かつて
チェルシーでも指揮を執ったイスラエル人指揮官のアヴラム・グラント氏(67)が、セクハラ容疑で複数の女性から告発されているようだ。『The Times of Israal』が報じている。
伝えられるところによれば、現在複数の女性が同氏からの性的被害を訴えているという。ある女性は2020年6月、グラント氏から仕事をサポートするとイスラエルの自宅に呼ばれたのだが、そこで性行為を迫られたという。
また、スポーツジャーナリストだという女性は、キャリアを支援するというグラント氏を訪ねると、徐々に不適切な発言を向けられるようになったそうだ。
このようにグラント氏は、イスラエル国内で有力な立場を利用して女性たちに肉体関係を迫っていたとされている。強大なコネクションを餌に女性を誘い出し、脅迫紛いの行為を繰り返していたという。
ある一人の女性の勇気ある告発から、一気にグラント氏の醜聞が明るみになっていった。元々、同氏の悪行は黙認されていた背景があったようだ。
これらの告発に対して、グラント氏もコメント。否定はしなかったものの、意図的なものではなかったと述べている。
「私の人生において、個人的にも仕事上でも、常に成功や業績以上に人間であり続けることを優先し、女性であれ男性であれ、誰であれ尊重することを求めてきた」
「私は人間であり、友情を大切にする人間だ。そして長年にわたり、女性との関係を維持してきた。これらのすべての関係において、私は敬意と友情を持って彼女たちに接するよう懸命に努力してきたし、不当な振る舞いをしたり、いかなる形であれ、女性を傷つけるつもりはなかった」
「私に不快な思いをさせられた方、傷つけられた方、私はそれを後悔し、心から謝罪する」
グラント氏は2007-08シーズンにチェルシーの監督を務めた人物。同シーズンにはクラブ史上初のチャンピオンズリーグ決勝に導いたが、4シーズンぶりの無冠に終わり、1年で解任されていた。
その後はポーツマスやウェストハム、ガーナ代表やインドのノースイースト・ユナイテッドなどの監督を歴任し、2018年以降は一線から退いていた。
