戦力維持に成功、スキッベ体制2年目でJ1優勝も視野に【J1開幕直前ガイド|サンフレッチェ広島】
2023.02.16 17:00 Thu
17日、いよいよ2023シーズンの明治安田生命J1リーグが開幕を迎える。
Jリーグ創設から30周年を迎える今季。2024シーズンから全カテゴリが20クラブで統一されるため、降格チームが1つのみというレギュレーションに。新時代の到来を告げる節目のシーズンだ。
開幕を前に超ワールドサッカー編集部が、補強診断、戦力分析やシーズンの目標、注目の選手をピックアップした。
◆サンフレッチェ広島
【直近3シーズンの成績】
2022シーズン成績:3位(15勝10分け9敗)
2021シーズン成績:11位(12勝13分け13敗)
2020シーズン成績:8位(13勝9分け12敗)
《補強診断:C》(評価:S〜E)
【IN】
GK田中雄大(27)←ブラウブリッツ秋田/完全移籍
DF志知孝明(29)←アビスパ福岡/完全移籍
DF山﨑大地(22)←順天堂大学/新加入
DF中野就斗(22)←桐蔭横浜大学/新加入
MF小原基樹(22)←愛媛FC/完全移籍
MF松本大弥(22)←ツエーゲン金沢/期限付き移籍満了
MF越道草太(18)←サンフレッチェ広島ユース/昇格
DF野上結貴(31)→名古屋グランパス/完全移籍
DF今津佑太(27)→V・ファーレン長崎/完全移籍
DFイヨハ理ヘンリー(24)→京都サンガF.C./期限付き移籍
MF藤井智也(24)→鹿島アントラーズ/完全移籍
MF浅野雄也(25)→北海道コンサドーレ札幌/完全移籍
MF小原基樹(22)→水戸ホーリーホック/期限付き移籍
MF土肥航大(21)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍
MF仙波大志(23)→ファジアーノ岡山/期限付き移籍延長
FWジュニオール・サントス(28)→フォルタレザ(ブラジル)/完全移籍
FW永井龍(31)→ファジアーノ岡山/完全移籍
今回は加入選手より退団した選手が印象的な移籍市場となった。2016年夏から在籍し通算で223試合に出場した野上結貴が名古屋グランパスへ移籍。ここ数年で主軸に定着し、まだまだ成長の見込めた藤井智也と浅野雄也は、それぞれ鹿島アントラーズと北海道コンサドーレ札幌へ旅立った。また、この2年間で公式戦74試合に出場したジュニオール・サントスも母国へ戻ることに。
主力級の選手がごっそり抜けたが、昨年日本代表デビューした面々の流出は回避できたため、致命傷には至らず。一方で新戦力に目を向けると、注目はアビスパ福岡から完全移籍した志知孝明。左サイドバックを主戦場とする人材で、攻撃的MFの経験もあることから足元の技術や攻撃性能は標準以上のものを備える。
また、3年ぶりの復帰となる松本大弥も、大宮アルディージャとツエーゲン金沢への期限付き移籍を経て一皮向けた印象に。昨季の金沢ではリーグ戦34試合に出場し、1シーズン通して主力としてプレーする経験を得た。
◆チーム目標:リーグ優勝
昨季は就任1年目のミヒャエル・スキッベ監督のもと、J1では3位、天皇杯準優勝、そしてルヴァンカップ初制覇という充実のシーズンとなった広島。先述の通り、その原動力となった選手たちの慰留を果たし、戦力維持のまま新シーズンを迎えることになる。目標は自ずと優勝に向けられるだろう。
とはいえJ1は例年魔境と化す。昨季の広島もシーズン閉幕にかけて6試合で1勝と大きく失速し、シーズン半ばにも下位相手に勝ち切れない試合が続いた。プレシーズンではトルコでキャンプを行い、東欧のクラブとトレーニングマッチを実施したが、得点力不足が浮き彫りに。新シーズンに向けて不安材料は少なくない。
◆期待の新戦力
DF志知孝明(29)
レンタルバックを含めて6人の戦力が加入した中で、即戦力に数えられる目新しい選手といえば志知ぐらいだろうか。今年は既存戦力の保持に努め、補強は最低限に留めた広島。その中で獲得したのはサイドバックを主戦場とする左サイドのスペシャリストだった。
松本山雅FCや水戸ホーリーホックなど、キャリア初期はJ2の域を出られなかったが、2020年の横浜FC移籍を機にここ3年間はJ1に定着。福岡2年目の昨季はリーグ戦33試合に出場し3アシストを記録。その一つは広島戦でのものだ。
特長といえば左足精度で、クロスやミドルシュート、加えてプレースキックも得意なため、様々な場面で活躍の機会がありそう。一方でフィジカルが弱点で、DFながら対人守備やマークが苦手という不安な一面も。連動した守備や運動量が求められる現在の広島において、どのように貢献できるか注目だ。
◆編集部イチオシ選手
MF:満田誠(23)
昨季のルーキーイヤーで大ブレイクを果たした満田のさらなる躍進に期待だ。中学卒業後から広島のユースに入団し、地元の強豪大学である流通経済大学を経てプロ入りを果たした満田。170cmと小柄ながら、パス、キック、ドリブルの基本的な要素が高いレベルにあり、サポーターもプロ1年目ということを忘れてしまう程、堂々としたプレーでチームの攻撃を牽引した。
リーグ戦では29試合に出場した中で9ゴール8アシストと上々のスタッツを残し、カップ戦を含めると公式戦46試合で12ゴール14アシストという、おおよそルーキーとは思えない活躍ぶり。チームの年間MVPは野津田岳人に譲ったものの、昨年度から新設されたJPFAアワードではJ1のベストイレブンに選出された。
そして、もう一つ大きな一歩となったのが日本代表デビューだ。Jリーガーのみので構成されたチームだったものの、昨年7月に行われたEAFF E-1サッカー選手権で日の丸を背負うことに。すでに海外移籍も予想される中、今年はどんな活躍を見せてくれるだろうか。
Jリーグ創設から30周年を迎える今季。2024シーズンから全カテゴリが20クラブで統一されるため、降格チームが1つのみというレギュレーションに。新時代の到来を告げる節目のシーズンだ。
開幕を前に超ワールドサッカー編集部が、補強診断、戦力分析やシーズンの目標、注目の選手をピックアップした。
【直近3シーズンの成績】
2022シーズン成績:3位(15勝10分け9敗)
2021シーズン成績:11位(12勝13分け13敗)
2020シーズン成績:8位(13勝9分け12敗)
《補強診断:C》(評価:S〜E)
【IN】
GK田中雄大(27)←ブラウブリッツ秋田/完全移籍
DF志知孝明(29)←アビスパ福岡/完全移籍
DF山﨑大地(22)←順天堂大学/新加入
DF中野就斗(22)←桐蔭横浜大学/新加入
MF小原基樹(22)←愛媛FC/完全移籍
MF松本大弥(22)←ツエーゲン金沢/期限付き移籍満了
MF越道草太(18)←サンフレッチェ広島ユース/昇格
【OUT】
DF野上結貴(31)→名古屋グランパス/完全移籍
DF今津佑太(27)→V・ファーレン長崎/完全移籍
DFイヨハ理ヘンリー(24)→京都サンガF.C./期限付き移籍
MF藤井智也(24)→鹿島アントラーズ/完全移籍
MF浅野雄也(25)→北海道コンサドーレ札幌/完全移籍
MF小原基樹(22)→水戸ホーリーホック/期限付き移籍
MF土肥航大(21)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍
MF仙波大志(23)→ファジアーノ岡山/期限付き移籍延長
FWジュニオール・サントス(28)→フォルタレザ(ブラジル)/完全移籍
FW永井龍(31)→ファジアーノ岡山/完全移籍
今回は加入選手より退団した選手が印象的な移籍市場となった。2016年夏から在籍し通算で223試合に出場した野上結貴が名古屋グランパスへ移籍。ここ数年で主軸に定着し、まだまだ成長の見込めた藤井智也と浅野雄也は、それぞれ鹿島アントラーズと北海道コンサドーレ札幌へ旅立った。また、この2年間で公式戦74試合に出場したジュニオール・サントスも母国へ戻ることに。
主力級の選手がごっそり抜けたが、昨年日本代表デビューした面々の流出は回避できたため、致命傷には至らず。一方で新戦力に目を向けると、注目はアビスパ福岡から完全移籍した志知孝明。左サイドバックを主戦場とする人材で、攻撃的MFの経験もあることから足元の技術や攻撃性能は標準以上のものを備える。
また、3年ぶりの復帰となる松本大弥も、大宮アルディージャとツエーゲン金沢への期限付き移籍を経て一皮向けた印象に。昨季の金沢ではリーグ戦34試合に出場し、1シーズン通して主力としてプレーする経験を得た。
◆チーム目標:リーグ優勝
昨季は就任1年目のミヒャエル・スキッベ監督のもと、J1では3位、天皇杯準優勝、そしてルヴァンカップ初制覇という充実のシーズンとなった広島。先述の通り、その原動力となった選手たちの慰留を果たし、戦力維持のまま新シーズンを迎えることになる。目標は自ずと優勝に向けられるだろう。
とはいえJ1は例年魔境と化す。昨季の広島もシーズン閉幕にかけて6試合で1勝と大きく失速し、シーズン半ばにも下位相手に勝ち切れない試合が続いた。プレシーズンではトルコでキャンプを行い、東欧のクラブとトレーニングマッチを実施したが、得点力不足が浮き彫りに。新シーズンに向けて不安材料は少なくない。
◆期待の新戦力
DF志知孝明(29)
©️J.LEAGUE
レンタルバックを含めて6人の戦力が加入した中で、即戦力に数えられる目新しい選手といえば志知ぐらいだろうか。今年は既存戦力の保持に努め、補強は最低限に留めた広島。その中で獲得したのはサイドバックを主戦場とする左サイドのスペシャリストだった。
松本山雅FCや水戸ホーリーホックなど、キャリア初期はJ2の域を出られなかったが、2020年の横浜FC移籍を機にここ3年間はJ1に定着。福岡2年目の昨季はリーグ戦33試合に出場し3アシストを記録。その一つは広島戦でのものだ。
特長といえば左足精度で、クロスやミドルシュート、加えてプレースキックも得意なため、様々な場面で活躍の機会がありそう。一方でフィジカルが弱点で、DFながら対人守備やマークが苦手という不安な一面も。連動した守備や運動量が求められる現在の広島において、どのように貢献できるか注目だ。
◆編集部イチオシ選手
MF:満田誠(23)
©️J.LEAGUE
昨季のルーキーイヤーで大ブレイクを果たした満田のさらなる躍進に期待だ。中学卒業後から広島のユースに入団し、地元の強豪大学である流通経済大学を経てプロ入りを果たした満田。170cmと小柄ながら、パス、キック、ドリブルの基本的な要素が高いレベルにあり、サポーターもプロ1年目ということを忘れてしまう程、堂々としたプレーでチームの攻撃を牽引した。
リーグ戦では29試合に出場した中で9ゴール8アシストと上々のスタッツを残し、カップ戦を含めると公式戦46試合で12ゴール14アシストという、おおよそルーキーとは思えない活躍ぶり。チームの年間MVPは野津田岳人に譲ったものの、昨年度から新設されたJPFAアワードではJ1のベストイレブンに選出された。
そして、もう一つ大きな一歩となったのが日本代表デビューだ。Jリーガーのみので構成されたチームだったものの、昨年7月に行われたEAFF E-1サッカー選手権で日の丸を背負うことに。すでに海外移籍も予想される中、今年はどんな活躍を見せてくれるだろうか。
サンフレッチェ広島の関連記事
J1の関連記事
|
サンフレッチェ広島の人気記事ランキング
1
スポルチ・レシフェが広島を退団したパシエンシアの獲得を発表!2025年末までの契約を締結
スポルチ・レシフェは8日、元ポルトガル代表FWゴンサロ・パシエンシア(30)をフリートランスファーで獲得した。契約期間は2025年12月31日までとなる。 ポルトガル代表で2キャップのパシエンシアは、ポルトガルの強豪ポルトでプロデビュー。ソの後はオリンピアコスや、フランクフルト、シャルケ、セルタ、ボーフムなど4大リーグでキャリアを積み、昨年9月に広島入りを果たした。 広島ではシーズン途中からの加入ながら、J1リーグで8試合2得点、YBCルヴァンカップ1試合出場、天皇杯1試合出場の成績をマークしていたが、8日に双方合意の下で契約を解除したことがが発表されていた。 なお、パシエンシアは3日にスポルチ・レシフェのトレーニング施設に到着し、メディカルチェックとフィジカルチェックを受診した後に、正式契約を交わしたとのことだ。 2025.01.09 07:00 Thu2
広島が2025シーズンのトップチーム背番号を発表!MF川辺駿が6番を継承、新エース候補FWジャーメイン良は9番に決定
サンフレッチェ広島が8日、2025シーズンのトップチーム背番号を発表した。 タイトル獲得を目指して臨んだ2024シーズン、ヴィッセル神戸やFC町田ゼルビアとのタイトルレースをくり広げた広島。J1リーグ38試合19勝11分け8敗、シーズン最多得点となる72得点を記録したが、惜しくも2位でシーズンを終えることとなった。 今季に向けては、クラブのバンディエラだったMF青山敏弘が現役引退したほか、功労者だったMF柏好文も退団。FWゴンサロ・パシエンシアやFWドウグラス・ヴィエイラ、FWピエロス・ソティリウ、MFエゼキエウら助っ人数選手もチームを去った。 補強としては、昨季のJ1リーグで19得点を挙げたジュビロ磐田のジャーメイン良や、湘南ベルマーレの田中聡、北海道コンサドーレ札幌の菅大輝らを獲得。また、ザスパ群馬に期限付き移籍していたMF仙波大志が3季ぶり復帰を果たしている。 背番号は、青山が長年背負ってきた6番をMF川辺駿が継承。そのほか、ジャーメイン良が「9」、田中が「14」、柏の背番号だった「18」は菅が背負うことが発表されている。 <h3>◆背番号</h3> GK 1 大迫敬介 21 田中雄大 22 川浪吾郎 38 ヒル袈依廉←早稲田大学/加入 DF 3 山﨑大地 4 荒木隼人 13 新井直人 15 中野就斗 19 佐々木翔 27 イヨハ理ヘンリー 33 塩谷司 MF 5 松本大弥 6 川辺駿 ※背番号変更「66」 10 マルコス・ジュニオール 14 田中聡←湘南ベルマーレ/完全移籍 18 菅大輝←北海道コンサドーレ札幌/完全移籍 20 井上潮音←横浜FC/完全移籍 24 東俊希 25 茶島雄介 30 トルガイ・アルスラン 32 越道草太 35 中島洋太朗 40 小原基樹 44 仙波大志←ザスパ群馬/期限付き移籍期間満了 FW 9 ジャーメイン良←ジュビロ磐田/完全移籍 11 満田誠 36 井上愛簾 39 中村草太←明治大学/加入 51 加藤陸次樹 2025.01.08 18:10 Wed3
広島がFWゴンサロ・パシエンシアと契約解除…昨年9月に加入でJ1リーグ8試合2得点「いつでも広島の成功を応援します!」
サンフレッチェ広島は8日、元ポルトガル代表FWゴンサロ・パシエンシア(30)との契約解除を発表した。 パシエンシアはポルトガルの名門ポルトでプロデビュー。その後はオリンピアコスや、フランクフルト、シャルケ、セルタ、ボーフムなど4大リーグでキャリアを積み、昨年9月に広島入りを果たした。 広島ではシーズン途中からの加入ながら、J1リーグで8試合2得点、YBCルヴァンカップ1試合出場、天皇杯1試合出場の成績をマーク。しかし、チームは2位で終わり、最大の目標だったJ1リーグ優勝を逃していた。 数カ月で広島を去ることが決まったパシエンシアは、クラブを通じてコメントしている。 「広島で過ごした時間、お世話になりました。ありがとうございました。あなたたちのクラブとカラーを守れて光栄に思ってます。とても良かったです。私はいつでも広島の成功を応援します!」 2025.01.08 16:50 Wed4
清水のJ2優勝に貢献のDF住吉ジェラニレショーンが広島から完全移籍移行! J2ベスト11選出と充実の1年過ごす
清水エスパルスは30日、サンフレッチェ広島から期限付き移籍加入中のDF住吉ジェラニレショーン(27)の完全移籍加入を発表した。 住吉は国士舘大学から水戸ホーリーホックでプロ入り。2021年7月に広島へ完全移籍で加入した。広島ではなかなか出場機会を得られずにいたなか、2024シーズンはプロ入り当時の水戸で指導を受けた秋葉忠宏監督が率いる清水へ期限付き移籍で加入した。 そして、今シーズンの明治安田J2リーグでは31試合4得点を記録。ディフェンスラインの主軸として清水のJ2優勝とJ1昇格に大きく貢献し、個人としても2024シーズンのJ2ベストイレブンに選出と充実の1年を過ごした。 住吉は両クラブを通じてコメントしている。 ◆清水エスパルス 「サンフレッチェ広島から完全移籍することに決めました。このチームでJ1の舞台で戦いたいと心の底から思いました。このチームでもっと上を目指したいと本気で思いました。だから移籍を決めました。きっとこれから少なからず辛い時期もやって来るでしょう。そんな時でも、みんなで声を出して、体を張って、共に戦いましょう。清水エスパルスのために全身全霊をかけて全員で戦いましょう。清水エスパルスに関わる全ての皆様、僕をJ1に連れてきてくれて本当にありがとうございます。これからは僕が皆様に恩返しをする番です。今後とも応援よろしくお願いします」 ◆サンフレッチェ広島 「広島に移籍してきた時はこのチームで成功したいと思っていました。ですが、叶わなかったのが事実です」 「しかし、はじめて目標にしたい選手に出会えました。塩谷選手から色々なものを学びました。塩谷選手との出会いがぼくのサッカー人生のターニングポイントだと思います。それも含めて、広島にいた2年半は、僕を一回りも二回りも成長させてくれました」 「サンフレッチェ広島を愛する全ての皆さま、ぼくは負けません。清水エスパルスというチームで必ずサンフレッチェ広島に勝ちます。それが僕のできる最大の恩返しだと思っています。それでは、J1の舞台で会いましょう。いってきます」 2024.12.30 17:35 Mon5