また連戦週間が戻って来る…/原ゆみこのマドリッド
2024.10.18 20:00 Fri
「応援なしが1試合で済んで良しとするべきなんだろうか」そんな風に私が納得しようとしていたのは木曜日、先日のマドリーダービーで起きたGKクルトワへの物投げ込み事件による協議委員会の処分が上訴委員会により軽減。メトロポリターノの該当セクション、フレンテ・アトレティコ(ウルトラグループ)が大半を占めるfondo sur(フォンド・スール/南側ゴール裏)1階席を閉鎖する期間が3試合から、1試合になったのを知った時のことでした。いやあ、同時に罰金も4万5000ユーロ(約750万円)から3000ユーロ(約50万円)に大まけというのはかなり、太っ腹ではあるんですけどね。
ちなみにこの事件に対しては平行して、火曜に行政組織であるアンチバイオレンス委員会からも処分が出ていて、こちらはメトロポリターノの完全封鎖2週間、罰金6万5000ユーロ(約1000万円)という更に重い裁定。ただ、2017年の1部再昇格時のピッチへのファン大量乱入により、コリセウム1試合封鎖を命じられた弟分のヘタフェが処分執行となったのが、今年年初のメトロポリターノを借りてのラージョ戦だったことからも、こちらは当面、心配しなくていいはずですが、もちろん、アトレティコはすぐさま、ヒル・マリン筆頭株主が声明を出して反論することに。
曰く、クラブはすでに身元が判明した4人をソシオ(協賛会員)から永久追放し、スタジアムへの入場も禁止。更に警察があと20人程を確認中で、この先、5試合当該区画のアボナードー(年間チケット保持者)にはアトレティコのアウェイゲームのチケットを売らないなどの処置を講じているにも関わらず、処分が重すぎるという主張ですが、いやあ。何にしてもフォンド・スールにいる応援団、全員がいなくなったら、メトロポリターノは昨季だったか、彼ら応援ストをしていた時のように試合中、場内が静かになってしまいますからねえ。
今季も引き続き、アウェイ弱者街道を突っ走っているアトレティコだけに、頼りのホームでも応援が受けられないとなると、非常に困ったことなりそうですが、実は罰金はUEFAからも来ているんですよ。こちらはリスボンでのCL2節ベンフィカ戦でアトレティコファンの中にナチの旗を掲げていた輩がいたからということで、3万ユーロ(約500万円)。おかげで計9万8000ユーロ(約1600万円)にもなると、いやまあ、一般人には想像もできない桁の金を動かすクラブにしてみれば、大した出費ではないんでしょうけどね。これをもし、身バレした違反者に付け替えることができれば、少しはウルトラたちも行動を控えたりしない?
まあ、そんなことはともかく、今週火曜にスペイン代表がプレーしたネーションズリーグ4節の様子もお伝えしておかないと。土曜にムルシアでデンマークに1-0で勝ち、準々決勝進出に王手をかけた彼らは日月とラス・ロサス(マドリッド近郊)の協会施設でトレーニングして、今度はコルドバへと移動。その間も最初の試合でファールを鬼のように受けていたジャマル(バルサ)が筋肉痛で離脱したり、週末はクラブの練習が休みだったリケルメ(アトレティコ)が追加招集されたりとメンバー変更があったんですが、このセルビア戦でもスタメンはユーロ決勝から7人が違う選手に。
これには後で昨季まで長らくヘタフェにいたマクシモビッチ(パナシナイコス)も、「Encajar tan pronto ha cambiado nuestro plan de partido y España ha ganado en confianza/エンカハール・タン・プロントー・ア・カンビアードー・ヌエストロ・プラン・デ・パルティード・イ・エスパーニャ・ア・アガナードー・エン・コンフィアンサ(あんなに早い時間に失点したせいで、ウチはプランを変えないといけなくなって、スペインは自信を得た)」と嘆いていたんですけどね。ただ、その自信はその後の前半中、相変わらず、シュートはバンバン撃っていたスペインなんですが、スコアに反映されることはなく、1-0の僅差でハーフタイムを迎えることに。
いやあ、その日は夕方に弟分のU21代表も2025年ユーロ予選最後のマルタ戦をプレーしていて、ながら見をしていたところ、前半だけで大型FWサム(アラベスへのレンタルから帰還後、アトレティコからポルトに移籍)がpoker(ポケル/4得点のこと)を達成する快挙。最後は6-0の大勝をしていたため、アトレティコがこの夏、逃がした魚は文字通り、大きかった感ともっとゴールが見たい欲求に駆られていた私だったんですけどね。大人の代表も後半にはまた割と早くチャンスが巡ってきて、7分にはポロのシュートがエリア内でビルマンチェビッチ(スパルタ・プラハ)の腕に当たり、PKをゲットしたんですが…。
キッカーに立ったモラタ(ミラン)が、うーん、アトレティコでも何回か止められていた姿を見ていたため、最初から懐疑的だった私の予想の遥か上を行く、天高く飛んでいくPKを撃ってくれるんですから、さすがです。これじゃ、サンティアゴ・ベルナベウやメトロポリターノと違って、彼に偏見のないコルドバのファンだって、pito(ピト/ブーイング)したくなるんじゃないか、それでまたユーロ前に患った鬱が復活するんじゃないかと邪推してしまった私でしたが、大丈夫。その直後から、モラタコールの大声援が始まったとなれば、これに応えないのは男がすたる?
ええ、後でモラタも「Hoy me han ayudado a seguir peleando y luchando/オイ・メ・アン・アジュダードー・ア・セギール・ペレアンドー・イ・ルチャンドー(今日はボクが戦い続けられるように助けてもらった)」と告白していたんですが、まあ、昨季後半、超スランプに入るキッカケとなったCL準々決勝ドルトムント戦2ndレグでの楽勝に見えたGKとの1対1を外したプレーは、ジグナル・イドゥナ・パルクでのことでしたからね。あの時は励ましてくれるビジターファンも少なく、そのまま腑抜けてしまった彼でしたが、この日は20分、ファビアン(PSG)からのスルーパスを受け、GKライコビッチ(マジョルカからアル・イティハドに移籍)を破っているんですから、もうビックリですよお。
更にスペインは29分、エリア前でパブロビッチ(ミラン)がオジャルサバル(レアル・ソシエダ)を乱暴なタックルで倒し、いえ、最初、主審はイエローカードを出したんですけどね。VAR(ビデオ審判)通信でモニターチェックに赴いたところ、レッドカードになり、セルビアが1人少なくなったのはともかく、そのFKをアレックス・バエナ(ビジャレアル)が見事にゴールにしてしまったのは呆然とするばかり。何せ、スペイン代表で直接FKが決まるのは7年ぶりだそうですからね。当人によると、「Son muchos entrenamientos practicando/ソン・ムーチョス・エントレナミエントス・プラクティカンドー(セッションで沢山練習した)」賜物だそうですが、これで3-0としてスペインは快勝。しっかりネーションズリーグ準々決勝進出を決めてくれましたっけ。
え、それにしたって、ユーロ優勝のチームから、GKウナイ・シモン(アスレティック)、ロドリ(マンチェスター・シティ)、カルバハル、ル・ノルマン(アトレティコ)、ダニ・オルモ、フェラン・トーレス(バルサ)、更にはニコ・ウィリアムスやジャマルまでいなくても、あっさり勝ってしまうスペインの強さは本物じゃないかって?そうですね、セルビアのストイコビッチ監督も「彼らは別次元にいることを今夜見た。スペインは同じ質の高さで2チーム組める感じがする」とシャッポを脱いでいたんですけどね。デ・ラ・フエンテ監督も「このシチュエーションを楽しんでいる。メディア的に知名度がなくても優れた選手を世間に教えてあげられるんだからね」と言っていたように、ウナイ・シモン代理のダビド・ラジャ、ロドリ代理のスビメンディ(レアル・ソシエダ)、バエナ、ビビアン(アスレティック)とユーロで控えだった選手たちの活躍は目を瞠らんばかりだったかと。
この調子が続けば、2008年ユーロから、2010年W杯、2012年ユーロの国際メジャー大会3連覇を遂げた黄金時代のリピートも夢じゃない気がしますが、それはまだまだ先の話。当面は11月の代表戦でネーションズリーグのグループ首位突破を確定させて、準々決勝組み合わせ抽選のシード権を取るのが優先に。ええ、新設フェーズの3月の試合は同じ相手とのホーム・アウェイ戦となるため、グループ2位の少しでも楽な相手と当たるにこしたことはありませって。
その一方で各国代表戦が終わりを告げ、週明けからはマドリッドのクラブから出向していた選手たちも五月雨のように帰還してきているんですが、とりあえず、今週末の予定も見ておくと。リーガ10節の先陣を切るのは土曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、バライドスで9位のセルタと対戦するマドリーで、ええ、この代表期間はエムバペ、メンディ(フランス)、ビニシウス、ミリトン(ブラジル)、ルニン(ウクライナ)らも負傷等でお留守番となりましたからね。それもこの2週間で皆、回復し、マドリーダービーでケガをしたGKクルトワも治ったとなれば、一体、何を恐れることがある?
加えて、ベリンガム(イングランド)やギュレル(トルコ)らも代表戦でゴールを挙げて気分が上がっているはずですし、モドリッチ(クロアチア)も2試合フル出場と未だに健在なところを披露。懸念は長旅をしてきたロドリコ、エンドリッグ(ブラジル)、バルベルデ(ウルグアイ)らですが、ミッドウィークにCLドルトムント戦を挟んだ後の来週末はいよいよ、勝ち点差3の首位バルサと直接対決できるクラシコ(伝統の一戦)となれば、今は躓いている場合じゃない?逆にセルタの方はエースのイアゴ・アスパスと昨季後半、ヘタフェにいたイリアス・モリバが前節のラス・パルマス戦で退場。この試合に出られないという弱みがありますし、先週のストックホルム電撃旅行の際、レイプ疑惑騒動に巻き込まれたエムバペだって、この試合に集中しない訳にはいきませんよね。
そしてマドリッド残り4チームは皆、日曜試合となり、ラージョは午後2時から、マジョルカとのアウェイゲーム。Paron(パロン/リーガの停止期間)直前の試合ではバジャドリーに1-2と勝利して、その流れを維持したいイニゴ・ペレス監督のチームですが、怖いのは相手のエース、ムリキが完全復帰してくること。その負傷中、代理を立派に努め、7位という高いポジションにマジョルカを導いたラリンも好調ですし、いえ、浅野拓磨選手は先週あった練習試合でハムストリングのケガを再発させてしまったようで、出られないみたいなんですけどね。ハメス・ロドリゲスもコロンビア代表でまた、活躍して戻って来たようですし、ここはラージョもマジョルカとの順位逆転を狙ってもいいかも。
続く午後4時15分(日本時間午後11時15分)からの時間帯ではいよいよ、メトロポリターノに応援団のいないアトレティコがレガネスとの兄弟分ダービーに挑むんですが、代表戦中の朗報は開幕節にゴールを挙げたきりだったセルロート(ノルウェイ)が2得点して帰って来ること。フリアン・アルバレスもボリビア戦でゴールを挙げていますしね。デ・パウルとモリーナがアルゼンチン代表では良くても、アトレティコでは別人なのは今に始まったことではないため、仕方ないんですが、今回はフランス代表を引退したグリーズマンが休養十分なのが一番、頼りになるかと。
兄貴分の胸を借りるボルハ・ヒメネス監督のチームは先週、バジャドリーとビジャ・デ・レガネス杯をプレーし、そこではサエンス、シラ、ラバがゴールを挙げて、3-1で快勝。ただ悩みはそのゴール力を公式戦では発揮できていないことで、うーん、この代表戦期間は出向したのがシセ(ギネア)だけと、チームを離れた選手は少ないんですけどね。何より、この夏の目玉補強として入団したハラー(ドルトムントからレンタル)がまだ無得点というのが辛いところですが、実はメトロポリターノは彼が昨季のCL準々決勝1stレグでゴールを挙げ、2ndレグの逆転突破を導いた因縁のあるスタジアム。まさかとは思いますが、アトレティコには重々、用心することをお勧めします。
そして午後6時半から、ヘアフェがラ・セラミカでのビジャレアル戦でマドリッド勢のトリを務めるんですが、ボルダラス監督のチームには先週、昨季レガネスを退団して以来、フリーだったニヨムが加入するなんてことも。彼はレガネスの前はヘタフェにいて、その前はレガネスでと、何故かお隣さんの間を何度も行き来している右SBで、そうこうするうちにもう36才になってしまったんですけどね。何かと人出の足りないヘタフェとしては猫の手も借りたいぐらいだった?折しも相手のビジャレアルは9節にサンティアゴ・ベルナバウで兄貴分に2-0と完敗。敵を弟分で取ってやれといったところでしょうが、そろそろボルハ・マジョラルもスタメン出場できそうですし、レガネス同様16位で降格圏スレスレの位置にいるヘタフェにはもう少し、安心な順位まで上昇してもらえたらと思います。
ちなみにこの事件に対しては平行して、火曜に行政組織であるアンチバイオレンス委員会からも処分が出ていて、こちらはメトロポリターノの完全封鎖2週間、罰金6万5000ユーロ(約1000万円)という更に重い裁定。ただ、2017年の1部再昇格時のピッチへのファン大量乱入により、コリセウム1試合封鎖を命じられた弟分のヘタフェが処分執行となったのが、今年年初のメトロポリターノを借りてのラージョ戦だったことからも、こちらは当面、心配しなくていいはずですが、もちろん、アトレティコはすぐさま、ヒル・マリン筆頭株主が声明を出して反論することに。
曰く、クラブはすでに身元が判明した4人をソシオ(協賛会員)から永久追放し、スタジアムへの入場も禁止。更に警察があと20人程を確認中で、この先、5試合当該区画のアボナードー(年間チケット保持者)にはアトレティコのアウェイゲームのチケットを売らないなどの処置を講じているにも関わらず、処分が重すぎるという主張ですが、いやあ。何にしてもフォンド・スールにいる応援団、全員がいなくなったら、メトロポリターノは昨季だったか、彼ら応援ストをしていた時のように試合中、場内が静かになってしまいますからねえ。
まあ、そんなことはともかく、今週火曜にスペイン代表がプレーしたネーションズリーグ4節の様子もお伝えしておかないと。土曜にムルシアでデンマークに1-0で勝ち、準々決勝進出に王手をかけた彼らは日月とラス・ロサス(マドリッド近郊)の協会施設でトレーニングして、今度はコルドバへと移動。その間も最初の試合でファールを鬼のように受けていたジャマル(バルサ)が筋肉痛で離脱したり、週末はクラブの練習が休みだったリケルメ(アトレティコ)が追加招集されたりとメンバー変更があったんですが、このセルビア戦でもスタメンはユーロ決勝から7人が違う選手に。
ベオグラードでの1節でスコアレスドローした相手ですし、ヌエボ・アルカンヘル(2部のコルドバのホーム)ではキックオフ時から、ドシャ降りの雨。ジャマルとニコ・ウィリアムス(アスレテティック)、左右の両輪がいないのもあって、これが2度目というA代表の来訪にスタジアムを満員にしたファンがゴールを見る前に風邪を引かないかと心配した私だったんですけどね。何とこの日は開始4分にはもう、スペインが先制していたんですよ。そう、ショートのCKから、代表戦週間入り直前のリーガ戦でヒザの靭帯を断裂したカルバハル(レアル・マドリー)の代役として今回、デ・ラ・フエンテ監督が抜擢したパブロ・ポロ(トッテナム)がゴール前に上げたクロスをラポール(アル・ナスル)がヘッドで決めてくれるとは、有難いじゃないですか。
これには後で昨季まで長らくヘタフェにいたマクシモビッチ(パナシナイコス)も、「Encajar tan pronto ha cambiado nuestro plan de partido y España ha ganado en confianza/エンカハール・タン・プロントー・ア・カンビアードー・ヌエストロ・プラン・デ・パルティード・イ・エスパーニャ・ア・アガナードー・エン・コンフィアンサ(あんなに早い時間に失点したせいで、ウチはプランを変えないといけなくなって、スペインは自信を得た)」と嘆いていたんですけどね。ただ、その自信はその後の前半中、相変わらず、シュートはバンバン撃っていたスペインなんですが、スコアに反映されることはなく、1-0の僅差でハーフタイムを迎えることに。
いやあ、その日は夕方に弟分のU21代表も2025年ユーロ予選最後のマルタ戦をプレーしていて、ながら見をしていたところ、前半だけで大型FWサム(アラベスへのレンタルから帰還後、アトレティコからポルトに移籍)がpoker(ポケル/4得点のこと)を達成する快挙。最後は6-0の大勝をしていたため、アトレティコがこの夏、逃がした魚は文字通り、大きかった感ともっとゴールが見たい欲求に駆られていた私だったんですけどね。大人の代表も後半にはまた割と早くチャンスが巡ってきて、7分にはポロのシュートがエリア内でビルマンチェビッチ(スパルタ・プラハ)の腕に当たり、PKをゲットしたんですが…。
キッカーに立ったモラタ(ミラン)が、うーん、アトレティコでも何回か止められていた姿を見ていたため、最初から懐疑的だった私の予想の遥か上を行く、天高く飛んでいくPKを撃ってくれるんですから、さすがです。これじゃ、サンティアゴ・ベルナベウやメトロポリターノと違って、彼に偏見のないコルドバのファンだって、pito(ピト/ブーイング)したくなるんじゃないか、それでまたユーロ前に患った鬱が復活するんじゃないかと邪推してしまった私でしたが、大丈夫。その直後から、モラタコールの大声援が始まったとなれば、これに応えないのは男がすたる?
ええ、後でモラタも「Hoy me han ayudado a seguir peleando y luchando/オイ・メ・アン・アジュダードー・ア・セギール・ペレアンドー・イ・ルチャンドー(今日はボクが戦い続けられるように助けてもらった)」と告白していたんですが、まあ、昨季後半、超スランプに入るキッカケとなったCL準々決勝ドルトムント戦2ndレグでの楽勝に見えたGKとの1対1を外したプレーは、ジグナル・イドゥナ・パルクでのことでしたからね。あの時は励ましてくれるビジターファンも少なく、そのまま腑抜けてしまった彼でしたが、この日は20分、ファビアン(PSG)からのスルーパスを受け、GKライコビッチ(マジョルカからアル・イティハドに移籍)を破っているんですから、もうビックリですよお。
更にスペインは29分、エリア前でパブロビッチ(ミラン)がオジャルサバル(レアル・ソシエダ)を乱暴なタックルで倒し、いえ、最初、主審はイエローカードを出したんですけどね。VAR(ビデオ審判)通信でモニターチェックに赴いたところ、レッドカードになり、セルビアが1人少なくなったのはともかく、そのFKをアレックス・バエナ(ビジャレアル)が見事にゴールにしてしまったのは呆然とするばかり。何せ、スペイン代表で直接FKが決まるのは7年ぶりだそうですからね。当人によると、「Son muchos entrenamientos practicando/ソン・ムーチョス・エントレナミエントス・プラクティカンドー(セッションで沢山練習した)」賜物だそうですが、これで3-0としてスペインは快勝。しっかりネーションズリーグ準々決勝進出を決めてくれましたっけ。
え、それにしたって、ユーロ優勝のチームから、GKウナイ・シモン(アスレティック)、ロドリ(マンチェスター・シティ)、カルバハル、ル・ノルマン(アトレティコ)、ダニ・オルモ、フェラン・トーレス(バルサ)、更にはニコ・ウィリアムスやジャマルまでいなくても、あっさり勝ってしまうスペインの強さは本物じゃないかって?そうですね、セルビアのストイコビッチ監督も「彼らは別次元にいることを今夜見た。スペインは同じ質の高さで2チーム組める感じがする」とシャッポを脱いでいたんですけどね。デ・ラ・フエンテ監督も「このシチュエーションを楽しんでいる。メディア的に知名度がなくても優れた選手を世間に教えてあげられるんだからね」と言っていたように、ウナイ・シモン代理のダビド・ラジャ、ロドリ代理のスビメンディ(レアル・ソシエダ)、バエナ、ビビアン(アスレティック)とユーロで控えだった選手たちの活躍は目を瞠らんばかりだったかと。
この調子が続けば、2008年ユーロから、2010年W杯、2012年ユーロの国際メジャー大会3連覇を遂げた黄金時代のリピートも夢じゃない気がしますが、それはまだまだ先の話。当面は11月の代表戦でネーションズリーグのグループ首位突破を確定させて、準々決勝組み合わせ抽選のシード権を取るのが優先に。ええ、新設フェーズの3月の試合は同じ相手とのホーム・アウェイ戦となるため、グループ2位の少しでも楽な相手と当たるにこしたことはありませって。
その一方で各国代表戦が終わりを告げ、週明けからはマドリッドのクラブから出向していた選手たちも五月雨のように帰還してきているんですが、とりあえず、今週末の予定も見ておくと。リーガ10節の先陣を切るのは土曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、バライドスで9位のセルタと対戦するマドリーで、ええ、この代表期間はエムバペ、メンディ(フランス)、ビニシウス、ミリトン(ブラジル)、ルニン(ウクライナ)らも負傷等でお留守番となりましたからね。それもこの2週間で皆、回復し、マドリーダービーでケガをしたGKクルトワも治ったとなれば、一体、何を恐れることがある?
加えて、ベリンガム(イングランド)やギュレル(トルコ)らも代表戦でゴールを挙げて気分が上がっているはずですし、モドリッチ(クロアチア)も2試合フル出場と未だに健在なところを披露。懸念は長旅をしてきたロドリコ、エンドリッグ(ブラジル)、バルベルデ(ウルグアイ)らですが、ミッドウィークにCLドルトムント戦を挟んだ後の来週末はいよいよ、勝ち点差3の首位バルサと直接対決できるクラシコ(伝統の一戦)となれば、今は躓いている場合じゃない?逆にセルタの方はエースのイアゴ・アスパスと昨季後半、ヘタフェにいたイリアス・モリバが前節のラス・パルマス戦で退場。この試合に出られないという弱みがありますし、先週のストックホルム電撃旅行の際、レイプ疑惑騒動に巻き込まれたエムバペだって、この試合に集中しない訳にはいきませんよね。
そしてマドリッド残り4チームは皆、日曜試合となり、ラージョは午後2時から、マジョルカとのアウェイゲーム。Paron(パロン/リーガの停止期間)直前の試合ではバジャドリーに1-2と勝利して、その流れを維持したいイニゴ・ペレス監督のチームですが、怖いのは相手のエース、ムリキが完全復帰してくること。その負傷中、代理を立派に努め、7位という高いポジションにマジョルカを導いたラリンも好調ですし、いえ、浅野拓磨選手は先週あった練習試合でハムストリングのケガを再発させてしまったようで、出られないみたいなんですけどね。ハメス・ロドリゲスもコロンビア代表でまた、活躍して戻って来たようですし、ここはラージョもマジョルカとの順位逆転を狙ってもいいかも。
続く午後4時15分(日本時間午後11時15分)からの時間帯ではいよいよ、メトロポリターノに応援団のいないアトレティコがレガネスとの兄弟分ダービーに挑むんですが、代表戦中の朗報は開幕節にゴールを挙げたきりだったセルロート(ノルウェイ)が2得点して帰って来ること。フリアン・アルバレスもボリビア戦でゴールを挙げていますしね。デ・パウルとモリーナがアルゼンチン代表では良くても、アトレティコでは別人なのは今に始まったことではないため、仕方ないんですが、今回はフランス代表を引退したグリーズマンが休養十分なのが一番、頼りになるかと。
兄貴分の胸を借りるボルハ・ヒメネス監督のチームは先週、バジャドリーとビジャ・デ・レガネス杯をプレーし、そこではサエンス、シラ、ラバがゴールを挙げて、3-1で快勝。ただ悩みはそのゴール力を公式戦では発揮できていないことで、うーん、この代表戦期間は出向したのがシセ(ギネア)だけと、チームを離れた選手は少ないんですけどね。何より、この夏の目玉補強として入団したハラー(ドルトムントからレンタル)がまだ無得点というのが辛いところですが、実はメトロポリターノは彼が昨季のCL準々決勝1stレグでゴールを挙げ、2ndレグの逆転突破を導いた因縁のあるスタジアム。まさかとは思いますが、アトレティコには重々、用心することをお勧めします。
そして午後6時半から、ヘアフェがラ・セラミカでのビジャレアル戦でマドリッド勢のトリを務めるんですが、ボルダラス監督のチームには先週、昨季レガネスを退団して以来、フリーだったニヨムが加入するなんてことも。彼はレガネスの前はヘタフェにいて、その前はレガネスでと、何故かお隣さんの間を何度も行き来している右SBで、そうこうするうちにもう36才になってしまったんですけどね。何かと人出の足りないヘタフェとしては猫の手も借りたいぐらいだった?折しも相手のビジャレアルは9節にサンティアゴ・ベルナバウで兄貴分に2-0と完敗。敵を弟分で取ってやれといったところでしょうが、そろそろボルハ・マジョラルもスタメン出場できそうですし、レガネス同様16位で降格圏スレスレの位置にいるヘタフェにはもう少し、安心な順位まで上昇してもらえたらと思います。
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ベンフィカがアルゼンチンの新たな逸材の確保に成功したようだ。スペイン『スポルト』が報じている。 名門ベレス・サルスフィエルドでプレーするアルゼンチン人FWジャンルカ・プレスティアーニ(17)は、アルゼンチン国内で将来を嘱望される小兵のアタッカーだ。 現時点で166cmと体格には恵まれていないものの、卓越したアジリティとフットサルで培った圧倒的なボールスキルを駆使したドリブルを最大の特長とする右利きのアタッカーは、10代前半から将来を嘱望される若手として認知されてきた。 そして、昨年5月に行われたコパ・リベルタドーレスのエストゥディアンテス戦で16歳でのファーストチームデビューを果たすと、左右のウイングを主戦場にベレスではここまで公式戦39試合に出場し、3ゴール1アシストを記録。また、U-17アルゼンチン代表としても6試合に出場していた。 戦術理解度やメンタル面のコントロール、当たり負けしないフィジカル作りと、同年代の多くの逸材と同様の改善点を残すが、密集地帯、オープンスペースに関わらず、キレだけでなく駆け引きでも優位に立てるドリブル、パンチ力のあるシュートはすぐにでも通用するはずだ。 その逸材に対してはバルセロナとレアル・マドリーなど錚々たるヨーロッパのビッグクラブが関心を示していたが、同じく早い段階から獲得への動きを見せていたベンフィカ行きがほぼ確実となっているようだ。 ベレスのファビアン・ベルランガ会長は、「ベンフィカからオファーがあり、もちろん我々はそれを分析している。我々はプレーヤーの売却をやめるつもりはない。なぜなら資金が必要だからだ」と、同選手のベンフィカ行きの可能性を認めた。 さらに、プレスティアーニが1月31日生まれということもあり、加入時期は今冬になるとの見通しを語っている。 「現時点で未成年であるため、彼はその日まで移籍できないが、(ベンフィカと)事前の合意がある。得た資金でチームのニーズを満たさなければならない」 なお、ベンフィカは800万ユーロ(約13億円)でプレスティアーニの85%の権利を買い取るオファーによって合意を取り付けた模様だ。 2023.11.18 06:00 Sat3
代表戦で衝突のアルダ・ギュレルとソボスライがSNSで場外戦…出場時間揶揄に対してマドリーMFが痛烈な返し
レアル・マドリーのトルコ代表MFアルダ・ギュレルとリバプールのハンガリー代表MFドミニク・ソボスライがSNS上で場外戦を繰り広げている。 両国は今回のインターナショナルマッチウィークに行われたUEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25・リーグA/B昇降格プレーオフで激突。 トルコホームの1stレグをトルコが3-1で先勝していたなか、ハンガリーホームで行われた23日の2ndレグもトルコが3-0で快勝。2戦合計6-1の完勝でリーグA昇格を決めていた。 同試合ではチーム2点目を挙げたギュレルが1年前のフレンドリーマッチでも衝突が伝えられ、今回の再戦でもバチバチとやり合っていたソボスライに激しく詰め寄られた際に「黙れ」のジェスチャーを行い、小競り合いとなっていた。 ここまでであれば、試合中によくある揉め事として流されるはずだったが、試合後も怒りが収まらないハンガリー代表のキャプテンはハンガリー『Nemzeti Sport』がインスタグラムに投稿した当該のやり取りを収めた写真に対して、「1088」とのコメントを残した。 この数字はカルロ・アンチェロッティ監督の下、ポジション争いで苦戦するギュレルのマドリーでの今シーズンのプレータイムを揶揄したものとされ、物議を醸していた。 これに対して血気盛んな20歳MFも黙っておらず、自身のインスタグラムのストーリーズで反撃。「この男は冗談だ。6ゴールで黙るには十分じゃないのか?」とのキャプションとともに同じ画像とトルコの3-0のスコアを写した画像を投稿。 さらに、画像をよく確認すると、ハンガリーのスコアの下に「ソボスライ 1インスタグラムコメント」と細かな加工も加えられており、痛烈に煽り返した。 ここに至る両選手の衝突の経緯はわからず、外野がとやかく言うべきではないが、ひとまず互いに冷静さを取り戻し、今後は場外戦ではなく改めてピッチの上で白黒つけたいところか。 2025.03.25 06:30 Tue4
一番信用ならないチームは…/原ゆみこのマドリッド
「やっと平常モードに戻ったわね」そんな風に私が懐かしさを覚えていたのは月曜日。レアル・マドリーがリスボンに到着する映像をお昼のニュースで見た時のことでした。ここ2週間、スペインサッカー界のミッドウィークはコパ・デル・レイ開催だったため、マドリッド勢で試合があったのはアトレティコだけでした。対照的に16強対決でアルバセテ(2部)に敗退したお隣さんは平日中、みっちりバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングに明け暮れていたんですが、それだとやっぱり、話題があまりなくて……。 ようやく今週になって、火曜日午後9時(日本時間翌午前5時)にベンフィカとのCLノックアウトステージプレーオフ1stレグがやって来たため、週2試合ペースに戻ったんですが、怖いのは来週水曜日にベルナベウで開催される2ndレグで万が一、敗退するようだと、マドリーの今季はもうリーガだけ、シーズン終了まで週1試合ペースが続くことになります。 1月28日のCLリーグフェーズ最終節でそのマドリーに4-2で勝利。しかも後半アディショナルタイムの全員攻撃でGKトゥルビンが決めたヘッドのおかげで、プレーオフ出場圏の末席に滑り込めたベンフィカのモウリーニョ監督は、「Me gustaría mucho eliminar al Madrid, y que Arbeloa gane la Liga/メ・グスタリア・ムーチョ・エリミナール・アル・マドリッド、イ・ケ・アルベロア・ガネ・ラ・リーガ(私はマドリーを敗退させたい。そしてアルベロアはリーガ優勝するように)」と言っていたんですけどね。 でもCL早期敗敗退となると、アルベロア監督の来季続投が怪しくなってきて……。当人は試合前日記者会見で否定していたんですけどね。あと1年ベンフィカと契約がありながら、違約金を払わず退団できる条項が付いているため、モウリーニョ監督がマドリーに戻って来る可能性もあるなんて話も出て来たりするんですが、それは勘弁。グアルディオラ監督時代のバルサとのあんな刺々しい雰囲気はもう味わいたくないですって。 ちなみにマドリーのこの試合の欠場者はリハビリ中のミリトン、ベリンガム、そして前回のダ・ルス訪問で退場処分を受けたロドリゴとアセンシオ。それでも土曜日のリーガでリュディガー、トレントが先発復帰、カルバハルも途中出場したため、バルベルデが右SBから中盤に戻る今回はきっと、あんなザル守備にはならないと思いますが……。 CLはちょっと脇に置いておくことにして、先に週末にあったリーガ24節のマドリッド勢がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先陣を切ったのは前節、ようやく8試合ぶりに白星を挙げた弟分のヘタフェで、コリセウムに上位のビジャレアルを迎えたんですが、やっぱり勝利は選手たちの自信になるんですかね。この日は前半終盤にベイガにエリア内で倒されてサトリアーノがPKを獲得すると、アランバリが決めて先制。53分にも冬の市場で一緒に来たFWの同僚、もう2得点しているルイス・バスケス(アンデルレヒトから移籍))に遅れをとっていたサトリアーノ(同オリンピック・リヨン)が、ファン・イグレシアスのクロスをヘッドで決め、ヘタフェを2点リードに導くと、反撃を75分のミカウターゼの一発だけに抑えて、2-1で勝っているんですから、嬉しいじゃないですか。 これには直近のセルタ戦でスコアレスドローだった時は、pito(ピト/ブーイング)まで聞こえるようになっていたコリセウムのファンも大満足したはずですが、ヘタフェに来るレベルですし、新しいFWたちは決してゴール量産タイプではないんですけどね。ボルダラス監督によると、「Son chicos que venían de tener pocos minutos en sus equipos y poco protagonismo/ソン・チコス・ケ・ベニアン・デ・テネール・ポコス・ミヌートス・エン・スス・エキポス・イ・ポコ・プロタゴニスモ(前のチームではプレー時間も、主役を張る機会もあまりなかった選手たち)だが、やる気は満々だ」そうで、それってゴール不足で苦しんいたヘタフェは補強に成功したと言っていい? おかげで順位も11位という安全圏を維持した彼らだったんですけど、まだ降格圏との差は勝ち点5ですからね。ホーム連戦となる日曜日のセビージャ戦でもこの調子を続けて、早いところ、残留目安の勝ち点40以上に到達してもらいたいところ。 そして土曜日の夜にはベルナベウに行ったんですが、ようやく暴風雨季が去ったのか、いつ以来でしょうかね、傘を持たずに外出できたのは。それだけでも気が楽だったんですが、この日のマドリーは相手にも恵まれました。ミッドウィークフリーだった彼らと違い、レアル・ソシエダは水曜日にコパ準決勝1stレグをアスレティックとプレーしていて、サン・マメスでの激戦を0ー1で制したものの、やはり疲労が溜まっている選手がいたんですね。マテラッツオ監督はその試合から、5人のスタメンをローテーション。 マドリーの方はエムバペが意表を突いて、ベンチスタートとなったんですが、ゴンサロは彼がピッチにいないとゴールを入れますね。開始5分にはもう、先発復帰したトレントのラストパスをカンテラーノ(RMカスティージャ出身の選手)が流し込んで、先制しているんですから、偉いじゃないですか。でもねえ、そのリードは長続きせず、20分にはハイセンがソレルのパスを追ったエレーラをエリア内で倒し、ペナルティを取られてしまったから、さあ大変。 おかげでオジャルサバルのPKで同点になった後、この日は静かだったスタンドからハイセンにブーイングが飛んでいたんですが、大丈夫。というのもその4分後にはもう、ソシエダがペナルティ返しをしてきたから。アランブルがヴィニシウスをエリア内左奥で倒して、その当人がPKを決めると、25分には再びマドリーがリード。すると31分にもカマヴィンガ、カレラスと繋いだボールを右SBから解放されたバルベルデが撃ち込んで、アディショナルタイムのゴンサロのゴール前からのシュートは外れてしまったものの、3ー1でハーフタイムに入ったとなれば、もう大船に乗った気でいていい? そして後半も再び、アランブルがヴィニシウスをエリア内で倒し、48分にはキッカーもリピートで4点目が入ったため、アルベロア監督は膝に問題のあるエムバペを「para que en Lisboa empiece desde el principio/パラ・ケ・エン・リスボア・エンピエセ・デスデ・エル・プリンシピオ(リスボンで先発できるように)」温存。さらに60分にはトレントをカルバハルに、リュディガーをアラバにと負傷から戻って来た選手の足慣らしをさせたり、バルベルデ、カマヴィンガ、チュアメニと中盤の鍵になる選手たちにもお休みを与えることができましたからね。 おまけにこの4ー1勝利のおかげで、リーガ8連勝としたマドリーは、月曜日にバルサがジローナに2ー1のビックリ敗戦をしたため、とうとう勝ち点差2とつけて首位に立つことに。まさに「Hemos hecho una gran semana de entrenamientos y se ha reflejado en el campo/エモス・エッチョー・ウナ・グラン・セマーナ・デ・エントレナミエントー・イ・セ・ア・レフレハードー・エン・エル・カンポ(ウチは素晴らしい練習の1週間を過ごし、それがピッチに反映された)」感じでしたが、さて。今はこれがベンフィカにリベンジするのにも有効なことを祈るばかりでしょうか。 そして日曜日はラージョとアトレティコの兄弟分ダービー。快晴の中、明るい時間にブタルケに行けたのはラッキーだったんですけどね。エスタディオ・バジェカスでなく、2部の弟分レガネスのホームでの開催になったのは、1節前のオビエド戦が芝を貼り替えたばかりのピッチが悪天候のせいで使いものにならず、当日延期となった後、ラ・リーガがギリギリまで待ってくれず。アトレティコ戦もバジェカスでは開催不可とされ、ブタルケを借りることになったからなんですが、これもひどい話で、アボナードー(年間指定席保有者)は土曜日限定で、スタジアムよりメトロ1号線でもっと南に行ったところにある練習場まで、チケットを引き取りに行かないといけなくてねえ。 元々、ダービーはハイリスクな試合とされ、チケットの当日販売もなく、ブカネーロス(ラージョのウルトラ集団)を始めとする大勢のファンはお昼にバジェカス地区でデモをして、試合に行かないことを選択。よってブタルケのスタンドは半分ぐらい空だったんですが、前日はやっぱり芝がボロボロの練習場でセッションができず、ヘタフェの練習場でやったという不遇なイニゴ・ペレス監督のチームはこの逆境を見事に克服したんですよ。 木曜日のメトロポリターノでは、コパ準決勝1stレグでバルサを4ー0とコテンパンにのしたアトレティコが別人だったから、もうどうしていいものか。そう、元凶はこのところ、働くのは平日だけに決めたらしいシメオネ監督がスタメンを9人もローテーションしてきたことだったんですが、でも選手たちも選手たちですよね。いくらアトレティコファンの姿がスタンドにほぼ皆無だったとしても、バルサを前にした日の喰らいついていくプレーがまったく見られず。 それどころか、前半39分にはあれだけジャマルを抑えていたルッジェーリがラティウにかわされ、エリア中央へのラストパスを許すと、フラン・ペレスがラージョの先制点をゲット。さらに45分にもレングレのパスミスでボールを奪われると、ラティウが3人もいたアトレティコ選手の間にボールを通し、イシのシュートはGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)してくれたものの、こぼれ球に誰も詰めず、バレンティンに押し込まれているって、一体、どこまで呆けている? 2ー0で後半が始まると、もう56分には3人一斉交代となり、ええ、ピッチにはフリアン・アルバレスが入り、その7分後にはルックマンとジョレンテも出て、早くも交代枠を使い果たしていたんですけどね。3人もFWがいながら、GKバタジャの手を煩わすのがニコ・ゴンサレスぐらいではねえ。おまけに30分にはショートのCKから、ラージョの3人一斉交代で入ったアルバロ・ガルシアにクロスを上げられて、メンディのヘッドで3点目を入れられているって、もうこの世のものとは思えませんって。 3ー0で勝ったラージョはおかげでマジョルカを越えて17位に上がり、3週間ぶりに降格圏から脱出。スタジアム&練習場難民となりながらも、「Los problemas nos unen mucho más, nos motivan/ロス・プロブレマス・ノス・ウネン・ムーチョ・マス、ノス・モティバン(問題があるとより団結が強まるし、モチベーションにもなる)」(イシ)と選手たちが根性を見せて、リーガ3連敗から立ち直れたのは喜ばしいですよ。でも情けないのは兄貴分の方で、とうとうオブラクからは、「Parece que LaLiga se ha tirado/パレセ・ケ・ラ・リーガ・セ・ア・ティラードー(リーガを投げ出したように見える)」というコメントが出てくることに。 いえ、シメオネ監督は「オブラクの言葉には同意しない。El equipo no elige partidos, el equipo jugó mal・エル・エキポ・ノー・エリヘ・パルティードス、エル・エキポ・フゴ・マル(チームは試合を選んではいない。悪いプレーをしただけ)」と反論していたんですけどね。訊きたいのは、コパでは準々決勝ベティス戦、バルサ戦と2試合で9得点もしながら、リーガはレバンテ、ベティス、ラージョ戦すべて無得点で1分け2敗。どうしてそこまでプレーに落差があるのかなんですが、やっぱりそれってやる気の問題では? ここまで態度があからさまだと、水曜日午後9時からのクラブ・ブルージュとのCL16強対決進出プレーオフ1stレグでは、本気の方のアトレティコを見せてくれるはずですけどね。ただ、この相手には2022-23シーズンのCLグループリーグのアウェイで負け、ホームでも引き分けて、最後は4位敗退した黒歴史がありますし、リーグフェーズ2節ではバルサと3-3で引き分けている点は要注意。 それにしたって、もしここでCLが終わり、その間、16強対決直接出場のバルサは週1試合になるため、コパ準決勝2ndレグでまさかの大逆転敗退が絶対ないとも言えず。「Cuando nosotros jugamos al 99 nunca nos dio/クアンドー・ノソトロス・フガモス・アル・ノベンタイヌエベ・ヌンカ・ノス・ディオ(ボクらが99%でプレーして結果が出たためしがない)」(ヒメネス)試合をその頃までリーガで続けて、来季CL出場圏からも落ちていたら、もう目も当てられないってこと、シメオネ監督も選手も考えないんでしょうかね。 2026.02.19 10:43 Thu5
