【CLプレビュー】今ラウンド屈指の好カード! 盤石のレッズはミラノ勢連破狙う《インテルvsリバプール》

2022.02.16 17:00 Wed
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の1stレグ、インテルvsリバプールが、日本時間16日29:00にジュゼッペ・メアッツァでキックオフされる。イタリア王者とプレミアリーグ屈指の強豪による、今ラウンド屈指の強豪対決だ。
PR
インテルは昨シーズンに続きレアル・マドリー、シャフタールと同居したグループDを2位で通過し、10シーズンぶりの決勝トーナメント進出を果たした。また、シモーネ・インザーギ新監督の下で的確な補強に成功したチームは、直近のダービーでの敗戦、ナポリとのドローによって2位転落も、未消化の1試合で勝ち点3を積んだ場合、首位に再浮上が可能と、セリエA連覇に向けて順調な歩みを続けている。
2010-11シーズン以来のベスト8進出に向けてはカップ戦で強さを見せる指揮官の下、ここ最近の課題である攻撃面の改善と共に、世界屈指の破壊力を誇る相手攻撃陣をいかに封じ込められるかが、突破のカギを握る。

対するリバプールは、アトレティコ・マドリー、ミラン、ポルトと同居する今グループステージ最激戦区と言われたグループBを6戦全勝で突破。マンチェスター・シティ、バイエルン、レアル・マドリーと共に優勝候補筆頭に躍り出た。プレミアリーグでは絶好調のシティに暫定9ポイント差を付けられているが、シーズン4冠の可能性を有する充実の戦いぶりを見せている。

アフリカ・ネーションズカップ閉幕に伴う、FWサラーとFWマネの帰還に加え、早くもスマッシュヒットの予感を漂わせるFWルイス・ディアスの加入、逸材MFエリオットの戦列復帰によって公式戦6連勝と絶好調のクロップ率いるチームは、グループステージで連勝したミランに続くミラノ勢撃破で8強進出を狙う。
なお、共にヨーロッパ屈指の強豪クラブだが、意外にも今回が通算5度目の対戦となる。対戦成績ではリバプールが3勝1敗と大きく勝ち越しているが、直近の対戦は2007-08シーズンのラウンド16。14年もの月日が経過しており、互いにフレッシュなマインドで臨めるはずだ。

◆インテル◆
【3-5-2】
▽インテル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ハンダノビッチ
DF:シュクリニアル、デ・フライ、バストーニ
MF:ダンフリース、ビダル、ブロゾビッチ、チャルハノール、ペリシッチ
FW:ジェコ、ラウタロ・マルティネス

負傷者:DFバストーニ、MFゴセンス、FWホアキン・コレア
コロナ陽性者:なし
出場停止者:MFバレッラ(2/2)

レアル・マドリーとのグループ最終節で愚行退場のバレッラが2試合共に不在となる。負傷者に関してはホアキン・コレアに加え、復帰間近と言われるゴセンスも引き続き欠場となる模様。一方で、足首の捻挫から回復したバストーニは復帰可能だ。

スタメンに関してはバレッラの代役にビダルが入る以外は現状のベストメンバーが並ぶ見込みだ。バストーニがスタートから難しい場合はダンブロージオが代役を務め、ラウタロ・マルティネスに代わってサンチェスをスタートから起用する形もあるかもしれない。

◆リバプール◆
【4-3-3】
▽リバプール予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:アリソン
DF:アレクサンダー=アーノルド、マティプ、ファン・ダイク、ロバートソン
MF:ヘンダーソン、ファビーニョ、チアゴ
FW:サラー、ジョタ、マネ

負傷者:なし
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しても直近のバーンリー戦でヒザを痛めて交代したヘンダーソンに問題はなく、主力全選手が起用可能な状態だ。

スタメンに関しては前述の11人を予想したが、マティプ、ヘンダーソン、ジョタに代えてコナテ、ナビ・ケイタ、フィルミノが起用されるパターンも十分に想定される。

★注目選手
◆インテル:MFイバン・ペリシッチ
Getty Images

かつて冷遇された指揮官相手に意地を見せられるか。クロップ監督は今回の対戦に向け、インテルで対戦が楽しみな選手について、「我々は(ドルトムントで)一緒に働き、ドイツでダブルを獲得した。彼に会えるのを楽しみにしている」と、元教え子であるペリシッチの名前を挙げた。

しかし、そのドルトムント時代の2年目に出場機会が激減し、シーズン途中にヴォルフスブルクに完全移籍したクロアチア代表MFは当時、指揮官との関係に関して、「クロップにサポートされていない。まるで自分を嫌っているようだ」と、母国メディアで不満をぶちまけた過去がある。

その衝突から10年近く経っていることもあり、現時点でペリシッチのドイツ人指揮官に対する心境は不明だが、冷遇した相手に対してリベンジの気持ちは強いはずだ。

左ウイングバックでのスタメン起用が想定される33歳MFは先日のミラノ・ダービーで1ゴール、ローマとのコッパ・イタリアで1アシストとビッグマッチで好パフォーマンスを披露。今回の一戦では相手のキーマンであるアレクサンダー=アーノルドとのマッチアップにおいて重要な役割が求められる。守備の局面では高精度のクロスを簡単に上げさせない粘りの対応をみせ、攻撃では持ち味の突破力と背後へのランニングで守備対応にやや難がある相手を出し抜き、決定機に絡みたい。

◆リバプール:FWモハメド・サラー
Getty Images

慣れ親しんだイタリアの地でアフリカ・ネーションズカップから帰還後初ゴールを狙う。今シーズンここまで公式戦28試合23ゴール9アシストと、バロンドールも狙える圧倒的な数字を残しているサラー。しかし、順風満帆のリバプールでのプレーとは裏腹に、エジプト代表として臨んだアフリカ・ネーションズカップではクラブの同僚FWマネを擁するセネガル代表に決勝で敗れ、失意のマージーサイド帰還となった。

その精神的なショックや連戦を戦った疲労もあってか、復帰後のリーグ戦2試合ではノーゴールに終わっている。コンスタントにゴールを重ねる今季は、昨年10月末から11月初旬に3試合連続ノーゴール(2アシスト)があったものの、それ以外ではきっちりゴールを挙げており、今回のインテル戦で帰還後初ゴールが期待されるところだ。

なお、対インテルでは5試合1ゴールの数字に留まっているが、ジュゼッペ・メアッツァ(サンシーロ)はフィオレンティーナ、ローマ時代を含め4勝1敗と相性の良いスタジアムとなっている。

PR
関連ニュース

インテル副会長がチーム強化へ大綱「まずチームの骨格を維持。インザーギに新たな選手を与える」

インテルのハビエル・サネッティ副会長が、チーム強化への基本方針を語った。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。 充実のスカッドで3年ぶりにセリエAを制したインテル。チャンピオンズリーグ(CL)は接戦を落としてラウンド16敗退だが、他の欧州5大リーグ勢に劣らぬ競争力を有する。 イタリア『Radio SerieA』に出演したサネッティ副会長は、抜群の求心力で選手を束ねるシモーネ・インザーギ監督を称えつつ、チームの骨格維持、強化に向けた大綱を語る。 “今夏の移籍市場、またリニューアルについて教えてください” 「まずこのチームを維持すること。選手たち全員にインテルで継続する意志があり、これは新たに重要な何かが形成される可能性を秘めた、非常に強力な基盤と言える」 「ラウタロ・マルティネスとニコロ・バレッラ、2人の契約は間違いなく更新される。インザーギ体制下での我々は、まだサイクルの半分にも達していないと考えているよ」 「私たち(上層部)は現場のために何をすべきかちゃんと理解している。インザーギに機能的かつ新たな選手を与えるべく、物事を進めている最中だ」 「重要な選手が去るなら、重要な選手を新たに加える必要がある。来季の目標はスクデット防衛にCLでのさらなる上位進出。クラブW杯もあるし、より大きなチームを作るつもりだ」 具体的な獲得候補こそ明言せずも、補強の意志を明確にしたサネッティ副会長。 インテルはすでにナポリからポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキ(29)、ポルトからイラン代表FWメフディ・タレミ(31)のフリー獲得が確定事項扱いされるが、今夏もジュゼッペ・マロッタCEOの編成手腕に期待したい。 「個人的には、副会長としてビッグイヤーを掲げたいね。これは私の第二の人生で最大の夢なんだ。忙しくも幸せな夏にしたい」 2024.05.02 20:45 Thu

紆余曲折のPSG入りから1年弱…指揮官と亀裂のシュクリニアルが退団も?

パリ・サンジェルマン(PSG)がスロバキア代表DFミラン・シュクリニアル(29)の売却を水面下で検討か。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 紆余曲折を経て、今季インテルからPSGへ加入のシュクリニアル。 開幕当初は不動のレギュラーも、ケガで1月〜3月をほぼ全休し、復帰後もチャンピオンズリーグ(CL)では準々決勝1stレグから3試合連続で起用されていない。リーグ・アンでも5試合中3試合が途中出場だ。 どうやらケガ直前の昨年12月、リーグ・アンでの3試合連続ベンチスタートからルイス・エンリケ監督との亀裂が生じたとされており、この段階から序列が低下。そのためか、PSGは水面下でシュクリニアルの売却も検討段階に。 元々昨年1月にインテルへ移籍金を支払ってでも獲得を望んでいたところから、最終的に昨夏のフリートランスファー獲得となったわけだが、支払わなくてよかったのは移籍金のみで、ミラノへ出向いての交渉等、諸経費にあれこれ投じたことは想像に難くない。 年俸も推定900万ユーロ(約14億9000万円)。買い手がつくかは不明で、現段階でひとつのアイデアに過ぎないとされる「シュクリニアル売却」だが、PSGが人件費を抑えたい、可能なら削減したい思惑なのは確かだとみられている。 『カルチョメルカート』いわく、高年俸からか、シュクリニアルのセリエAへの復帰は不可能とのことだ。 2024.05.02 20:05 Thu

インテル愛の根底は信頼関係…バストーニが仲間たちを称える「結束が強まった一年だった」

イタリア代表DFアレッサンドロ・バストーニがインテルへの愛を語る。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 自身2度目のスクデットに輝いたバストーニ。10年近い暗黒時代を乗り越え、再び栄冠を掴んだインテルの最終ラインには、常にこの25歳がいる。 主将ラウタロ・マルティネスを筆頭に、クラブ愛を口にすることをはばからない選手が多いインテル。バストーニもその1人であり、祝賀会を終えて応じた『スカイ』のインタビューでも、尽きることのない愛を語る。 「物事がうまくいっていれば、みんなが幸せになる…これは当たり前のこと。祝賀会でまわりを見て、改めてそう思ったよ。でも僕の場合、ここへ至るまでにインテルで大きな敗北と失望を何度も経験してきている」 「今季はこれまで以上に集団としての結束が強まった一年だったかな。ピッチでは現代サッカーを少しでも体現できたと思うし、これはインザーギによってもたらされた進化だよ」 バストーニは、シモーネ・インザーギ監督やチームメイトへの称賛に話を切り替えていく。 「以前は[3-5-2]なんて古典的って言われてたろう? 今はそんな風潮もないし、 このシステムのトップランナーこそインザーギだ。僕も11人が一気に広がっていく光景が好きだよ」 「ロッカールームには去年までサミル・ハンダノビッチがいた…ラウタロがその代わりを担うのは簡単じゃなかったと思う。サミルは素晴らしい人格者で、後任には大きな責任が生まれるからね」 「それでもラウタロは役割を果たしている。サミルに比べると若いけど、選手たちの年齢はバラバラ。若い選手がラウタロや僕のように、それなりに色々経験してきた者にアドバイスを求めたりすると、互いの意識や責任感が高まる…ラウタロはこういった雰囲気を醸成したんだ」 「マルクス・テュラム? 正直インテルのサッカーでこれほど重要な存在になるとは思ってなかったよ(笑) 実際、ボルシアMG時代の彼と対峙したけど、ハッキリ言って感銘は受けなかった。今季一番の驚きだ」 「でも今は? フィジカル面に言うことなし、動き出しは知的、そして献身性。この一年で最も感銘を受けた人物はマルクスだ」 クラブ愛の強い選手が非常に多いインテル…それは、各々の同僚たちとの信頼関係が根底にありそうだ。 2024.05.02 14:15 Thu

有望FWザークツィーを巡りミラン、ユーベが争奪戦…アーセナルもギアを上げるか

ボローニャのオランダ代表FWジョシュア・ザークツィー(22)を巡って三つ巴の争いが繰り広げられるようだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。 ファーストチームデビューを飾ったバイエルンを離れ、加入2年目のボローニャで本格開花の兆しを見せているザークツィー。今シーズンここまでセリエAで11ゴール5アシストのストライカーには、イタリア国内のみならず国外のビッグクラブも関心を寄せている。 2022年夏にザークツィーをボローニャへ売却したバイエルンは、4000万ユーロ(約67億4000万円)での買い戻しオプションと転売時の40%が得られる契約を交わしているが、イングランド代表FWハリー・ケイン(30)が前線に君臨しており、オプション行使の可能性は低いと見られている。 他クラブが獲得に動く場合、現時点では移籍金5000万ユーロ(約84億3000万円)に加えてボーナスが必要な見込み。しかし、ここからさらに高騰していく気配もあるという。 そんなザークツィー獲得に向け先手を打ったのはミラン。さらにユベントスとアーセナルが巻き返しているようだが、ここに加わっていたインテルはすでに脱落気味とのことだ。 フランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)のロサンゼルスFC移籍が決定的なミランは、センターフォワードの獲得が優先事項。4500〜5000万ユーロ(約75億8000万〜84億3000万円)なら投じられる予定で、実現すればクラブ史上最高額のストライカーとなる。 また、ミランはベルギー代表MFアレクシス・サーレマーケルス (24)を1000万ユーロ(約16億9000万円)の買い取りオプション付きでボローニャに貸し出し中。ザークツィー獲得の交渉材料になりうるようだ。 一方で、ザークツィーにセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホビッチとのローテーションや共存を期待しているというユベントスは、ここ数週間の接触により本格的に獲得へ向かっているとのこと。テクニカル・ディレクター(TD)のクリスティアーノ・ジュントリ氏は、将来性の低い選手に高年俸を与えるより、タレント性のある選手に資金を費やしたい考えだ。 イタリア代表FWモイゼ・ケアン(24)やポーランド代表FWアルカディウシュ・ミリク(30)が放出候補で、実現すれば人件費に余裕が生まれる見込み。ボローニャのチアゴ・モッタ監督(41)の招へいに成功すれば、ザークツィー獲得に向けたさらなる追い風にもなる。 なお、ザークツィーがイタリアでのプレー継続を望んでいることから、アーセナルはこのレースにおいて不利な状況にあるが、ユベントスとミランに競り勝つためギアを上げる模様。プレミアリーグでのプレースタイルや、ミケル・アルテタ監督と共に世界最高峰の舞台でプレーできることを押し出していくことになるという。 2024.05.01 21:47 Wed

新監督探しのアヤックスがOBキヴをアシスタントコーチに? 将来的に指揮託すビジョンか

新監督招へいの動きが取り沙汰されるアヤックスだが、将来も睨み、クリスティアン・キヴ氏(43)をコーチとして招へいする可能性が浮上している。 イタリア『スカイ』によると、不振の今季をヨン・ファント・シップ暫定体制でやり過ごそうとしているアヤックスは新指揮官だけでなく、新たなアシスタントコーチも探しているという。 そこで挙がるのが古巣インテルのプリマヴェーラを指揮するキヴ氏。インテルでの現役時代が印象深いが、母国ルーマニアを飛び出し、国外挑戦の一歩目を踏み出したのがアヤックスだった。 そんなキヴ氏をアシスタントコーチとして招へいするのに深く興味を抱くというアヤックスは5年契約を打診し、2〜3年後にトップチームの指揮を任せるビジョンを思い描いているそうだ。 アヤックス首脳陣は先月20日に行われ、プリマヴェーラ優勝がかかったインテルvsカリアリを観戦し、現役時代にインテルで万能のレフティDFとして活躍したキヴ氏の指揮ぶりを視察したという。 なお、アヤックスは新指揮官として、チェルシー監督を辞してからフリーが続くグレアム・ポッター氏に関心が噂されている。 2024.05.01 11:40 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly