内弁慶ローマが痛恨ドローで首位通過絶望的に…常本佳吾フル出場で奮闘のセルヴェットは3位でカンファレンスリーグ行き【EL】
2023.12.01 07:13 Fri
ヨーロッパリーグ(EL)グループG第5節、セルヴェットvsローマが30日にスタッド・ドゥ・ジュネーブで行われ、1-1のドローに終わった。なお、セルヴェットのDF常本佳吾はフル出場した。
前節、スラビア・プラハにアウェイで完敗し、勝ち点9で並びながらも得失点差で2位に転落したローマ。残り2節では逆転での首位通過を目指して勝利且つ大量得点を狙う。3位のセルヴェット(勝ち点4)のホームに乗り込んだ一戦では3-1で勝利したウディネーゼ戦から先発5人を変更。ルカクとディバラの2トップは継続もGKにスヴィラール、両ウイングバックにチェリク、エル・シャーラウィを配した。
一方、レネ・ヴァイラー監督率いるセルヴェットでは常本が右サイドバックでスタメンに入った。
立ち上がりはホームサポーターの熱狂的な後押しを受け、セルヴェットが押し込む形に。そして、開始7分にはペナルティアーク付近の常本が左足のミドルシュートで最初の決定機を作り出した。
今季は内弁慶が課題とされるなか、この試合でも全体的に重い入りとなったローマは以降もサイドに加え、アンカーのパレデスの脇のスペースを使われて守勢を強いられる。ただ、セルヴェットの決定力に救われて大きな問題とはならず。
このゴール直後にもボックス左に持ち込んだエル・シャーラウィの折り返しからルカクに連続ゴールのチャンスが訪れるなど、先制後は完全に主導権を掴んだローマ。2トップの高いキープ力を活かして両ウイングバックもより高い位置で攻撃に絡み、内と外を織り交ぜた多彩な仕掛けでホームチームを揺さぶっていく。だが、最後のところではやや呼吸が合わず、2点目を奪い切れない。
すると、前半終盤にかけてはセルヴェットが立ち上がりのように押し込む形を作り出したが、クテサらがチャンスで決め切れず。アウェイチームの1点リードで試合は折り返した。
迎えた後半はビハインドを追うセルヴェットが勢いを持って入ると、この時間帯に同点ゴールが生まれる。50分、右サイド深くでステファノビッチが浮き球で入れたクロスに対してDFクリスタンテが被ると、その背後で冷静に足元へ収めたベディアがGKスヴィラールの股間を抜くシュートを流し込んだ。
ミス絡みで追いつかれたローマは56分にアワールを下げてペッレグリーニを投入。カピターノをピッチに送り込んで崩しの部分にテコ入れを図ると、64分にはエル・シャーラウィのスルーパスでボックス左に抜け出したディバラに決定機も、ここは珍しくシュートを枠外に外してしまう。
その後はスピナッツォーラやベロッティ、レナト・サンチェスとフレッシュな選手を投入し、ゴールをこじ開けにかかるローマ。しかし、焦りからかアタッキングサードでの細かいミスが散見され、ギアを上げたい終盤で攻め切れない。
結局、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、同時刻に行われた試合で勝利したスラビア・プラハに引き離されたローマは逆転での首位通過がほぼ絶望的に。一方、常本の奮闘も光ったセルヴェットは最終節を前に3位を確定させ、カンファレンスリーグのプレーオフ進出を決めた。
前節、スラビア・プラハにアウェイで完敗し、勝ち点9で並びながらも得失点差で2位に転落したローマ。残り2節では逆転での首位通過を目指して勝利且つ大量得点を狙う。3位のセルヴェット(勝ち点4)のホームに乗り込んだ一戦では3-1で勝利したウディネーゼ戦から先発5人を変更。ルカクとディバラの2トップは継続もGKにスヴィラール、両ウイングバックにチェリク、エル・シャーラウィを配した。
一方、レネ・ヴァイラー監督率いるセルヴェットでは常本が右サイドバックでスタメンに入った。
今季は内弁慶が課題とされるなか、この試合でも全体的に重い入りとなったローマは以降もサイドに加え、アンカーのパレデスの脇のスペースを使われて守勢を強いられる。ただ、セルヴェットの決定力に救われて大きな問題とはならず。
15分を過ぎてようやく相手陣内でのプレータイムを増やすと、センターバックの意外性のある仕掛けが先制点を演出する。21分、3バックの右に入ったジョレンテがバイタルエリアでドリブル突破を仕掛けて局面を打開。ボックス中央で浮いたルカクの足元に繋ぐと、ELで無類の決定力を発揮するベルギー代表が正確な左足シュートをゴール左隅へ突き刺した。
このゴール直後にもボックス左に持ち込んだエル・シャーラウィの折り返しからルカクに連続ゴールのチャンスが訪れるなど、先制後は完全に主導権を掴んだローマ。2トップの高いキープ力を活かして両ウイングバックもより高い位置で攻撃に絡み、内と外を織り交ぜた多彩な仕掛けでホームチームを揺さぶっていく。だが、最後のところではやや呼吸が合わず、2点目を奪い切れない。
すると、前半終盤にかけてはセルヴェットが立ち上がりのように押し込む形を作り出したが、クテサらがチャンスで決め切れず。アウェイチームの1点リードで試合は折り返した。
迎えた後半はビハインドを追うセルヴェットが勢いを持って入ると、この時間帯に同点ゴールが生まれる。50分、右サイド深くでステファノビッチが浮き球で入れたクロスに対してDFクリスタンテが被ると、その背後で冷静に足元へ収めたベディアがGKスヴィラールの股間を抜くシュートを流し込んだ。
ミス絡みで追いつかれたローマは56分にアワールを下げてペッレグリーニを投入。カピターノをピッチに送り込んで崩しの部分にテコ入れを図ると、64分にはエル・シャーラウィのスルーパスでボックス左に抜け出したディバラに決定機も、ここは珍しくシュートを枠外に外してしまう。
その後はスピナッツォーラやベロッティ、レナト・サンチェスとフレッシュな選手を投入し、ゴールをこじ開けにかかるローマ。しかし、焦りからかアタッキングサードでの細かいミスが散見され、ギアを上げたい終盤で攻め切れない。
結局、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、同時刻に行われた試合で勝利したスラビア・プラハに引き離されたローマは逆転での首位通過がほぼ絶望的に。一方、常本の奮闘も光ったセルヴェットは最終節を前に3位を確定させ、カンファレンスリーグのプレーオフ進出を決めた。
ローマの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
ラニエリ監督がペッレグリーニ先発起用の裏側を明かす「ダービーで主将を務めたいと…」
ローマのクラウディオ・ラニエリ監督が5日に行われたセリエA第19節、2-0で勝利したラツィオとのダービー後にコメントした。 新年初戦のダービーに向けてラニエリ監督は、今季ここまで不振だったMFロレンツォ・ペッレグリーニを先発に抜擢。するとそのペッレグリーニが先制ゴールを挙げる活躍を見せ、ローマは2-0で勝利した。 もがき苦しんでいた主将の今季リーグ初ゴールでダービーを制した中、ラニエリ監督はペッレグリーニの先発起用について裏側を明かした。 「昨日、彼が私に話をしに来た。そしてダービーでローマの主将を務めたいという強い願望を持っていることに気付いた。私は彼がそんな気持ちを表現してくれるのを待っていた。我々コーチングスタッフは選手たちのモチベーションを引き出し、彼らにより多くのことを要求したいからだ。ミラン戦では後半から起用したが、良いパフォーマンスではなかったと伝えた。だが、今日は彼が良いプレーをすると確信していたから先発で使ったんだ」 「ゴールは彼の血に流れている。ゴールを決めることにかけて、イタリアにおいて最高のMFの一人だ。彼は私にプレータイムを要求したわけではなく、彼の熱い気持ちが私にとって必要だったんだ」 ラニエリ監督の就任によってチーム状態が上向いている様子のローマ。ラニエリ監督も手応えを掴んでいるようだ。 「我々がチームになったということに同意する。全員が何をすべきか、どう助け合うべきかをわかっている。自分たちのスタイルが作られつつある。これはとても大事なことだ。そして今は継続することが大事だ。次のボローニャ戦でも素晴らしいパフォーマンスを見せなければならない。重要なのは結果ではなく、今夜と同じようにハードワークして戦うことだ」 2025.01.06 10:15 Mon2
ベティスがローマで序列低下のフランス人MF獲得へ…交渉が進行中
レアル・ベティスが、ローマのフランス人MFエンゾ・ル・フェ(24)獲得への動きを本格化させている。 昨年夏の移籍市場でスタッド・レンヌからローマへ加入したル・フェ。シーズン序盤はダニエレ・デ・ロッシ監督の下で重用されたが、ケガによる離脱と相次ぐ指揮官の交代で序列が低下。クラウディオ・ラニエリ監督の下では構想外に近い立場だ。 スペイン『レレボ』によれば、その24歳MFに関してレンヌ時代から強い関心を示していたベティスが今冬の獲得を目指して交渉を行っているという。選手本人はアンダルシア行きに前向きな姿勢を示し、クラブ間では買い取りオプション付きのレンタル移籍という条件で交渉を進めているようだ。 ベティスではユベントスで構想外の元ブラジル代表MFアルトゥール・メロ(28)への関心も報じられているが、あくまで本命はフランス人MFだという。 ロリアンの下部組織出身のル・フェは、2019年5月にファーストチームデビュー。卓越した足元の技術と創造性に優れるMFは、セントラルMFと攻撃的MFを主戦場に2019–20シーズンのリーグ・ドゥ(フランス2部)優勝に貢献。 その後、リーグ・アンの舞台でも安定したパフォーマンスを披露。昨シーズンは35試合5アシストの数字を記録。以前にはドルトムントを筆頭に国内外の複数クラブの関心を集めていた。 インサイドハーフを主戦場にボールをピックアップしながら、ドリブルや正確なパスで攻撃のリズムを司り、ラストパスやミドルシュートでゴールにも絡める万能型MFは、マヌエル・ペジェグリーニ監督の志向するスタイルにも合致しそうだ。 2025.01.02 16:45 Thu3
インテルとローマで伊代表MFのトレード話浮上…現時点では非常に困難な取引に
インテルとローマの間でイタリア代表2選手に関するトレード話が浮上しているようだ。イタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』など複数メディアが報じている。 ローマではクラウディオ・ラニエリ体制で序列低下のMFロレンツォ・ペッレグリーニ(28)の去就が話題に。2026年まで契約を残すが、延長交渉が停滞しているなか、クラブは適切なオファーが届けば、検討する意思を明確にしている。 ここ最近ではナポリ行きが取り沙汰されてる一方、過去にFWエディン・ジェコ、MFヘンリク・ムヒタリアンと当たり補強となった2選手に続きインテルが夏に獲得へ乗り出す可能性が報じられている。 一方、ローマは中盤補強の候補としてMFダビデ・フラッテージ(25)をリストアップ。下部組織出身者に関してクラブはサッスオーロから完全移籍での買い取りを目指したが、最終的に同選手はインテルへ移籍していた。 しかし、インテルの1年半は出場機会こそ得られているものの、その出場のほとんどが途中出場かターンオーバー要員で、フラッテージは現状に不満を抱いている。 そんななか、両クラブと両選手はトレードの可能性を模索している模様だ。 ただ、両選手のサラリー額の差に加え、契約年数もペッレグリーニが残り1年半、フラッテージが3年半と差があり、交渉は一筋縄ではいかぬ状況。ローマがペッレグリーニの譲渡に加え、移籍金を支払う形が想定されるなか、代理人サイドの強力も得ながら着地点を見いだす努力をしていくことになる。 2025.01.02 17:47 Thu4
フンメルスが新天地ローマでの激動の数カ月振り返る…「特別な勝利で価値は倍増」自身初のデルビーでの勝利誓う
元ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが新天地ローマでの激動の数カ月を振り返った。イタリア『Il Messaggero』が伝えている。 昨シーズン限りでドルトムントを退団し、世界各国の様々なクラブからオファーが舞い込んだなか、昨年9月にローマへ加入したフンメルス。その新天地ではコンディション調整のさなかに自身を呼び寄せたダニエレ・デ・ロッシ監督が解任となると、後任のイバン・ユリッチ監督の下で新天地デビュー。だが、クロアチア人指揮官からの評価は芳しくなく、構想外とともに今冬の放出の可能性が取り沙汰された。 それでも、現在はクラウディオ・ラニエリ新監督の下、MFレアンドロ・パレデス、FWパウロ・ディバラとともにリーダーグループの一人に位置付けられ、不振のチームとともに後半戦の巻き返しを目指す状況にある。 年明け初戦の宿敵ラツィオとのデルビー・デッラ・カピターレを前に、地元紙のロングインタビューに答えた36歳DFは、イタリアの首都での激動の4カ月を振り返った。 短期間で指導を受けた2人の元指揮官については、デ・ロッシの解任に大きな衝撃を受けたことを正直に認めた。 「デ・ロッシ? 彼のおかげでここに来ることを選んだ。彼は素晴らしい印象を与えてくれた。彼の解任はフットボールの観点からだけでなく、個人的なレベルでもショックだった。自分がここに来てから1試合もプレーしないうちに、彼はいなくなってしまった。ミュンヘンに住んでいる息子がいて、ダニエレとの関係を円滑にするための解決策について話し合っていたのに、解任ですべての計画が台無しになってしまった」 一方、自身を冷遇したユリッチ監督に関しては慎重に言葉を選びながらも、起用されなかった理由について明確な説明がなかったと批判的だ。 「ユリッチ?彼にはフットボールについて、プレーの仕方について、彼の考えがあり、彼の意見があった。明らかに私は彼の試合で機能するほどコンディションが良くなかったが、彼と問題があったことはなかったよ」 「彼はただプレーするチャンスを与えなかった。ただ、良い人物だと思うし、異常な状況でもあった。18年間のキャリアで、私は常に大きな試合でも自分の価値を示してきた」 「なぜ彼が自分をまったくプレーさせなかったのかわからない。いつかまた彼に会ったら聞いてみるよ。繰り返しになるけど、彼はいつも私に優しくて親切だった。問題は、彼がトレーニングしているときに私がそこにいなかったこと。これについてはこれ以上は言えないよ」 その2人の後任として就任した新指揮官からは全幅の信頼を受け、コンディションの向上とともにその信頼に応えるプレーとリーダーシップを発揮している。その百戦錬磨の指揮官についてフンメルスは、就任初日から良い関係性を築ける確信を得たという。 「ラニエリの到着? 初日にやって来て、私を脇に連れて行き、話し始めた。彼は僕のことをよく知っていて、過去10年間ずっと僕をフォローしていて、僕のプレーが好きで、前回のチャンピオンズリーグの準決勝と決勝の両方を見たと言っていたよ。彼は私が自分と一緒に重要な役割を果たすことに何の疑いもなかった。彼はすぐに私にプレーさせてあげる、そして私を信頼していると言ってくれたんだ」 「このレベルのスポーツをプレーしているとき、悪い時期が来る可能性があることを認識しているし、僕は状況を受け入れようとした。ラニエリと一緒にいれば、初日からより良い時期が来ると確信していた。プレーヤーは強く、チームにはクオリティがあるからね」 「彼には自然な権威があり、プレーヤーを理解してくれる。理解され、耳を傾けてもらうために声を上げる必要はないんだ。本当に親切で、どのチームにとっても、特にローマでは素晴らしい監督だよ。今シーズンの後に何をするかはまだ決めていないし、夏に決めるよ。でも、もし残るなら、再びラニエリに監督してもらえるならとてもうれしいよ」 指揮官の話題を中心にここまでを振り返ったフンメルスは、「今はすべての試合に集中する必要がある。僕らは素晴らしいチームであり、層が厚く、控えにも質の高いプレーヤーがいる。上位に戻るために必要なものはすべて揃っている」と後半戦での巻き返しに自信を示す。 その上で重要なきっかけになり得る今季最初のデルビーへの想いに言及。年末年始の公開トレーニングでのロマニスタからの檄を受け、「デルビーについて少し理解し始めたよ。ファンにとって重要なことだとわかっているし、特別な勝利で価値は倍増する」とその重みを実感したという。 その上で「彼らが強いことはわかっている。彼らにはゴールを決めるプレーヤーがたくさんいるし、正直言って、彼らが得ているアドバンテージは当然のものだ。だけど、日曜日に、差を縮めるためにも勝ちたい。それができれば、まだ彼らより上位でフィニッシュできると確信しているよ」と、自身初のデルビーでの勝利を誓った。 2025.01.03 22:52 Fri5