誰も負けなかったけど…/原ゆみこのマドリッド
2025.01.28 20:30 Tue
「結果は同じ引分けなのに何でこんなに印象が違うんだろう」そんな風に私が考え込んでいたのは月曜日、先週末のリーガ21節で白星を逃したマドリッド勢がアトレティコとレガネスだけなのに気がついた時のことでした。いやあ、実際、昨年10月末から始まった、クラブ史上最長となるアトレティコの連勝が15でストップした原因もこの弟分だったんですけどね。この日曜、サン・マメスでアスレティックに立ち向かったボルハ・ヒメネス監督のチームはTV画面を見る度、相手が鬼のようにGKドミトロビッチ目指して、集団でピッチを駆け上がって来るシーンばかりだったにも関わらず、最後まで失点せず。
それどころか、後半にはミゲール・デ・ラ・フエンテやムニルのシュートが枠を叩いたり、GKウナイ・シモンがかろうじてチッコに先んじて、絶好機を防ぐなんてことも。あとほんの少し運があれば、12月にモンジュイックでバルサを、前々節はブタルケでアトレティコを1-0で破った大波乱のリピートになるところだったとなれば、アスレティックとはスコアレスドローで終わったとはいえ、今季4年ぶりに1部再昇格したレガネスをマドリッド5番目のチームとはもう決して呼べない?
いえ、話は順番にしていかないといけません。先週末は土曜が兄貴分、日曜が弟分の試合となったんですが、先陣を切ったのはアトレティコ。時間もお日様のある午後4時過ぎ、しかも先週はCLレバークーゼン戦で前半途中に10人になりながら、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で勝利したとあって、ファンも再び連勝街道が始まることを期待して、メトロポリターノに駆け付けたはずだったんですけどね。ただ、間が悪かったのは、CLリーグフェーズ7節と8節の谷間に当たるこのリーガ戦、お隣さんは最下位のバジャドリー、バルサも19位のバレンシアと相手が弱者だったのと違い、アトレティコは5位でCL出場圏入りを伺うビジャレアルと当たったことだったんですよ。
しかもここ11年、イエローサブマリンはアトレティコとのアウェイ戦で3勝5分け3敗と拮抗しているにも関わらず、いえまあ、確かにシャビ・アロンソ監督率いるチームとの試合は激戦だったため、シメオネ監督が先発ローテーションの必要性を感じたのも仕方ないんですけどね。グリーズマン、デ・パウル、ヒメネスらを始め、6人もメンバーを変えたのはちょっと行き過ぎだったかも。加えて、せっかく序盤から積極的に攻めていったアトレティコながら、レガネス戦同様、撃っても撃ってもゴールにはならず。気がつけば、前半28分にはエリア内でバエナのクロスをビッツェルがジェラール・モレノの前に落としたのにレイニウドが泡を喰い、PKを献上しているんですから、困ったもんじゃないですか。
その際、主審はレイニウドが相手を蹴ってから、ボールを蹴ったと言いながら、選手たちはその逆を主張していたことから、ちょっとゴタゴタしたなんてこともあったものの、ジェラールが自らPKを決めて、ビジャレアルが1点をリード。おまけにすぐ後にはコレアがGKジュニオールに倒されながら、こっちはペナルティを取ってもらえなかったことから、審判団はメトロポリターノのファンを完全に敵に回してしまったんですけどね。ただそれでも、昨今のアトレティコはレモンターダも珍しくなくなっていたため、私も後半開始と同時にシメオネ監督がミラクル3人一斉交代をするのをじっと待つことに。
その後がなかったんです。そう、直後にはグリーズマンもピッチに入ったアトレティコだったんですが、もしや26分、シメオネ監督が「Empezó a entrenar ayer, pensé en ponerlo al final/エンペソ・ア・エントレナル・アジェール、ペンセ・エン・ポネールロ・アル・フィナル(昨日から練習を始めて、最後に入れることを考えたが)、ジョレンテなら後方が強くなって、もっと連携プレーができると思った」せいで、最後の交代枠でセルロートを使わなかったのがマズかったんですかね。リーガでのフリアンはまだ今イチ冴えが見られず、土壇場のゴール自慢のコレアもすでに交代済み。終盤は負傷でノルウェイ人大型FWがいなかったレガネス戦同様、クロスを入れ続けたものの、グリーズマンのヘッドが外れてしまってはどうしようもありませんって。
結局、そのまま引き分けた彼らは仮初のリーガ首位に立つこともできず、夜には2週間後のマドリーダービーを勝ち点4差で迎えることになったのはともかく、翌日から水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのCLザルツブルク戦に向けての練習を開始。いえ、この大会では前節の勝利で5位に躍進し、トップ8での16強対決直接進出に近づいた上、相手は先週、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんに5-1とボコボコにされていたチームですからね。それにはオーストリアのリーグの冬休み明け最初の公式戦という理由もあったかと思いますが、この1週間でどこまで調子を上げてこられるものか。
といっても相手のホームでプレーしますし、アトレティコはバリオスが出場停止、ガランが負傷中というハンデもなきにしろあらず。おまけに月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)のセッションには、シメオネ監督とコレアが体調不良で姿を見せなったなんて情報もありましたが、さて。とりあえず、今はリーガのことは忘れて、2月中旬のミッドウィークフリー週を稼ぐためにも、ベストメンバーで勝ちにいってもらいたいものです。
そして土曜の午後9時からの時間帯でプレーしたレアル・マドリーの方はというと。いやあ、年明けからずっと、過密日程が続いていたせいか、電車で1時間、車でも2時間しかかからないバジャドリッドに飛行機で移動。フライト時間たった20分という楽をしたのも良かったんでしょうか。試合開始直後こそ、GKクルトワがダビド・トーレスのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)なんてこともあったものの、30分にはこの日、2度目のキャプテンマークを巻いたバルベルデのパスを起点にエムバペ、ベリンガムが連携。最後はエムバペがフィニッシュして、マドリーの先制点を挙げることに。
前半はそれだけだったんですが、大丈夫。この日もビニシウスは出場停止2試合目でいなかったものの、どうやらエムバペがいよいよ本領を発揮し始めたようでねえ。後半11分にはロドリゴのアシストで2点目を挙げると、42分には振り返りVARモニターチェックがあり、昨夏はマドリーのアメリカツアーに参加していたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)で現在、バジャドリーにレンタル移籍中。試合前にはAS(スポーツ紙)のインタビューも受けていたせいか、チームメートたちがすでに諦め気味だったのと対照的に、つい張り切りすぎちゃったんでしょうか。
そのマリオ・マルティンがエリア内でベリンガムへ乱暴なタックルをしていたのが発覚。当人が2枚目のイエローカードをもらって退場となる横で、エムバペはそのPKもしっかり決めて、マドリーで初のハットトリックを達成しているんですから、もう手がつけられませんって。となれば、水曜のCLブレスト戦にもビニシウスが累積警告でいなくても、アンチェロッティ監督が「Hemos cogido ritmo, una buena dinámica/エモス・コギードー・リトモ、ウナ・ブエナ・ディナミカ(ウチはリズム、いい流れをつかんだ)」と落ち着いていたのも当然だったかと。
そのまま0-3で快勝し、スペイン・スーパーカップ決勝でバルサに2-5と負けてから、計17得点の4連勝となったマドリーなんですが、やっぱり大きいですよね。適応期間が終わったエムバペが、「Me salen los movimientos de forma natural con los compañeros/メ・サレン・ロス・モビミエントス・デ・フォルマ・ナトゥラル・コン・ロス・コンパニェーロス(チームメートと自然な形で動けるようになった)」のは。その効果がここ8試合で8得点という数字に表れていますし、リーガでも彼はレバンドフスキの17得点まであと2つと迫り、これで堂々、ピチチ(得点王)レースにも参戦。
ただ、CLのトップ8入りは、たとえ、ブレストに勝ったとて、ええ、16位のマドリーの上には沢山チームがありますからね。全部が揃って負けてくれるとはとても思えないですし、バルサはすでに16強対決直接進出が確定、ジローナは敗退決定。もしアトレティコも無事に16強入りできれば、スペイン勢1チームぐらい、プレーオフで楽しませてくれるところがあってもいいような気がしなくもない?
ちなみにこのフランス遠征には、カマビンガがまだリハビリ中で参加できず、ハムストリングの痛みでバジャドリー戦に出なかったルーカス・バスケスは回復。まあ、右SBに関してはバルベルデに続き、アセンシオでも立派に務まることが証明できたため、別にいいんですけどね。ここ3試合途中出場だったアラバの先発復帰もそろそろあるかもしれませんよ。
一方、日曜試合の弟分ではラージョがジローナとのホームゲームだったんですが、バジェカスは昨季に続いて、ミチェル監督の帰還を歓迎。相手はミッドウィークにCLミラン戦があったこともあり、疲れていたようで、前半29分にはケガでブリンドがフランセスに交代、GKガッサニガも終盤ヨロヨロしていたものの、ラージョもシュートが決まらず、0-0のままで折り返すことに。相手GKがパウ・ロペスに代わった後半、ミチェル監督は前線も早い時間にダンジュマ、アスプリージャをストゥアーニ、ポルトゥにして、得点を狙ってきたんですが、まさかラージョが13分、バレンティンとアルバロ・ガルシアを投入した直後の一瞬の隙を突かれてしまうとは!
そう、まだアルバロが自分のポジションにつく前にスローインを行ったジローナが、イバン・マルティンのクロスをブライアン・ヒルがゴール左横からヘッドして、先制ゴールを挙げているんですから、ビックリしたの何のって。でもねえ、この日は最強のツキを持ったFWがラージョにはいたんですよ。それは30分にカメージョと交代で入ったエヌテカで、その5分後にはゴール前の混戦から、最後はアルバロのアシストで同点ゴールをゲット。その3分後にも再びアルバロがラストパスを供給し、勝ち越しゴールを決めてくれたんですから、有難いじゃないですか。
おかげで2-1の勝利を祝えたラージョだったんですが、なかなかこういう日はないもので、だってえ、エヌテカはこれで今季3得点目なんですよ。カメージョも同じ3本ですし、チーム内ピチチは4本のデ・フルートスとなれば、とうとう7位に上昇。ヨーロッパの大会出場圏まで、あと勝ち点1差を詰めるにはもうちょっと、FW陣がゴール力をアップする必要がある?それこそ次節のブタルケでの弟分ダービーでは、上位チームを零封するレガネスの鉄壁守備に挑むことになるため、なかなか難しいかと思いますが、ラージョもこの冬の移籍市場で前線の補強をするという声は聞こえてこないんですよね。
そしてエスタディオ・バジェカスのプレスルームでミチェル監督が、ロスタイムが最初の6分から8分に延びる原因となったGKバタジャの時間稼ぎを批判。それを「コーチングスタッフのせいではなく、上からの指令。A mí la directiva ya me lo hizo/ア・ミー・ラ・ディレクティバ・ジャー・メ・ロ・イソ(自分が監督していた時も経営陣から同じことがあった)」と告発し、誰もが呆気に取られていた間、サン・セバスティアンでヘタフェはレアル・ソシエダ相手に最善のスコアレスドローを貫いていたんですけどね。家に戻って結果を見た時には我が目を疑うことに。
だってえ、後半17分にボルハ・マジョラルが入ったことが起爆剤となり、26分、彼のシュートはGKレミロに弾かれたものの、そのボールをウチェが押し込んで先制点。その2分後、更に40分にもカルレス・ペレスがdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、今季一番の大差、0-3で勝っていたんですよ。もちろん、EL組のソシエダは先週も木曜にラツィオ戦で負けるなど、疲れていたのは否めませんけどね。おかげでヘタフェは順位も14位に上がり、降格圏とも勝ち点3となって、ちょっと余裕ができたんですが、だからって、フロントが気を緩めてはダメダメ。2月3日に市場がクローズする前、できれば土曜のセビージャ戦前に補強が到着してほしいものですが、こちらもギリギリまで動かないのかもしれませんね。
それどころか、後半にはミゲール・デ・ラ・フエンテやムニルのシュートが枠を叩いたり、GKウナイ・シモンがかろうじてチッコに先んじて、絶好機を防ぐなんてことも。あとほんの少し運があれば、12月にモンジュイックでバルサを、前々節はブタルケでアトレティコを1-0で破った大波乱のリピートになるところだったとなれば、アスレティックとはスコアレスドローで終わったとはいえ、今季4年ぶりに1部再昇格したレガネスをマドリッド5番目のチームとはもう決して呼べない?
いえ、話は順番にしていかないといけません。先週末は土曜が兄貴分、日曜が弟分の試合となったんですが、先陣を切ったのはアトレティコ。時間もお日様のある午後4時過ぎ、しかも先週はCLレバークーゼン戦で前半途中に10人になりながら、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で勝利したとあって、ファンも再び連勝街道が始まることを期待して、メトロポリターノに駆け付けたはずだったんですけどね。ただ、間が悪かったのは、CLリーグフェーズ7節と8節の谷間に当たるこのリーガ戦、お隣さんは最下位のバジャドリー、バルサも19位のバレンシアと相手が弱者だったのと違い、アトレティコは5位でCL出場圏入りを伺うビジャレアルと当たったことだったんですよ。
その際、主審はレイニウドが相手を蹴ってから、ボールを蹴ったと言いながら、選手たちはその逆を主張していたことから、ちょっとゴタゴタしたなんてこともあったものの、ジェラールが自らPKを決めて、ビジャレアルが1点をリード。おまけにすぐ後にはコレアがGKジュニオールに倒されながら、こっちはペナルティを取ってもらえなかったことから、審判団はメトロポリターノのファンを完全に敵に回してしまったんですけどね。ただそれでも、昨今のアトレティコはレモンターダも珍しくなくなっていたため、私も後半開始と同時にシメオネ監督がミラクル3人一斉交代をするのをじっと待つことに。
でもやっぱり、あの異常な15連勝中とは違い、当たりは半分てとこでしたね。この日はレイニウド、ジュリアーノ、ギャラガーに代え、サムエル・リノ、デ・パウル、アスピリクエタが入ったんですが、後半13分にはフリアン・アルバレスがゴール前に入れたパスをコレアがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でシュートしようして、自分の足に当ててしまう始末。ただ、その珍プレーにはジュニオールも反応が遅れ、こぼれたボールをリノが反対サイドから押し込んでくれたため、無事に1-1の同点に追いつけたんですが…。
その後がなかったんです。そう、直後にはグリーズマンもピッチに入ったアトレティコだったんですが、もしや26分、シメオネ監督が「Empezó a entrenar ayer, pensé en ponerlo al final/エンペソ・ア・エントレナル・アジェール、ペンセ・エン・ポネールロ・アル・フィナル(昨日から練習を始めて、最後に入れることを考えたが)、ジョレンテなら後方が強くなって、もっと連携プレーができると思った」せいで、最後の交代枠でセルロートを使わなかったのがマズかったんですかね。リーガでのフリアンはまだ今イチ冴えが見られず、土壇場のゴール自慢のコレアもすでに交代済み。終盤は負傷でノルウェイ人大型FWがいなかったレガネス戦同様、クロスを入れ続けたものの、グリーズマンのヘッドが外れてしまってはどうしようもありませんって。
結局、そのまま引き分けた彼らは仮初のリーガ首位に立つこともできず、夜には2週間後のマドリーダービーを勝ち点4差で迎えることになったのはともかく、翌日から水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのCLザルツブルク戦に向けての練習を開始。いえ、この大会では前節の勝利で5位に躍進し、トップ8での16強対決直接進出に近づいた上、相手は先週、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんに5-1とボコボコにされていたチームですからね。それにはオーストリアのリーグの冬休み明け最初の公式戦という理由もあったかと思いますが、この1週間でどこまで調子を上げてこられるものか。
といっても相手のホームでプレーしますし、アトレティコはバリオスが出場停止、ガランが負傷中というハンデもなきにしろあらず。おまけに月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)のセッションには、シメオネ監督とコレアが体調不良で姿を見せなったなんて情報もありましたが、さて。とりあえず、今はリーガのことは忘れて、2月中旬のミッドウィークフリー週を稼ぐためにも、ベストメンバーで勝ちにいってもらいたいものです。
そして土曜の午後9時からの時間帯でプレーしたレアル・マドリーの方はというと。いやあ、年明けからずっと、過密日程が続いていたせいか、電車で1時間、車でも2時間しかかからないバジャドリッドに飛行機で移動。フライト時間たった20分という楽をしたのも良かったんでしょうか。試合開始直後こそ、GKクルトワがダビド・トーレスのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)なんてこともあったものの、30分にはこの日、2度目のキャプテンマークを巻いたバルベルデのパスを起点にエムバペ、ベリンガムが連携。最後はエムバペがフィニッシュして、マドリーの先制点を挙げることに。
前半はそれだけだったんですが、大丈夫。この日もビニシウスは出場停止2試合目でいなかったものの、どうやらエムバペがいよいよ本領を発揮し始めたようでねえ。後半11分にはロドリゴのアシストで2点目を挙げると、42分には振り返りVARモニターチェックがあり、昨夏はマドリーのアメリカツアーに参加していたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)で現在、バジャドリーにレンタル移籍中。試合前にはAS(スポーツ紙)のインタビューも受けていたせいか、チームメートたちがすでに諦め気味だったのと対照的に、つい張り切りすぎちゃったんでしょうか。
そのマリオ・マルティンがエリア内でベリンガムへ乱暴なタックルをしていたのが発覚。当人が2枚目のイエローカードをもらって退場となる横で、エムバペはそのPKもしっかり決めて、マドリーで初のハットトリックを達成しているんですから、もう手がつけられませんって。となれば、水曜のCLブレスト戦にもビニシウスが累積警告でいなくても、アンチェロッティ監督が「Hemos cogido ritmo, una buena dinámica/エモス・コギードー・リトモ、ウナ・ブエナ・ディナミカ(ウチはリズム、いい流れをつかんだ)」と落ち着いていたのも当然だったかと。
そのまま0-3で快勝し、スペイン・スーパーカップ決勝でバルサに2-5と負けてから、計17得点の4連勝となったマドリーなんですが、やっぱり大きいですよね。適応期間が終わったエムバペが、「Me salen los movimientos de forma natural con los compañeros/メ・サレン・ロス・モビミエントス・デ・フォルマ・ナトゥラル・コン・ロス・コンパニェーロス(チームメートと自然な形で動けるようになった)」のは。その効果がここ8試合で8得点という数字に表れていますし、リーガでも彼はレバンドフスキの17得点まであと2つと迫り、これで堂々、ピチチ(得点王)レースにも参戦。
ただ、CLのトップ8入りは、たとえ、ブレストに勝ったとて、ええ、16位のマドリーの上には沢山チームがありますからね。全部が揃って負けてくれるとはとても思えないですし、バルサはすでに16強対決直接進出が確定、ジローナは敗退決定。もしアトレティコも無事に16強入りできれば、スペイン勢1チームぐらい、プレーオフで楽しませてくれるところがあってもいいような気がしなくもない?
ちなみにこのフランス遠征には、カマビンガがまだリハビリ中で参加できず、ハムストリングの痛みでバジャドリー戦に出なかったルーカス・バスケスは回復。まあ、右SBに関してはバルベルデに続き、アセンシオでも立派に務まることが証明できたため、別にいいんですけどね。ここ3試合途中出場だったアラバの先発復帰もそろそろあるかもしれませんよ。
一方、日曜試合の弟分ではラージョがジローナとのホームゲームだったんですが、バジェカスは昨季に続いて、ミチェル監督の帰還を歓迎。相手はミッドウィークにCLミラン戦があったこともあり、疲れていたようで、前半29分にはケガでブリンドがフランセスに交代、GKガッサニガも終盤ヨロヨロしていたものの、ラージョもシュートが決まらず、0-0のままで折り返すことに。相手GKがパウ・ロペスに代わった後半、ミチェル監督は前線も早い時間にダンジュマ、アスプリージャをストゥアーニ、ポルトゥにして、得点を狙ってきたんですが、まさかラージョが13分、バレンティンとアルバロ・ガルシアを投入した直後の一瞬の隙を突かれてしまうとは!
そう、まだアルバロが自分のポジションにつく前にスローインを行ったジローナが、イバン・マルティンのクロスをブライアン・ヒルがゴール左横からヘッドして、先制ゴールを挙げているんですから、ビックリしたの何のって。でもねえ、この日は最強のツキを持ったFWがラージョにはいたんですよ。それは30分にカメージョと交代で入ったエヌテカで、その5分後にはゴール前の混戦から、最後はアルバロのアシストで同点ゴールをゲット。その3分後にも再びアルバロがラストパスを供給し、勝ち越しゴールを決めてくれたんですから、有難いじゃないですか。
おかげで2-1の勝利を祝えたラージョだったんですが、なかなかこういう日はないもので、だってえ、エヌテカはこれで今季3得点目なんですよ。カメージョも同じ3本ですし、チーム内ピチチは4本のデ・フルートスとなれば、とうとう7位に上昇。ヨーロッパの大会出場圏まで、あと勝ち点1差を詰めるにはもうちょっと、FW陣がゴール力をアップする必要がある?それこそ次節のブタルケでの弟分ダービーでは、上位チームを零封するレガネスの鉄壁守備に挑むことになるため、なかなか難しいかと思いますが、ラージョもこの冬の移籍市場で前線の補強をするという声は聞こえてこないんですよね。
そしてエスタディオ・バジェカスのプレスルームでミチェル監督が、ロスタイムが最初の6分から8分に延びる原因となったGKバタジャの時間稼ぎを批判。それを「コーチングスタッフのせいではなく、上からの指令。A mí la directiva ya me lo hizo/ア・ミー・ラ・ディレクティバ・ジャー・メ・ロ・イソ(自分が監督していた時も経営陣から同じことがあった)」と告発し、誰もが呆気に取られていた間、サン・セバスティアンでヘタフェはレアル・ソシエダ相手に最善のスコアレスドローを貫いていたんですけどね。家に戻って結果を見た時には我が目を疑うことに。
だってえ、後半17分にボルハ・マジョラルが入ったことが起爆剤となり、26分、彼のシュートはGKレミロに弾かれたものの、そのボールをウチェが押し込んで先制点。その2分後、更に40分にもカルレス・ペレスがdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、今季一番の大差、0-3で勝っていたんですよ。もちろん、EL組のソシエダは先週も木曜にラツィオ戦で負けるなど、疲れていたのは否めませんけどね。おかげでヘタフェは順位も14位に上がり、降格圏とも勝ち点3となって、ちょっと余裕ができたんですが、だからって、フロントが気を緩めてはダメダメ。2月3日に市場がクローズする前、できれば土曜のセビージャ戦前に補強が到着してほしいものですが、こちらもギリギリまで動かないのかもしれませんね。
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レアル・マドリーのウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデが驚愕のシュートを放った。 7日にバジェカスで行われたラ・リーガ第13節のラージョ・バジェカーノ戦を2-3で落とし、今シーズンリーグ戦初の黒星を喫したマドリー。バルベルデはフル出場を果たしていた。 ラージョ戦の後半アディショナルタイムにはこんな珍事が。1点を追いかけるマドリーが左CKを獲得すると、マルコ・アセンシオのキックのこぼれ球がバルベルデのもとへと転がる。 バルベルデは難しい体勢からダイレクトでシュートを放ったが、上手く捉えられなかったボールは枠の大きく上を飛んでいくと、そのままゴール裏のないスタジアムを越え、隣接しているマンションの一室へと吸い込まれていった。 バルコニーで観戦していた家主は試合の動画を撮影していたようで、シュートが向かってくる瞬間もリアルタイムで撮影。その動画には、「そこゴールちゃう、家や」、「どこまで飛ばすんだ」といったコメントのほか、「この部屋住みたい」、「試合見放題じゃん」とサッカーファンにとっては好立地の物件を羨む声が上がっている。 なお、このボールはさすがにボールボーイも回収できず、住民がゲットしたようだ。 <span class="paragraph-title">【動画】シュートが一直線に向かってくる!マンションの住民が実際に撮影していた映像</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">¿Te imaginas que un balón chutado por Fede Valverde entre por tu terraza y acaba en tu salón? <br><br>Ayer ocurrió. Hamza estaba viendo el Rayo - Real Madrid desde su balcón y...<br><br>Entramos en su casa para que nos lo cuente él mismo. <br><br> <a href="https://t.co/awKGahVOco">https://t.co/awKGahVOco</a> <a href="https://t.co/sT8JNuVyPo">pic.twitter.com/sT8JNuVyPo</a></p>— Relevo (@relevo) <a href="https://twitter.com/relevo/status/1589947999899504640?ref_src=twsrc%5Etfw">November 8, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.11.09 12:05 Wed3
エッシェンが2012年レアル移籍のドタバタ裏話を明かす「バスを止めてくれ!と狂ったように叫んだ」
元ガーナ代表MFマイケル・エッシェンが、レアル・マドリー移籍の経緯を明かした。スペイン『アス』が伝えている。 2005年から2014年の間、チェルシーで活躍したエッシェン。2012-2013シーズンには、当時チェルシー加入時の恩師であったジョゼ・モウリーニョ監督が率いていたレアル・マドリーへ1年間のレンタル移籍で加入していた。 <div style="margin:0 auto; min-width:300px; " id="cws_ad"><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJiUm1zTmlFUyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div> エッシェンは、南アフリカ人スポーツジャーナリスト、キャロル・シャバララ氏と、インスタグラムのライブ配信を通してのインタビューに応えると、この移籍が決定するまでの経緯を回顧。移籍市場最終日のわずか数時間で移籍が決まったと明かし、映画のようなドタバタ移籍劇について語った。 <span class="paragraph-title">◆知らない番号から突然の電話…</span> 「(2012年8月31日)私はUEFAスーパーカップを戦うためにチェルシーのチームとモナコにいた。その時見覚えのない番号から電話があったんだ」 「私は出たくなかったが、その日私と同じ部屋にいた従兄弟が電話に出るよう言ってきたんだ」 「電話が鳴り続けたので、電話に出た。『もしもし?』と言った瞬間に相手からも、『もしもし?』と聞こえた。すぐに誰が電話をしてきたか分かって、従兄弟に『ジョゼ・モウリーニョからだ』と教えたよ」 「彼は『アーセナルに移籍するそうじゃないか』と言ってきたので、そんなことないと伝えたよ。アーセナルからは何の連絡もなかったからね」 「そしたら彼が『アーセナルには行かずに俺のところへ来い』と言ったんだ。彼にどこのことか聞いたら、『レアル・マドリー』と言った。私は彼に準備はできてると言ったよ」 <span class="paragraph-title">◆試合前のドタバタ劇</span> 「あれは移籍市場最終日のことで、ジョゼは私の代理人の電話番号を聞いてきた。私はスーパーカップの試合中に抜け出すことになっても行く準備はできてると伝えた」 「ラサナ・ディアラがロシアに移籍する予定で、彼の移籍が成立したら私の移籍の手順を進めると教えてくれた。私は『分かった、部屋でリラックスして待ってるよ』と答えた」 「彼は、数時間待ってくれ、そしたらかけ直すと言っていた」 「数時間して私の代理人に何が起きたか話した。マドリーへの移籍についてジョゼと話したこと、彼の番号を教えたことを伝えた。彼はマドリーは戻ってくるから落ち着けと言っていた」 「ラス(ラサナ・ディアラ)のロシアへの移籍が決まったから、私たちは計画を変更しなきゃならなかった。チームは(スーパーカップの)アトレティコ戦に向けてホテルを出る寸前だったからね。マドリーの代理人は私の代理人と一緒にいて、私はスタジアムに行くためにもうバスに乗っていたんだ。私もスタジアムに行く予定だったが、代理人がホテルに戻ってこいと言ってきた。FAXを送らなきゃいけなかったらしい。だから私は運転手にバスを止めてくれと狂ったように叫ばなければならなかった」 <span class="paragraph-title">◆「バスを止めてくれ!」</span> 「チームメイトはみんな私を見て『ミケルどうした?』って感じだった。彼らに私はバスから降りなきゃいけないと伝えて『またね』と言った」 「そんなこんなでパスが止まって、私はホテルに戻って代理人を待っていた。それから彼が来てFAXを何枚か送ったんだ。ありがたいことに全ての処理が時間内に間に合ったよ。それから私は少なくともスパイクを取りに行かなきゃいけないからスタジアムに行ってくると代理人に伝えた」 「スタジアムに着いたころにはもう試合は終わっていた。私がピッチにいたチームメイトに加わったが、何人かは既に私の移籍について知っていた。他のチームメイトは何があったのか聞いてきたので、彼らに移籍することを伝えなきゃならなかった。レアルへの移籍の話が来てホテルに戻って書類を書く必要があったと説明したよ。だからスパイクを取りにいくついでにみんなにさよならを言わなきゃならなかった」 「表彰式の後、みんなでロッカールームに戻った時、みんなにちゃんとしたお別れを言った。スパイクとすね当てだけ持って、ロマン・アブラモビッチを含めみんなに挨拶した。アブラモビッチは幸運を祈ってくれた。その後私はホテルに戻り、次の日にはマドリー行きの飛行機に乗っていた」 「私はスパイクとすね当てと、ジーンズとシャツ一枚、それからチェルシーのジャージだけ持ってマドリーへ行ったんだ。空港に着くとジョゼが待っていてくれた。挨拶を済ますと、病院でメディカルを受けて、次の日にはトレーニングに参加したよ」 激動の移籍最終日の出来事を明かしたエッシェン。移籍したマドリーでは主力として公式戦35試合に出場し2ゴール1アシストを記録した。 2020.05.19 11:15 Tue4
コパ決勝クラシコで2アシスト、優勝に貢献したヤマルはマドリーに「今季彼らは僕らに勝てない」と豪語
バルセロナのスペイン代表FWラミン・ヤマルがレアル・マドリーに対して豪語した。 ヤマルは26日に行われたコパ・デル・レイ決勝マドリー戦で先制点と2点目をアシスト。延長戦の末3-2で勝利したチームの優勝に大きく貢献していた。 コパ・デル・レイ決勝での勝利により今季のクラシコの戦績はバルセロナの3戦3勝となった中、ヤマルは試合後のインタビューで「例え1点決められても、2点決められても関係なかった。今季彼らは僕らに勝てない。それが証明された」と豪語。 優勝決定後には派手なサングラスを着用してお茶らけていたヤマル。17歳の言動が来月11日に行われるラ・リーガでの今季最後となるエル・クラシコにどのような影響を与えるだろうか。 2025.04.27 13:00 Sun5
