【ラ・リーガ シーズンプレビュー】バルセロナとマドリード2強による三つ巴の覇権争い…久保建英はエースとして臨む重要な1年に
2023.08.11 12:00 Fri
2023-24シーズンのラ・リーガが8月11日(金)に開幕を迎える。昨シーズンは大型補強を敢行したバルセロナが4シーズンぶりの覇権奪還に成功。迎える今シーズンは連覇を狙う王者のバルセロナを軸に、マドリードの2強との三つ巴のタイトル争いが見込まれる。
◆連覇&欧州での雪辱期すも財政問題懸念~バルセロナ~

2位以下に10ポイント差を付けて昨季のプリメーラ王者に輝いたバルセロナが、僅差ながらも今シーズンの本命だ。
昨季は将来の放映権やクラブ子会社の株式譲渡などによる巨額の資金調達によって超大型補強を敢行した中、ヨーロッパの舞台では大失態を演じたものの、至上命令となったラ・リーガ制覇を成し遂げ、ひとまず博打に勝利したブラウグラナ。今季はリーグ連覇と共に屈辱続きのチャンピオンズリーグ(CL)の舞台での成功を目指す。
今夏ここまでの移籍市場ではMFブスケッツ、DFジョルディ・アルバの重鎮2人に加え、MFケシエの退団が決定。さらに、優勝の立役者の一人だったFWデンベレのパリ・サンジェルマン(PSG)移籍も時間の問題となっている。その一方で、DFイニゴ・マルティネス、MFギュンドアン、元カンテラーノのMFロメウをフリーや格安の移籍金で確保。若手の台頭目立つチームにベテランの経験値を加えた。ただ、開幕時点で手薄な右サイドバック、中盤の2ポジションに加え、デンベレの退団でパワーダウンの前線の補強は急務。余剰人員の整理を進めながら幾つか欠けているピースを埋めたい。ただ、前線に関しては16歳の超新星ラミン・ヤマルや修行帰りのFWアブデといった楽しみなカンテラ―ノに賭けてみる手もありそうだ。
着実に指揮官としての経験値を積むチャビ監督の手腕、さらなる躍進が期待されるMFペドリやMFガビ、DFバルデらの伸びしろを考えれば、間違いなく優勝争いを牽引する存在となる。だが、サラリーキャップの問題で開幕直前の段階ながらトップチームに13名しか登録できていないとの報道があるなど、相変わらずの財政問題は懸念材料。とりわけ、FWレヴァンドフスキら替えが利かない選手が長期の離脱を強いられた場合、緊急補強には動けない可能性が高く、CLでの雪辱を期すタフなシーズンにおいて指揮官の繊細なチームマネジメントが求められるところだ。

選手層やチームバランスを考えれば、最も総合力が高いレアル・マドリーがバルセロナの対抗だ。
昨季は久々にコパ・デル・レイを制したものの、ラ・リーガとCLでの連覇を逃して失敗のシーズンとなったエル・ブランコ。就任3年目にしてアンチェロッティ監督が率いるラストシーズンとなることが決定しているチームは、イタリア人指揮官の集大成として覇権奪還を狙う。
今夏はFWクリスティアーノ・ロナウドの退団以降、長らく絶対的なエースとして活躍したFWベンゼマに加え、前線で貴重なアクセントとなっていたFWアセンシオが退団。さらに、余剰人員だったFWアザールとFWマリアーノの2人もチームを離れ、前線は大幅な刷新となった。代わってミランからローンバックのMFブラヒム・ディアス、国内で実績十分の長身FWホセルが加入。また、今夏の移籍市場の目玉となったMFベリンガムや、バルセロナとの争奪戦を制したMFアルダ・ギュレル、買い戻し条項を行使したDFフラン・ガルシアといった若き新戦力が加入している。
この新戦力と現有戦力を見てバランス見てイタリア人指揮官は、これまでのメインシステムとなった[4-3-3]に加え、より中盤のタレントを生かすべく[4-3-1-2]の新システムをプレシーズンを通じてテスト。ベリンガムのトップ下に加え、来夏あるいは今夏のFWムバッペ加入を意識してか、左ウイングを主戦場とするFWヴィニシウスを2トップの一角で起用。現状ではトライ&エラーを繰り返している段階だが、早期に機能した場合は間違いなく対戦相手の脅威となるはずだ。一方、現状の布陣を継続する際は唯一のセンターフォワードタイプであるホセルの奮闘やFWロドリゴのさらなる成長が求められる。
その他のポジションでは多士済々のタレントを擁し、世界屈指の陣容を誇る中盤のユニットを含め、総合力の高さが際立っていたが、開幕直前に守護神クルトワが前十字じん帯断裂の重傷を負ったとの衝撃的な知らせが…。これにより、現状では当面ルニンが代役を担うが、今後の穴埋め補強次第では最後尾に大きな不安を抱える形でシーズンを戦うことになる。
◆仕上がり上々で今季は三つ巴の争いへ~アトレティコ・マドリー~

2強に次ぐ3番手の評価だが、ライバル次第で2020-21シーズン以来のリーグ制覇も期待できる。
昨季は低調な序盤戦、中盤戦の影響で一時シメオネ監督更迭の可能性も報じられながら、後半戦での鮮やかな巻き返しによって2位のレアル・マドリーとわずか1ポイント差の3位でシーズンを終えたアトレティコ。その後半戦の勢いと、プレシーズンに欧州王者マンチェスター・シティ相手に見せたパフォーマンスを鑑みると、2強相手にも十分に勝機はあるはずだ。
今夏の移籍市場ではMFコンドグビアがチームを離れたものの、主力クラスに流出はなし。逆に、手薄だったディフェンスラインにDFアスピリクエタ、DFソユンジュ、DFガランといった実力者を確保。バレンシアで主力を担ったFWリーノのローンバックを含めて選手層の厚みを増す。やや手薄な中盤に関してはさらなる補強の可能性も伝えられるが、各ポジションにレギュラークラスの選手を2人ずつ揃えており、[5-3-2]と[4-4-2]を併用しながら持ち味の堅守を軸に、凄み増すエースFWグリーズマンが牽引する攻撃陣が決定力を発揮できれば、悲願達成も十分に可能だ。
◆加入2年目でエースの働き求められる久保建英~レアル・ソシエダ~

今シーズンのラ・リーガは昨季に続きMF久保建英が唯一の日本人選手となる。そして、加入2年目の日本人エースのさらなる飛躍がラ・レアルの浮沈を左右することになる。
昨季は一時の不振はあったものの、3強に次ぐ安定したパフォーマンスで久々のトップ4フィニッシュを果たしたソシエダ。今夏の移籍市場ではプレシーズンに重傷を負ったMFダビド・シルバの電撃引退、精神的支柱の1人だったMFイジャラメンディの重鎮2選手に加え、チーム最多得点者のFWセルロートがレンタル終了に伴い退団。補強に関しては右サイドバックにDFアマリ・トラオレ、セルロートの後釜にFWアンドレ・シウバを確保。だが、懸念の左サイドバックやセンターバック、シルバに代わる攻撃的MFの補強は開幕前の段階で完了させられず。CLとの二足の草鞋を履く中で選手層という部分では不安を残す。
今シーズンに向けては完全復活待たれるオヤルサバル、昨季新加入ながら長期離脱でプレー機会がなかったFWサディク、2年目でのブレイク待たれるFWチョらがキーマンとなるが、最重要プレーヤーは昨季ベストイレブン級の活躍を見せた久保だ。
イマノル監督は今季も[4-3-1-2]、[4-3-3]を中心に複数の布陣を併用する見込みで、久保は状況に応じて2トップの一角やトップ下、右ウイングでプレーすることになる。サディクやアンドレ・シウバというターゲットマンタイプとの関係を構築しつつ、自身初の2桁ゴールを最低目標にフィニッシャーとしてさらなる飛躍を見せると共に、昨季シルバが担った組み立てと崩しの局面での仕事を引き継ぐことが求められる。
◆セビージャ勢にビジャレアルの奮起期待~オトラ・リーガ~

前述の4強を除くオトラ・リーガは、セビージャとベティスのアンダルシア勢、ビジャレアルが上位争いに絡むことが期待される。
昨季のシーズン終盤に就任したメンディリバル監督の下で復活したセビージャは近年で最低となる12位フィニッシュも、ヨーロッパリーグ(EL)制覇によってCL出場権を確保。捲土重来を期す今シーズンに向けてはスポーツディレクターのモンチ退団によって補強の動きが鈍く、主力の流出こそなかったものの、ここまで目立った補強はMFジブリル・ソウやDFペドロサのみだ。とはいえ、元々の選手層は4強に次ぐ厚みがあり、プレシーズンにしっかりと元エイバル指揮官の戦術を落とし込んでおり、上位争いに絡むことは間違いなさそうだ。
一方、昨季6位のベティスはホアキンに加え、ゲームキャプテンを担ってきたMFカナーレスの重鎮2選手が退団と過渡期を迎える。ただ、今夏の補強ではペジェグリーニ監督の愛弟子であるMFイスコ、DFバルトラとDFベジェリンの帰還、MFマルク・ロカの獲得と中盤とバックラインを中心にまずまずの補強。ここに昨季負傷に苦しんだエースFWフェキルやFWフアンミが加わることになり、引き続き魅力的なアタッキングフットボールが期待できる。
ソシエダに逃げ切られて惜しくもトップ4を逃したビジャレアルは、セティエン体制2年目での躍進が期待される。DFパウ・トーレス、FWチュクウェゼ、FWジャクソン、MFロ・チェルソと主力クラスが相次いで退団となったが、セルロートにFWブレレトン・ディアス、MFデニス・スアレス、DFガッビアらを補強。ガッビアが未知数でDFアルビオルの年齢的な衰えも懸念されるセンターバックのテコ入れは急務も、それ以外のポジションではセティエン監督の戦術にフィットしそうな選手が揃っており、トップ4の有力な候補の一角となるはずだ。
それ以外ではアスレティック・ビルバオやジローナ、マジョルカがヨーロッパコンペティション出場争いに絡むことが予想される。また、セルタとラージョ、アルメリアはシーズン終了後に監督交代に踏み切っており、セルタの新指揮官に就任したラファエル・ベニテス監督の久々の母国での指揮には注目が集まる。
昇格組はグラナダ、ラス・パルマス、アラベスの3クラブで、バジャドリー、エスパニョール、エルチェに代わってタフなプリメーラの戦いに挑む。ラス・パルマスでは長らくバルセロナのユース年代で指揮を執ったピミエンタ監督、“NEXTペドリ”の呼び声高いMFアルベルト・モレイロに大きな注目が集まる。
◆連覇&欧州での雪辱期すも財政問題懸念~バルセロナ~

Getty Images
2位以下に10ポイント差を付けて昨季のプリメーラ王者に輝いたバルセロナが、僅差ながらも今シーズンの本命だ。
昨季は将来の放映権やクラブ子会社の株式譲渡などによる巨額の資金調達によって超大型補強を敢行した中、ヨーロッパの舞台では大失態を演じたものの、至上命令となったラ・リーガ制覇を成し遂げ、ひとまず博打に勝利したブラウグラナ。今季はリーグ連覇と共に屈辱続きのチャンピオンズリーグ(CL)の舞台での成功を目指す。
着実に指揮官としての経験値を積むチャビ監督の手腕、さらなる躍進が期待されるMFペドリやMFガビ、DFバルデらの伸びしろを考えれば、間違いなく優勝争いを牽引する存在となる。だが、サラリーキャップの問題で開幕直前の段階ながらトップチームに13名しか登録できていないとの報道があるなど、相変わらずの財政問題は懸念材料。とりわけ、FWレヴァンドフスキら替えが利かない選手が長期の離脱を強いられた場合、緊急補強には動けない可能性が高く、CLでの雪辱を期すタフなシーズンにおいて指揮官の繊細なチームマネジメントが求められるところだ。
◆覇権奪還のカギは新生アタッカー陣~レアル・マドリー~

Getty Images
選手層やチームバランスを考えれば、最も総合力が高いレアル・マドリーがバルセロナの対抗だ。
昨季は久々にコパ・デル・レイを制したものの、ラ・リーガとCLでの連覇を逃して失敗のシーズンとなったエル・ブランコ。就任3年目にしてアンチェロッティ監督が率いるラストシーズンとなることが決定しているチームは、イタリア人指揮官の集大成として覇権奪還を狙う。
今夏はFWクリスティアーノ・ロナウドの退団以降、長らく絶対的なエースとして活躍したFWベンゼマに加え、前線で貴重なアクセントとなっていたFWアセンシオが退団。さらに、余剰人員だったFWアザールとFWマリアーノの2人もチームを離れ、前線は大幅な刷新となった。代わってミランからローンバックのMFブラヒム・ディアス、国内で実績十分の長身FWホセルが加入。また、今夏の移籍市場の目玉となったMFベリンガムや、バルセロナとの争奪戦を制したMFアルダ・ギュレル、買い戻し条項を行使したDFフラン・ガルシアといった若き新戦力が加入している。
この新戦力と現有戦力を見てバランス見てイタリア人指揮官は、これまでのメインシステムとなった[4-3-3]に加え、より中盤のタレントを生かすべく[4-3-1-2]の新システムをプレシーズンを通じてテスト。ベリンガムのトップ下に加え、来夏あるいは今夏のFWムバッペ加入を意識してか、左ウイングを主戦場とするFWヴィニシウスを2トップの一角で起用。現状ではトライ&エラーを繰り返している段階だが、早期に機能した場合は間違いなく対戦相手の脅威となるはずだ。一方、現状の布陣を継続する際は唯一のセンターフォワードタイプであるホセルの奮闘やFWロドリゴのさらなる成長が求められる。
その他のポジションでは多士済々のタレントを擁し、世界屈指の陣容を誇る中盤のユニットを含め、総合力の高さが際立っていたが、開幕直前に守護神クルトワが前十字じん帯断裂の重傷を負ったとの衝撃的な知らせが…。これにより、現状では当面ルニンが代役を担うが、今後の穴埋め補強次第では最後尾に大きな不安を抱える形でシーズンを戦うことになる。
◆仕上がり上々で今季は三つ巴の争いへ~アトレティコ・マドリー~

Getty Images
2強に次ぐ3番手の評価だが、ライバル次第で2020-21シーズン以来のリーグ制覇も期待できる。
昨季は低調な序盤戦、中盤戦の影響で一時シメオネ監督更迭の可能性も報じられながら、後半戦での鮮やかな巻き返しによって2位のレアル・マドリーとわずか1ポイント差の3位でシーズンを終えたアトレティコ。その後半戦の勢いと、プレシーズンに欧州王者マンチェスター・シティ相手に見せたパフォーマンスを鑑みると、2強相手にも十分に勝機はあるはずだ。
今夏の移籍市場ではMFコンドグビアがチームを離れたものの、主力クラスに流出はなし。逆に、手薄だったディフェンスラインにDFアスピリクエタ、DFソユンジュ、DFガランといった実力者を確保。バレンシアで主力を担ったFWリーノのローンバックを含めて選手層の厚みを増す。やや手薄な中盤に関してはさらなる補強の可能性も伝えられるが、各ポジションにレギュラークラスの選手を2人ずつ揃えており、[5-3-2]と[4-4-2]を併用しながら持ち味の堅守を軸に、凄み増すエースFWグリーズマンが牽引する攻撃陣が決定力を発揮できれば、悲願達成も十分に可能だ。
◆加入2年目でエースの働き求められる久保建英~レアル・ソシエダ~

Getty Images
今シーズンのラ・リーガは昨季に続きMF久保建英が唯一の日本人選手となる。そして、加入2年目の日本人エースのさらなる飛躍がラ・レアルの浮沈を左右することになる。
昨季は一時の不振はあったものの、3強に次ぐ安定したパフォーマンスで久々のトップ4フィニッシュを果たしたソシエダ。今夏の移籍市場ではプレシーズンに重傷を負ったMFダビド・シルバの電撃引退、精神的支柱の1人だったMFイジャラメンディの重鎮2選手に加え、チーム最多得点者のFWセルロートがレンタル終了に伴い退団。補強に関しては右サイドバックにDFアマリ・トラオレ、セルロートの後釜にFWアンドレ・シウバを確保。だが、懸念の左サイドバックやセンターバック、シルバに代わる攻撃的MFの補強は開幕前の段階で完了させられず。CLとの二足の草鞋を履く中で選手層という部分では不安を残す。
今シーズンに向けては完全復活待たれるオヤルサバル、昨季新加入ながら長期離脱でプレー機会がなかったFWサディク、2年目でのブレイク待たれるFWチョらがキーマンとなるが、最重要プレーヤーは昨季ベストイレブン級の活躍を見せた久保だ。
イマノル監督は今季も[4-3-1-2]、[4-3-3]を中心に複数の布陣を併用する見込みで、久保は状況に応じて2トップの一角やトップ下、右ウイングでプレーすることになる。サディクやアンドレ・シウバというターゲットマンタイプとの関係を構築しつつ、自身初の2桁ゴールを最低目標にフィニッシャーとしてさらなる飛躍を見せると共に、昨季シルバが担った組み立てと崩しの局面での仕事を引き継ぐことが求められる。
◆セビージャ勢にビジャレアルの奮起期待~オトラ・リーガ~

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前述の4強を除くオトラ・リーガは、セビージャとベティスのアンダルシア勢、ビジャレアルが上位争いに絡むことが期待される。
昨季のシーズン終盤に就任したメンディリバル監督の下で復活したセビージャは近年で最低となる12位フィニッシュも、ヨーロッパリーグ(EL)制覇によってCL出場権を確保。捲土重来を期す今シーズンに向けてはスポーツディレクターのモンチ退団によって補強の動きが鈍く、主力の流出こそなかったものの、ここまで目立った補強はMFジブリル・ソウやDFペドロサのみだ。とはいえ、元々の選手層は4強に次ぐ厚みがあり、プレシーズンにしっかりと元エイバル指揮官の戦術を落とし込んでおり、上位争いに絡むことは間違いなさそうだ。
一方、昨季6位のベティスはホアキンに加え、ゲームキャプテンを担ってきたMFカナーレスの重鎮2選手が退団と過渡期を迎える。ただ、今夏の補強ではペジェグリーニ監督の愛弟子であるMFイスコ、DFバルトラとDFベジェリンの帰還、MFマルク・ロカの獲得と中盤とバックラインを中心にまずまずの補強。ここに昨季負傷に苦しんだエースFWフェキルやFWフアンミが加わることになり、引き続き魅力的なアタッキングフットボールが期待できる。
ソシエダに逃げ切られて惜しくもトップ4を逃したビジャレアルは、セティエン体制2年目での躍進が期待される。DFパウ・トーレス、FWチュクウェゼ、FWジャクソン、MFロ・チェルソと主力クラスが相次いで退団となったが、セルロートにFWブレレトン・ディアス、MFデニス・スアレス、DFガッビアらを補強。ガッビアが未知数でDFアルビオルの年齢的な衰えも懸念されるセンターバックのテコ入れは急務も、それ以外のポジションではセティエン監督の戦術にフィットしそうな選手が揃っており、トップ4の有力な候補の一角となるはずだ。
それ以外ではアスレティック・ビルバオやジローナ、マジョルカがヨーロッパコンペティション出場争いに絡むことが予想される。また、セルタとラージョ、アルメリアはシーズン終了後に監督交代に踏み切っており、セルタの新指揮官に就任したラファエル・ベニテス監督の久々の母国での指揮には注目が集まる。
昇格組はグラナダ、ラス・パルマス、アラベスの3クラブで、バジャドリー、エスパニョール、エルチェに代わってタフなプリメーラの戦いに挑む。ラス・パルマスでは長らくバルセロナのユース年代で指揮を執ったピミエンタ監督、“NEXTペドリ”の呼び声高いMFアルベルト・モレイロに大きな注目が集まる。
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▽世界各国のフットボールシーンにおいて、熱狂的なサポーターを抱えることで知られるクラブがいくつかある。日本を代表する熱狂的なサポーターと言えば、浦和レッズサポーターだが、『Fox Sports』が選ぶ『世界の熱狂的なサポーター5選』に見事選ばれた。 ▽浦和が選ばれた『世界の熱狂的なサポーター5選』には、リーベル・プレート(アルゼンチン)、ガラタサライ(トルコ)、リバプール(イングランド)、バルセロナ(スペイン)が入っており、浦和サポーターは世界でも“熱狂的”なファンで知られるクラブと肩を並べることとなった。 ▽浦和については「Jリーグの20シーズン中、14シーズンで最高の平均入場者数を誇り、サポーターが作る最高のコレオグラフィーがある」と紹介。「次東京に行く際は、埼玉スタジアムでの試合を観て欲しい」と、観戦を勧めている。以下、4クラブのサポーターの特徴を紹介。 ◆リーベル・プレート(アルゼンチン) ▽リーベル・プレートは、アルゼンチンで最もサポーターが多いクラブの1つで、ボカ・ジュニアーズとの激しいライバル関係は有名だ。ロス・ミジョナリオス(億万長者)の愛称でも知られ、ボカ・ジュニアーズとのダービーは、死人が出るほどの激しい試合になるとも言われている。 ◆ガラタサライ(トルコ) ▽ガラタサライは、ファンの大声援が地響きを起こすとも称されるほど。悪名高い「Wellcome to Hell(地獄へようこそ)」というバナーは広く知られている。1993年のマンチェスター・ユナイテッド戦、2001年のパリ・サンジェルマン戦ではサポーターが衝突し、まさに“地獄”となってしまった。 ◆リバプール(イングランド) ▽サポーターを「12人目の男」と考えるリバプール。「You'll Never Walk Alone」の大合唱は有名であり、スタジアムが素晴らしい雰囲気で包まれる。2005年のチャンピオンズリーグ決勝のミラン戦では、ビハインドで迎える後半にサポーターの大声援が選手の背中を後押しし、逆転での優勝に繋がったとも。 ◆バルセロナ(スペイン) ▽かつては「ソシオ」がチームを支えるほど、サポーターとの関係が重要視されているバルセロナ。近年、胸スポンサーを入れるようになったが、それまではサポーターの会員費と入場料収入でクラブは運営されていた。かつて、レアル・マドリーへ禁断の移籍をしたルイス・フィーゴが凱旋した時には、豚の頭が投げ込まれるほど熱狂的だ。 2017.10.12 22:45 Thu3
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.47 “MSN”ここにあり、2度目の3冠達成!/バルセロナ[2014-15]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.47</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2014-2015シーズン/バルセロナ ~“MSN”ここにあり&3冠~</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2014-15barca.jpg" style="max-width:100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ルイス・エンリケ 獲得タイトル:リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ 攻撃力10:★★★★★★★★★★ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント10:★★★★★★★★★ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層9:★★★★★★★★★☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">バルサ復活を遂げる3冠</div> 2013-14シーズンに指揮を執ったヘラルド・マルティーノ監督の下では、リーガエスパニョーラ2位、コパ・デル・レイ準優勝、チャンピオンズリーグベスト8と無冠に終わっていた。これはフランク・ライカールト監督が率いていた2007-08シーズン以来の出来事であり、タイトル獲得に慣れてきたチームとしては、屈辱のシーズンでもあった。 このシーズンは、前年の王者であるアトレティコ・マドリーがつまづく中、レアル・マドリーとの一騎打ちのシーズンとなった。両者の差を分けたのはアウェイゲームの戦績。シーズン終了時の勝ち点差は「2」であり、優勝争いは第37節まで続いていた。 シーズン序盤はバルセロナ、バレンシア、セビージャがリーグを牽引。一方でマドリーは開幕5試合で2敗を喫するなど、躓いたスタートとなる。そのままバルセロナが首位をキープしていく中、迎えた第9節のクラシコでマドリーが3-1と快勝。バルセロナにとってリーグ初黒星となり、ここから調子を落とす。続くセルタ戦でも敗れ連敗を喫すると、マドリーが首位に浮上。ここからはマドリーが常にリードしたまま終盤に入る。 迎えた第26節でバルセロナが首位に返り咲くと、そのまま首位を守りきり2シーズンぶりのリーグ優勝。コパ・デル・レイでもアスレティック・ビルバオを決勝で下し、国内2冠を達成する。 チャンピオンズリーグでは、史上初の快挙が。グループステージではアヤックス、パリ・サンジェルマン、APOELと各国リーグの王者と同居。決勝トーナメントでは、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、バイエルンとこれまた各国王者と対戦。決勝まで勝ち上がると、待ち受けていたのはイタリア王者のユベントスだった。決勝でも王者を倒したバルセロナが、史上初となる各国王者を全て下しての優勝。また、史上初の2度目の3冠達成を果たし、無冠から見事に返り咲いた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">“MSN”が誕生</div> クラブOBであるルイス・エンリケを監督に迎え、ジョゼップ・マリア・バルトメウ会長としても正式に会長職についた1年目。夏の移籍市場では、落ち目であったセスク・ファブレガス、アレクシス・サンチェスを放出し、当時のクラブ市場最高額でウルグアイ代表FWルイス・スアレスを獲得。これが後に大当たりの補強となる。また、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンやイバン・ラキティッチなど補強に動いた。 リオネル・メッシ、ネイマールに加え、リバプールから加入したスアレスの影響で攻撃力が増大。3人はそれぞれ、58ゴール(メッシ)、39ゴール(ネイマール)、25ゴール(スアレス)を記録し、公式戦合計122ゴールを記録。スペインサッカー史上最多ゴールの3トップとなり、3人の頭文字をとって“MSN"と名付けられた。 攻撃陣の破壊力に目がいってしまいがちだが、守備陣もかなり強固だったことを忘れてはいけない。リーガエスパニョーラでは、シーズンで21失点とリーグ最少。チャンピオンズリーグでも決勝までの13試合を戦い11失点と堅い守備をみせ、見事にタイトルを獲得している。 また、このシーズンから加入したテア・シュテーゲンとクラウディオ・ブラーボの両守護神をルイス・エンリケ監督は完全分業制に。テア・シュテーゲンはカップ戦で、ブラーボはリーグ戦で起用し、それぞれの活躍で全タイトルを獲得したことも注目すべきポイントとなった。 なお、チームの生え抜き選手であり、このシーズンもチームを支え続けたチャビ・エルナンデスがシーズン終了後に対談。カタールのアル・サッドへと活躍の場を移している。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FW:リオネル・メッシ(27)</span> このシーズンのバルセロナを語る上では、この3人を外すことはできない。どの1人が欠けていても、3冠は達成できなかったと言えるだろう。しかし、その中でも“MSN”を機能させたのはメッシ以外にはあり得ない。 このシーズンから加わった「S」ことスアレスは、ブラジル・ワールドカップでの噛みつき事件の影響でシーズン序盤が出場停止に。出場機会を得ても、メッシとネイマールのコンビネーションにどことなく遠慮気味であった。一方の「N」ことネイマールは、バルセロナで2シーズン目のシーズンを過ごしていた。チームのスタイルに慣れ、ゴール数も増加。その多くを助けたのはメッシだった。 そもそも、メッシはスアレスの加入にも影響を与えている。ワールドクラスのFWを獲得してほしいという要望に対し、クラブが獲得したのがスアレス。アルゼンチン代表のチームメイトであるセルヒオ・アグエロが第一希望だったとのことだが、スアレスという相棒は今となっては欠かせない存在だ。 シーズン中にはルイス・エンリケ監督との確執も明るみに出たものの、シーズン後半戦で21試合28ゴールという驚異的なペースでゴールを記録。また、3トップの並びもスアレスに中央を譲ること、そしてスアレスへのアシストを増やすことで、チームに3つのタイトルをもたらせた。 2019.04.28 12:10 Sun4