「同じ状況でもまったく異なる判定がされる」 セリエAの審判にローマSDの不満爆発

ローマのスポーツ・ディレクター(SD)であるチアゴ・ピント氏がセリエAの審判に対する不満を表明した。イタリア『スカイ』が伝えている。今夏にジョゼ・モウリーニョ監督を招へいし、現在はセリエA4位と好位置につけるローマは10月31日に行われた第11節で2位のミランと対戦。上位同士の直接対決には高い注目が集まったが、いくつかの疑惑の判定もあり、1-2で敗れることになった。試合後には笛を吹いたファビオ・マレスカ主審への非難が集中。モウリーニョ監督は直接的な発言こそ避けたものの、不満を隠さず、ローマのDFジャンルカ・マンチーニは「冗談のようにしか感じられない」と猛烈な批判を展開した。
試合から1日が経った後もローマ側の怒りは収まらず、『スカイ』のインタビューに応じたピント氏も審判への不満を表明。明確な基準がなく、審判個人やそのときの試合によって判定がバラバラだと怒りを示している。

「まずミランは素晴らしい試合を行い、勝利に値する試合だったと言っておきたい。そして、我々が審判について話すことはローマの弱点を隠したいわけでもない。我々はプロとして、自分たちを改善したいと思っているからね」「しかし、昨日起こったこと、そしてこの11試合で起こったことを隠すことはできない。なぜなら審判の基準はあまりに異なっているからだ。それぞれが正反対の基準を持ち、同じ状況でもまったく異なる判定がされている。そして彼らは監督や選手と話し合わなければならないことを理解できてもいない」

「あまり多くの状況について話したくはないが、基準がいつも違っている。いつも反対であり、それによってローマは多くのダメージを受けていると思う」

「先ほども言ったように、ミランは素晴らしい試合をした。そして、こうした大一番でローマはよくやっており、ユーベやナポリ、おそらくミランのレベルにも達していると思う。とはいえ、もちろん、私はローマの弱点やすべき仕事を隠しはしない」

「すべてのローマファンは、我々が改善のため日々努力していることに自信を持ってほしい。モウリーニョがここに来て3、4カ月が経つが、時間のかかるプロセスなのだから我々は改善されると信じている。しかし、プロである以上、2つの非常に重要なことから目をそらすことはできない」

「ファビオ・カペッロをはじめとする私よりも信頼性の高い人たちが他リーグやチャンピオンズリーグと比較して、レフェリング基準について語っているのを頻繁に目にするね。この国には質の高い選手、監督、欧州チャンピオンの代表チームがあるのに、誰も審判の基準を理解できていないんだ」

「そして、この11試合で明らかにローマにダメージがあった事実は隠せない。我々は皆プロである以上、自分たちの行動に責任を持ち改善する必要があり、もうたくさんだと言うべきときでもある」

「ローマとそのプロフェッショナルたち、ファンは尊敬に値する存在だ。もう一度言うが、我々は自分たちの欠点や改善すべき点から逃げはしない。しかし、これはローマだけの問題ではない。皆で一緒になり、審判の基準について専門的な考察を行うべきときだ」