善戦ホッフェンハイム相手に決定力欠いたバイエルンは2試合連続ドロー《ブンデスリーガ》

2022.03.13 01:29 Sun
Getty Images
ブンデスリーガ第26節、ホッフェンハイムvsバイエルンが12日にライン・ネッカー・アレーナで行われ、1-1のドローに終わった。
PR
首位のバイエルン(勝ち点59)は前節、3位のレバークーゼン相手に1-1の痛み分けに。それでも、8日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)ではレッドブル・ザルツブルク相手に圧巻の7ゴールを奪い、順当にベスト8進出を決めた。その勢いを生かしたいドイツの明主は、4連勝で4位に位置するホッフェンハイム(勝ち点43)との上位対決でリーグ2戦ぶりの白星を狙った。なお、ナーゲルスマン監督は4日前のザルツブルク戦と全く同じスタメンを採用。攻撃的な[3-4-2-1]の布陣で臨んだ。
共に[3-4-2-1]の布陣で臨んだ中、試合の入りはホームのホッフェンハイムが押し気味に進めていく。開始5分には鋭いカウンターからボックス左でラターのパスを受けたクラマリッチが巧みなシュートフェイントでDFをかわしてニア下を狙ってシュート。だが、ここはGKノイアーのビッグセーブに遭う。さらに、このこぼれを再びクラマリッチが狙うが、今度はDFパヴァールのブロックに阻まれた。

この立ち上がりのピンチを凌いだバイエルンはすぐさま反撃を開始。10分と15分にはいずれもコマンの正確な左からのクロスを、ファーサイドのサネ、ミュラーがいずれもダイレクトで合わせて枠に飛ばすが、いずれもGKバウマンのファインセーブに阻まれた。

上位対決に相応しいハイレベルの攻防が序盤から繰り広げられる中、地力で勝るバイエルンが徐々に試合の流れを掴んでいく。ボールの主導権を握るアウェイチームはサネのミドルシュートなど、ゴールに迫る場面を作り出した。
立ち上がり以降は守備に回る時間が増えつつあったホームチームだが、30分過ぎにゴールをこじ開ける。32分、最後尾のフォクトの果敢な中央突破からクラマリッチを経由したボールがボックス左に走り込んだラウムに繋がると、ラウムの高精度のクロスにファーで反応したバウムガルトナーが右足インサイドを使った難度の高いボレーを逆のサイドネットへ流し込んだ。

敵地で先手を奪われたバイエルンは前半の内に追いつこうと、ここから攻勢を強めていくが、幾つかの決定機がオフサイドの判定などで認められず。それでも、前半ラストプレーとなったアディショナルタイム3分にはキミッヒの右CKをゴール前のレヴァンドフスキが豪快にヘディングで合わせると、GKバウマンの手を弾いたボールがゴールネットに突き刺さった。

1-1のイーブンに戻して後半に臨んだバイエルンは、その勢いに乗って立ち上がりから攻勢を仕掛けていく。前半同様に質の高いコンビプレーで相手の背後を取り、レヴァンドフスキやサネがいきなり決定機に絡む。55分には右サイド深くに抜け出したニャブリの深いマイナスの折り返しからペナルティアークでフリーのサネにビッグチャンスも、右足のシュートはGKバウマンのビッグセーブにはじき出された。

以降はホッフェンハイムもロングカウンターからフィニッシュまで持ち込み、徐々に試合は拮抗した展開に。再び攻撃のギアを上げたいバイエルンは65分過ぎにいずれも相手のミスを突き、逆転ゴールに迫る。だが、ボックス右に抜け出したニャブリ、ミュージアラのシュートは左ポストを叩くなどゴールとはならず。さらに、73分には中央でのコンビプレーからミュラーがゴール前に抜け出すが、GKバウマンを外して放ったシュートはDFポッシュの見事なゴールカバーに遭う。

その後、ホッフェンハイムが積極的な交代策で全体の運動量を上げて押し返すと、78分には途中出場のブルーン・ラーセンのお膳立てからボックス中央でフリーのクラマリッチに絶好機も、枠を捉えたシュートはGKノイアーのファインセーブに阻まれた。

その後、80分を過ぎてミュージアラ、ミュラーを下げてザビッツァー、チュポ=モティングを最初の交代カードとして切ると、ザビッツァーの正確な左クロスからゴール前のチュポ=モティングにいきなり絶好機が訪れるが、ここはヘディングシュートを枠に飛ばせず。

試合最終盤は消耗戦色濃い状況となった中、ホームチームに勝ち越しのチャンスが生まれるが、こちらも最後の局面で精度を欠き、試合は1-1のままタイムアップを迎えた。この結果、ホームで善戦を見せたホッフェンハイム相手に決定力を欠いたバイエルンはリーグ戦2試合連続ドローとなった。

PR
関連ニュース

バイエルン名誉会長が現指揮官を公に批判…トゥヘル監督は内容とタイミングに難色示す「あまりにも現実離れ」

バイエルンの名誉会長ウリ・ヘーネス氏とトーマス・トゥヘル監督の間にいざこざが生まれている。ドイツ『ビルト』が伝えた。 トゥヘル監督の今シーズン限りでの退任が決定済みで、後任探しに動いているバイエルン。レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督、ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督の招へいは断念し、現在はオーストリア代表のラルフ・ラングニック監督に接触している。 そんな中、ヘーネス氏は26日のドイツ『Frankfurter Allgemeine Zeitung』のイベントで、トゥヘル監督について言及。「個々の選手を向上させられる監督を望んでいる。これは批判だ!」、「彼は(アレクサンダル・)パブロビッチや(アルフォンソ・)デイビスを改善できるというわけではなく、これ以上ダメなら新しい選手を獲る! というスタンスなんだ」とコメントしていた。 続く27日、ブンデスリーガ第31節のフランクフルト戦に臨んだトゥヘル監督は、試合前にこのコメントについての想いを告白。若手を成長させられないという意見に反論している。 「あまりにも現実離れしていて、どう答えればいいかさえわからない!」 「私は監督としての名誉を傷つけられている。過去15年間にわたり我々のコーチングチームが証明してきたことがあるとすれば、それは若い選手たち、特にアカデミー出身の選手たちと常に一緒にトレーニングし、パフォーマンス次第でピッチに立たせるということだ」 「実際、我々は今それを証明している! 私はそれ(ヘーネス氏の意見)に同意できない。根拠のない意見だ!」 また、試合後にもこの件に関する質問を受け、改めて言及。レアル・マドリーとのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2試合、さらにはブンデスリーガ2位を争うシュツットガルトとの直接対決直前というタイミングが引っかかっているようだ。 「これから10日間、我々全員にとって信じられないほど重要な日々が待っている。どんな余興だとしてもこれ以上悪いタイミングはない。今はレアル・マドリー戦、シュツットガルト戦、そして(2ndレグの)レアル・マドリー戦が全てだ」 2024.04.28 22:39 Sun

ケインのドッペルパックでバイエルンがフランクフルトに競り勝つ、CLマドリー戦に弾み【ブンデスリーガ】

バイエルンは27日、ブンデスリーガ第31節でフランクフルトをホームに迎え、2-1で競り勝った。フランクフルトのMF長谷部誠はベンチ入りも出場しなかった。 前節ウニオン・ベルリン戦を5発圧勝として公式戦3連勝の2位バイエルン(勝ち点66)は、3日後にチャンピオンズリーグ準決勝レアル・マドリー戦を控える中、ムシアラが欠場となった以外は現状のベストメンバーを送り出した。 今季の1stマッチで5失点大敗を喫した6位フランクフルト(勝ち点45)に対し、最前線にケイン、2列目に右からミュラー、チュポ=モティング、ラファエル・ゲレイロと並べる[4-2-3-1]で臨んだバイエルンが立ち上がりから押し込むと9分に先制する。ライマーが中盤でボールを奪って力強く持ち上がりボックス内へ。ラストパスをケインが難なく決めた。 しかし23分、個人技で同点とされる。バイタルエリア左でパスを受けたエキティケにボックス手前から見事なコントロールシュートを蹴り込まれた。 その後、ライマーが負傷してパブロビッチとの交代を強いられたバイエルンは、30分にチュポ=モティングのコントロールシュートでゴールに迫るもGKトラップのセーブに阻まれる。 さらに45分、ミュラーの右クロスに合わせたラファエル・ゲレイロのシュートはGKトラップにセーブされてバーに直撃し、1-1で前半を終えた。 迎えた後半もバイエルンが押し込む流れで推移すると、59分にPKを獲得する。ミュラーがボックス内でコッホにエルボーを食らうと、VARの末にPK判定となった。 これをケインが決めて勝ち越したバイエルンは終盤にかけて試合をコントロール。CLマドリー戦に向けて温存しつつ時間を消化し、2-1で勝利。4位以上を確定させ、来季のCL出場権を獲得している。 2024.04.28 00:30 Sun

バイエルン一部サポーターはラングニック招へい反対も…名誉会長が進捗報告「1週間以内に」

バイエルンの名誉会長を務めるウリ・ヘーネス氏が監督人事に言及した。ドイツ『Frankfurter Allgemeine Zeitung』が伝えた。 トーマス・トゥヘル監督が今シーズン限りで退任するため、新指揮官探しに動くバイエルン。レバークーゼンのシャビ・アロンソ監督、ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督らが候補に挙がったが、この2名はそれぞれ現職を継続することとなり、新たにオーストリア代表のラルフ・ラングニック監督への接触が報じられていた。 これを受け、ラングニック監督自身がバイエルンからの接触を認めた一方、バイエルンの一部サポーターは「ラングニックではなく、トゥヘル(の続投を)を望む」という署名キャンペーンをオンライン上で実施。1万2000以上の署名が集まったというが、トゥヘル監督は改めて留任を否定していた。 サポーターからの反発もある中、ヘーネス氏はラングニック監督に接触するに至った経緯を説明。アロンソ監督やナーゲルスマン監督の招へいを断念してからラングニック監督へ向かったと明かし、答えがまもなく出るはずだとも述べている。 「我々は3人の監督と同時に話しをしたことは一度もなかった」 「誰かと交渉するのであれば、その人物に自分がその男(バイエルンの監督になる男)だと感じさせなければならない。彼がイエスと言ったら完璧だ。ノーと言われれば、それは続いていく」 「イエスかノーかは1週間以内に出ると思う」 また、ヘーネス氏はバイエルンがジネディーヌ・ジダン氏に接触したという噂にも言及。「誰も彼と話していないと確信している」とこの噂を否定した。 2024.04.27 16:25 Sat

今季限りで退任表明のトゥヘル監督、1万2000人以上のファンが残留を望む声も「最優先事項ではない」と聞き入れず

バイエルンのトーマス・トゥヘル監督は、ファンの嘆願にも耳を傾けることはないようだ。 2023年3月にバイエルンの監督に就任したトゥヘル監督。しかし、2月に今シーズン限りで退任することを早期発表。驚きを与えた。 今シーズンは12連覇を目指したブンデスリーガだったが、パフォーマンスが上がらず、レバークーゼンに無敗優勝を許すことに。それでも、チームは2位を確保しに動いている。 一方で、後任監督としてはオーストリア代表のラルフ・ラングニック監督が浮上している中、バイエルンのファンはこの動きに反対。1万2000人以上の署名が届き、トゥヘル監督の留任を望む声が寄せられていた。 トゥヘル監督はフランクフルト戦に向けた記者会見に出席。この事実を問われ、喜んだ一方で、それを受け入れるつもりがないことを改めて口にした。 「おそらく何人かのファンは、私に残って欲しいと持っているようだが、それは優先事項ではないし、そうすべきでもない」 「今後11日間は、フットボールのことだけを考える。他のことは何もない」 「我々はブンデスリーガで勝ち点を積み上げ、チャンピオンズリーグの決勝に進みたいと考えている。完全に集中しており、毎日が重要だ」 リーグ優勝は無くなったが、チャンピオンズリーグ(CL)ではベスト4入り。欧州制覇を目指して残りシーズンを戦う。 2024.04.26 23:40 Fri

ナチョ退団濃厚のレアル、デイビスよりCB獲得を優先か

レアル・マドリーの補強戦略に変化があったようだ。スペイン『Relevo』が報じた。 シーズンが最終盤に突入する中、ラ・リーガ制覇とチャンピオンズリーグ(CL)制覇を目指して戦いを続けているマドリー。一方、来シーズンに向けてはパリ・サンジェルマン(PSG)のフランス代表FWキリアン・ムバッペ(25)や、バイエルンのカナダ代表DFアルフォンソ・デイビス(23)の獲得が取り沙汰されている。 それぞれ個人間では合意済みと見られる中、フロレンティーノ・ペレス会長を始めとするマドリー首脳陣の補強の優先順位は少し変化している模様。当初はムバッペと左サイドバックの獲得が最優先だったが、現在は左SBよりセンターバックの獲得を優先しているという。 この背景には、スペイン代表DFナチョ・フェルナンデス(34)の今夏退団が有力となったことや、長期離脱中のオーストリア代表DFダビド・アラバの完全復帰が10月以降と予想されていることがある。また、売却が検討されていたフランス代表DFフェルラン・メンディ(28)は、ここ数週間の好パフォーマンスにより契約更新の可能性が浮上している。 獲得優先度の上がったCBでは、依然としてリールのU-23フランス代表DFレニー・ヨロ(18)の名前がリストの最上位に。2025年か2026年の獲得が理想的という向きもあったが、状況が変わり、この18歳をすぐに戦力として数える可能性が高くなっている。 しかし、マドリーはデイビス獲得の可能性を完全に排除したわけではないとのこと。好条件での獲得か、メンディの退団を受けての獲得、もしくは1年待ってからのフリーでの獲得が視野に入るようだ。 2024.04.26 22:29 Fri
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly