CL決勝は勝つのがお約束だけど…/原ゆみこのマドリッド
2022.05.28 20:00 Sat
「ああも賑わっていると、行きたくなるわよね」そんな風に私がうずうずしていたのは金曜日、エッフェル塔前の定番セルフィースポットやCLトロフィーが展示されているパリ市内の広場をレアル・マドリーファンが闊歩しているのをお昼のTVニュースで見た時のことでした。いやあ、話を聞くと、やはり飛行機やホテル代高騰の影響はあったようで、スペインから10時間以上かけて自家用車でやって来たり、決勝前日深夜に出る日帰り弾丸バスツアーを利用するファンも多いようなんですけどね。
両チーム合わせて8万人程のサポターがパリ入りするものの、試合のチケットを持っているのはその半数しかいないなんて聞くと、サンティアゴ・ベルナベウでのパブリックビューイングで決勝を楽しめるだけ、まだましかなと思ったりもしますが、え?もしや、すでに優勝決定後、スタジアムから流れてくるファンに備え、シベレス広場周辺の交通規制準備をしているマドリッド当局も、それ以外のシナリオはまったく考えていないようじゃないかって?
まあ、彼らが最後に負けたのは1981年、それこそ相手はリバプールだったというのは何ですが、その後は、Septima(セプティマ/7回目)からDecimotercera(デシモテルセーラ/13回目)まで、CL決勝では無敗を続けていますからね。たとえ、この土曜にトロフィーがもらえずとも、プレミアリーグも先週日曜の最終節にマンチェスター・シティに勝ち点差1で持っていかれたものの、今季はFAカップとカラバオカップに優勝しているため、日曜には市内パレードを予定しているリバプールとは違い、負けた場合、マドリーは現地解散。用意した祝賀行事もムダになってしまうなんてこと、今、心配しても仕方ありませんって。
ちなみに先週末にリーガが終わった後、月曜からCL決勝に向けての練習をバルデベバス(バラハス空港の近く)で始めたマドリーだったんですが、火曜には世間がコロナ禍に襲われて以来、2年ぶりに施設をプレスに開放。オープン・メディア・デーで私も久々に中に入ることができたんですが、いえ、サンティアゴ・ベルナベウに代わって、マドリーの無観客ホームゲームが開催された、同じ敷地内にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)には昨季も通っていたんですけどね。
ビニシウスの2発とアセンシオのゴールでCL準々決勝リバプール戦1stレグに3-1と勝利した試合なども観戦できたんですが、トップチームの選手たちがセッションを行うグラウンド側の建物には近づけことはできず。といっても刻々と姿が変わる絶賛改装中のベルナベウとは違い、それ程、施設自体には変化はなかったんですが、アンチェロッティ監督のZOOM越しでない記者会見があった後、アトレティコのスタートから15分間だけの公開より、ずっと太っ腹に練習を最初から最後まで見られたのは嬉しかったかと。
そしてその後はベランダにずらりと並んだインタビュースペースで選手たちのメディア対応が始まったんですが、エムバペのPSG残留発表があってから、間がなかったため、どの選手もその件について意見を求められるという気の毒なシーンも。それにしたって、マドリーのCL優勝経験者の多さは尋常ではなく2018年、キエフで行われたリバプールとの決勝にいた選手は11人。ゴール2本を決めたベンゼマ、マドリーではほぼ最後の勇姿だったと言っていいchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)でのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を披露したベイルはもちろん、カルバハル、マルセロ、モドリッチ、クロース、カセミロ、イスコ、ナチョ、アセンシオ、ルーカス・バスケスと、うち最後の2人以外、マドリーで5回目のCLトロイフィーゲットとなるかもしれないとは半端ない。
大体がして、アンチェロッティ監督自身、マドリーのDecima(デシマ/10回目のCL優勝のこと)の前にミランで2度、CLに優勝。リバプールとの決勝は1勝1敗なんですが、それ以外にもアラバはバイエルンで、アザールもチェルシーで経験済みとなれば、初の大舞台に挑むビニシウス、ロドリゴ、バルベルデ、ミリトンら、若手も何を恐れることがある?とはいえ、その逆で間の悪い選手もいて、それはGKクルトワなんですが、ええ、2014年にはマドリーとリスボンで決勝を戦ったアトレティコで”Noventa y Ramos/ノベンタ・イ・ラモス(90分過ぎのラモス弾)を喰らい、延長戦で4-1と負けることに。その夏に戻ったレンタル元のチェルシーがCL優勝をしたのは2021年になってからでしたからね。
要はマドリーに移籍した2018年から3年間、「ベンゼマがゴールゲッターの役目を完璧に果たせるようになるまで、ウチはクリスチアーノ・ロナウド(現マンチェスター・ユナイテッド)が毎シーズン挙げていた50ゴールを埋め合わせることができなかった」(クロース)というチームのCL日照りに付き合うことになったんですが、まったく運命とは残酷なもの。バルデベバスのマッサージルームなどではCL戦が近づく度、そのトラウマ映像がTVで何度もリピートされ、セルヒオ・ラモスの同点ゴールのシーンが映るたびにチームメートたちから、「Toma Tibu!/トマ・ティブー(喰らえ、クルトワ)」と冷やかされていたのだとか。
おかげで決勝前日の記者会見に出た当人も「Cuando el Real Madrid juega, las ganan. Estoy en el lado bueno de la historia/クアンドー・エル・レアル・マドリッド・フエガ、ラス・ガナン。エストイ・エン・エル・ラードー・ブエノ・デ・ラ・イストリア(レアル・マドリーが決勝をプレーする時は勝つ。ボクは歴史のいい方の側にいるよ)」なんて言っていたんだと思いますが、さあて。ちなみにクロップ監督はスタッド・ドフランスでの会見で、「明日のスタジアム入り前には2018年にマドリーに負けた時のビデオを選手たちに見せるつもりだ。そのリベンジだけが唯一のモチベーションではないけどね」と、メンタル的な準備も周到に進めていることを告白。となると、準決勝マンチェスター・シティ戦2ndレグ前には今季の決勝トーナメントPSG戦やチェルシー戦を含む、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転突破)ビデオを編集し、最後に「あと1つ、欠けている」と括って、部下を鼓舞したアンチェロッティ監督は一体、今度はどんな映像を選ぶんでしょうかね。
そして木曜夕方には早くもフランスに飛んだマドリーは、パリ郊外のシャンティリーにある宮殿のようなホテル、オーベルジュ・ジュ・ド・ポームに宿をとったんですが、リバプールの方は前日の金曜にパリの中心部にあるホテルに到着。中でも2018年の決勝で前半30分にラモスとの接触プレーで肩を痛め、無念の交代となったサラーが、「自分が優勝を決められることを期待している」と誰より張り切っているのが要注意なんですが、グループリーグではアトレティコに2連勝と強さを見せつけた彼らも決勝トーナメントに入ってからは結構、苦労していたよう。
ええ、16強対決のインテル戦ではアンフィールドでの2ndレグで0-1と負け、総合スコア2-1の辛勝でしたし、準々決勝ベンフィカ戦も1-3で先勝した後、ホームでは3-3の撃ち合いに。そして準決勝ビジャレアル戦ではラ・セラミカでの2ndレグ前半に2-2と総合スコアをイーブンに持ち込まれ、後半にGKルリの連続ミスで3点取って勝ち抜けているため、これならマドリーにも十分、付け入る隙がある?とはいえ、奇跡の逆転勝利4連ちゃんというのはあまりに出来過ぎな感もしますし、できれば、あと2得点でクリスチアーノ・ロナウドの持つ、CL1シーズン最多の17得点と並ぶベンゼマ辺りがすんなりゴールを決めて、土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの決勝では、あまりファンをはらはらさせずにDecimocuarta/デシモクアルタ(14回目のCL優勝)達成となってくれるといいのですが。
一方、この月曜から完全にバケーションに入った残りのマドリッド勢1部3チームはどうしているのかというと、うーん、今のところ、あまり選手の出入りもないんですけどね。金曜にはキケ・サンチェス・フローレス監督の契約2年延長のプレゼンがあったヘタフェでは、オリベイラがナポリに1500万ユーロ(約21億円)の強制買取オプション付きでレンタル移籍したなんてことはあったんですが、新規加入に関してはラージョ同様、弟分チームは移籍市場が閉まる直前に活発化する傾向がありますからね。
当分、興味深い動きは出てきそうにありませんが、アトレティコもこの夏は大型補強をする予定はないのだとか。ただ、こちらは各国代表に招集されている選手が多いため、今週末頃からは6月上旬の代表戦週間に備えて、練習に戻る選手たちもちらほらと。いえ、先日はラジオのインタビュー番組に出演し、「セビージャ戦の前日にいきなり退団セレモニーをすると言われたけど、yo no sabia nada/ジョー・ノー・サビア・ナーダ(自分は何も知らなかった)」と裏話を暴露。クラブやシメオネ監督から契約延長をしないという連絡を受けずに決定事項にされていたことを明かしていたルイス・スアレスは古傷のメイテナンスがあって、ヒメネス1人参加となったウルグアイ代表を免除されているんですけどね。
ジョアン・フェリックスもまだケガが治らないのか、ポルトガル代表のネーションズリーグ4試合には参加しませんが、コレアやデ・パウルはアルゼンチン代表で6月1日にユーロ王者のイタリアとコパ・アメリカ王者がウェンブリーで対決する試合に備えて、メッシ(PSG)らと共にもうレサマ(アスレティックの練習場)でトレーニング中。来週、月曜にはコケとマルコス・ジョレンテもラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でスペイン代表合宿が始まるとあって、少しは選手たちの活動報告もできるかと思いますが…この夏は国際メジャートーナメントがないせいで、サッカーファンにとって、普段以上に長いものになりそうです。
両チーム合わせて8万人程のサポターがパリ入りするものの、試合のチケットを持っているのはその半数しかいないなんて聞くと、サンティアゴ・ベルナベウでのパブリックビューイングで決勝を楽しめるだけ、まだましかなと思ったりもしますが、え?もしや、すでに優勝決定後、スタジアムから流れてくるファンに備え、シベレス広場周辺の交通規制準備をしているマドリッド当局も、それ以外のシナリオはまったく考えていないようじゃないかって?
まあ、彼らが最後に負けたのは1981年、それこそ相手はリバプールだったというのは何ですが、その後は、Septima(セプティマ/7回目)からDecimotercera(デシモテルセーラ/13回目)まで、CL決勝では無敗を続けていますからね。たとえ、この土曜にトロフィーがもらえずとも、プレミアリーグも先週日曜の最終節にマンチェスター・シティに勝ち点差1で持っていかれたものの、今季はFAカップとカラバオカップに優勝しているため、日曜には市内パレードを予定しているリバプールとは違い、負けた場合、マドリーは現地解散。用意した祝賀行事もムダになってしまうなんてこと、今、心配しても仕方ありませんって。
ビニシウスの2発とアセンシオのゴールでCL準々決勝リバプール戦1stレグに3-1と勝利した試合なども観戦できたんですが、トップチームの選手たちがセッションを行うグラウンド側の建物には近づけことはできず。といっても刻々と姿が変わる絶賛改装中のベルナベウとは違い、それ程、施設自体には変化はなかったんですが、アンチェロッティ監督のZOOM越しでない記者会見があった後、アトレティコのスタートから15分間だけの公開より、ずっと太っ腹に練習を最初から最後まで見られたのは嬉しかったかと。
お隣さんとはメニューの趣向も異なり、ほとんどフィジカルトレはなくて、ボールを使ったゲーム形式の演習が多かったのも見応えがあったんですが、この日こそ、まだマルセロがコーチとマンツーマンだったものの、何よりの朗報はマドリーには負傷者が1人もいないことだったでしょうか。ええ、リーガ最後の2試合を背筋痛で欠場したベイルも普通に参加していましたしね。アラバも完全に復活していたとなると、クロップ監督は「チアゴは2日続けて練習したし、ファビーニョも同じだ」と決勝前日に言っていたものの、回復間もない選手を複数抱えるリバプールの方が戦力的にはちょっと危うい?
そしてその後はベランダにずらりと並んだインタビュースペースで選手たちのメディア対応が始まったんですが、エムバペのPSG残留発表があってから、間がなかったため、どの選手もその件について意見を求められるという気の毒なシーンも。それにしたって、マドリーのCL優勝経験者の多さは尋常ではなく2018年、キエフで行われたリバプールとの決勝にいた選手は11人。ゴール2本を決めたベンゼマ、マドリーではほぼ最後の勇姿だったと言っていいchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)でのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を披露したベイルはもちろん、カルバハル、マルセロ、モドリッチ、クロース、カセミロ、イスコ、ナチョ、アセンシオ、ルーカス・バスケスと、うち最後の2人以外、マドリーで5回目のCLトロイフィーゲットとなるかもしれないとは半端ない。
大体がして、アンチェロッティ監督自身、マドリーのDecima(デシマ/10回目のCL優勝のこと)の前にミランで2度、CLに優勝。リバプールとの決勝は1勝1敗なんですが、それ以外にもアラバはバイエルンで、アザールもチェルシーで経験済みとなれば、初の大舞台に挑むビニシウス、ロドリゴ、バルベルデ、ミリトンら、若手も何を恐れることがある?とはいえ、その逆で間の悪い選手もいて、それはGKクルトワなんですが、ええ、2014年にはマドリーとリスボンで決勝を戦ったアトレティコで”Noventa y Ramos/ノベンタ・イ・ラモス(90分過ぎのラモス弾)を喰らい、延長戦で4-1と負けることに。その夏に戻ったレンタル元のチェルシーがCL優勝をしたのは2021年になってからでしたからね。
要はマドリーに移籍した2018年から3年間、「ベンゼマがゴールゲッターの役目を完璧に果たせるようになるまで、ウチはクリスチアーノ・ロナウド(現マンチェスター・ユナイテッド)が毎シーズン挙げていた50ゴールを埋め合わせることができなかった」(クロース)というチームのCL日照りに付き合うことになったんですが、まったく運命とは残酷なもの。バルデベバスのマッサージルームなどではCL戦が近づく度、そのトラウマ映像がTVで何度もリピートされ、セルヒオ・ラモスの同点ゴールのシーンが映るたびにチームメートたちから、「Toma Tibu!/トマ・ティブー(喰らえ、クルトワ)」と冷やかされていたのだとか。
おかげで決勝前日の記者会見に出た当人も「Cuando el Real Madrid juega, las ganan. Estoy en el lado bueno de la historia/クアンドー・エル・レアル・マドリッド・フエガ、ラス・ガナン。エストイ・エン・エル・ラードー・ブエノ・デ・ラ・イストリア(レアル・マドリーが決勝をプレーする時は勝つ。ボクは歴史のいい方の側にいるよ)」なんて言っていたんだと思いますが、さあて。ちなみにクロップ監督はスタッド・ドフランスでの会見で、「明日のスタジアム入り前には2018年にマドリーに負けた時のビデオを選手たちに見せるつもりだ。そのリベンジだけが唯一のモチベーションではないけどね」と、メンタル的な準備も周到に進めていることを告白。となると、準決勝マンチェスター・シティ戦2ndレグ前には今季の決勝トーナメントPSG戦やチェルシー戦を含む、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転突破)ビデオを編集し、最後に「あと1つ、欠けている」と括って、部下を鼓舞したアンチェロッティ監督は一体、今度はどんな映像を選ぶんでしょうかね。
そして木曜夕方には早くもフランスに飛んだマドリーは、パリ郊外のシャンティリーにある宮殿のようなホテル、オーベルジュ・ジュ・ド・ポームに宿をとったんですが、リバプールの方は前日の金曜にパリの中心部にあるホテルに到着。中でも2018年の決勝で前半30分にラモスとの接触プレーで肩を痛め、無念の交代となったサラーが、「自分が優勝を決められることを期待している」と誰より張り切っているのが要注意なんですが、グループリーグではアトレティコに2連勝と強さを見せつけた彼らも決勝トーナメントに入ってからは結構、苦労していたよう。
ええ、16強対決のインテル戦ではアンフィールドでの2ndレグで0-1と負け、総合スコア2-1の辛勝でしたし、準々決勝ベンフィカ戦も1-3で先勝した後、ホームでは3-3の撃ち合いに。そして準決勝ビジャレアル戦ではラ・セラミカでの2ndレグ前半に2-2と総合スコアをイーブンに持ち込まれ、後半にGKルリの連続ミスで3点取って勝ち抜けているため、これならマドリーにも十分、付け入る隙がある?とはいえ、奇跡の逆転勝利4連ちゃんというのはあまりに出来過ぎな感もしますし、できれば、あと2得点でクリスチアーノ・ロナウドの持つ、CL1シーズン最多の17得点と並ぶベンゼマ辺りがすんなりゴールを決めて、土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの決勝では、あまりファンをはらはらさせずにDecimocuarta/デシモクアルタ(14回目のCL優勝)達成となってくれるといいのですが。
一方、この月曜から完全にバケーションに入った残りのマドリッド勢1部3チームはどうしているのかというと、うーん、今のところ、あまり選手の出入りもないんですけどね。金曜にはキケ・サンチェス・フローレス監督の契約2年延長のプレゼンがあったヘタフェでは、オリベイラがナポリに1500万ユーロ(約21億円)の強制買取オプション付きでレンタル移籍したなんてことはあったんですが、新規加入に関してはラージョ同様、弟分チームは移籍市場が閉まる直前に活発化する傾向がありますからね。
当分、興味深い動きは出てきそうにありませんが、アトレティコもこの夏は大型補強をする予定はないのだとか。ただ、こちらは各国代表に招集されている選手が多いため、今週末頃からは6月上旬の代表戦週間に備えて、練習に戻る選手たちもちらほらと。いえ、先日はラジオのインタビュー番組に出演し、「セビージャ戦の前日にいきなり退団セレモニーをすると言われたけど、yo no sabia nada/ジョー・ノー・サビア・ナーダ(自分は何も知らなかった)」と裏話を暴露。クラブやシメオネ監督から契約延長をしないという連絡を受けずに決定事項にされていたことを明かしていたルイス・スアレスは古傷のメイテナンスがあって、ヒメネス1人参加となったウルグアイ代表を免除されているんですけどね。
ジョアン・フェリックスもまだケガが治らないのか、ポルトガル代表のネーションズリーグ4試合には参加しませんが、コレアやデ・パウルはアルゼンチン代表で6月1日にユーロ王者のイタリアとコパ・アメリカ王者がウェンブリーで対決する試合に備えて、メッシ(PSG)らと共にもうレサマ(アスレティックの練習場)でトレーニング中。来週、月曜にはコケとマルコス・ジョレンテもラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設でスペイン代表合宿が始まるとあって、少しは選手たちの活動報告もできるかと思いますが…この夏は国際メジャートーナメントがないせいで、サッカーファンにとって、普段以上に長いものになりそうです。
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ヴィニシウスにトラブル…クラブ買収巡る問題で2年間の出場停止求める訴え起こされる
レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed4
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