【プレミア注目プレビュー】3連勝で復調ユナイテッドと開幕5連勝の絶好調アーセナルが激突!

2022.09.04 12:00 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第6節、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルが、日本時間4日24:30にオールド・トラッフォードでキックオフされる。開幕連敗からの3連勝と出入りの激しい序盤戦を過ごす赤い悪魔と、開幕5連勝で首位をキープする絶好調のガナーズによる注目のビッグマッチだ。テン・ハグ新監督の下で捲土重来を期すシーズンに臨むユナイテッドだが、開幕2試合はブライトン、ブレントフォードに低調なパフォーマンスで連敗する最悪なスタートに。それでも、負傷者続出とはいえ格上のリバプール相手のホームゲームで会心の今季初勝利を挙げると、以降はサウサンプトン、レスター・シティを相手に内容面で課題を残しながらも2試合連続の1-0の勝利で3連勝を達成した。

自身の理想をひとまず脇に置き、守備の安定を最優先としたオランダ人指揮官の確かな手腕に加え、移籍市場終盤にはMFカゼミロ、FWアントニーと2人の実力派を獲得し、ここに来て名門復活への機運が高まる。その良いムードで迎える今季2度目のビッグマッチでは、リバプール戦同様に相手が手負いの状況にあるため、首位チームをきっちり叩いて上位浮上への足掛かりとしたい。
対するアーセナルは就任4年目となるアルテタ監督による長期的なプロジェクトが実を結び始め、開幕から唯一の5連勝で首位に立つ。ここまではボーンマスやレスターといった対戦相手に恵まれた部分もあるが、新エースのガブリエウ・ジェズスやジンチェンコが持つ勝者のメンタリティによって、これまででは勝ち点1どまりでもおかしくなかった接戦を勝ち切れている部分に大きな成長を感じる。

今季初のビッグマッチに向けては補強の失敗に加え、負傷者続出のボランチを中心に手負いの状況での戦いとなるが、アルテタのチームがトップ4フィニッシュではなく本気でリーグタイトルを目指すうえでは勝ち点3を持ち帰りたいところだ。
なお、昨シーズンの両者の対戦成績は1勝1敗の五分。ユナイテッドのホームゲームではFWクリスティアーノ・ロナウドの2ゴールの活躍もあり、ホームチームが3-2で勝利。一方、アーセナルのホームゲームではFWサカに加え、DFタヴァレス、MFジャカと伏兵2人がゴールを挙げたノースロンドンのチームが3-1の勝利を収めている。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:デ・ヘア
DF:ダロト、ヴァラン、マルティネス、マラシア
MF:エリクセン、カゼミロ
MF:サンチョ、ブルーノ・フェルナンデス、エランガ
FW:ラッシュフォード

負傷者:DFショー、ワン=ビサカ、ウィリアムズ、FWマルシャル、ペリストリ
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはマルシャルが引き続き欠場となる他、軽傷を抱えるショーとワン=ビサカの両サイドバックも欠場の可能性がある。

スタメンに関しては中2日の過密日程を考慮し、数人の入れ替えを予想。中盤ではマクトミネイに代わって、直近2試合途中出場のカゼミロが満を持して初スタメンとみる。また、アーセナルをリスペクトした場合、エリクセンに代えてより守備的なフレッジをカゼミロとのセットで起用する可能性もある。

前線はプレータイムをコントロールしていることもあり、引き続きサンチョ、エランガ、ラッシュフォードの起用を予想。ただ、エランガに代えてクリスティアーノ・ロナウドを起用し、ラッシュフォードを左に配置する形も想定される。エールディビジ史上最高額での加入となったアントニーはベンチスタートが濃厚だ。

◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ラムズデール
DF:冨安健洋、サリバ、ガブリエウ、ティアニー
MF:ホワイト、ジャカ
MF:サカ、ウーデゴール、マルティネッリ
FW:ガブリエウ・ジェズス

負傷者:GKラムズデール、DFジンチェンコ、MFトーマス、エルネニー、ウーデゴール、FWネルソン
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはジンチェンコ、トーマス、エルネニーの3選手が引き続き欠場となる。さらに、アストン・ビラ戦でそれぞれ太もも、足に軽傷を負った守護神ラムズデール、主将ウーデゴールにも欠場の可能性がある。

スタメンに関してはラムズデール、ウーデゴールがプレー可能と仮定して前述のメンバーを予想。仮に起用が難しい場合は、新加入のGKターナーがデビューを飾り、スミス・ロウがキャプテンの代役を担うことになる。

ビラ戦と全く同じメンバーの可能性も十分に考えられるが、守備面で大きな不安要素となるサンビ・ロコンガに代えてホワイトを中盤で起用し、冨安健洋を右サイドバックで初先発させるとみる。

★注目選手
◆マンチェスター・ユナイテッド:MFカゼミロ
Getty Images

ビッグマッチで満を持してのスタメンデビューへ。モドリッチ、クロースと黄金の中盤形成し、レアル・マドリーの多くのタイトル獲得に貢献したカゼミロ。しかし、今夏の移籍市場終盤に届いたユナイテッドからの好オファーを受け入れ、30歳にして自身初のプレミアリーグ挑戦を選択した。

ここまではコンディションや戦術への適応を考慮され、サウサンプトン、レスター戦ではリード時のクローザー役という限定的な役目を担う。投入時にチームがガス欠気味ということもあり、攻撃面での本領発揮には至らないが、持ち味のボール奪取、的確なプレー判断と百戦錬磨のホールディング・ロールとしての存在感を早くも示す。そして、満を持してのスタメンデビューが期待される今回のアーセナル戦では、好調な相手に対して攻守両面での本領発揮が期待されるところだ。

年功序列の傾向が強いセレソンにおいて後輩である3人のガブリエウに睨みを利かせつつ、マドリーの後輩であるウーデゴール(スミス・ロウ)というトップ下の選手をきっちり抑え込みたい。攻撃ではまだまだ不安定なビルドアップの起点となりつつ、B・フェルナンデス、エリクセンという名プレースキッカーが揃う中で攻撃時のセットプレーでも勝負強さを発揮したい。

◆アーセナル:FWガブリエウ・ジェズス
Getty Images

かつての宿敵相手に新エースとしての真価試される。今夏の移籍市場でハーランド、アルバレスと2人のストライカーを加えたマンチェスター・シティを去り、多くのオファーが舞い込んだ中でアーセナル行きを決断したジェズス。かつて指導を受けたアルテタの熱心なラブコールもあり、CL出場やタイトルへの野心を脇に置き、定期的なプレータイム、エースとしてのプレーを求めた25歳は、ここまで自身の選択の正しさを個人としてもチームとしても証明している。

プレシーズンの大活躍によってすぐさまエースとしての信頼を獲得すると、ここまでの5試合では3ゴール3アシストを記録。その数字以上に攻守両面での存在感が際立つ。

わずか数試合でオーバメヤンやラカゼットといったかつてのエースストライカーの存在を完全に忘れさせるブラジル代表FWだが、やはり真のエースとなるためにはビッグマッチでの活躍が必須。

シティ時代の対ユナイテッドとのリーグ戦は通算9試合に出場。しかし、ここまでゴールもアシストもなく、対戦成績でも3勝2分け4敗と負け越している。したがって、アーセナルのプレーヤーとして臨む最初のゲームでは初ゴールを奪い、チームを6連勝に導きたい。

マンチェスター・ユナイテッドの関連記事

マンチェスター・ユナイテッドのルベン・アモリム監督が16日に行われ、0-1で敗れたプレミアリーグ第37節チェルシー戦後にコメントした。 5日後にヨーロッパリーグ決勝のトッテナム戦を控えるユナイテッドは、主力を起用。チェルシー相手に互角以上の戦いを見せるも71分に被弾して惜敗となった。 アモリム監督は試合勘を 2025.05.17 11:00 Sat
チェルシーのエンツォ・マレスカ監督が16日に行われ、1-0で勝利したプレミアリーグ第37節マンチェスター・ユナイテッド戦後にコメントした。 前節ニューカッスルとの上位対決に敗れ、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏外の6位アストン・ビラに勝ち点で並ばれた5位チェルシーが、ヨーロッパリーグ決勝を控えるユナイテッドをス 2025.05.17 10:00 Sat
プレミアリーグ第37節、チェルシーvsマンチェスター・ユナイテッドが16日に行われ、チェルシーが1-0で勝利した。 前節ニューカッスルとの上位対決に敗れてチャンピオンズリーグ(CL)出場圏外の6位アストン・ビラに勝ち点で並ばれた5位チェルシー(勝ち点63)は、プレミアリーグ初先発となる19歳ジョージが最前線で起用 2025.05.17 06:16 Sat
マンチェスター・ユナイテッドのイングランド代表DFハリー・マグワイアが来シーズンについて言及した。 今シーズンは大苦戦を強いられているユナイテッド。プレミアリーグでは16位に低迷しており、残り2試合となっている。 ヨーロッパリーグ(EL)では決勝に進んでおり、トッテナムとの戦いで勝利すれば、来シーズンのチャ 2025.05.16 22:55 Fri
先週末に行われた第36節ではリバプールvsアーセナルの頂上決戦がドローに終わったほか、ニューカッスルvsチェルシーの上位対決は前者に軍配。また、マンチェスター・シティが最下位サウサンプトン相手に痛恨のドローとなった。 最終節前となる今節は17日にFAカップ決勝のクリスタル・パレスvsマンチェスター・シティ、21日 2025.05.16 19:00 Fri

プレミアリーグの関連記事

リバプールは17日、北アイルランド代表DFコナー・ブラッドリー(21)との新契約を発表した。長期契約を締結したとされている。 ブラッドリーはリバプールの下部組織出身で、ボルトンへのレンタル移籍を経験。2023年7月に正式にファーストチームに昇格した。 これまで公式戦通算55試合に出場し1ゴール10アシストを 2025.05.17 22:55 Sat
リバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーが、イングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドへの敬意を求めた。 アレクサンダー=アーノルドは今季限りでのリバプール退団を発表した中、11日に行われたアーセナル戦で途中出場。その際に味方の一部サポーターからブーイングを浴びせられた。 試合後にDFアン 2025.05.17 12:00 Sat
マンチェスター・ユナイテッドのルベン・アモリム監督が16日に行われ、0-1で敗れたプレミアリーグ第37節チェルシー戦後にコメントした。 5日後にヨーロッパリーグ決勝のトッテナム戦を控えるユナイテッドは、主力を起用。チェルシー相手に互角以上の戦いを見せるも71分に被弾して惜敗となった。 アモリム監督は試合勘を 2025.05.17 11:00 Sat
チェルシーのエンツォ・マレスカ監督が16日に行われ、1-0で勝利したプレミアリーグ第37節マンチェスター・ユナイテッド戦後にコメントした。 前節ニューカッスルとの上位対決に敗れ、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏外の6位アストン・ビラに勝ち点で並ばれた5位チェルシーが、ヨーロッパリーグ決勝を控えるユナイテッドをス 2025.05.17 10:00 Sat
トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督が16日に行われ、0-2で敗れたプレミアリーグ第37節アストン・ビラ戦後にコメントした。 5日後にヨーロッパリーグ決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦を控える17位トッテナムは、前節負傷から復帰したFWソン・フンミンを先発させたものの主力を温存して臨んだ。 そのトッテ 2025.05.17 09:00 Sat

マンチェスター・ユナイテッドの人気記事ランキング

1

「ワカバヤシだ!」ユナイテッドGKの“帽子姿”に世界中のサポーターから反応

マンチェスター・ユナイテッドに所属するイングランド代表GKディーン・ヘンダーソンのプレースタイルが話題になっている。 ユナイテッドは18日、プレミアリーグ第32節でバーンリーとホームで対戦。ヘンダーソンはリーグ戦6試合連続先発出場を果たした。 オフサイドにより取り消しとなったものの、開始20秒過ぎに不用意な飛び出しからネットを揺らされたヘンダーソンは、日光が気になったのか、後半からは赤地にクラブのエンブレムが描かれた“帽子”を着用。イングランドで帽子をかぶるGKはほとんどおらず、その珍しい姿は大きな話題を呼んだ。 ヘンダーソンはシェフィールド・ユナイテッド時代にも帽子をかぶってゴールマウスを守ったことがあるが、アメリカ『Bleacher Report』が帽子姿を公開すると、「似合ってないけど可愛い」「帽子をかぶるGKは減った」などの意見が寄せられた。 中でも、「ワカバヤシだ!」「ワカバヤシ・ヘンドー」など、漫画『キャプテン翼』に登場する、帽子がトレードマークのGK若林源三になぞらえる声が多く、そのことに驚く日本人のファンの声もあった。 ヘンダーソンは50分に左CKの場面で相手DFジェームズ・タルコウスキにゴールを許したものの、ユナイテッドは後半だけで3ゴールを記録。リーグ5連勝を達成している。 <span class="paragraph-title">【画像】若林源三を彷彿とさせる“帽子姿”のヘンダーソン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Dean Henderson brought out the cap for the second half <a href="https://t.co/yQrtMpjOPY">pic.twitter.com/yQrtMpjOPY</a></p>&mdash; B/R Football (@brfootball) <a href="https://twitter.com/brfootball/status/1383822300311478273?ref_src=twsrc%5Etfw">April 18, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2021.04.19 20:30 Mon
2

中盤補強も目指すユナイテッド、コパ・アメリカで活躍のコロンビア代表MFリオスに注目…約35億円オファー準備か

マンチェスター・ユナイテッドがパウメイラスのコロンビア代表MFリチャード・リオス(24)の獲得に動き出しているようだ。 オランダ代表FWジョシュア・ザークツィー(23)やU-23フランス代表DFレニー・ヨロ(18)を確保するなど、着々と補強を進めているユナイテッド。中盤の選手との契約も目指し、パリ・サンジェルマン(PSG)のウルグアイ代表MFマヌエル・ウガルテ(23)が新戦力候補筆頭となっている。 一方、退団へ向かう可能性がある選手も複数。ブラジル代表MFカゼミロ(32)の移籍が取り沙汰されているほか、スコットランド代表MFスコット・マクトミネイ(27)にはフルアムやトッテナム、ガラタサライなどからの関心が浮上。また、フィオレンティーナからレンタルしていたモロッコ代表MFソフィアン・アムラバト(27)に関しては、2000万ユーロ(約34億2000万円)の買取オプションの行使を見送ることとなった。 ウガルテの獲得だけでは選手層に不安が生じることも考えられるなか、移籍市場に精通するジャーナリストのルディ・ガレッティ氏によると、ユナイテッドはリオスにアプローチ。パウメイラスへの1700万ポンド(約34億5000万円)のオファーも準備しているという。 リオスは2023月10月にコロンビア代表デビューを飾ったばかりのセントラルミッドフィルダー。準優勝に終わったコパ・アメリカ2024では、グループステージから決勝までの6試合全てで先発し、攻守にわたって存在感を発揮した。 一躍その名を世界に広めたMFは、ミランのリストにも加わっているとのこと。しかし、リオスと2026年12月までの契約を交わすパウメイラスは、今夏の売却の意思がないようだ。 2024.07.22 18:42 Mon
3

“ジャンピングチョップ事件”いまだ和解なし、ファン・ニステルローイが宿敵との騒動を振り返る

▽現役時代にマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイ氏が、宿敵との騒動を振り返った。イギリス『インデペンデント』が伝えた。 ▽事件は約13年前のオールド・トラフォード、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルで起こった。当時のプレミアリーグは、ユナイテッドとアーセナルの2強時代。MFロイ・キーン、MFパトリック・ヴィエラという闘将に率いられていた両者の直接対決は、常に意地と意地がぶつかり合う激闘だった。 ▽そして試合では、0-0で迎えたアディショナルタイムにFWディエゴ・フォルランがボックス内でDFマーティン・キーオンに倒されてPKを獲得。しかし、このPKキッカーを務めた名手ファン・ニステルローイは、シュートをバーに当ててしまった。 ▽そして、試合は0-0のまま終了。宿敵の絶対的エースがPKを失敗したことにより勝ち点を獲得してテンションが上がったアーセナルの選手たちは、試合終了の笛とともにファン・ニステルローイを囲んで挑発。試合中も激しくやりあっていたキーオンは、ファン・ニステルローイに“ジャンピングチョップ”を敢行した。 ▽オックスフォード大学での講義にゲストとして参加したファン・ニステルローイ氏は、「キーオンに街でたまたま会ったら、どのように振舞うのか?」と尋ねられると、冗談交じりに「彼は再び私の上に飛んでくるだろう(笑)。時代を生きていくには、クレバーじゃないといけないと思ったよ」と語り、会場の笑いを誘った。 ▽一方、この事件があった2003-04シーズンにプレミアリーグ無敗優勝を経験したキーオン氏は先月、当時について以下のように振り返っていた。 「おそらく、私は過剰な反応を見せてしまった。ルート・ファン・ニステルローイは、ブラックリスト入りする信用できない敵だった。彼はトッププレーヤーであり、ファイターだったが、どんな手を使ってでも相手を打ちのめそうとするような選手だった」 2016.02.08 20:42 Mon
4

今季は5名が新加入、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向に英紙が注目「今後も続く可能性が高い」

現在は9人、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向を英紙が注目「今後も続く可能性が高い」 イングランドのFA女子スーパーリーグ(FAWSL)には、現在9人の日本人選手が所属。アジア人プレーヤーが増加傾向にある理由を、イギリス『BBC』が探った。 マンチェスター・シティのMF長谷川唯を筆頭に、ウェストハムにはDF清水梨紗とMF林穂之香に加え、今季からはFW植木理子も在籍。リバプールではMF長野風花が主軸を担っている。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)得点王の実績が評価され、マンチェスター・ユナイテッドにはMF宮澤ひなたが加入。チェルシーにはローンバックでFW浜野まいかが復帰し、今冬にはレスター・シティへ宝田沙織と籾木結花が籍を移した。 なでしこジャパンが2011年ドイツ女子W杯で優勝、2012年にロンドン・オリンピックで銀メダルを獲得した直後にも、2013年にチェルシーへ永里優季(現:ヒューストン・ダッシュ/アメリカ)が、2014年にアーセナルへ大野忍(スペランツァ大阪監督)や近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が加入と、イングランドでのプレーを選択する日本人が続いたが、現在は当時とは異なる風向きで、勢いも加速している。 WSLで頭角を現した最初のアジア人選手と言えば、チェルシーで6度のリーグ優勝を達成した韓国女子代表MFチ・ソヨン(2014-2022年5月)をおいて他にないが、『BBC』では、続く存在として長谷川を挙げ、増加傾向にある日本人選手を特集。スカウティングへの投資、テレビによる世界的な女子サッカー中継の増加、移籍市場での競争の激化など、いくつかの要因を挙げた。 「映像が得られるという点で、スカウティングリソースは劇的に増加した。我々には2人の素晴らしいアナリストもいて、間違いのない選手を特定するのに役立っている」と、宝田と籾木を獲得したレスターのウィリー・カーク監督の言葉を引用。ウェストハムのレハネ・スキナー監督は、国際大会を通じて植木の才能を買っていたと話す。 また、イングランド内における女子サッカーの地位が高まったことによる、待遇の変化にも注目。給与の向上や移籍市場の変化により、WSLが選手にとってより魅力的なものになったと伝えている。 各チームの監督ともに、日本人選手の良さに「規律や戦術理解度、技術の高さ」などを挙げる。『BBC』は「これらの要因により、アジア系の才能ある人材がイギリスに流入することになり、最近到着した選手たちの成功を考えると、この傾向は今後も続く可能性が高い」と結んでいるが、まさしくその通りになるだろう。 最後に、各指揮官によるコメントを掲載。日本人選手、特に自チーム所属の選手を大いに評価している点がユニークだ。 「(WSLでプレーする)日本人選手はどんどん増えてくるだろうし、その理由も分かるだろう。非常に規律があり、聞く耳を持っている。強度も高く、ゲームの理解度もとても高い。もちろん、個々の能力は異なる。(長谷川)唯は非常に知的でゲームの読み方は誰にも負けないだろうし、信じられないほどの才能があると思う」(マンチェスター・シティ/ガレス・テイラー監督) 「風花は試合を読む力が高く、本当に素晴らしいサッカー選手だ。彼女たちは戦術面において非常にクレバーで、技術的にもとても優れている。後方から組み立てるチームの多いWSLの現状において、"日本ブランド"は我々にとって助けになる」(リバプール/マット・ビアード監督) 「日本人選手が増えた理由は明白です。戦術的に聡明で、技術的にも才能のある選手を望まない人はいないでしょう?彼女たちは私たちのチームに大きな価値をもたらしてくれました」(ウェストハム/レハネ・スキナー監督) 「必ずしもアジアの選手を探していたわけではなく、トップクラスのナンバー6を探していたら宝田を見つけたんだ。半年ほど注視して、夏に獲得しようとしたが、リンシェーピングとの合意に至らなかったから、(それなら満了後にと)事前契約を行った。チャンピオンズリーグのアーセナル戦は素晴らしかった」 「宝田選手をさらに見ていたら、籾木の良さにも気付いて、これは良い機会だと思ったんだ。2人とも素晴らしい才能のある選手だよ」(レスター・シティ/ウィリー・カーク監督) 2024.02.12 21:57 Mon
5

元ユナイテッドSDがFAに復帰…新設のチーフ・フットボール・オフィサーに就任

元マンチェスター・ユナイテッドのスポーツディレクター(SD)、ダン・アシュワース氏が、イングランドサッカー協会(FA)に復帰することになった。 FAは14日、アシュワース氏が新設のチーフ・フットボール・オフィサーに就任すると発表。同職ではイングランド代表の男女チームと緊密に連携していくことになるという。 昨年12月にユナイテッドのSDをわずか5カ月で退任したアシュワース氏。それ以前にはブライトン&ホーヴ・アルビオン、ニューカッスルで手腕を発揮しており、国内外のクラブからのオファーも想定されていたが、2018年まで6年間に渡って勤務していたFAに復帰することになった。 アシュワース氏は、セント・ジョージズ・パークの再開発を監督し、2028年に開催されるユーロ2028の共催に向け、競技施設とピッチの改善を目指す。 さらに、この新役職は、男子フットボールのテクニカルディレクターであるジョン・マクダーモット氏と緊密に連携するとともに、FAの最高経営責任者(CEO)であるマーク・ブリンガム氏とも連携する。 また、イングランド国内の地元出身のコーチの育成にも携わる予定だという。 2025.05.15 16:30 Thu

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly