誰も負けなかったけど…/原ゆみこのマドリッド
2025.01.28 20:30 Tue
「結果は同じ引分けなのに何でこんなに印象が違うんだろう」そんな風に私が考え込んでいたのは月曜日、先週末のリーガ21節で白星を逃したマドリッド勢がアトレティコとレガネスだけなのに気がついた時のことでした。いやあ、実際、昨年10月末から始まった、クラブ史上最長となるアトレティコの連勝が15でストップした原因もこの弟分だったんですけどね。この日曜、サン・マメスでアスレティックに立ち向かったボルハ・ヒメネス監督のチームはTV画面を見る度、相手が鬼のようにGKドミトロビッチ目指して、集団でピッチを駆け上がって来るシーンばかりだったにも関わらず、最後まで失点せず。
しかもここ11年、イエローサブマリンはアトレティコとのアウェイ戦で3勝5分け3敗と拮抗しているにも関わらず、いえまあ、確かにシャビ・アロンソ監督率いるチームとの試合は激戦だったため、シメオネ監督が先発ローテーションの必要性を感じたのも仕方ないんですけどね。グリーズマン、デ・パウル、ヒメネスらを始め、6人もメンバーを変えたのはちょっと行き過ぎだったかも。加えて、せっかく序盤から積極的に攻めていったアトレティコながら、レガネス戦同様、撃っても撃ってもゴールにはならず。気がつけば、前半28分にはエリア内でバエナのクロスをビッツェルがジェラール・モレノの前に落としたのにレイニウドが泡を喰い、PKを献上しているんですから、困ったもんじゃないですか。
その際、主審はレイニウドが相手を蹴ってから、ボールを蹴ったと言いながら、選手たちはその逆を主張していたことから、ちょっとゴタゴタしたなんてこともあったものの、ジェラールが自らPKを決めて、ビジャレアルが1点をリード。おまけにすぐ後にはコレアがGKジュニオールに倒されながら、こっちはペナルティを取ってもらえなかったことから、審判団はメトロポリターノのファンを完全に敵に回してしまったんですけどね。ただそれでも、昨今のアトレティコはレモンターダも珍しくなくなっていたため、私も後半開始と同時にシメオネ監督がミラクル3人一斉交代をするのをじっと待つことに。
その後がなかったんです。そう、直後にはグリーズマンもピッチに入ったアトレティコだったんですが、もしや26分、シメオネ監督が「Empezó a entrenar ayer, pensé en ponerlo al final/エンペソ・ア・エントレナル・アジェール、ペンセ・エン・ポネールロ・アル・フィナル(昨日から練習を始めて、最後に入れることを考えたが)、ジョレンテなら後方が強くなって、もっと連携プレーができると思った」せいで、最後の交代枠でセルロートを使わなかったのがマズかったんですかね。リーガでのフリアンはまだ今イチ冴えが見られず、土壇場のゴール自慢のコレアもすでに交代済み。終盤は負傷でノルウェイ人大型FWがいなかったレガネス戦同様、クロスを入れ続けたものの、グリーズマンのヘッドが外れてしまってはどうしようもありませんって。
結局、そのまま引き分けた彼らは仮初のリーガ首位に立つこともできず、夜には2週間後のマドリーダービーを勝ち点4差で迎えることになったのはともかく、翌日から水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのCLザルツブルク戦に向けての練習を開始。いえ、この大会では前節の勝利で5位に躍進し、トップ8での16強対決直接進出に近づいた上、相手は先週、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんに5-1とボコボコにされていたチームですからね。それにはオーストリアのリーグの冬休み明け最初の公式戦という理由もあったかと思いますが、この1週間でどこまで調子を上げてこられるものか。
といっても相手のホームでプレーしますし、アトレティコはバリオスが出場停止、ガランが負傷中というハンデもなきにしろあらず。おまけに月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)のセッションには、シメオネ監督とコレアが体調不良で姿を見せなったなんて情報もありましたが、さて。とりあえず、今はリーガのことは忘れて、2月中旬のミッドウィークフリー週を稼ぐためにも、ベストメンバーで勝ちにいってもらいたいものです。
そして土曜の午後9時からの時間帯でプレーしたレアル・マドリーの方はというと。いやあ、年明けからずっと、過密日程が続いていたせいか、電車で1時間、車でも2時間しかかからないバジャドリッドに飛行機で移動。フライト時間たった20分という楽をしたのも良かったんでしょうか。試合開始直後こそ、GKクルトワがダビド・トーレスのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)なんてこともあったものの、30分にはこの日、2度目のキャプテンマークを巻いたバルベルデのパスを起点にエムバペ、ベリンガムが連携。最後はエムバペがフィニッシュして、マドリーの先制点を挙げることに。
前半はそれだけだったんですが、大丈夫。この日もビニシウスは出場停止2試合目でいなかったものの、どうやらエムバペがいよいよ本領を発揮し始めたようでねえ。後半11分にはロドリゴのアシストで2点目を挙げると、42分には振り返りVARモニターチェックがあり、昨夏はマドリーのアメリカツアーに参加していたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)で現在、バジャドリーにレンタル移籍中。試合前にはAS(スポーツ紙)のインタビューも受けていたせいか、チームメートたちがすでに諦め気味だったのと対照的に、つい張り切りすぎちゃったんでしょうか。
そのマリオ・マルティンがエリア内でベリンガムへ乱暴なタックルをしていたのが発覚。当人が2枚目のイエローカードをもらって退場となる横で、エムバペはそのPKもしっかり決めて、マドリーで初のハットトリックを達成しているんですから、もう手がつけられませんって。となれば、水曜のCLブレスト戦にもビニシウスが累積警告でいなくても、アンチェロッティ監督が「Hemos cogido ritmo, una buena dinámica/エモス・コギードー・リトモ、ウナ・ブエナ・ディナミカ(ウチはリズム、いい流れをつかんだ)」と落ち着いていたのも当然だったかと。
そのまま0-3で快勝し、スペイン・スーパーカップ決勝でバルサに2-5と負けてから、計17得点の4連勝となったマドリーなんですが、やっぱり大きいですよね。適応期間が終わったエムバペが、「Me salen los movimientos de forma natural con los compañeros/メ・サレン・ロス・モビミエントス・デ・フォルマ・ナトゥラル・コン・ロス・コンパニェーロス(チームメートと自然な形で動けるようになった)」のは。その効果がここ8試合で8得点という数字に表れていますし、リーガでも彼はレバンドフスキの17得点まであと2つと迫り、これで堂々、ピチチ(得点王)レースにも参戦。
ただ、CLのトップ8入りは、たとえ、ブレストに勝ったとて、ええ、16位のマドリーの上には沢山チームがありますからね。全部が揃って負けてくれるとはとても思えないですし、バルサはすでに16強対決直接進出が確定、ジローナは敗退決定。もしアトレティコも無事に16強入りできれば、スペイン勢1チームぐらい、プレーオフで楽しませてくれるところがあってもいいような気がしなくもない?
ちなみにこのフランス遠征には、カマビンガがまだリハビリ中で参加できず、ハムストリングの痛みでバジャドリー戦に出なかったルーカス・バスケスは回復。まあ、右SBに関してはバルベルデに続き、アセンシオでも立派に務まることが証明できたため、別にいいんですけどね。ここ3試合途中出場だったアラバの先発復帰もそろそろあるかもしれませんよ。
一方、日曜試合の弟分ではラージョがジローナとのホームゲームだったんですが、バジェカスは昨季に続いて、ミチェル監督の帰還を歓迎。相手はミッドウィークにCLミラン戦があったこともあり、疲れていたようで、前半29分にはケガでブリンドがフランセスに交代、GKガッサニガも終盤ヨロヨロしていたものの、ラージョもシュートが決まらず、0-0のままで折り返すことに。相手GKがパウ・ロペスに代わった後半、ミチェル監督は前線も早い時間にダンジュマ、アスプリージャをストゥアーニ、ポルトゥにして、得点を狙ってきたんですが、まさかラージョが13分、バレンティンとアルバロ・ガルシアを投入した直後の一瞬の隙を突かれてしまうとは!
そう、まだアルバロが自分のポジションにつく前にスローインを行ったジローナが、イバン・マルティンのクロスをブライアン・ヒルがゴール左横からヘッドして、先制ゴールを挙げているんですから、ビックリしたの何のって。でもねえ、この日は最強のツキを持ったFWがラージョにはいたんですよ。それは30分にカメージョと交代で入ったエヌテカで、その5分後にはゴール前の混戦から、最後はアルバロのアシストで同点ゴールをゲット。その3分後にも再びアルバロがラストパスを供給し、勝ち越しゴールを決めてくれたんですから、有難いじゃないですか。
おかげで2-1の勝利を祝えたラージョだったんですが、なかなかこういう日はないもので、だってえ、エヌテカはこれで今季3得点目なんですよ。カメージョも同じ3本ですし、チーム内ピチチは4本のデ・フルートスとなれば、とうとう7位に上昇。ヨーロッパの大会出場圏まで、あと勝ち点1差を詰めるにはもうちょっと、FW陣がゴール力をアップする必要がある?それこそ次節のブタルケでの弟分ダービーでは、上位チームを零封するレガネスの鉄壁守備に挑むことになるため、なかなか難しいかと思いますが、ラージョもこの冬の移籍市場で前線の補強をするという声は聞こえてこないんですよね。
そしてエスタディオ・バジェカスのプレスルームでミチェル監督が、ロスタイムが最初の6分から8分に延びる原因となったGKバタジャの時間稼ぎを批判。それを「コーチングスタッフのせいではなく、上からの指令。A mí la directiva ya me lo hizo/ア・ミー・ラ・ディレクティバ・ジャー・メ・ロ・イソ(自分が監督していた時も経営陣から同じことがあった)」と告発し、誰もが呆気に取られていた間、サン・セバスティアンでヘタフェはレアル・ソシエダ相手に最善のスコアレスドローを貫いていたんですけどね。家に戻って結果を見た時には我が目を疑うことに。
だってえ、後半17分にボルハ・マジョラルが入ったことが起爆剤となり、26分、彼のシュートはGKレミロに弾かれたものの、そのボールをウチェが押し込んで先制点。その2分後、更に40分にもカルレス・ペレスがdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、今季一番の大差、0-3で勝っていたんですよ。もちろん、EL組のソシエダは先週も木曜にラツィオ戦で負けるなど、疲れていたのは否めませんけどね。おかげでヘタフェは順位も14位に上がり、降格圏とも勝ち点3となって、ちょっと余裕ができたんですが、だからって、フロントが気を緩めてはダメダメ。2月3日に市場がクローズする前、できれば土曜のセビージャ戦前に補強が到着してほしいものですが、こちらもギリギリまで動かないのかもしれませんね。
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それどころか、後半にはミゲール・デ・ラ・フエンテやムニルのシュートが枠を叩いたり、GKウナイ・シモンがかろうじてチッコに先んじて、絶好機を防ぐなんてことも。あとほんの少し運があれば、12月にモンジュイックでバルサを、前々節はブタルケでアトレティコを1-0で破った大波乱のリピートになるところだったとなれば、アスレティックとはスコアレスドローで終わったとはいえ、今季4年ぶりに1部再昇格したレガネスをマドリッド5番目のチームとはもう決して呼べない?いえ、話は順番にしていかないといけません。先週末は土曜が兄貴分、日曜が弟分の試合となったんですが、先陣を切ったのはアトレティコ。時間もお日様のある午後4時過ぎ、しかも先週はCLレバークーゼン戦で前半途中に10人になりながら、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で勝利したとあって、ファンも再び連勝街道が始まることを期待して、メトロポリターノに駆け付けたはずだったんですけどね。ただ、間が悪かったのは、CLリーグフェーズ7節と8節の谷間に当たるこのリーガ戦、お隣さんは最下位のバジャドリー、バルサも19位のバレンシアと相手が弱者だったのと違い、アトレティコは5位でCL出場圏入りを伺うビジャレアルと当たったことだったんですよ。その際、主審はレイニウドが相手を蹴ってから、ボールを蹴ったと言いながら、選手たちはその逆を主張していたことから、ちょっとゴタゴタしたなんてこともあったものの、ジェラールが自らPKを決めて、ビジャレアルが1点をリード。おまけにすぐ後にはコレアがGKジュニオールに倒されながら、こっちはペナルティを取ってもらえなかったことから、審判団はメトロポリターノのファンを完全に敵に回してしまったんですけどね。ただそれでも、昨今のアトレティコはレモンターダも珍しくなくなっていたため、私も後半開始と同時にシメオネ監督がミラクル3人一斉交代をするのをじっと待つことに。
でもやっぱり、あの異常な15連勝中とは違い、当たりは半分てとこでしたね。この日はレイニウド、ジュリアーノ、ギャラガーに代え、サムエル・リノ、デ・パウル、アスピリクエタが入ったんですが、後半13分にはフリアン・アルバレスがゴール前に入れたパスをコレアがtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でシュートしようして、自分の足に当ててしまう始末。ただ、その珍プレーにはジュニオールも反応が遅れ、こぼれたボールをリノが反対サイドから押し込んでくれたため、無事に1-1の同点に追いつけたんですが…。
その後がなかったんです。そう、直後にはグリーズマンもピッチに入ったアトレティコだったんですが、もしや26分、シメオネ監督が「Empezó a entrenar ayer, pensé en ponerlo al final/エンペソ・ア・エントレナル・アジェール、ペンセ・エン・ポネールロ・アル・フィナル(昨日から練習を始めて、最後に入れることを考えたが)、ジョレンテなら後方が強くなって、もっと連携プレーができると思った」せいで、最後の交代枠でセルロートを使わなかったのがマズかったんですかね。リーガでのフリアンはまだ今イチ冴えが見られず、土壇場のゴール自慢のコレアもすでに交代済み。終盤は負傷でノルウェイ人大型FWがいなかったレガネス戦同様、クロスを入れ続けたものの、グリーズマンのヘッドが外れてしまってはどうしようもありませんって。
結局、そのまま引き分けた彼らは仮初のリーガ首位に立つこともできず、夜には2週間後のマドリーダービーを勝ち点4差で迎えることになったのはともかく、翌日から水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのCLザルツブルク戦に向けての練習を開始。いえ、この大会では前節の勝利で5位に躍進し、トップ8での16強対決直接進出に近づいた上、相手は先週、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんに5-1とボコボコにされていたチームですからね。それにはオーストリアのリーグの冬休み明け最初の公式戦という理由もあったかと思いますが、この1週間でどこまで調子を上げてこられるものか。
といっても相手のホームでプレーしますし、アトレティコはバリオスが出場停止、ガランが負傷中というハンデもなきにしろあらず。おまけに月曜のマハダオンダ(マドリッド近郊)のセッションには、シメオネ監督とコレアが体調不良で姿を見せなったなんて情報もありましたが、さて。とりあえず、今はリーガのことは忘れて、2月中旬のミッドウィークフリー週を稼ぐためにも、ベストメンバーで勝ちにいってもらいたいものです。
そして土曜の午後9時からの時間帯でプレーしたレアル・マドリーの方はというと。いやあ、年明けからずっと、過密日程が続いていたせいか、電車で1時間、車でも2時間しかかからないバジャドリッドに飛行機で移動。フライト時間たった20分という楽をしたのも良かったんでしょうか。試合開始直後こそ、GKクルトワがダビド・トーレスのヘッドをparadon(パラドン/スーパーセーブ)なんてこともあったものの、30分にはこの日、2度目のキャプテンマークを巻いたバルベルデのパスを起点にエムバペ、ベリンガムが連携。最後はエムバペがフィニッシュして、マドリーの先制点を挙げることに。
前半はそれだけだったんですが、大丈夫。この日もビニシウスは出場停止2試合目でいなかったものの、どうやらエムバペがいよいよ本領を発揮し始めたようでねえ。後半11分にはロドリゴのアシストで2点目を挙げると、42分には振り返りVARモニターチェックがあり、昨夏はマドリーのアメリカツアーに参加していたカンテラーノ(RMカスティージャの選手)で現在、バジャドリーにレンタル移籍中。試合前にはAS(スポーツ紙)のインタビューも受けていたせいか、チームメートたちがすでに諦め気味だったのと対照的に、つい張り切りすぎちゃったんでしょうか。
そのマリオ・マルティンがエリア内でベリンガムへ乱暴なタックルをしていたのが発覚。当人が2枚目のイエローカードをもらって退場となる横で、エムバペはそのPKもしっかり決めて、マドリーで初のハットトリックを達成しているんですから、もう手がつけられませんって。となれば、水曜のCLブレスト戦にもビニシウスが累積警告でいなくても、アンチェロッティ監督が「Hemos cogido ritmo, una buena dinámica/エモス・コギードー・リトモ、ウナ・ブエナ・ディナミカ(ウチはリズム、いい流れをつかんだ)」と落ち着いていたのも当然だったかと。
そのまま0-3で快勝し、スペイン・スーパーカップ決勝でバルサに2-5と負けてから、計17得点の4連勝となったマドリーなんですが、やっぱり大きいですよね。適応期間が終わったエムバペが、「Me salen los movimientos de forma natural con los compañeros/メ・サレン・ロス・モビミエントス・デ・フォルマ・ナトゥラル・コン・ロス・コンパニェーロス(チームメートと自然な形で動けるようになった)」のは。その効果がここ8試合で8得点という数字に表れていますし、リーガでも彼はレバンドフスキの17得点まであと2つと迫り、これで堂々、ピチチ(得点王)レースにも参戦。
ただ、CLのトップ8入りは、たとえ、ブレストに勝ったとて、ええ、16位のマドリーの上には沢山チームがありますからね。全部が揃って負けてくれるとはとても思えないですし、バルサはすでに16強対決直接進出が確定、ジローナは敗退決定。もしアトレティコも無事に16強入りできれば、スペイン勢1チームぐらい、プレーオフで楽しませてくれるところがあってもいいような気がしなくもない?
ちなみにこのフランス遠征には、カマビンガがまだリハビリ中で参加できず、ハムストリングの痛みでバジャドリー戦に出なかったルーカス・バスケスは回復。まあ、右SBに関してはバルベルデに続き、アセンシオでも立派に務まることが証明できたため、別にいいんですけどね。ここ3試合途中出場だったアラバの先発復帰もそろそろあるかもしれませんよ。
一方、日曜試合の弟分ではラージョがジローナとのホームゲームだったんですが、バジェカスは昨季に続いて、ミチェル監督の帰還を歓迎。相手はミッドウィークにCLミラン戦があったこともあり、疲れていたようで、前半29分にはケガでブリンドがフランセスに交代、GKガッサニガも終盤ヨロヨロしていたものの、ラージョもシュートが決まらず、0-0のままで折り返すことに。相手GKがパウ・ロペスに代わった後半、ミチェル監督は前線も早い時間にダンジュマ、アスプリージャをストゥアーニ、ポルトゥにして、得点を狙ってきたんですが、まさかラージョが13分、バレンティンとアルバロ・ガルシアを投入した直後の一瞬の隙を突かれてしまうとは!
そう、まだアルバロが自分のポジションにつく前にスローインを行ったジローナが、イバン・マルティンのクロスをブライアン・ヒルがゴール左横からヘッドして、先制ゴールを挙げているんですから、ビックリしたの何のって。でもねえ、この日は最強のツキを持ったFWがラージョにはいたんですよ。それは30分にカメージョと交代で入ったエヌテカで、その5分後にはゴール前の混戦から、最後はアルバロのアシストで同点ゴールをゲット。その3分後にも再びアルバロがラストパスを供給し、勝ち越しゴールを決めてくれたんですから、有難いじゃないですか。
おかげで2-1の勝利を祝えたラージョだったんですが、なかなかこういう日はないもので、だってえ、エヌテカはこれで今季3得点目なんですよ。カメージョも同じ3本ですし、チーム内ピチチは4本のデ・フルートスとなれば、とうとう7位に上昇。ヨーロッパの大会出場圏まで、あと勝ち点1差を詰めるにはもうちょっと、FW陣がゴール力をアップする必要がある?それこそ次節のブタルケでの弟分ダービーでは、上位チームを零封するレガネスの鉄壁守備に挑むことになるため、なかなか難しいかと思いますが、ラージョもこの冬の移籍市場で前線の補強をするという声は聞こえてこないんですよね。
そしてエスタディオ・バジェカスのプレスルームでミチェル監督が、ロスタイムが最初の6分から8分に延びる原因となったGKバタジャの時間稼ぎを批判。それを「コーチングスタッフのせいではなく、上からの指令。A mí la directiva ya me lo hizo/ア・ミー・ラ・ディレクティバ・ジャー・メ・ロ・イソ(自分が監督していた時も経営陣から同じことがあった)」と告発し、誰もが呆気に取られていた間、サン・セバスティアンでヘタフェはレアル・ソシエダ相手に最善のスコアレスドローを貫いていたんですけどね。家に戻って結果を見た時には我が目を疑うことに。
だってえ、後半17分にボルハ・マジョラルが入ったことが起爆剤となり、26分、彼のシュートはGKレミロに弾かれたものの、そのボールをウチェが押し込んで先制点。その2分後、更に40分にもカルレス・ペレスがdoblete(ドブレテ/1試合2得点のこと)を達成し、今季一番の大差、0-3で勝っていたんですよ。もちろん、EL組のソシエダは先週も木曜にラツィオ戦で負けるなど、疲れていたのは否めませんけどね。おかげでヘタフェは順位も14位に上がり、降格圏とも勝ち点3となって、ちょっと余裕ができたんですが、だからって、フロントが気を緩めてはダメダメ。2月3日に市場がクローズする前、できれば土曜のセビージャ戦前に補強が到着してほしいものですが、こちらもギリギリまで動かないのかもしれませんね。
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レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(24)がサウジアラビア方面からの破格オファーを検討しているようだ。スペイン『マルカ』が報じている。 『マルカ』によればヴィニシウスはサウジ・プロ・リーグの副会長であるサード・アル・ラジーズ氏とオンラインで15分ほど会談を持ったようで、その際に年俸2億ユーロ(約321億円)、総額10億ユーロ(約1600億円)の5年契約を提示されたとのこと。 移籍先はアル・アハリが有力とされる中、サウジ・プロリーグとしてはヴィニシウスを2034年ワールドカップの大使にも据えたいとしている。この前例のない巨額オファーをヴィニシウスの側近たちは拒否できないオファーと考えているとのこと。 なお、2027年6月までマドリーとの契約があるヴィニシウスの契約解除金は10億ユーロ。そのヴィニシウスは11日のマンチェスター・シティ戦後、サウジ・プロリーグとの接触を否定し、「マドリーで歴史を作りたい」と白い巨人への忠誠を誓っていた。 2025.02.13 11:30 Thu4
ベリンガム後半AT弾の王者マドリーが敵地で劇的逆転勝利! シティはハーランド2発で2度先行も痛恨ミスで厳しい敗戦に【CL】
チャンピオンズリーグ(CL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグ、マンチェスター・シティvsレアル・マドリーが11日にシティ・オブ・マンチェスター・スタジアムで行われ、アウェイのマドリーが2-3で逆転勝利した。 4シーズン連続の優勝候補対決は、ラウンド16進出を懸けたまさかのタイミングでの実現となった。 新フォーマット変更のCLでも優勝候補の一角に挙がっていたシティだったが、リーグフェーズではまさかの大苦戦。敗退こそ免れたものの、22位フィニッシュでプレーオフに回る形となった。直近のFAカップでは3部相手に2-1勝利も、プレミアリーグではアーセナルに1-5の大敗を喫した不振続くチームはホーム開催の大一番初戦でそのリーグ戦から先発5人を変更。守護神エデルソンが復帰したほか、ルベン・ディアスとアケが復帰のディフェンスラインはセンターバック4枚で構成され、コバチッチがベンチスタートの中盤にストーンズが入った。 一方、前大会王者ながら12位フィニッシュでラウンド16ストレートインを逃したマドリー。直近のラ・リーガではホーム開催のマドリード・ダービーを1-1のドローで終え、首位キープとはなったものの、三つ巴の痺れるタイトルレースに身を置く。その消耗激しいダービーから中2日で臨んだアウェイゲームでは先発2人を変更。フラン・ガルシアに代えてメンディを起用し、負傷でメンバー外のルーカス・バスケスに代わってカマヴィンガをピボーテ配置。バルベルデを右サイドバックに回した。 立ち上がり数分は様子見の入りとなったが、10分を過ぎてアウェイのマドリーの高速カウンターとハイライン攻略を意識した攻めが出始める。 11分にはヴィニシウスのスルーパスで右サイドを抜け出したムバッペがボックス内に持ち込んで右足シュートを枠に飛ばすが、ここはGKエデルソンの好守に遭う。さらに、直後の12分にはロドリゴのカットインからの絶妙な浮き球パスを起点にボックス内のヴィニシウス、メンディが連続シュートを放つが、ここはDFアケの見事なシュートブロックに阻まれて先制点を奪い切れず。 守備的な布陣を採用しながらも冷や汗をかく展開が続いたが、これを凌いだホームチームはファーストチャンスをものの見事に先制点に結びつけた。 19分、ハーフウェイライン付近の左サイドでグヴァルディオルがハーランドを走らせる縦パスを供給。ボックス付近でタメを作った背番号9からボールを引き取ったグリーリッシュの浮き球パスをアンダーラップしたグヴァルディオルが胸で落とすと、これに反応したハーランドがゴール左からGKクルトワの肩口を抜く左足シュートをゴールネットに流し込んだ。 左での見事な崩しとエースの決定力によって先制に成功したシティ。以降は反撃の姿勢を示したマドリーの攻撃を冷静に受け止めながらゲームコントロールを意識する。だが、30分には足を痛めたグリーリッシュがプレー続行不可能となり、フォーデンのスクランブル投入を余儀なくされる。こでフォーデンが右、サヴィオが左にポジションを変えた。 前半終盤にかけて試合は一進一退の攻防となる。35分には途中出場のフォーデンの左足ミドルシュートに、デ・ブライネの左CKに頭で合わせたアカンジのヘディングシュートでシティが2点目に迫るが、ここはGKクルトワの好守とクロスバーに阻まれる。 一方、マドリーは25分のヴィニシウスのクロスバー直撃のシュート以降はやや攻撃が停滞していたが、40分を過ぎた辺りからバルベルデのミドルシュート、ボックス左で完全にフリーとなったムバッペのシュートチャンスなど決定機まで持ち込んだが、前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。 迎えた後半、1点リードのシティはグリーリッシュに続いて前半終盤に鼠径部を気にしていたアカンジがプレー続行不可能となり、リコ・ルイスを右サイドバックに投入した。 立ち上がりはハーランドを起点にシティがゴールに迫るが、マドリーもヴィニシウス、ロドリゴの両ウイングを起点にチャンスを創出。しかし、ベリンガムのヘディングシュートは枠の右、ムバッペのゴール至近距離からのダイレクトシュートはGKエデルソンの守備範囲となった。 それでも、ゴールを匂わせ始めたマドリーはここまで2度の決定機を逃していたエースストライカーが3度目のチャンスをモノにする。60分、ボックス手前の好位置で得たFKの場面でロドリゴがずらしたボールをバルベルデがすかさずシュート。これは壁下でブロックに阻まれるが、こぼれに反応したセバージョスが浮き球でゴール前のスペースに落とすと、抜け目なく飛び出したムバッペの右脛付近に当たった当たり損ねのダイレクトボレーが絶妙なループシュートの形でゴール右隅に決まった。 ハーランド、ムバッペと稀代のゴールスコアラーの競演によって1-1の振り出しに戻った試合。シティは失点前から準備していたコバチッチをアケに代えて投入し、ストーンズがセンターバックにポジションを下げた。 ここから試合はよりオープンな攻防が目立つと、マドリーの快足アタッカー陣が存在感を増していく。そして、ロングカウンターやオープンスペースでのドリブル突破を軸にチャンスを生み出し、バルベルデのボックス右からの対角シュートやゴール前に抜け出したベリンガムのシュートで逆転ゴールというシーンまで持って行くが、ここはシティの守護神エデルソンがスーパーセーブで阻止。 すると、シティが再びボールを保持して少しずつ押し返していくと、その流れから勝ち越しゴールが生まれる。77分、ボックス付近で内側にドリブルで切り込んだフォーデンがセバージョスに倒されてPKを獲得。これをキッカーのハーランドが冷静にGKクルトワの飛んだ逆の左隅へ蹴り込んだ。 このゴールを受けて両ベンチが慌ただしく動く。逃げ切りを図るホームチームは84分、デ・ブライネとサヴィオを下げてギュンドアン、マーモウシュを投入。これに対してマドリーはセバージョス、ロドリゴを下げてモドリッチ、ブラヒム・ディアスを続けて投入すると、この交代策が試合終盤の劇的な展開をもたらした。 86分、マドリーは相手陣内中央でのベリンガムのボール奪取から右サイドに展開。ボックス右に持ち込んだヴィニシウスのシュートはGKエデルソンにはじき出されたが、こぼれ球にいち早く反応したブラヒム・ディアスが右足シュートをゴール左隅に流し込み、古巣相手に痛烈な恩返しゴールを叩き込んだ。 その後、敵地で2度追いついての引き分けを良しとするマドリーは、後半アディショナルタイムにムバッペを下げてフラン・ガルシアを投入。2-2を維持する戦い方を選択。これに対してシティは3点目を奪いに行くが、結果的に土壇場でゴールを挙げたのは守りに入ったアウェイチームだった。 92分、コバチッチのやや軽率なバックパスとリコ・ルイスのアラート差を欠くプレーによってヴィニシウスが背後へ抜け出すと、飛び出したGKエデルソンの寸前で放ったループシュートは枠を外れていたものの、足を止めずにボールに追いついたベリンガムが冷静に無人のゴールへ流し込み、劇的過ぎる逆転ゴールとした。 そして、試合はこのままタイムアップを迎え、ハーランドに2ゴールを決められるも、見事な粘りと勝負強さを発揮した王者マドリーが敵地で2-3の先勝。1週間後に19日にサンティアゴ・ベルナベウで行われる2ndレグへ大きなアドバンテージを手にした。 マンチェスター・シティ 2-3 レアル・マドリー 【マンチェスター・C】 アーリング・ハーランド(前19、後35[PK]) 【レアル・マドリー】 キリアン・ムバッペ(後15) ブラヒム・ディアス(後41) ジュード・ベリンガム(後47) 2025.02.12 07:11 Wed5