日本代表初招集の水沼宏太が敗戦救うバックヘッド! 首位・横浜FMは鳥栖とドロー【明治安田J1第22節】
2022.07.16 20:59 Sat
16日、明治安田生命J1リーグ第22節のサガン鳥栖vs横浜F・マリノスが駅前不動産スタジアムで行われ、2-2の引き分けに終わった。
リーグ戦連敗中の鳥栖が、前節引き分けて6連勝がストップした首位の横浜FMを迎えた一戦。互いに勝ち点を落とせない一戦となった。
鳥栖はシステムを変えて4バックに。前節から4名を変更。中野伸哉、森谷賢太郎、堀米勇輝、垣田裕暉が外れ、ファン・ソッコ、福田晃斗、小野裕二、宮代大聖を起用した。GK朴一圭、小野は古巣対決となる。
対する横浜FMは日本代表に7名が選出。前節からスタメンを6名も変更。畠中槙之輔、エドゥアルド、永戸勝也、藤田譲瑠チマ、水沼宏太、エウベルが外れ、松原健、角田涼太朗、渡辺皓太、山根陸、仲川輝人、宮市亮が起用された。日本代表に選ばれた中では、小池龍太、岩田智輝、西村拓真、宮市が先発した。
立ち上がりにチャンスを作ったのはホームの鳥栖。2分、インサイドでパスを受けた原田が縦パスを送ると、ボックス内で小野がトラップから反転シュート。しかし、これはわずかに枠の左に外れる。
ボールを繋ぎながら、横浜FMのプレスを回避して攻めていきたい鳥栖。すると24分、小泉が本田にパスをいれると、左サイドを上がったジエゴにスルーパス。最後はクロスを宮代がボックス内で合わせ、鳥栖が同点に追いつく。
互いにボールを握りたい両チームだが、ポゼッションは圧倒的に横浜FM。左サイドを起点に右サイドから仕掛けるという形が増えていく。しかし、流れの中から良い形でシュートまでは持っていけない。
それでも42分、右サイドの仲川がパスを出すと、受けた山根がヒールでパス。受けた仲川が左足でシュートも、枠の左に外れる。
対する鳥栖は43分、ハーフウェイライン付近で田代がボールを奪うと、本田の浮き球のパスを福田がヘッドで繋ぎ、最後は小野がボックス付近でダイレクトボレーを狙ったが、ミートしなかった。
ハーフタイムで互いに交代はなく迎えた後半。互いに攻めては見せるも、決定的なチャンスを作れないでいく。
それでも59分、鳥栖は右CKを獲得すると、小野のクロスに飛び込んだファン・ソッコがヘッド。ドンピシャのシュートにGK高丘は一歩も動けず、鳥栖が逆転に成功する。
リードを許した横浜FMは64分に3枚替え。宮市、レオ・セアラ、西村を下げ、エウベル、アンデルソン・ロペス、マルコス・ジュニオールのブラジル人トリオを投入しゴールを目指す。
すると68分、横浜FMがボックス付近で細かく繋ぐと、最後はこぼれ球をエウベルが強振。シュートは枠に飛ぶが、GK朴一圭がセーブして凌ぐ。
徐々に押し込み始める横浜FMは日本代表初招集となったMF水沼を73分に投入。また同じく初招集を受けた藤田を76分に投入した。
流れを変えたかった横浜FMだが、なかなか上手く形を作れず。攻めあぐねる時間帯が続いていく。それでも85分、右サイドで松原がボールを持つと、ボックス右からクロス。ニアサイドに低いボールを送ると、飛び込んだ水沼が低い体制でバックヘッド。これがネットを揺らし、横浜FMが同点に追いつく。
さらに88分にはマルコス・ジュニオールが前でボールを奪うとドリブルで運び出しシュート。これはDFがブロックする。
その後も押し続ける横浜FM。91分にはボックス手前でボールを持ったアンデルソン・ロペスが左足で強烈なシュート。しかし、これもGK朴一圭がセーブして得点を許さない。
押し込まれ続けていた鳥栖だが95分に決定機。西川がFKのこぼれ球を拾うと、パスを受けた垣田もボールを運びグラウンダーのクロス。これが繋がりそうになったが、間一髪でクリアする。
結局そのまま試合は終了。勝ち点1を分け合う形となった。
サガン鳥栖 2-2 横浜F・マリノス
【鳥栖】
宮代大聖(前24)
ファン・ソッコ(後14)
【横浜FM】
レオ・セアラ(前18)
水沼宏太(後40)
リーグ戦連敗中の鳥栖が、前節引き分けて6連勝がストップした首位の横浜FMを迎えた一戦。互いに勝ち点を落とせない一戦となった。
鳥栖はシステムを変えて4バックに。前節から4名を変更。中野伸哉、森谷賢太郎、堀米勇輝、垣田裕暉が外れ、ファン・ソッコ、福田晃斗、小野裕二、宮代大聖を起用した。GK朴一圭、小野は古巣対決となる。
立ち上がりにチャンスを作ったのはホームの鳥栖。2分、インサイドでパスを受けた原田が縦パスを送ると、ボックス内で小野がトラップから反転シュート。しかし、これはわずかに枠の左に外れる。
横浜FMは17分にチャンス。西村が右サイドに展開すると、完全にフリーだった仲川がドリブルでカットイン。ボックス内に入ると、最後は田代が倒してしまいファウル。これで得たPKをレオ・セアラが中央に蹴り込み、横浜FMが先制する。
ボールを繋ぎながら、横浜FMのプレスを回避して攻めていきたい鳥栖。すると24分、小泉が本田にパスをいれると、左サイドを上がったジエゴにスルーパス。最後はクロスを宮代がボックス内で合わせ、鳥栖が同点に追いつく。
互いにボールを握りたい両チームだが、ポゼッションは圧倒的に横浜FM。左サイドを起点に右サイドから仕掛けるという形が増えていく。しかし、流れの中から良い形でシュートまでは持っていけない。
それでも42分、右サイドの仲川がパスを出すと、受けた山根がヒールでパス。受けた仲川が左足でシュートも、枠の左に外れる。
対する鳥栖は43分、ハーフウェイライン付近で田代がボールを奪うと、本田の浮き球のパスを福田がヘッドで繋ぎ、最後は小野がボックス付近でダイレクトボレーを狙ったが、ミートしなかった。
ハーフタイムで互いに交代はなく迎えた後半。互いに攻めては見せるも、決定的なチャンスを作れないでいく。
それでも59分、鳥栖は右CKを獲得すると、小野のクロスに飛び込んだファン・ソッコがヘッド。ドンピシャのシュートにGK高丘は一歩も動けず、鳥栖が逆転に成功する。
リードを許した横浜FMは64分に3枚替え。宮市、レオ・セアラ、西村を下げ、エウベル、アンデルソン・ロペス、マルコス・ジュニオールのブラジル人トリオを投入しゴールを目指す。
すると68分、横浜FMがボックス付近で細かく繋ぐと、最後はこぼれ球をエウベルが強振。シュートは枠に飛ぶが、GK朴一圭がセーブして凌ぐ。
徐々に押し込み始める横浜FMは日本代表初招集となったMF水沼を73分に投入。また同じく初招集を受けた藤田を76分に投入した。
流れを変えたかった横浜FMだが、なかなか上手く形を作れず。攻めあぐねる時間帯が続いていく。それでも85分、右サイドで松原がボールを持つと、ボックス右からクロス。ニアサイドに低いボールを送ると、飛び込んだ水沼が低い体制でバックヘッド。これがネットを揺らし、横浜FMが同点に追いつく。
さらに88分にはマルコス・ジュニオールが前でボールを奪うとドリブルで運び出しシュート。これはDFがブロックする。
その後も押し続ける横浜FM。91分にはボックス手前でボールを持ったアンデルソン・ロペスが左足で強烈なシュート。しかし、これもGK朴一圭がセーブして得点を許さない。
押し込まれ続けていた鳥栖だが95分に決定機。西川がFKのこぼれ球を拾うと、パスを受けた垣田もボールを運びグラウンダーのクロス。これが繋がりそうになったが、間一髪でクリアする。
結局そのまま試合は終了。勝ち点1を分け合う形となった。
サガン鳥栖 2-2 横浜F・マリノス
【鳥栖】
宮代大聖(前24)
ファン・ソッコ(後14)
【横浜FM】
レオ・セアラ(前18)
水沼宏太(後40)
サガン鳥栖の関連記事
J1の関連記事
|
サガン鳥栖の人気記事ランキング
1
鳥栖FW富樫敬真が生まれ故郷のアメリカ挑戦! MLSのアトランタ・ユナイテッドに完全移籍「いつかはやりたいという気持ちがあった」
メジャーリーグ・サッカー(MLS)のアトランタ・ユナイテッドは9日、サガン鳥栖のFW富樫敬真(31)を完全移籍で獲得することを発表した。 契約期間は2025年の1年間で、2026年の延長オプションもついているとのこと。アメリカ出身のため、国内の選手の扱いとなるとのことだ。 富樫は横浜F・マリノスのジュニアユースから日本大学高校、関東学院大学へと進学。2016年に横浜FMに加入しプロキャリアをスタートさせた。 2018年にFC東京への期限付き移籍を経験すると、2019年にはFC町田ゼルビアに完全移籍。その後、V・ファーレン長崎、ベガルタ仙台でもプレーし。2023年に鳥栖に完全移籍で加入した。 鳥栖では2シーズンを戦い、J1通算59試合7得点、YBCルヴァンカップで1試合、天皇杯で2試合に出場していた。 アトランタ・ユナイテッドのクリス・ヘンダーソンSD(スポーツディレクター)は、「ケイマンは、ここ数ヵ月、我々のスカウトが注目してきたFWだ。彼は国内選手として我々に加わり、日本での10年以上のプロ経験を持ち込んでくる。彼はキャリアを通じてあらゆるクラブでゴールを決めており、我々が参加する試合や大会の数を考えると、FWの厚みは常に必要なものだ。ケイマンは我々のFWグループにうまくフィットするだろうと感じている」と期待を寄せている。 富樫は2シーズンを過ごした鳥栖を通じてコメントしている。 「この度、MLSのアトランタ・ユナイテッドFCに移籍する事となりました。サガン鳥栖で新たな歴史を作るという思いで加入しましたが、ファン・サポーターの皆さんと、古くから鳥栖に携わっているクラブ内の方々にも苦しい思いばかりをさせてしまった事への悔しさはいまだにあるように感じます」 「しかし今回は自分がいつかはやりたいという気持ちがあったアメリカでの挑戦のチャンスを頂き、僕の決断を理解してくれた強化部の方達にもこの場を借りて感謝申し上げます」 「そして、苦しい中でも常に前を向かせてくれた監督、スタッフ、選手。そしてファン・サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。サッカー選手やっててよかったと思える瞬間はサガン鳥栖にいる間多かったと、今振り返っても感じました。J1へ戻るサガン鳥栖を心から願っております」 アトランタ・ユナイテッドは、2014年に創設されたクラブで、2017年にMLSに参入。2年目の2018年にはMLSカップを制して初優勝を経験。現在のチームにはアタランタから夏に加入したロシア代表MFアレクセイ・ミランチュクやジョージア代表FWサバ・ロブジャニーゼらが所属しており、2024シーズンはイースタン・カンファレンスで9位フィニッシュ。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシらが所属するインテル・マイアミや元日本代表FW久保裕也が所属するFCシンシナティ、ニューヨーク・シティFCやニューヨーク・レッドブルズらと同じ地区を戦う。 2025.01.09 10:35 Thu2
Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円
Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue3
まだJ1からの降格をしたことがないチームってどこまで粘ってきたの?!の巻/倉井史也のJリーグ
J1から降格したことのない3チームってどこ? 鹿島と横浜FMと……実は鳥栖。その鳥栖が最下位ですからね。嘆きのメール、たくさんいただいております。まぁそういう嘆き方って正しいんですけどね。サッカークラブが売ってるのは、夢じゃなくてストレスなんだから。 ともあれ、先週の札幌の回でも書いたんだけど、やっぱり1試合あたり2失点以上というのはかなりヤバいんですよ。でもね、鳥栖って落ちてないけどかなり危ないときが過去何度もあったんじゃないかと思うんです。クラブが危ないときも多かったけど、残留もヤバイって時が。 ということで、ここでは鳥栖が昇格した2012年以降、最低順位と最高順位をピックアップしてみました。 2012年:最低順位13位/最高順位 3位 2013年:最低順位15位/最高順位 5位 2014年:最低順位 9位/最高順位 1位 2015年:最低順位14位/最高順位 3位 2016年:最低順位17位/最高順位 2位 2017年:最低順位17位/最高順位 8位 2018年:最低順位17位/最高順位 6位 2019年:最低順位18位/最高順位14位 2020年:最低順位17位/最高順位11位 2021年:最低順位 7位/最高順位 2位 2022年:最低順位12位/最高順位 5位 2023年:最低順位18位/最高順位 8位 ちなみに最終順位は 2012年: 5位 2013年:12位 2014年: 5位 2015年:11位 2016年:11位 2017年: 8位 2018年:14位 2019年:15位 2020年:13位 2021年: 7位 2022年:11位 2023年:14位 おお、確かにサポーターが騒ぐ気持ちもよく分かる。 2023年に18位だったのは第1節のみ。2019年は第1節から第3節、第7節から第11節、第15節から第16節、第19節から第20節って12節も最下位だったけど、ルイス・カレーラス監督を第9節のあとに解任。そこまで1勝1分7敗だったチームを金明輝監督が10勝6分18敗までもちこんで最終節に残留を果たしたって年でした。 鳥栖って今年も波瀾万丈ありそうね。これまでの奇跡の力に期待ってとこでしょうか。 2024.04.20 10:30 Sat4
J昇格請負人だったウーゴ・マラドーナの訃報/六川亨の日本サッカー見聞録
昨年末のこと、残念なニュースが飛び込んできた。一昨年末に亡くなったディエゴ・マラドーナの末弟であるウーゴ・マラドーナ(52歳)が急逝したとの報道だ。死因はナポリにある自宅で心臓発作を起こしたらしい。 ディエゴ自身もこれまで放映された映画やアマゾンTVが放送しているドラマなどで、ナポリ時代に薬物に手を出したことを告白している。もしかしたらウーゴも同じ道を辿ったとしたら、兄ディエゴは“英雄"だったかもしれないが、ファミリーにとってナポリ時代は悔やまれてならない。 ウーゴの存在を身近に知ったのは、92年に浜松市をホームにするPJMフューチャーズに加入した時だった。 PJMは、アメリカ人のポール・J・マイヤーが開発した人材育成のための能力開発システムで、当時、本田技研の研修を担当していた桑原勝義氏が興味を持ったことから“おとぎ話"はスタートした。桑原は藤枝東高時代に高校選手権で優勝し、その後は日本代表にも選ばれた好選手で、本田サッカー部の監督も歴任した(現JFL理事長)。 桑原氏の夢は、一貫した育成システムで育てた選手を2002年のW杯で日本代表に送り込むことだった。そのために本田を辞め、87年にクワバラスポーツクラブと、本田サッカー部の選手を中心にしたPJMフューチャーズを立ち上げた。 当初の予定は7年後の94年にJSL(日本サッカーリーグ)1部入りを果たすことだったが、時代はJリーグ創設へと動き出した。 Jリーグ入りへ、静岡からはJSL1部のヤマハと本田に加え、県リーグ所属の清水クラブ(後の清水エスパルス)の4チームが名乗りを上げた(その後は中央防犯、現アビスパ福岡もJリーグ入りを表明)。後発であり劣勢が否めないPJMにとって、Jリーグ入りへ起死回生の策だったのが当時29歳のディエゴ・マラドーナの獲得だった。 90年7月、PJMフューチャーズのオーナーでありPJMジャパンの社長の有田平は「移籍金は20億円以上、年俸も希望次第」と発表した。しかしナポリとの契約が93年5月まで残っていたため、マラドーナの獲得は夢のまま終わった。 そんなPJMフューチャーズに転機が訪れたのは東海リーグに昇格した91年、マラドーナ3兄弟の末弟であるウーゴを獲得したことだった。兄に似てずんぐりむっくりの体型のウーゴは、「背番号10は兄ディエゴのためにとっておく」と話していた。ディエゴの夢である「兄弟3人(ラウルとウーゴ)でプレーする」ための布石ではないかと報道されることもあった。 残念ながら兄ディエゴは90年イタリアW杯後の91年にコカイン服用の疑いでイタリア警察から告発され、FIFAからは15ヶ月の出場停止処分を受け、兄弟が揃って日本でプレーする夢はかなわなかった。 それでもウーゴはPJM(後の鳥栖フューチャーズ)でプレーした92年から94年の3年間(東海リーグとJFL)で49試合出場31ゴール、95年は福岡ブルックスに移籍し、JFLでは27試合出場で27ゴールを奪ってJリーグ昇格に貢献、97年には札幌でもチームをJリーグ昇格へと導いた。 偉大すぎる兄と比較されながらも、そのひたむきなプレーは鳥栖や福岡、札幌のファン・サポーターの脳裏に焼き付いているのではないだろうか。遅ればせながら、哀悼の意を表します。 2022.01.10 12:30 Mon5