【ブンデス・シーズンプレビュー】ケイン加入のバイエルンが本命、ベリンガム退団のドルトが対抗
2023.08.18 18:00 Fri
2023-24シーズンのブンデスリーガが18日に開幕する。昨季は王者バイエルンが、ドルトムントの躓きによって辛くも11連覇を達成するシーズンとなった。新シーズンは戦力を考えればバイエルンが独走、ドルトムントが昨季のように優勝争いを面白くさせられるかが注目となる。
◆ケイン加入で盤石、懸念は…~バイエルン~

昨季はFWマネがチームにフィットせず最後までFWレヴァンドフスキの抜けた穴を埋めきれなかったバイエルン。ドルトムントの失態によって連覇を11に伸ばすことができたが、優勝直後にカーンCEOとスポーツ・ディレクターのサリハミジッチを解任とした。結果オーライを許さない断固とした姿勢を示した中、新シーズンに向けてはFWケインを1億ユーロで獲得。レヴァンドフスキに匹敵する得点力を有するストライカーを確保し、盤石の体制で12連覇を目指す。懸念は指揮官か。フロントや選手と衝突することの多いトゥヘル監督が内輪で揉め出すと、昨季の二の舞を避けられないかもしれない。
◆ベリンガム流出も昨季の経験を糧に~ドルトムント~

今季もバイエルンの連覇を阻める可能性があるとすればやはりドルトムント一択だろうか。昨夏のFWハーランドに続き、今夏もMFベリンガムを失って2年連続でチームの若き核が旅立ったが、選手の質、層を考えればバイエルンに唯一対抗できるスカッドを有すのがドルトムントだろう。昨季は後半戦に怒涛の追い上げを見せ、最終節には自力優勝できるところまで持ち込んだ。最後は勝負弱さを露呈してしまったが、経験を積んだチームが昨季の苦い想いを生かせるかに注目だ。補強面ではベリンガムの抜けた穴をMFフェリックス・エンメチャが、DFラフェエル・ゲレイロの抜けた穴をDFベンセバイニが埋める形となる見込み。両者共、ブンデスで実績のあるトップレーヤーだけにチーム力は維持できるのではないか。
◆センターライン骨抜きも的確補強でCL権は確保か~ライプツィヒ~

ドルトムント以上に主力の引き抜きにあったのがライプツィヒだった。昨季の得点王MFエンクンク、MFソボスライ、MFライマー、DFグヴァルディオルとセンターラインをごっそりとメガクラブに引き抜かれた。ただ、DFLスーパーカップでバイエルンに快勝したところを見ると、FWオペンダ、MFシャビ・シモンズはローゼ監督の標榜する縦に早いサッカーにマッチしそうな予感で、チャンピオンズリーグ(CL)出場権確保には困らないか。
◆シャビ・アロンソの手腕に引き続き注目~レバークーゼン~

昨季途中就任で17位に沈んでいたどん底のチームを6位フィニッシュまで押し上げたシャビ・アロンソ監督の手腕に今季も注目したい。スピードスターのFWディアビの抜けた穴は痛いが、アーセナルで昨季、さらに一皮剥けたMFジャカを獲得し、シャビ・アロンソ監督の思い描くチームスタイルをより表現し易くなったのではないか。ライプツィヒ同様、CL出場権確保ができれば十分なシーズンと言えそうだ。
◆堂安、伊藤、板倉、浅野、奥川、長谷部、原口~7人の日本人~

MF遠藤航にリバプールへの電撃移籍報道があるため7人の日本人選手がドイツ1部リーグを戦うことが濃厚となっている。とりわけ日本代表の主力4選手の動向には要注目だ。
まずはフライブルクMF堂安。昨季は移籍初年度ながらチームの攻撃を牽引。5ゴール6アシストをマークして5位フィニッシュに導いた。今季は昨季取り逃したCL出場権奪取が目標となる。
そして前述のように遠藤が抜けるであろうシュツットガルトで主軸としての活躍が引き続き期待されるのがDF伊藤だ。加入2シーズン目の昨季も当然のようにレギュラーを維持した能力は本物。遠藤の抜ける穴は大きいが、守備の要として伊藤に懸かる期待は増している。
ボルシアMGでセンターバックのレギュラーを掴むDF板倉も伊藤同様にシーズンを通してレギュラーを守り抜くことが求められる。安定感、ボール出しのセンスと、似たタイプの日本代表DFがブンデスの舞台で切磋琢磨していくことを期待したい。
FW浅野に関しては目に見える結果を出したいところ。献身性の面では言うことがないため、あとはゴールとアシストにこだわりたい。まずは昨季の3ゴールを軽く超えたいところだ。
そして2シーズンぶりに1部の舞台に戻ってきたMF奥川。ビーレフェルトで結果を残し、中堅クラブのアウグスブルクへ移籍を果たした。2季前、1部で8ゴールを挙げた成績を超えられるか。
39歳レジェンドのDF長谷部に関してはケガさえなければまだまだブンデス1部でやれるだけに、今季もケガなく経験値の違いをピッチで見せてくれることを期待したい。
◆ケイン加入で盤石、懸念は…~バイエルン~

Getty Images
昨季はFWマネがチームにフィットせず最後までFWレヴァンドフスキの抜けた穴を埋めきれなかったバイエルン。ドルトムントの失態によって連覇を11に伸ばすことができたが、優勝直後にカーンCEOとスポーツ・ディレクターのサリハミジッチを解任とした。結果オーライを許さない断固とした姿勢を示した中、新シーズンに向けてはFWケインを1億ユーロで獲得。レヴァンドフスキに匹敵する得点力を有するストライカーを確保し、盤石の体制で12連覇を目指す。懸念は指揮官か。フロントや選手と衝突することの多いトゥヘル監督が内輪で揉め出すと、昨季の二の舞を避けられないかもしれない。
◆ベリンガム流出も昨季の経験を糧に~ドルトムント~

Getty Images
今季もバイエルンの連覇を阻める可能性があるとすればやはりドルトムント一択だろうか。昨夏のFWハーランドに続き、今夏もMFベリンガムを失って2年連続でチームの若き核が旅立ったが、選手の質、層を考えればバイエルンに唯一対抗できるスカッドを有すのがドルトムントだろう。昨季は後半戦に怒涛の追い上げを見せ、最終節には自力優勝できるところまで持ち込んだ。最後は勝負弱さを露呈してしまったが、経験を積んだチームが昨季の苦い想いを生かせるかに注目だ。補強面ではベリンガムの抜けた穴をMFフェリックス・エンメチャが、DFラフェエル・ゲレイロの抜けた穴をDFベンセバイニが埋める形となる見込み。両者共、ブンデスで実績のあるトップレーヤーだけにチーム力は維持できるのではないか。

Getty Images
ドルトムント以上に主力の引き抜きにあったのがライプツィヒだった。昨季の得点王MFエンクンク、MFソボスライ、MFライマー、DFグヴァルディオルとセンターラインをごっそりとメガクラブに引き抜かれた。ただ、DFLスーパーカップでバイエルンに快勝したところを見ると、FWオペンダ、MFシャビ・シモンズはローゼ監督の標榜する縦に早いサッカーにマッチしそうな予感で、チャンピオンズリーグ(CL)出場権確保には困らないか。
◆シャビ・アロンソの手腕に引き続き注目~レバークーゼン~

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◆堂安、伊藤、板倉、浅野、奥川、長谷部、原口~7人の日本人~

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そして前述のように遠藤が抜けるであろうシュツットガルトで主軸としての活躍が引き続き期待されるのがDF伊藤だ。加入2シーズン目の昨季も当然のようにレギュラーを維持した能力は本物。遠藤の抜ける穴は大きいが、守備の要として伊藤に懸かる期待は増している。
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FW浅野に関しては目に見える結果を出したいところ。献身性の面では言うことがないため、あとはゴールとアシストにこだわりたい。まずは昨季の3ゴールを軽く超えたいところだ。
そして2シーズンぶりに1部の舞台に戻ってきたMF奥川。ビーレフェルトで結果を残し、中堅クラブのアウグスブルクへ移籍を果たした。2季前、1部で8ゴールを挙げた成績を超えられるか。
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