【セリエA・シーズンプレビュー】ルカク復帰のインテルが本命、積極補強のユーベが対抗
2022.08.12 19:00 Fri
2022-23シーズンのセリエAが13日に開幕する。昨季はミランがインテルとの熾烈なスクデット争いの末、11季ぶりに優勝を果たした。迎える新シーズン、覇権奪還を目論むインテルを本命、2季連続不本意なシーズンを送ったユベントスを対抗に推したい。
◆ルカク復帰で覇権奪還へ~インテル~

昨季はミランとのデッドヒートの末、後一歩で連覇に届かなかったインテル。ただ、主砲のFWルカクが移籍し、コンテ監督が退任となった中、大健闘のシーズンだったとも言える。そのインテルは新シーズンに向けてチェルシーで不発に終わったルカクが復帰。これ以上ない戦力が戻り、年々進化を遂げるFWラウタロ・マルティネスとのコンビで優勝したシーズンのような破壊力が復活するはずだ。
守備面に関しては相変わらずの安定感を誇る守護神のハンダノビッチが健在。仮に離脱したとしても控えにGKオナナを獲得と隙がない。そして財政難により放出が噂されたDFシュクリニアル、DFダンフリース、DFデ・フライらが揃って残留濃厚な情勢と、S・インザーギ監督にとっては好ましい状況だ。現状の戦力を維持できれば、スクデットの本命で間違いないだろう。
◆積極補強で3季ぶり王座奪還へ~ユベントス~

昨季はアッレグリ監督が復帰し、少なくとも優勝争いをすることが予想されたが、甘くはなかった。FWロナウドが去った前線は得点力不足に陥り、1月にFWヴラホビッチが加入するまで攻撃の形が見えない程だった。何とか4位に滑り込んでチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得し、体裁を保っただけのシーズンとなった。
そのユベントスは新シーズンに向けてFWディ・マリア、MFポグバ、MFコスティッチ、DFブレメルと好タレントを各ポジションに迎え入れた。FWディバラとDFデ・リフトの両主力がクラブを去ったが、戦力は増した印象だ。とりわけプレシーズンを見る限り、ディ・マリアの加入が大きそうだ。34歳となったアルゼンチン代表FWだが依然としてキレがあり、ボールを持った際の選択肢の豊富さはディバラを上回り、攻撃のバリエーションが増えそうだ。心配なのはケガがちなポグバだ。彼がユナイテッド時代同様にケガに悩まされ続けるようだとインテルの背中は遠のくばかりだ。

フロントの的確な補強、ピオリ監督の手腕で11季ぶり優勝を遂げたミランも優勝候補の一角だ。主力ではMFケシエとDFロマニョーリが契約満了で旅立ったが、大半の主力が残留しており、戦力は維持されている。得点力不足の前線にはFWオリジが加入したが、まだまだ粗削りな印象の27歳はイタリアの地で覚醒となるか。
そして何より楽しみなのが至宝MFデ・ケテラエルの加入だ。次世代のベルギー代表の中軸を担うことが期待される21歳は、ゴールとアシストでチームを勝利に導ける、かつてのレジェンドであるカカのような存在。トップ下の人材が定まらないミランとしては打ってつけのタレントと言えそうだ。昨季露呈した脆弱な攻撃陣をどれだけこの若武者が牽引できるか、ミランの命運を握っている。
◆欧州王者が3強に続くか~ローマ~

ミラノ勢、ユベントスに次ぐ存在が昨季ヨーロッパ・カンファレンスリーグ初代王者となったローマになるだろう。ユベントス退団となったディバラを迎え、モウリーニョ監督の愛弟子であるMFマティッチを獲得。それに留まらずMFワイナルドゥムまで獲得とセンターラインを強化。仮にFWベロッティまで加われば各セクションの充実ぶりは上記の3強に匹敵する。移籍が噂されたMFザニオーロも残留濃厚で攻撃陣は十分。モウリーニョ監督の戦術が浸透して鉄壁の守備が築かれれば、CL出場権獲得は難しくないタスク。あわよくばスクデット争いに絡んでいきたい。
◆戦力維持で迎えるサッリ体制2季目~ラツィオ~

サッリ体制2季目のラツィオは戦力維持に成功している。新加入はDFロマニョーリとMFベシーノと計算の立つ実力者だ。スクデット争いに絡むには戦力不足かもしれないが、CL出場権争いには確実に絡んでくるだろう。サッリ監督の戦術がさらに浸透することが予想され、上位に食い込んでくることは間違いなさそうだ。
◆攻守の要流出…~ナポリ~

昨季はスクデットが狙える陣容だったが、財政難によりクラブの象徴だったFWインシーニェ、DFクリバリ、FWメルテンスがクラブを去った。代役として獲得したのはセリエA未経験のMFクワラツヘリア、DFキム・ミンジェと不安が大きい。CL出場権を確保できれば十分なシーズンか。
◆リーグ戦一本の強み~アタランタ~

上位に居ることが定着したプロビンチャの雄アタランタは静かな夏を過ごしている。目立った補強はせず、主力の流出もない。FWムリエルに移籍の噂があるが、残留すればCL出場返り咲きを狙える戦力を擁しているものと思われる。何より今季は欧州の大会に出場しないため、セリエAだけに集中できる状況。名将ガスペリーニ監督も続投しており大崩れはしないだろう。
◆ルカク復帰で覇権奪還へ~インテル~

Getty Images
昨季はミランとのデッドヒートの末、後一歩で連覇に届かなかったインテル。ただ、主砲のFWルカクが移籍し、コンテ監督が退任となった中、大健闘のシーズンだったとも言える。そのインテルは新シーズンに向けてチェルシーで不発に終わったルカクが復帰。これ以上ない戦力が戻り、年々進化を遂げるFWラウタロ・マルティネスとのコンビで優勝したシーズンのような破壊力が復活するはずだ。
守備面に関しては相変わらずの安定感を誇る守護神のハンダノビッチが健在。仮に離脱したとしても控えにGKオナナを獲得と隙がない。そして財政難により放出が噂されたDFシュクリニアル、DFダンフリース、DFデ・フライらが揃って残留濃厚な情勢と、S・インザーギ監督にとっては好ましい状況だ。現状の戦力を維持できれば、スクデットの本命で間違いないだろう。

Getty Images
昨季はアッレグリ監督が復帰し、少なくとも優勝争いをすることが予想されたが、甘くはなかった。FWロナウドが去った前線は得点力不足に陥り、1月にFWヴラホビッチが加入するまで攻撃の形が見えない程だった。何とか4位に滑り込んでチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得し、体裁を保っただけのシーズンとなった。
そのユベントスは新シーズンに向けてFWディ・マリア、MFポグバ、MFコスティッチ、DFブレメルと好タレントを各ポジションに迎え入れた。FWディバラとDFデ・リフトの両主力がクラブを去ったが、戦力は増した印象だ。とりわけプレシーズンを見る限り、ディ・マリアの加入が大きそうだ。34歳となったアルゼンチン代表FWだが依然としてキレがあり、ボールを持った際の選択肢の豊富さはディバラを上回り、攻撃のバリエーションが増えそうだ。心配なのはケガがちなポグバだ。彼がユナイテッド時代同様にケガに悩まされ続けるようだとインテルの背中は遠のくばかりだ。
◆ベルギーの至宝一本釣り~ミラン~

Getty Images
フロントの的確な補強、ピオリ監督の手腕で11季ぶり優勝を遂げたミランも優勝候補の一角だ。主力ではMFケシエとDFロマニョーリが契約満了で旅立ったが、大半の主力が残留しており、戦力は維持されている。得点力不足の前線にはFWオリジが加入したが、まだまだ粗削りな印象の27歳はイタリアの地で覚醒となるか。
そして何より楽しみなのが至宝MFデ・ケテラエルの加入だ。次世代のベルギー代表の中軸を担うことが期待される21歳は、ゴールとアシストでチームを勝利に導ける、かつてのレジェンドであるカカのような存在。トップ下の人材が定まらないミランとしては打ってつけのタレントと言えそうだ。昨季露呈した脆弱な攻撃陣をどれだけこの若武者が牽引できるか、ミランの命運を握っている。
◆欧州王者が3強に続くか~ローマ~

Getty Images
ミラノ勢、ユベントスに次ぐ存在が昨季ヨーロッパ・カンファレンスリーグ初代王者となったローマになるだろう。ユベントス退団となったディバラを迎え、モウリーニョ監督の愛弟子であるMFマティッチを獲得。それに留まらずMFワイナルドゥムまで獲得とセンターラインを強化。仮にFWベロッティまで加われば各セクションの充実ぶりは上記の3強に匹敵する。移籍が噂されたMFザニオーロも残留濃厚で攻撃陣は十分。モウリーニョ監督の戦術が浸透して鉄壁の守備が築かれれば、CL出場権獲得は難しくないタスク。あわよくばスクデット争いに絡んでいきたい。
◆戦力維持で迎えるサッリ体制2季目~ラツィオ~

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サッリ体制2季目のラツィオは戦力維持に成功している。新加入はDFロマニョーリとMFベシーノと計算の立つ実力者だ。スクデット争いに絡むには戦力不足かもしれないが、CL出場権争いには確実に絡んでくるだろう。サッリ監督の戦術がさらに浸透することが予想され、上位に食い込んでくることは間違いなさそうだ。
◆攻守の要流出…~ナポリ~

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昨季はスクデットが狙える陣容だったが、財政難によりクラブの象徴だったFWインシーニェ、DFクリバリ、FWメルテンスがクラブを去った。代役として獲得したのはセリエA未経験のMFクワラツヘリア、DFキム・ミンジェと不安が大きい。CL出場権を確保できれば十分なシーズンか。
◆リーグ戦一本の強み~アタランタ~

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上位に居ることが定着したプロビンチャの雄アタランタは静かな夏を過ごしている。目立った補強はせず、主力の流出もない。FWムリエルに移籍の噂があるが、残留すればCL出場返り咲きを狙える戦力を擁しているものと思われる。何より今季は欧州の大会に出場しないため、セリエAだけに集中できる状況。名将ガスペリーニ監督も続投しており大崩れはしないだろう。
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