終盤大きく動いたチェルシーvsユナイテッドは5戦連続ドロー…カゼミロが後半ATに値千金の同点弾《プレミアリーグ》
2022.10.23 03:35 Sun
プレミアリーグ第13節、チェルシーvsマンチェスター・ユナイテッドが22日にスタンフォード・ブリッジで行われ、1-1のドローに終わった。
ポッター新体制で5勝2分けの公式戦7試合と無敗を維持する4位のチェルシー(勝ち点20)。直近は5試合連続無失点と自慢の堅守に磨きをかけているが、前節のブレントフォード戦では格下相手に決め手を欠き、新体制移行後初めて無得点のゴールレスドロー。公式戦連勝と連続複数得点がいずれも「5」でストップした。
その足踏みから白星でのリスタートを狙う新生ブルーズは、今季2戦目の対ビッグ6戦で直近9戦未勝利と苦手とする赤い悪魔と対峙した。イングランド人指揮官は前節から先発4人を変更。軽傷を抱えるクリバリに加え、ギャラガーとハヴァーツ、ブロヤに代えてチアゴ・シウバ、チルウェル、オーバメヤン、スターリングと主力を復帰させた。
一方、5位のユナイテッド(勝ち点19)は、紆余曲折がありながらも徐々にテン・ハグ体制の熟成が進む。前節は3位のトッテナム相手に今季ベストパフォーマンスと言える圧巻の内容で2-0の完勝を収め、クリスティアーノ・ロナウドの交代拒否および職場放棄に水を差されたものの、良い形でブリッジに乗り込んだ。
苦手とするアウェイゲームで真価試されるオランダ人指揮官率いるチームは、中2日での一戦に向けてフレッジをエリクセンに変更した以外、同じスタメンを採用した。
そして、9分には高い位置まで攻撃参加したショーが鋭いグラウンダーシュートで最初の決定機を作り出すと、13分には相手ボックス付近で細かく揺さぶってアントニーが得意の左足を振る。だが、枠の左隅を捉えたシュートはGKケパが見事な反応ではじき出した。
早い時間帯の先制点とはならずも、ここからユナイテッドが完全に試合の主導権を掌握。守備では良い立ち位置とボールホルダーへの寄せでチェルシーのビルドアップに制限をかけつつ、攻撃ではカゼミロ、エリクセン、ブルーノ・フェルナンデスが小気味よくボールを捌き、サイドではサイドバックとウイングがレーンを入れ替えながら相手に狙いを定めさせない。
その流れで28分にはB・フェルナンデスの絶妙なラストパスにタイミング良く抜け出したラッシュフォードに決定機も、ここはGKケパにうまく間合いを詰められてゴールとはならず。さらに、33分には再びラッシュフォードが右サイドでの果敢な仕掛けから鋭いミドルシュートを枠に飛ばすが、これもケパの好守に阻まれる。
ケパの好守によって失点こそ免れているものの、攻守に全くうまくいかないチェルシーは36分にククレジャを下げてコバチッチを投入。この交代で並びを[4-3-1-2]の形に変更し、局地戦で劣勢だった中盤中央に厚みをもたらす。
すると、この交代以降は相手の予想外の出方にユナイテッドが混乱したこともあり、チェルシーが押し返していく。ボックス付近でスターリングやオーバメヤンがようやくボールに絡むシーンを続けて作り出し、オーバメヤン、ロフタス=チークとフィニッシュの場面を創出。
一方、しばらく難しい時間帯が続いたユナイテッドも、前半終了間際にはマルティネスのクリアを拾ったB・フェルナンデスのラストパスからアントニーが枠のわずか右に外れる際どいシュートを放つなど、ゴールこそ奪えなかったもののやや悪い流れを払しょくして前半を終える形となった。
戦術家である両指揮官のハーフタイムの修正に注目が集まった中、前半と同じ11人で後半に臨んだ両チーム。立ち上がりは前半終盤からの流れを踏襲する形でチェルシーが主導権を握る形となった。
ピンチこそないものの、流れは良くないユナイテッドは52分にサンチョを下げてフレッジを投入。この交代でエリクセンがトップ下、B・フェルナンデスが左ウイングに立ち位置を変更。中央の強度を高めつつ、左サイドはショーの推進力をより生かす形に。
以降、しばらくは膠着状態が続いた中、ユナイテッドにアクシデントが発生。59分、オーバメヤンの縦への突破に対応した際にバランスを崩して芝に右足が引っかかる形となったヴァランがピッチに倒れ込む。すぐさま右ヒザの重傷を悟ったフランス代表DFはベンチに下がる際にユニフォームで顔を覆い、エモーショナルな形でピッチを後に。代わってリンデロフがスクランブル投入されることになった。
頼れるディフェンスリーダーの負傷交代でやや動揺が見受けられるアウェイチームに対して、チェルシーはここからよりリスクを冒して前に出る。ただ、中央をしっかりと埋める相手の守備に対して、可能性の低いクロスに終始。これをマルティネスらにことごとく撥ね返される。
互いにゴールはおろか決定機まで持ち込めないが、70分過ぎに久々に決定機を作り合う。まずは73分、チェルシーの左CKでマウントが上げた浮き球のボールをファーで競り勝ったチャロバーが頭で合わすが、これはクロスバーを叩く。その直後の76分にはB・フェルナンデスがミドルシュートを狙うが、自身の手前でバウンドした難しいボールをGKケパが冷静に外へはじき出した。
ゴールレスのまま試合終盤を迎えた中、両チームは交代策で流れに変化を加えようと腐心する。チェルシーは存在感を欠いたオーバメヤンとスターリングに加え、疲労が見え始めたロフタス=チークを下げてプリシッチ、ブロヤ、チュクエメカと若手アタッカーを投入。対するユナイテッドはエリクセンとラッシュフォードを下げてエランガとマクトミネイを同時投入。この交代でB・フェルナンデスを最前線、マクトミネイをトップ下に配置した。
すると、結果的に一連の交代策が試合を動かすことに。84分、チェルシーのFKの場面でブロヤとポジションを争ったマクトミネイが完全に抱え倒す形に。このプレーに対して主審はPKを与える。このプレッシャーのかかるPKをキッカーのジョルジーニョが見事にGKデ・ヘアの逆サイドに突き刺し、87分の先制点とした。
やや引き分けを意識した交代カードを切った中での失点で厳しくなったユナイテッドだったが、前所属先レアル・マドリーで驚異的な勝負強さを発揮してきた百戦錬磨のMFが最後の最後に大仕事をやってのけた。
94分、ダロトのロングスローの流れからボックス手前のショーが浮き球のクロスを供給すると、ゴール前で競り勝ったカゼミロがヘディングシュート。これはGKケパが見事な反応で触ったものの、左ポストの内側を叩いたボールはゴールライン・テクノロジーによってギリギリでラインを割っていたとの判定で土壇場での同点ゴールが認められた。
そして、カゼミロの価千金の加入後初ゴールによって試合は1-1のスコアでタイムアップを迎え、白熱の強豪対決は5試合連続ドローという痛み分けの結果に終わった。
ポッター新体制で5勝2分けの公式戦7試合と無敗を維持する4位のチェルシー(勝ち点20)。直近は5試合連続無失点と自慢の堅守に磨きをかけているが、前節のブレントフォード戦では格下相手に決め手を欠き、新体制移行後初めて無得点のゴールレスドロー。公式戦連勝と連続複数得点がいずれも「5」でストップした。
その足踏みから白星でのリスタートを狙う新生ブルーズは、今季2戦目の対ビッグ6戦で直近9戦未勝利と苦手とする赤い悪魔と対峙した。イングランド人指揮官は前節から先発4人を変更。軽傷を抱えるクリバリに加え、ギャラガーとハヴァーツ、ブロヤに代えてチアゴ・シウバ、チルウェル、オーバメヤン、スターリングと主力を復帰させた。
苦手とするアウェイゲームで真価試されるオランダ人指揮官率いるチームは、中2日での一戦に向けてフレッジをエリクセンに変更した以外、同じスタメンを採用した。
キックオフから数分はホームのチェルシーがサイドで相手の背後をうまくとって押し込む形を作り出すが、時間の経過と共にアウェイのユナイテッドがボールを握って押し返していく。
そして、9分には高い位置まで攻撃参加したショーが鋭いグラウンダーシュートで最初の決定機を作り出すと、13分には相手ボックス付近で細かく揺さぶってアントニーが得意の左足を振る。だが、枠の左隅を捉えたシュートはGKケパが見事な反応ではじき出した。
早い時間帯の先制点とはならずも、ここからユナイテッドが完全に試合の主導権を掌握。守備では良い立ち位置とボールホルダーへの寄せでチェルシーのビルドアップに制限をかけつつ、攻撃ではカゼミロ、エリクセン、ブルーノ・フェルナンデスが小気味よくボールを捌き、サイドではサイドバックとウイングがレーンを入れ替えながら相手に狙いを定めさせない。
その流れで28分にはB・フェルナンデスの絶妙なラストパスにタイミング良く抜け出したラッシュフォードに決定機も、ここはGKケパにうまく間合いを詰められてゴールとはならず。さらに、33分には再びラッシュフォードが右サイドでの果敢な仕掛けから鋭いミドルシュートを枠に飛ばすが、これもケパの好守に阻まれる。
ケパの好守によって失点こそ免れているものの、攻守に全くうまくいかないチェルシーは36分にククレジャを下げてコバチッチを投入。この交代で並びを[4-3-1-2]の形に変更し、局地戦で劣勢だった中盤中央に厚みをもたらす。
すると、この交代以降は相手の予想外の出方にユナイテッドが混乱したこともあり、チェルシーが押し返していく。ボックス付近でスターリングやオーバメヤンがようやくボールに絡むシーンを続けて作り出し、オーバメヤン、ロフタス=チークとフィニッシュの場面を創出。
一方、しばらく難しい時間帯が続いたユナイテッドも、前半終了間際にはマルティネスのクリアを拾ったB・フェルナンデスのラストパスからアントニーが枠のわずか右に外れる際どいシュートを放つなど、ゴールこそ奪えなかったもののやや悪い流れを払しょくして前半を終える形となった。
戦術家である両指揮官のハーフタイムの修正に注目が集まった中、前半と同じ11人で後半に臨んだ両チーム。立ち上がりは前半終盤からの流れを踏襲する形でチェルシーが主導権を握る形となった。
ピンチこそないものの、流れは良くないユナイテッドは52分にサンチョを下げてフレッジを投入。この交代でエリクセンがトップ下、B・フェルナンデスが左ウイングに立ち位置を変更。中央の強度を高めつつ、左サイドはショーの推進力をより生かす形に。
以降、しばらくは膠着状態が続いた中、ユナイテッドにアクシデントが発生。59分、オーバメヤンの縦への突破に対応した際にバランスを崩して芝に右足が引っかかる形となったヴァランがピッチに倒れ込む。すぐさま右ヒザの重傷を悟ったフランス代表DFはベンチに下がる際にユニフォームで顔を覆い、エモーショナルな形でピッチを後に。代わってリンデロフがスクランブル投入されることになった。
頼れるディフェンスリーダーの負傷交代でやや動揺が見受けられるアウェイチームに対して、チェルシーはここからよりリスクを冒して前に出る。ただ、中央をしっかりと埋める相手の守備に対して、可能性の低いクロスに終始。これをマルティネスらにことごとく撥ね返される。
互いにゴールはおろか決定機まで持ち込めないが、70分過ぎに久々に決定機を作り合う。まずは73分、チェルシーの左CKでマウントが上げた浮き球のボールをファーで競り勝ったチャロバーが頭で合わすが、これはクロスバーを叩く。その直後の76分にはB・フェルナンデスがミドルシュートを狙うが、自身の手前でバウンドした難しいボールをGKケパが冷静に外へはじき出した。
ゴールレスのまま試合終盤を迎えた中、両チームは交代策で流れに変化を加えようと腐心する。チェルシーは存在感を欠いたオーバメヤンとスターリングに加え、疲労が見え始めたロフタス=チークを下げてプリシッチ、ブロヤ、チュクエメカと若手アタッカーを投入。対するユナイテッドはエリクセンとラッシュフォードを下げてエランガとマクトミネイを同時投入。この交代でB・フェルナンデスを最前線、マクトミネイをトップ下に配置した。
すると、結果的に一連の交代策が試合を動かすことに。84分、チェルシーのFKの場面でブロヤとポジションを争ったマクトミネイが完全に抱え倒す形に。このプレーに対して主審はPKを与える。このプレッシャーのかかるPKをキッカーのジョルジーニョが見事にGKデ・ヘアの逆サイドに突き刺し、87分の先制点とした。
やや引き分けを意識した交代カードを切った中での失点で厳しくなったユナイテッドだったが、前所属先レアル・マドリーで驚異的な勝負強さを発揮してきた百戦錬磨のMFが最後の最後に大仕事をやってのけた。
94分、ダロトのロングスローの流れからボックス手前のショーが浮き球のクロスを供給すると、ゴール前で競り勝ったカゼミロがヘディングシュート。これはGKケパが見事な反応で触ったものの、左ポストの内側を叩いたボールはゴールライン・テクノロジーによってギリギリでラインを割っていたとの判定で土壇場での同点ゴールが認められた。
そして、カゼミロの価千金の加入後初ゴールによって試合は1-1のスコアでタイムアップを迎え、白熱の強豪対決は5試合連続ドローという痛み分けの結果に終わった。
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