ベルギーに惜敗のU-22日本代表は1分け1敗で欧州遠征終える…佐藤恵允の連発に鈴木唯人のゴールで一時追いつくも及ばず《国際親善試合》

2023.03.28 03:59 Tue
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U-22日本代表は27日、スペインのムルシアで行われた国際親善試合でU-22ベルギー代表と対戦し、2-3で敗戦した。

2024年のパリ・オリンピックを目指す世代のU-22日本代表。大岩剛監督が率いるチームは、9月にカタールで行われるU-23アジアカップでパリ五輪の出場権獲得を狙う。

今回の欧州遠征初戦でU-22ドイツ代表と2-2のドローゲームを演じたチームは、2023年初勝利を狙った一戦で先発7人を変更。GKに小久保玲央ブライアン、4バックは右から中村拓海、西尾隆矢、鈴木海音、加藤聖。2ボランチに川﨑颯太と藤田譲瑠チマ、2列目は右から松村優太、鈴木唯人、平岡大陽。1トップに木村勇大が入った。
一方、ベルギーではミランとモナコに在籍するヴランクスとマタゾやアルメリアで主軸を担うラマザニ、国内リーグの強豪に所属するGKラメンズやフェルテッセンらがスタメンに名を連ねた。

引き続き[4-2-3-1]で臨んだ日本に対して、ベルギーは[3-4-3]でスタート。相手の圧力に晒されて立ち上がりから窮屈なプレーを強いられた日本は、早い時間帯にゴールを奪われる。

5分、後方でのビルドアップの場面で西尾の縦パスを中盤で引っかけられると、ペナルティアーク付近でボールを受けたラマザニに右足のダイレクトシュートをゴール左隅の完璧なコースに突き刺された。

ミスから2試合連続でビハインドを負った日本は、以降も相手の球際の強さとテンポの良いパスワークを前に後手を踏む展開が続く。その中で幾度もサイドで深い位置を取られて際どい攻めを受ける。

時間の経過と共にやや試合を落ち着かせることに成功したかに思われたが、再びミスから失点を喫する。20分、低い位置まで下りて縦パスを受けた鈴木唯人のバックパスが短くなると、これを奪ったラマザニのスルーパスに抜け出したフェルテッセンにボックス左から左足のシュートをニアに蹴り込まれた。

この2失点目をきっかけにベルギーがややペースを落とし始めた中、リスクを冒して前に出る日本。22分に相手GKのミスパスをカットした松村がファーストシュートを放つと、以降はセットプレーを中心に幾度か良いシーンを作るが、なかなかフィニッシュまで持ち込めない。

そういった中、大岩監督は32分に守備面で苦戦が続いた中村を下げて内野貴史を同じ右サイドバックに投入。以降は相手陣内でのプレータイムを増やした一方、攻撃の効率の良さでは相手に分があり、セットプレーの流れから迎えたピンチをGK小久保の好守で何とか凌ぐ。前半ラストプレーではボックス手前左の好位置で得たFKを鈴木唯人が直接右足で狙ったが、これは枠を捉えることができなかった。

迎えた後半、日本はハーフタイム明けに4選手を変更。松村と川崎、平岡、木村勇大を下げて、木村誠二と佐藤恵允、山本理仁、細谷真大を投入。可変式の[3-4-3]に並びを変えて前線は最前線に細谷、2シャドーに佐藤と鈴木唯人が並ぶ形に。

ベルギーも大幅にメンバーを入れ替えたことで、後半は行ったり来たりの展開が続くと、日本がセットプレーから1点を返す。54分、右CKの場面でキッカーの加藤が左足インスウィングのボールをニアへ落とすと、木村誠二が冷静にバックヘッドでファーへ流すと、これを佐藤が右足ボレーで蹴り込んだ。

佐藤の2試合連続ゴールで1点を返した日本は、攻守にギアを上げて同点を目指す。相手のカウンターから決定機を作られるものの、臆せずに前に出ていくと、64分に待望の同点ゴールが生まれる。

中盤での山本のパスカットから落としを受けた藤田が右のハーフスペースで浮いた鈴木唯人にミドルレンジのパスを通す。そのままボックス右まで持ち込んで右足のグラウンダーシュートをゴール左下隅に突き刺した。

2-2のイーブンとなった試合は一進一退の攻防に。押し切りたい日本は80分に加藤を下げて西川潤を投入し、より攻撃的な布陣でゴールを目指す。

だが、86分には佐藤のバックパスを高い位置でシケに奪われると、西尾が交わされてボックス右からマイナスに折り返されると、ゴール前のファーセンにワンタッチで流し込まれた。

三度のミスで追う展開となった日本は失点直後に鈴木唯人を下げて山田楓喜を投入。後半終盤にはその山田が鋭い左足のシュートで2度ゴールに迫ったものの、3点目を奪うには至らず。

この結果、ベルギーに競り負けた日本は今回の欧州遠征を1分け1敗の戦績で終えることになった。

U-22ベルギー代表 3-2 U-22日本代表
【ベルギー】
ラマザニ(5分)
フェルテッセン(20分)
ファーセン(86分)
【日本】
佐藤恵允(54分)
鈴木唯人(64分)

◆U-22日本代表メンバー
GK
小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)
DF
中村拓海(横浜FC)
→内野貴史(デュッセルドルフ)
西尾隆矢(セレッソ大阪)
鈴木海音(ジュビロ磐田)
加藤聖(V・ファーレン長崎)
→西川潤(サガン鳥栖)
MF
松村優太(鹿島アントラーズ)
→佐藤恵允(明治大学)
川﨑颯太(京都サンガF.C.)
→山本理仁(ガンバ大阪)
鈴木唯人(ストラスブール)
→山田楓喜(京都サンガF.C.)
藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)
平岡大陽(湘南ベルマーレ)
→木村誠二(FC東京)
FW
木村勇大(京都サンガF.C.)
→細谷真大(柏レイソル)

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「こういうの素敵」日本代表に選ばれた京都のMF川﨑颯太を甲府も祝福!幼少期の写真に一緒に写る大ベテランの姿も話題に

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日本が抱える育成の課題に森保一監督が言及、世界に追いつくために必要な10代の突き上げ「もうひとサイクル早く」

25日、6月に行われるキリンチャレンジカップ2023の日本代表メンバーが発表された。 森保一監督が2期目の指揮を務めている日本代表。3月には所属クラブで出番が少ない選手、すでに実力を把握しているベテラン選手は招集されなかった中、新顔が招集されていた。 そして迎えた6月の代表活動にも3名の初招集が発表され、さらにクラブで結果を残し、招集から遠ざかっていた選手もメンバー入りを果たしていた。 今回の招集メンバーの最年少は、初招集の京都サンガF.C.のMF川﨑颯太の21歳。W杯にも出場したレアル・ソシエダMF久保建英も21歳だが、10代の選手は招集されていない。 現在アルゼンチンではU-20W杯が開催されており、U-20日本代表が戦っている中、A代表を経験している選手はゼロ。ただ、他国に目を向ければ、A代表ですでに結果を残している選手もいる状況だ。 この点について、森保監督は「日本が世界で勝って行くために変わっていかなければいけないところと、変えていかなければいけないところが出ていると思います」とコメント。日本がまだまだ世界に対して足りていない部分だとコメント。これまでの4年間を振り返り、より進めて行かなければいけないことだと語った。 カタールW杯では東京オリンピックに出場した選手が13名出場。森保監督が2カテゴリーを指揮した結果が表れたこととなった。 「カタールW杯では東京オリンピック世代の選手がスライドしてW杯に行った(13名)。直近のオリンピックからW杯に行ったのは日本過去最多の人数で、1チーム2カテゴリーの強化の結果が表れたと思います」 「次のW杯に向けても心身ともに充実した年代の選手を継続してチームとしても選手としても見ていけるかなというところでは、田嶋(幸三)会長、構想を練っていた西野(朗)元技術委員長の構想の下、強化がうまく行ったと思っています」 一定の手応えを感じていた森保監督だが、まだまだ足りないとも感じており、より若手の成長を促したいとした。 「ただ、私自身はもうひとサイクル若い世代で世界の舞台でアンダー世代の大会ではなく、W杯の舞台で戦ってくれる選手たちにサイクルを変えていかなければいけないと思っています」 「そのためには色々なところ、育成のところから。日本のサッカーが急速に発展している中、素晴らしいことですが、世界で勝って行くためにはまだまだやらなければいけないことがある。日本の変革が必要だという部分は、今日のコロンビア戦、日本代表戦ということで、世界との強化の仕方の差が出ていると思います」 まだまだ世界基準の育成にはなりきれていない日本。カタールW杯時にももっと若手が目につくようになってもらいたいと語った。 「カタールW杯でラージグループを作っているときに、U-20以下の選手があまり入ってこなかった。もちろんスカウティングは広範囲にしていますが、もっともっと自然に候補に入ってきた方が良いのかなということは感じていました」 「結論を出せることはないですが、日本が世界に勝って行くために、もうひとサイクル早くということ、若手の育成と世界のトップトップの経験値を上げるということはやっていかなければいけないと思います」 2023.05.25 22:40 Thu
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初招集3名に期待することは? 森保一監督が3人それぞれの招集の理由を語る「実際にこの目で見させてもらう」

6月のキリンチャレンジカップ2023に臨む日本代表のメンバーが25日に発表。Jリーグから3名の初招集選手が誕生した。 カタール・ワールドカップ(W杯)をベスト16で終え、2026年の北中米W杯に向けてチーム作りをしていく日本代表。史上初となる2期目の指揮となる森保一監督は、ベスト8以上を目指せるチームを作っていく。 3月の活動では、これまで招集されていたベテラン組や、所属クラブで結果を残していない選手たちは選外に。新たな選手を招集していた中、この6月も3名の新顔が呼ばれることに。さらに、クラブで結果を残している復帰組も6名いるなど、顔ぶれに変化があった。 森保監督は、初招集3名について、今回招集に至った理由を語った。 「スカウティングしている中でパフォーマンスが良かったということ。他にもパフォーマンスが良かった選手がいる中で、チーム作りをしていく過程で、呼ばせていただいた中で、実際にこの目でどういう調子でいるのか、どういう成長があったのか、どういう力をつけているのかということを見極めさせていただくとともに、チームの戦力として個の力ももちろんですが、他の選手との融合具合であったり、戦術理解度等々も見させてもらうということで招集させていただいています」 目についた選手の中でも手元に置いて、チームに入れて見てみたいというのが招集の理由だと語った森保監督。それぞれ3名に期待するポイントについても語った。 まず名古屋グランパスのDF森下龍矢については「グランパスでチームもJリーグでトップグループを走っている中で、両サイドでどちらでもハードワークしながら、チームの勝利に貢献しているということ。かなり上下動もできますし、攻撃の部分でもチャンスに絡んでいるというところ。守備の部分でもしっかりと戻ってチームの守備に貢献しているというのを見させていただいています」と、両ウイングバックとしてプレーし、攻守にわたりチームを支えているところを評価したという。 また、「カタールW杯までの1チーム2カテゴリーで活動してきた中、すでにオリンピックチームでは私が監督をしているときに招集させてもらっています。毎日見ているわけではないですが、試合でのパフォーマンスを見て、しっかりとした成長が見受けられるということで招集させていただいています」と語り、東京五輪世代の時に招集したこともあり、パフォーマンスやその能力を知っている点も今回の招集に繋がったようだ。 続いて、古巣でもあるサンフレッチェ広島のMF川村拓夢。自身が指揮を執っていた際には下部組織の選手として広島でプレーしていたよく知る選手の1人でもある。 川村については「チームも非常に攻守ともにアグレッシブに戦いながら、Jリーグのトップグループの中で戦っていて、チームのダイナモとして攻守共に幅広くプレーに関わりながら存在感を発揮していると思います」とプレーの印象について語った。 また「特に守備から攻撃に移った時のダイナミックな動きから、自らもペナルティボックスに入ってシュートを打てる、ミドルシュートも打てる、周りも生かせるという部分は非常にアグレッシブなプレーがJリーグの戦いの中でも違いを見せているところかなと思っています」と語り、攻守両面で力になれること、今の日本代表のスタイルにもマッチしそうなプレースタイルが招集の理由となったようだ。 そして京都サンガF.C.のMF川﨑颯太。パリ・オリンピック世代の選手であり、大岩剛監督率いるU-22日本代表でも主軸としてプレーしている。 川﨑については「チームで継続的にレギュラーとして試合に出ているという部分。なかなかチームの順位としては厳しい戦いを強いられている中でも、常にメンタル的にも安定してハードワークできているという部分」と、招集のポイントをコメントした。 さらに「オリンピックチームではレギュラークラスとしてプレーしている中で、A代表の戦力としても可能性がある選手だと思いますし、今回この経験を活かして、日本の戦力となるように。A代表、オリンピックチーム、所属チームに経験したことを還元してもらいたいですし、本人の成長にも繋がるA代表の経験をしてもらえればと思います」と、若くしてクラブでキャプテンを務め、多くの経験を積んでいる川﨑に高いレベルのサッカーを知ってもらいたいという狙いもあるようだ。 2023.05.25 21:40 Thu
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