新生なでしこジャパンの初陣はアイスランドに完敗…要所で見せた可能性を次節オランダ戦へ《国際親善試合》

2021.11.26 05:40 Fri
©︎JFA/PR
なでしこジャパン(日本女子代表)は25日、国際親善試合のアイスランド女子代表戦をオランダのヤンマースタジアムで戦い、0-2で敗戦した。

2019年のフランス女子ワールドカップ(W杯)はベスト16、自国開催となった東京オリンピックをベスト8で終えたなでしこは、高倉麻子前監督の退任に伴い、池田太氏を新指揮官に招へい。
2カ月後にW杯予選を兼ねるAFC女子アジアカップインド2022を控える中、現在欧州遠征中のチームは、新体制初の対外試合となる今回の一戦でアイスランドと対戦した。

注目の新生なでしこの初陣のメンバーはGKに池田咲紀子、4バックに右から清水梨紗、南萌華、三宅史織、宝田沙織。中盤は右から成宮唯、猶本光、長野風花、長谷川唯。2トップに小林里歌子、植木理子のベレーザコンビが起用された。なお、26歳のMF成宮はこれが代表デビュー戦となった。

立ち上がりは自分たちでボールを握って右サイドでのコンビネーションを起点に相手を押し込む形を作ったなでしこ。
しかし、フィニッシュまであと一歩という状況が続くと、14分には中盤でのボールロストから右サイドのスベインディス・ジェーン・ヨンスドッティルに展開されると、そのままボックス右まで持ち込まれて右足のシュートを許す。シュートはGK池田の守備範囲だったものの、ボールを弾き切れずにゴール左隅へ決まった。

相手の狙いの形から先手を許したなでしこは、すぐさま反撃を開始。前からボールを奪いに行く積極性を見せつつ、ボックス付近で小林が続けてシュートまで持ち込んでいく。

一方、失点後の守備の局面では高さやフィジカルの優位性を生かすアイスランドのシンプルな背後への攻めやクロスに苦戦。とりわけ、スベインディス・ジェーン・ヨンスドッティルのロングスロー、セットプレーの局面で後手を踏む場面が散見。30分にはそのロングスローの流れからゴール前で混戦を作られると、アルベルツドッティルにクロスバー直撃のシュートを打たれるピンチも招いた。

その後、前半終盤にかけては内と外でボールを出し入れしながら長谷川らを起点としたコンビネーションで相手の堅守攻略を図るも、決定機らしい決定機を作れぬままハーフタイムを迎えた。

後半もスタートは同じメンバーで臨んだなでしこだが、幾度か良い背後への抜け出しを見せるものの、ことごとくオフサイドとなる。流れを変えたい池田監督は57分、成宮、猶本を下げて宮澤ひなた、隅田凜を最初の交代カードとして投入。この変更で若干攻撃のアプローチに変化が生まれるも、相手を脅かすまでには至らず。

逆に、70分には相手最終ラインからのフィードに反応したスベインディス・ジェーン・ヨンスドッティルに右サイドのスペースへ抜け出されると、そこからの折り返しを、ゴール前のベルグリンド・ビョルグ・ソルバルズドッティルにワンタッチで押し込まれ、1失点目と似たような形から痛恨の2失点目を喫した。

何とか一矢報いたいなでしこは76分に長谷川、小林を下げて林穂之香、田中美南を同時投入。以降もブレないスタイルで相手ゴールを目指したものの、最後まで攻撃の糸口を見いだせないままタイムアップを迎えた。

これまで3戦全勝だったアイスランド相手に完敗の新生なでしこは、池田新体制の初陣を飾ることはできず。今回の敗戦で出たチームとしての課題を短い期間に修正し、現地時間29日に行われるオランダ女子代表との一戦に臨むことになった。

なでしこジャパン 0-2 アイスランド女子代表
【アイスランド】
スベインディス・ジェーン・ヨンスドッティル(14分)
ベルグリンド・ビョルグ・ソルバルズドッティル(70分)
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