鹿児島、松本が揃って勝利、YS横浜は松井大輔の加入後初ゴールなどでホーム初勝利【明治安田J3第16節】

2022.07.09 21:23 Sat
©︎J.LEAGUE
明治安田生命J3リーグ第16節の6試合が9日に各地で行われた。

最下位に沈むY.S.C.C.横浜はニッパツ三ツ沢球技場で16位・ヴァンラーレ八戸と対戦。41歳の元日本代表MFが鮮やかな2つのゴールを奪い、チームに6試合ぶりの勝利をもたらした。

ゴールレスで迎えた34分、YS横浜は敵陣中央の右から林友哉が足の長い斜めのスルーパスを左前方へ送ると、抜け出した松井がボックス内でワントラップから優しいループ。右足で軽く浮かせ、GKの泣き所である肩口を越すシュートでネットを揺らす。
YS横浜は後半開始早々にも左サイドをえぐった河辺駿太郎のお膳立てから林が押し込んで追加点をあげると、63分には再び松井。菊谷篤資が高い位置でのボール奪取からラストパスを送ると、先制点と同じような位置から今度は右足のチップキックを沈めた。

74分に板倉洸に1点を返されたものの、逃げ切ったYS横浜が連敗を「5」でストップし、待望の今季ホーム初白星を手にしている。
首位の鹿児島ユナイテッドFCはホームに10位・福島ユナイテッドFCを迎えた。

先手を取ったのはホームチーム。19分、右サイドの深い位置で五領淳樹が仕掛けて右CKを獲得すると、キッカーを務めた11番はショートコーナーを使い、木村祐志からリターンをもらってボックス右角付近から左足を一閃。高橋潤哉が頭でクリアを試みたが、コースの変わったシュートが右隅に決まった。

対する福島は29分、樋口寛規の低空ミドルをGKが弾いたボールを新井光が蹴り込んで試合を振り出しに戻す。

互いに意地のぶつかり合った一戦は、思わぬ形で動きを見せた。クリアボールをボックス内で処理しようした橋本陸は、コントロールの際に手に当たったとしてハンドの判定に。鹿児島はPKを得ると、米澤令衣が気持ちのこもった一撃を左下に沈めて62分に勝ち越しに成功。これが決勝点となり、鹿児島が首位キープに成功した。

サンプロ・アルウィンでは勝ち点「2」差の3位・松本山雅FCと4位・カターレ富山が顔を合わせた。

試合が動いたのは20分。CKから二次攻撃を仕掛けると、常田克人がこぼれ球に詰め、松本が先制点を挙げる。上位追走のためには負けられない富山だったが、反撃の糸口を見いだせず、最後までゴールが奪えないままタイムアップ。松本が今季初の3連勝を達成し、富山は8試合ぶりの黒星を喫した。

11位・アスルクラロ沼津と13位・カマタマーレ讃岐の一戦は、両チームとも決定機を迎えながらもゴールレスで折り返すと、71分に渡邉りょうがPKを沈めて沼津が先制。これが決勝点となり、ホームチームが今季2度目の連勝を飾っている。

15位・SC相模原と5位・藤枝MYFCの一戦は横山暁之の3試合連続ゴールで藤枝が辛勝。14位・ギラヴァンツ北九州は1-1で迎えた85分に高澤優也が勝ち越しゴールを奪い、17位・ガイナーレ鳥取を退けている。

◆第16節

▽7月9日(土)
アスルクラロ沼津 1-0 カマタマーレ讃岐
Y.S.C.C.横浜 3-1 ヴァンラーレ八戸
SC相模原 0-1 藤枝MYFC
松本山雅FC 1-0 カターレ富山
ガイナーレ鳥取 1-2 ギラヴァンツ北九州
鹿児島ユナイテッドFC 2-1 福島ユナイテッドFC

▽7月10日(日)
AC長野パルセイロ vs FC今治
FC岐阜 vs いわきFC
愛媛FC vs テゲバジャーロ宮崎

鹿児島ユナイテッドFCの関連記事

Jリーグは14日、5月15日の「Jリーグの日」を記念し、開幕当時に多くのファンに親しまれた「Jリーグチップス」を特別に復刻することを発表した。 1993年の開幕とともに人気を博した「Jリーグチップス(選手カード付)」が、32周年を迎えるJリーグに帰ってくることに。復刻版では、J1、J2、J3の全60クラブから各3 2025.05.14 15:55 Wed
Jリーグは13日、最新の出場停止情報を発表した。 12日に先週末の試合後の出場停止情報はすでに発表されていたが、その翌日にV・ファーレン長崎のFWフアンマ・デルガドに対する正式な処分が発表された。 フアンマは11日に行われた明治安田J2リーグ第15節のモンテディオ山形戦で一発退場。53分に自陣で相手DF西村 2025.05.13 18:53 Tue
Jリーグは12日、最新の出場停止情報を発表した。 J1ではガンバ大阪のMF鈴木徳真が唯一の出場停止に。11日に行われた明治安田J1リーグ第16節のサンフレッチェ広島戦で一発退場となっていた。 Jリーグはこの退場について、「ペナルティーエリア付近で、相手競技者に対しボールにプレーできず反則で止めた行為は、「相 2025.05.12 19:30 Mon
11日、第105回天皇杯の都道府県代表決定戦が各地で行われ、47都道府県代表が出揃った。 これまで19都県の代表が決定していた中、11日には28道府県の代表決定戦が全国各地で行われた。 J3クラブも参加する中、J3クラブ同士の対戦となった栃木県では、栃木SCが栃木シティ相手に0-2で勝利し5年連続25回目の 2025.05.11 21:40 Sun
thumb 明治安田J3リーグ第12節の10試合が6日、7日にかけて各地で行われた。 【八戸vs栃木C】上位対決は痛み分け 首位の栃木シティ(勝ち点24)と3位のヴァンラーレ八戸(勝ち点20)の上位対決。試合は立ち上がりから攻め合う形となり2分に八戸は澤上竜二がクロスを頭で合わせるが、GK相澤ピーターコアミが好セーブ。 2025.05.07 21:02 Wed

J3の関連記事

SC相模原は10月1日、GKノアム・バウマンが、ドミニカ共和国代表に選出されたことを発表した。 バウマンは、父はスイス、母はドミニカ共和国にルーツをもつ、29歳。2014-2015シーズンにプロデビュー後、スイスリーグの複数クラブをわたり歩き、2022-2023シーズンにはセリエB(イタリアリーグ2部相当)のアス 2025.10.01 22:15 Wed
淡々と、黙々と。その姿勢はどこに行っても変わらない。 今季ファジアーノ岡山からSC相模原に加入した河野諒祐は、J3リーグ第22節・テゲバジャーロ宮崎戦で先発した。ピッチ上でリーグ戦のキックオフの笛を聞くのは、第13節・FC大阪戦以来で、約2カ月ぶりのこと。しかし、7月16日に行われた天皇杯3回戦・川崎フロンターレ 2025.07.29 18:00 Tue
thumb 14日、明治安田J3リーグ第5節延期分の松本山雅FCvsAC長野パルセイロがサンプロ アルウィンで行われ、2-2のドローに終わった。 降雪・積雪の影響で延期された、11位の松本と17位の長野による信州ダービー。11日に天皇杯の長野県予選決勝で相まみえた両者が今度はリーグ戦に舞台を移して激突した。 試合序盤は 2025.05.14 21:14 Wed
Jリーグは14日、「2025“Jリーグの日”特別企画発表会」を開催。5月15日の「Jリーグの日」を記念した特別企画として「Jリーグチップス(選手カード付)」のオマージュ版を特別に復刻させることを発表した。 「Jリーグチップス(選手カード付)」のオマージュ版は、5月17日(土)、18日(日)に行われる試合を対象とし 2025.05.14 16:45 Wed
Jリーグは14日、5月15日の「Jリーグの日」を記念し、開幕当時に多くのファンに親しまれた「Jリーグチップス」を特別に復刻することを発表した。 1993年の開幕とともに人気を博した「Jリーグチップス(選手カード付)」が、32周年を迎えるJリーグに帰ってくることに。復刻版では、J1、J2、J3の全60クラブから各3 2025.05.14 15:55 Wed

鹿児島ユナイテッドFCの人気記事ランキング

thumb
1

来季J3参入の鹿児島がDF小原拓也の現役引退を発表

▽来季からJ3に参入する鹿児島は3日、DF小原拓也(26)が今シーズン限りで現役を引退することを発表した。 ▽小原は宮崎県出身で、鵬翔高から2008年にJFLのホンダロックに加入。4シーズンを過ごし、2012年に当時JFLの琉球に移籍すると、2013年にヴォルカ鹿児島へ入団。クラブ統合に伴い、2014年からは鹿児島でプレーした。今シーズンはJFLで18試合に出場していた。小原はクラブを通じてコメントしている。 「2年間ありがとうございました!良い時も悪い時も支えてくれた、サポーターの皆さんに本当に感謝しています。いつも熱い声援が力になりました!ありがとうございました。色んな方のおかげで今までサッカー出来たと思います!」 「今までのサッカー人生に後悔はしていません、また僕は今年で引退しようと思います!最後にこのクラブと共にJリーグ参入することが出来たことは忘れません。短い間でしたけど、ありがとうございました!陰ながら応援させていただきます!」 2015.12.04 20:29 Fri
2

21位・鹿児島の1年でのJ3降格が決定…J2ライセンス持たぬ藤枝が3位に

8日、明治安田生命J3リーグの全日程が終了。この結果、鹿児島ユナイテッドFCのJ3リーグ降格が決定した。 明治安田生命J2リーグのレギュラーシーズン全42試合を終えて、鹿児島は11勝7分け24敗で自動降格圏の21位。J3リーグ第33節終了時点で、J3ライセンスを持たない3位・藤枝MYFCが2位に入る可能性があったため、鹿児島のJ2残留への望みがわずかながら残っていた。 しかし、8日のJ3第34節で、3位・藤枝MYFC(勝ち点60)は首位・北九州に1-0で勝利したものの、2位・ザスパクサツ群馬(勝ち点60)が福島に2-1で勝利し、3年ぶりのJ2リーグ復帰を決めたため、鹿児島の1年でのJ3降格が決定した。 2019.12.08 15:25 Sun
3

鹿児島が正守護神GK大西勝俉と契約更新、プレゼント2年連続なしに「次こそはという気持ちでいっぱいです」と意気込み

鹿児島ユナイテッドFCは20日、GK大西勝俉(31)との契約更新を発表した。 大西は愛媛FCやアスルクラロ沼津でプレーした後、2019年に鹿児島に加入した。 3シーズン目を迎えた今シーズンは、明治安田生命J3リーグで23試合に出場。天皇杯でも1試合に出場していた。 大西はクラブを通じてコメントしている。 「たくさんの鹿児島サポーターの応援、期待を受けて白波スタジアムでプレーできることに選手として最大の喜びを感じます。来季こそ、皆さんの期待に応えることができるよう結果を残したいと思います」 「そして余談ですが、ホーム最終戦で行われている選手へのプレゼントお預かりブースで、全選手共通のプレゼントを除くと、僕は2年連続0個だったので次こそはという気持ちでいっぱいです」 2021.12.20 17:40 Mon
4

鹿児島が大卒2年目MF圓道将良、昨年加入のFW河辺駿太郎と契約更新!

鹿児島ユナイテッドFCは9日、MF圓道将良(24)とFW河辺駿太郎(27)との契約更新を発表した。 圓道は旭川実業高校から桐蔭横浜大学を経て、2022年に鹿児島へ入団。1年目から明治安田生命J3リーグで23試合に出場し、2年目の2023シーズンは21試合1得点を記録した。 河辺は大分県出身で、明治大学からドイツの下部リーグに挑戦。その後は2020年10月に大分県のジェイリースFCへ加入し、2021年にはY.S.C.C.横浜へ完全移籍した。 鹿児島には2023シーズンに加入。明治安田生命J3リーグで9試合の出場にとどまった。 両選手はクラブを通じてコメントしている。 ◆MF圓道将良 「2023シーズンも沢山の応援、ご支援ありがとうございました! 2024シーズンも鹿児島ユナイテッドFCでプレーすることになりました。初めてのJ2の舞台を経験できるということで、自分の持てる力を存分に発揮していき、少しでもチームに貢献できたらと思っています! 今年もよろしくお願いします!」 ◆FW河辺駿太郎 「あけましておめでとうございます! まずは2023シーズン、クラブを支え共に闘って下さった皆さまに感謝申し上げます。今シーズンも、鹿児島ユナイテッドFCでプレーさせていただく事になりました」 「鹿児島をJ2昇格に導くと意気込んで移籍してきた昨シーズンは、思い描いていたものとは程遠く、力不足を痛感する事となりました。今シーズンは戦いの舞台がJ2に変わり、更なるメンバー争いや厳しい戦いが待ってると思いますが、大好きな鹿児島の力になりたい、白波スタジアムでゴールを決めたい、その思いを、結果で示します。今シーズンもよろしくお願いします!」 2024.01.09 17:48 Tue
5

鹿児島、J2昇格貢献のMF吉井孝輔とDF谷口功が今季限りで退団

鹿児島ユナイテッドは29日、MF吉井孝輔(33)とDF谷口功(28)の契約満了を発表した。 2004年に湘南ベルマーレでプロキャリアをスタートさせた吉井は、2006年に当時日本フットボールリーグ(JFL)の熊本へ加入。2014年に引退すると、熊本のコーチを経て、2016年に鹿児島で現役復帰を果たした。加入からレギュラーとしてJ2昇格に貢献するなど活躍したが、今シーズンは明治安田生命J2リーグで4試合の出場に留まっていた。 一方、谷口は2013年にギラヴァンツ北九州へ入団した後、翌年にレンタルで鹿児島へ加入。翌年から完全移籍に切り替わると、Jリーグ参入やJ2昇格に貢献した。だが、今シーズンはリーグ戦での出場はなく、天皇杯の1試合のみとなっていた。 鹿児島退団が決まった両選手はクラブ公式サイトで以下のようにコメントしている。 ◆吉井孝輔 「今シーズンでチームを退団することになりました。一度引退した自分をまた選手として受け入れてくれたクラブ、選手の仲間達にはとても感謝しています」 「自分自身、現役復帰にあたり強い覚悟を持ち鹿児島ユナイテッドFCを必ずJ2に昇格させるという目標を掲げプレーしてきた中で、昨シーズンその目標を達成することができ、ファン、サポーターの皆様と一緒に喜びを分かち合うことができ、微力ながらもクラブの力になれたことを嬉しく思っています」 「ファン、サポーターの皆様、昨シーズンの昇格を決めた沼津戦、今シーズンホーム最終戦でのコレオ、アウェイ福岡戦でのあの一体感のある応援にはものすごく心を打たれ感動しました。皆様の応援は本当に選手に力を与えてくれます。これからも是非鹿児島ユナイテッドFCと共に戦ってください。最後になりますが、スポンサー様、ファン、サポーターの皆様、4年間応援して頂きありがとうございました。幸せな4年間でした」 ◆谷口功 「6年間お世話になりました。期限付き移籍で鹿児島に来て、鹿児島ユナイテッドFCのチーム創立第1号のゴールを鹿実の大先輩の赤尾先輩のアシストで決める事が出来たことから僕の鹿児島でのプロ選手生活が始まりました」 「そこから思い返すと、JFL、J3、J2と、鹿児島でたくさんの素晴らしい経験をさせていただきました。この6年間共に戦った選手、スタッフ、裏方でいつも支えてくれたフロントの皆さんやボランティアスタッフの方々、そしていつも万全の状態で戦えるようにメディカル面でお世話になったトレーナー、整骨院や病院の先生方、他にも温泉のおじちゃんやおばちゃん、食事の面などでもたくさんのお店にサポートしていただいて、鹿実の繋がりで先輩方にも本当にお世話になりました」 「鹿児島ではたくさんの方々に支えていただいてやってこれました。鹿児島で出会った全ての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。鹿児島ユナイテッドFCのファン、サポーターの皆様、これからどんどん強く、大きくなっていく、鹿児島ユナイテッドFCをよろしくお願いします。長いようで短かった6年間ですが本当にありがとうございました」 2019.11.29 17:46 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly