戻って来られそうなのは大きいかと。
ただ、その前、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、エル・サダルでプレーするオサスナ戦はわからないんですけどね。辛いのは今、リーガの方もマドリーは首位とはいえ、2位のアトレティコ、3位のバルサが勝ち点1差で続いているため、まったく気が抜けないことで、何せ、ライバル2チームはCL16強対決に直接進出。今週来週はミッドウィークフリーと、体力十分で週末の試合に挑めるため、マドリーも躓いてはいられないんですよ。
そうそう、今節はマドリーを援護射撃できるかもしれない弟分がいて、それは月曜午後9時(日本時間翌午前5時)にモンジュイックに乗り込むラージョ。いやまあ、このところ、コパ準々決勝でバレンシアに0-5、前節もセビージャに1-4とまたgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)基調に戻ってしまったバルサだけに、ここ9試合連続無敗とクラブ最長記録を打ち立てているイニゴ・ペレス監督のチームでも難しいかもしれないんですけどね。その上、メンタル系の疾患で2カ月半程、休んでいたRdT(ラウール・デ・トマス)が練習再開したという知らせはあったものの、実戦復帰はまだ先のことですし、前節のバジャドリー戦ではカメージョが中足骨を骨折。
丁度、オサスナのブライアン・サラゴサが同じケガを12月にして、復帰したのが最近ですから、カメージョも同じく、回復には2カ月ぐらいかかりそうですが、せめてもの慰みは出場停止だったエヌテカが戻って来ること。ええ、彼と前節に決勝ゴールを挙げたアルバロ・ガルシアは今週、どちらも2026年までの契約延長をして、きっと張り切っているはずですからね。最近、来季のコンフェレンスリーグ出場圏の6位に定着したラージョは後続と勝ち点4差ありますし、バルサに勝てなくても、せめて引き分けてくれれば、喜ぶのはもう1つの兄貴分も一緒かと。
そのアトレティコは日月火と3連休を取って、グリーズマンとコケがスーパーボウルを見にアメリカまで行ったり、フリアン・アルバレスは彼女とベネチアでロマンチックな休日を過ごすなど、皆、しっかりリフレッシュができたようですが、まあ土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのセルタ戦はメトロポリターノ開催ですからね。今度はダービーで出場停止だったル・ノルマンも戻り、お隣さんと対照的にケガ人がまったくいない彼らですし、ホームのファンの前でまた強いところを見せてくれるかと思いますが、こればっかりはねえ。
一方、一部残留の戦いをしている弟分たちでは、ヘタフェが金曜試合でジローナと対戦。前節、アラベスに勝って、降格圏との差を勝ち点5に広げたボルダラス監督のチームですが、実は彼ら、今年になってからのリーガのアウェイ戦で3連勝中なんですよ。ホームでは引き分けて、5試合無敗と好調なんですが、何せ、相手のジローナもCLに敗退して、今週は休養十分ですからね。ルイス・ミジャ以外、負傷者がおらず、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)、テラツ(ビジャレアルからレンタル)、ファンミ(ベティスからレンタル)も加わって、選手層がやや厚くなった効用をモンテリビでも見せられるといいのですが。
そしてそのお隣さんのレガネスは土曜にブタルケでアラベス戦なんですが、こちらは先日、コパ準々決勝で兄貴分のマドリーに土壇場敗退した後、前節のバレンシア戦でも負けて、少々ショックが尾を引いている感も。おまけにその試合では入団したてだったバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がデビュー早々、ヒザの靭帯を断裂し、今季絶望になるという悲劇も発生。今は降格圏から1つ上の17位とはいえ、18位のバレンシア、19位のアラベスとこちらも勝ち点1ずつ差という、かなり切羽詰まった状態ですしね。そんな時こそ、初心に帰って、12月からバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備力を取り戻し、勝利に繋げてもらえたらと思いますが、果たしてどうなるんでしょうね。
いえ、昨年の12月にはモンジュックでセルロートが後半ロスタイム6分に勝ち越しゴールを挙げ、1-2の土壇場逆転勝ちをしたのはまだ、記憶に新しいんですけどね。といっても、シメオネ監督がバルサとのアウェイゲームで白星を挙げたのは就任以来、それが初めてで、準決勝1stレグでリピートできるかどうかは怪しいところ。救いは2ndレグをメトロポリターノでプレーできることですが、え?コパの狭間に当たる3月4、5日と11、12日に開催されるCL16強対決がマドリーダービーになる可能性も今では一層、大きくなったんじゃないかって?
まさにその通りで、そうなると2月末から4月の頭まで、アトレティコは延々と強敵と戦い続けることになりますからね。この2週間こそ、レアル・マドリーがCL16強対決を懸けたプレーオフでマンチェスター・シティと死闘を繰り広げているのを高見の見物で済んでいる彼らですが、もしかしたら、その先が恐ろしくハードになりそうなのはかなり、怖いですよね。
この日は先日のマドリーダービーで右SBを務めたルーカス・バスケスもハムストリングのケガでおらず、MFのバルベルデが代行。CBコンビはカンテラーノのアセンシオと本職ボランチのチュアメニ、左SBのメンディだけがDFのレギュラーという、「Los cuatro de atrás nunca habían jugado juntos, y nunca ni siquiera habían entrenado juntos/ロス・クアトロ・デ・アトラス・ヌンカ・アビアン・フガードー・フントス、イ・ヌンカ・ニ・シキエラ・アビアン・エントレナードー・フントス(後ろの4人は一度も一緒にプレーしたことがない。練習すらしことがなかった)」(アンチェロッティ監督)という急造カルテットだったため、マドリーファンは心配していたかもしれないんですが、これが意外と大丈夫だったんです。
いえまあ、キックオフ前にCLアンセムが鳴る時には、シティの応援団がバロンドールをもらうロドリゴの写真に「Stop Crying Your Heart Out/心から泣くのは止めて」という、オアシスの歌のタイトルを添えた大幕を用意。GKクルトワなど、「ボクは見たけど、no sé si Vini entiende bien el inglés para saber lo que era/ノー・セ・シ・ビニ・エンティエンデ・ビエン・エル・イングレス・パラ・サベール・ロ・ケ・エラ(何のことかわかるぐらい、ビニが英語をよく理解しているかは知らないよ)」なんて、失礼なことを言っていたんですけどね。
それが、正確にはわからなくても、挑発されたと感じた当人が序盤からハッスルし、エリア内に突っ込んで、GKエデルソンに倒されながら、オフサイドでPKを取ってもらないなんてことがあった後、19分にはハーランドに先制点を奪われてしまったから、さあ大変!そう、この時はグリーリッシュが入れた浮き球をグヴァルディオルが胸で落とし、そのボールをハーランドが近距離シュートで決めたんですが、とにかくVAR(ビデオ審判)によるオフサイドチェックが長くってねえ。その間、試合開始の45分前に入って、かろうじてカウンターの席を私が確保できた近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で観戦するファンもジリジリしながら待っていたんですが、結果は凶と出ることに。
ただ、シティもあまり運に恵まれておらず、30分にはグリーリッシュが負傷して、早々とフォーデンと交代したんですけどね。とにかく撃つには撃っていたマドリーながら、ビニシウスのシュートがゴールバーに当たってしまったりと、前半のうちには追いつくことができず。挙句の果てには、クルトワがparadon(パラドン/スーパーセーブ)でフォーデンを止めるなんてこともあったため、ハーフタイムにはアンチェロッティ監督がスタメンの選手たち、とりわけ守備に協力的でなかった前線の4人を、「Si en cinco minutos, no hacéis lo que se dice, llegarán los cambios/シー・エン・シンコ・ミヌートス、ノー・アセイス・ロ・ケ・セ・ディセ、ジェガラン・ロス・カンビオス(5分以内に言われたことができてなかったら、交代だ)」と脅したところ…。
その効果があったんでしょうかね。後半頭にもアカンジがルイスと代わったシティは再開早々、ハーランドがシュートをゴールバーに当てて、ヒヤリとさせられたりしたものの、15分には待望の同点ゴールが入ったんですよ。そう、FKが敵の壁に当たって戻って来たのをセバージョスがエリア内に送り、エムバペがアクロバティックなtigera(ティヘラ/シザースシュート)で決めたんですが、いやあ、彼、あんな特異な体勢からゴールが入れられるのに、普通のシュートをよく外しているのは一体、何故?
これで1-1となり、まあ、引分けならば、来週水曜のサンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグでどうにでもなると思ったんですが、うーん、もしかしてUEFAのVARはリーガより厳しいんでしょうか。何と32分、先日はマドリーダービーでバリオスの足首を踏みながら、レッドカードを免れたセバージョスがフォーデンをエリアのライン上で倒し、ペナルティを取られてしまうとは!当然ながら、ハーランドがしっかりゴールに変え、2-1で再びリードされてるって、困ったもんじゃないですか。
え、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)が売りのマドリーなんだから、そのまま負けたって、2ndレグで引っくり返すのに全然、問題ないんじゃないかって?まあ、そうですが、今季はシティ自体が負の連鎖に陥っているようでねえ。あとでグァルディオラ監督も「Tras el 2-1, pasó lo que ha pasado muchas veces esta temporada. Lo regalamos/トラス・エル・ドス・ウノ、パソ・ロ・ケ・ア・パサードー・ムーチャス・ベセス・エスタ・テンポラーダ。ロ・レガラモス(2-1になった後、今季何度も起こっていることが起きた。ウチがプレゼントしてしまった)」と言っていたんですが、だからって、その逆転ドラマを最後の最後まで取っておく辺りはいかにもマドリーらしかったかと。
そう、PKが決まった直後にセバージョスはモドリッチと交代となり、更にはロドリゴがブライムと代わっても、しばし変化は見られなかったんですけどね。いよいよ残り5分を切った41分、ビニシウスのシュートはエデルソンに弾かれたものの、こぼれたボールをブライムが撃ち込んで、マドリーは同点をゲット。ロスタイムに入ると、ええ、アンチェロッティ監督もイーブンで2ndレグを始められれば、満足だったんでしょう。エムバペをフラン・ガルシアにして、守備固めに入ったんですが、まさにその1分後のことでした。マドリーのレモンターダが完成したのは。
いえ、敵陣でボールを奪ったビニシウスが、エデルソンが飛び出してくる前で放ったvaselina(バセリーナ/ループシュート)は枠を外れていたんですけどね。そこにベリンガムが脱兎のように駆けつけ、コースを変えてゴールに入れてしまったから、ビックリしたの何のって。だってえ、90分プレーした後であのダッシュ力ですよ。やっぱり一流選手は体力も込みで一流なんだと再確認させられた私でしたが、もちろん、このゴールに店内のファンたちが狂喜乱舞していたのは言うまでもありませんって。
ちなみに2-3で勝った後のアンチェロッティ監督は、今更ながら土壇場のゴール力には驚いてはいなかったものの、「No pensaba que en este momento el equipo pudiese tener un sacrificio así/ノー・ペンサバ・ケ・エン・エステ・モメントー・エル・エキポ・プディエセ・テネール・ウン・サクリフィシオ・アシー(この瞬間にチームにあんな献身的なプレーができるとは思わなかった)」と、後半は選手たちが真剣に守っていたことを評価。要はビニシウス、エムバペ、ロドリゴ、ベリンガムがいれば、ほっといても点は入るため、失点を防ぐ方が大事ってことでしょうが、となると、来週の2ndレグにリュディガーとアラバが戻って来られそうなのは大きいかと。
ただ、その前、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)から、エル・サダルでプレーするオサスナ戦はわからないんですけどね。辛いのは今、リーガの方もマドリーは首位とはいえ、2位のアトレティコ、3位のバルサが勝ち点1差で続いているため、まったく気が抜けないことで、何せ、ライバル2チームはCL16強対決に直接進出。今週来週はミッドウィークフリーと、体力十分で週末の試合に挑めるため、マドリーも躓いてはいられないんですよ。
そうそう、今節はマドリーを援護射撃できるかもしれない弟分がいて、それは月曜午後9時(日本時間翌午前5時)にモンジュイックに乗り込むラージョ。いやまあ、このところ、コパ準々決勝でバレンシアに0-5、前節もセビージャに1-4とまたgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)基調に戻ってしまったバルサだけに、ここ9試合連続無敗とクラブ最長記録を打ち立てているイニゴ・ペレス監督のチームでも難しいかもしれないんですけどね。その上、メンタル系の疾患で2カ月半程、休んでいたRdT(ラウール・デ・トマス)が練習再開したという知らせはあったものの、実戦復帰はまだ先のことですし、前節のバジャドリー戦ではカメージョが中足骨を骨折。
丁度、オサスナのブライアン・サラゴサが同じケガを12月にして、復帰したのが最近ですから、カメージョも同じく、回復には2カ月ぐらいかかりそうですが、せめてもの慰みは出場停止だったエヌテカが戻って来ること。ええ、彼と前節に決勝ゴールを挙げたアルバロ・ガルシアは今週、どちらも2026年までの契約延長をして、きっと張り切っているはずですからね。最近、来季のコンフェレンスリーグ出場圏の6位に定着したラージョは後続と勝ち点4差ありますし、バルサに勝てなくても、せめて引き分けてくれれば、喜ぶのはもう1つの兄貴分も一緒かと。
そのアトレティコは日月火と3連休を取って、グリーズマンとコケがスーパーボウルを見にアメリカまで行ったり、フリアン・アルバレスは彼女とベネチアでロマンチックな休日を過ごすなど、皆、しっかりリフレッシュができたようですが、まあ土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのセルタ戦はメトロポリターノ開催ですからね。今度はダービーで出場停止だったル・ノルマンも戻り、お隣さんと対照的にケガ人がまったくいない彼らですし、ホームのファンの前でまた強いところを見せてくれるかと思いますが、こればっかりはねえ。
一方、一部残留の戦いをしている弟分たちでは、ヘタフェが金曜試合でジローナと対戦。前節、アラベスに勝って、降格圏との差を勝ち点5に広げたボルダラス監督のチームですが、実は彼ら、今年になってからのリーガのアウェイ戦で3連勝中なんですよ。ホームでは引き分けて、5試合無敗と好調なんですが、何せ、相手のジローナもCLに敗退して、今週は休養十分ですからね。ルイス・ミジャ以外、負傷者がおらず、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)、テラツ(ビジャレアルからレンタル)、ファンミ(ベティスからレンタル)も加わって、選手層がやや厚くなった効用をモンテリビでも見せられるといいのですが。
そしてそのお隣さんのレガネスは土曜にブタルケでアラベス戦なんですが、こちらは先日、コパ準々決勝で兄貴分のマドリーに土壇場敗退した後、前節のバレンシア戦でも負けて、少々ショックが尾を引いている感も。おまけにその試合では入団したてだったバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がデビュー早々、ヒザの靭帯を断裂し、今季絶望になるという悲劇も発生。今は降格圏から1つ上の17位とはいえ、18位のバレンシア、19位のアラベスとこちらも勝ち点1ずつ差という、かなり切羽詰まった状態ですしね。そんな時こそ、初心に帰って、12月からバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備力を取り戻し、勝利に繋げてもらえたらと思いますが、果たしてどうなるんでしょうね。
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かつてレアル・マドリーではそのルックスとプレースタイルから貴公子としても愛されたホセ・マリア・グティエレス氏が、自身のキャリアについて語った。スペイン『エル・パイス』が伝えた。 “グティ”の愛称でも親しまれ、マドリーの生え抜きとしてプレー。ファーストチームでは14シーズンを過ごすと、ベシクタシュへと移籍し、2011年11月に現役を引退していた。 引退後は指導者としてのキャリアを歩むと、古巣のマドリーの下部組織でキャリアを積んでいた。U-19にあたるフベニールAで監督を務めていた中、突如とし退団。その後、ベシクタシュのアシスタントコーチに就任すると、2019-20シーズンはアルメリアで監督を務めていた。 現在はフリーのグティ氏だが、監督としてのキャリアを続けていきたい考えを持っているようだ。 『エル・パイス』のインタビューでは、レアル・マドリーを出た後について「別の世界だよ。レアル・マドリーにいるときは、バブルの中にいるような感じだ。そして去った後は、サッカーの現実であっても、元選手の日常生活の現実でもないことに気がつく」とコメント。選手としても指導者としても長らくマドリーで過ごしたグティ氏にとっては、難しい環境もあったようだ。 順調にマドリーで指導者のキャリアを積んでいたグティ氏だが、突如辞任。マドリーを去ったことについて後悔しているかと聞かれると「いや、適切な時期だった。私はフベニールAに2年間いた。1年目はとても良かったが、2年目はあまり良くなかった。もっと大きな挑戦が必要だった」とコメント。「チームは私にカスティージャを任せてくれなかったので、私は去った。レアル・マドリーとカスティージャのベンチは埋まっていたので去ったんだ」と語り、自身がステップアップできないと感じたとのこと。「そこから、自分のキャリアを前進させ続けたいと思った。もし、私がフベニールAにもう1年いたとしたら、一歩後退していただろう」と、マドリーを去ったことは間違いではなかったと語った。 そのグティ氏だが、自身が去った後、現役時代に共にカンテラ、ファーストチームで過ごしたラウール・ゴンサレス氏がカスティージャの監督に就任していた。そのことについては「決して知られていないことだろう。解雇があるから起こることだ。ソラーリはファーストチームに昇格し、カスティージャの監督をラウールに譲った」と語り、そのことが起こった理由は別にあるとコメントした。 「でも、ロペテギがうまくやってそこにいたとしたら、ソラーリはカスティージャにあと2年間いただろう」とコメント。「僕は何をしたか?少年たちを教えるのにあと2年間いたのか?人生において、いつだって自分にとって最善だと思うところに行かなければならない」と語り、その時を待つことができなかったと明かしている。 一方で、マドリーを去ったことで復帰へのドアが閉まったかという質問には「そうだね。今はそう思うよ。私側ではなく、マドリー側のがね」と語り、自身ではなくクラブ側がもう受け入れることはないと考えているようだ。 監督としてのホセ・マリア・グティエレスについて、監督を探しているクラブへ勧める点としては「私は自分の仕事と真摯に取り組むことだけを約束する。選手としていかに才能があったは分かっているけど、彼らがそのグティを見ているのだとしたら、私にとっては不利かもしれない」と語り、「サッカーは固定観念にとらわれ、抜け出すことは難しい。人生を変えようとしても、違うことをしようとしてもね」と、指導者としては現役時代のプレーのような華やかなイメージを持たないでもらいたいと考えているようだ。 2021.02.03 20:34 Wed3
勝っても懸念の種は尽きない…/原ゆみこのマドリッド
「たった3日で雰囲気がガラッと変わったら、そっちの方が怖いよね」そんな風に私が訝っていたのは月曜日。レバンテ戦でミソギは済んだため、ベルナベウのファンはCLモナコ戦でレアル・マドリーを応援してくれるはずという楽観論をスポーツ紙で読んだ時のことでした。 スペイン・スーパーカップ(スーペルコパ)決勝でバルサに負けた後、シャビ・アロンソ監督がサプライズ退任。RMカスティージャから昇格したアルバロ・アルベロア監督の初陣となったコパ・デル・レイのラウンド16では、2部のアルバセテに敗退という最悪な結果が出たせいで、土曜日のホームゲームでは予想通り、スタジアム内にファンのpito(ピト/ブーイング)がこだましていたんですけどね。 それでも後半にマドリーがリードすると、徐々にスタンドは沈静化。最後までしつこくピーピーされていたのは、アロンソ監督体制崩壊の元凶とされているヴィニシウスだけでした。ただ、監督交代により、マドリーのプレーが劇的に良くなった訳ではないですからね。となると、フォンド・スール(南側ゴール裏)に陣取る応援団以外の一般のファンが、そう簡単に怒りを忘れるようには思えないんですが……。でもモナコ戦のキックオフ直後から、goleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)が始まれば、その限りではなし? ちなみに土曜の試合がどんなだったかというと──、あそこまで徹底したブーイング攻勢にお目にかかるのは本当に久々でした。試合前のアップに選手たちが出て来た途端から始まったんですよ。スタンドにファンが増えるにつれ、そのボリュームも上がる一方で、スタメン紹介で360度スクリーンにベリンガムとヴィニシウスが現れるとテンションはマックスに。当然、選手入場時もブーイングの嵐で、試合が動きだせば、ヴィニシウスがボールを持つ度に集中砲火。過去にはブラジル人のロナウドやクリスチアーノ・ロナウドなんかもブーイングされていたのを目撃はしていたんですけどね。その激しさときたら、とてもじゃないけど比べようがありませんって。 おかげで前半はマドリーの選手たちも委縮してしまったか、得点することはできず。ただ、レバンテの決定力のなさにも助けられて0-0で終わって、幸いだったぐらいなんですけどね。もちろん、ロッカールームに引き上げる時も盛大なブーイングを浴びたマドリーは、後半頭から、カマヴィンガとゴンサロをギュレルとマスタントゥオノに交代。それだけでなく、アルベロア監督の「Teníamos que darle una mayor velocidad a la circulación de balón/テニアモス・ケ・ダールレ・ウナ・マジョール・ベロシダッド・ア・ラ・シルクラシオン・デ・バロン(ウチはボール回しの速度を上げる必要があった)」という指導も良かったんでしょうか。 コパのアルバセテ戦から続いていた『トロトロモード』から少しマシになったかもと思っていれば、56分にはギュレルのスルーパスを追ったエムバペがエリア内でデラに倒され、PKをゲット。まだまだヒザの状態が良くないのですが、それでもこのPKを決めて、マドリーに先制点をもたらしてくれました。これでもう今季30得点って、シーズンはやっと折り返したばかりですからね。1年目の昨季に記録した44得点を大幅に上回る、60得点ぐらいは軽くいっちゃう? これでようやくレバンテの守備の壁に穴を開けたマドリーは65分にも、ギュレルが完璧なCKをエリア内に送り、アセンシオのヘッドで2点目をゲット。リュディガーのケガ、ハイセンの不調により守備の要として頼りにされるようになってきたカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)はコパで鼻中骨を骨折し、この日はフェイスガード着用でプレーしていたんですが、どうやら頭を使うのに支障はなかったよう。 結局、その後は追加点が入らず、試合は2-0で終わったんですが、おかげで選手たちもそれ以上のブーイングは受けずにピッチで勝利を祝えることに。一番の被害者だったヴィニシウスなど、真っ先に姿を消していましたしね。ぶっちゃけ、私など、モナコ戦では彼を出さなければ、マドリーはもっと平穏にプレーできるんじゃないかと思ったものでしたが、アルベロア監督の意見は真逆でねえ。「Voy a trabajar por mejorar a Vinicius/ボイ・ア・トラバハール・ポル・メホラル・ア・ビニシウス(ビニシウスをより良くするために働く)。彼にはできるだけ多くのボールを渡すよう、チームメートに頼むつもりだ」そうですが、いやあ。 というのもバルサ戦でゴールを挙げるまで、14試合程、無得点が続いていた彼ですからね。ただ、火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのモナコ戦には、アフリカネーションズカップの決勝でPKを失敗したブライムがまだ戻ってきていないだけでなく、ロドリゴもまだケガが治っておらず。ヴィニシウスはチームに必要なんですが、それだと心配なのは場内からのブーイングかと。試合前日会見で話したエムバペなど、「El madridismo está enfadado, pero está con nosotros/エル・マドリディスモ・エスタ・エンファダード、ペロ・エスタ・コン・ノソトロス(マドリーファンは怒っているけど、ボクらと一緒にいる)」と言っていたものの、それもチームが勝ってくれればこそですからね。 一応、相手はリーグ1で4連敗中の9位、CLリーグフェーズも18位と、マドリー優位には見えるものの、ロドリゴ以外にもリュディガー、ミリトン、メンディ、トレントが負傷中、さらにはカレラスも出場停止と、この試合も出られない選手は少なくないし。エムバペが復活したのが何よりとはいえ、果たしてアルベロア監督はモナコにも勝って、ベルナベウを平常状態に戻すことができるのでしょうか。 そして翌日曜日はマドリッド勢の残り3チームの出番だったんですが、連続時間帯開催にされてしまったため、私はコリセウムをパスして、1カ月以上ぶりにメトロポリターノに帰ってくるアトレティコのアラベス戦を見に行くことに。 このところ5試合白星がない弟分のヘタフェも心配ではあったんですけどね。結果的に午後2時からのヘタフェvsバレンシアの決着がついたのは84分、ウグリニッチのスルーパスから、ガジャがvaselina(バセリーナ/ループシュート)で決めたゴールで、惜しくも0-1と負けてしまったんですが、梯子観戦の場合、その頃は私もとうに午後4時15分キックオフのメトロポリターノに移動すべく、スタジアムを出ていたはず。どっちにしろ自分の目で見ることはできなかったかと。 まあ、これで6試合勝っていないことになったボルダラス監督のチームに関しては、先週金曜日から、とうとう緊急補強が始まって、最初に決まったFWサトリアーノ(オリンピック・リヨンからレンタル)は早速バレンシア戦のスタメンに入っていましたし、ボッセリ(リーベル・プレートから移籍)、ザイド・ロメロ(クラブ・ブルージュからレンタル)の2人のCBも次の試合は来週月曜日のジローナ戦とあって、チームに馴染む時間はありますからね。今のところ、降格圏まで勝ち点差2の16位に留まっているため、この先の巻き返しを期待するばかりでしょうか。 その一方で、だんだん雲行きが怪しくなってきたのが、もう1つの弟分のラージョで、アトレティコ戦のすぐ後、午後6時30分からのアウェイゲームでセルタと対戦したんですが、私が近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)にたどり着いた時には40分にカレイラ、54分にはパチャのペナルティでブライアン・サラゴサにPKを決められて、2-0と負けていてねえ。しかもTVで最初に見たシーンが、VAR(ビデオ審判)のモニターチェックでスウェドベリにタックルしたメンディのカードがイエローからレッドに変わり、退場させられるところなんですから、まったくどうしたものか。 結局、人数が少なった後の79分にもハビ・ルエダにゴールを決められて、ラージョは3-0で完敗。せっかくアラベスに負けてコパの重荷がなくなり、カンファレンスリーグ・ラウンド16がやって来る3月まで、リーガに専念して順位を上げる計画がこうも早く頓挫してしまうとは。イニゴ・ペレス監督のチームは降格圏まで勝ち点3差とはいえ、順位は13位と弟分仲間よりは幾分、マシなんですけどね。土曜のエスタディオ・バジェカスでのオサスナ戦で立て直しができるといいんですが、こちらは補強もまだカルロス・マルティン(アトレティコからレンタル)だけと、ほとんど進んでいないのが心配です。 それでホーム・スウィート・ホームに戻って来たアトレティコは思う存分、内弁慶ぶりを見せつけてくれたのかって? いやあ、彼らのシュート精度の不足は相変わらず続いていて、6試合ノーゴールのフリアン・アルバレスなど、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の解説に最近、生まれたお子さんの夜泣きのせいで、眠れていないんじゃないかと言われていた程でねえ。そうはいってもシュートが決まらないのは彼だけでなく、前半アディショナルタイムにはまさに呪われているとしか思えない光景が出現。 フリアンからのラストパスをゴール前でもらったアルマダがシュートを2度続けて、敵DFに跳ね返された後、続いたバリオス、ジュリアーノもブロックされてしまったんですよお。これには場内のファンも頭を抱えるしかなかったんですが、48分、ようやく当たりが出ることに。直前のチャンスを決められなかったセルロートが、今度はバリオスが上げたクロスをフリーでヘッド。これがGKシベラを破ってくれたから、ようやくメトロポリターノも久々のゴールを祝うことができました。その後の彼らは省エネモードに入ってしまったようでね。 最初の3人一斉交代ではジュリアーノ、アルマダ、そしてフリアンをコケ、バエナ、グリーズマンにしたシメオネ監督だったんですが、その後、カルドーソをル・ノルマンに、終盤にはセルロートをモリーナにしたせいで、選手たちが虎の子の1点を守るだけでいいと思い込んでしまった疑いもあるんですけどね。でもだからって、最後はアラベスに攻め立てられて終わるなんてこと、あっていい? それも苦手のCK守備で2度もボジェにヘッドを撃たれ、狙いが外れてくれたから良かったものの、これじゃあ、スタンドからブーイングが聞こえてきたのもムリはなかったかと。 幸い相手には枠内シュートが1本もなかったこともあり、そのまま1-0で逃げ切ることができたアトレティコでしたが、ちょっと振り返ってみると、今年になってからの4試合、彼らは全て1得点留まり。相手がコパのデポルティボ(2部)やこの日のアラベスのように攻撃力がなければ勝てても、スペイン・スーパーカップ準決勝のダービーではお隣さんに2点を取られて負け、年明け試合のレアル・ソシエダ戦でも1-1に追いつかれてドローでしたからね。とりわけ、水曜午後9時にはトップ8入りが懸かったCLガラタサライ戦が苦手のアウェイでやって来るとあって、正直、シュート70本撃って、たった4得点だけという非効率さには不安を覚えるばかりなんですが、こればっかりはねえ。 ただ、日曜日の最後の時間帯にはマドリッドの兄貴分たちに朗報があって、何と首位のバルサがアノエタでレアル・ソシエダに2-1と負け、2位のマドリーとは勝ち点1差に、3位のビジャレアルと同じ勝ち点で並ぶ4位のアトレティコとは8差になったんですよ。それでもリーガで這い上がるのは、シメオネ監督のチームにとって、気の遠くなるような道のりなんですけどね。月曜日の抽選で2月のコパ準々決勝もカルトゥーハでのベティス戦となったため、かなり難易度が上がった気がしますし、とにかく今は冬の市場でガラン(オサスナに移籍)、カルロス・マルティン(ラージョにレンタル)、ギャラガー(トッテナムに移籍)、ラスパドリ(同アタランタ)と4人も減った戦力を早く補充して、1日でも早くフリアンがゴールを取り戻してくれることを願うしかありません。 2026.01.21 17:21 Wed4
超絶イケメンの“天才”グティ、指揮官としても非凡な模様
▽元スペイン代表MFグティが指揮官としても非凡な能力を発揮している。 ▽レアル・マドリー下部組織出身のグティは、1995年にトップチームデビュー。卓越したパスセンスやゲームメーク力、シュート精度などを武器に、セントラルMFやウイング、トップ下、センターフォワードなど様々なポジションでプレーした。15シーズンにわたってプレーしたマドリーでは、公式戦538試合に出場して77ゴールを記録。2010-11シーズンからベシクタシュでプレーしたのち、2012年に現役を引退した。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20170626_30_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽マドリーでプレーしたFWアントニオ・カッサーノが「正しい時期に平静を保ち、完璧なプロであれば、フットボール史上最高の選手になり得た。クオリティが詰まったカバンを持った異星人だった」と、過去にスペイン『アス』で語るなど、その能力の高さは多くの人に認められてきた。 ▽そのグティ、現在はマドリーの下部組織であるユースチームのフニベルAを指揮している。そのフニベルAが今季、トレブル(3冠)を達成したのだ。 ▽マドリー公式サイトによれば、『Division de Honor』、『Copa de Campeones』、『Copa del Rey』の3つの大会を制したとのこと。このカテゴリーでの3冠はクラブ史上初とのことだ。 ▽40歳となったグティ監督は、マドリー公式サイトで以下のようにコメントしている。 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20170626_30_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「選手は(獲得タイトルの)すべてに値するよ。11カ月にわたって戦い、欧州最高のユースチームと戦ってきた」 「素晴らしい年だった。とても幸せだよ。チームを誇りに思う」 ▽選手時代は、そのイケメンぶりと茶目っ気のある性格から女性人気の高かったグティ。監督となって選手を称えるコメントを出すグティもまた男前だ。 2017.06.26 19:27 Mon5
