リベンジされてしまった…/原ゆみこのマドリッド

2021.10.22 17:00 Fri
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「この激戦の後、中2日は可哀そうかも」そんな風に私が驚いていたのは水曜日、マドリッド勢のCL戦が同日開催で火曜に終わったのもあって、アルコルコンとレガネスの2部弟分ダービーを現地観戦した後のことでした。いやあ、平日の夜9時キックオフという時間が悪かったのか、ずっと最下位なのにファンが失望したのか、試合1時間前に私がサント・ドミンゴに着いた時は周辺にほとんど人影がなく、もしや日付を間違えたのかと心配したもんですけどね。両チームのアップ中もスタンドはガラガラで、まさかスペイン中のスタジアムがキャパ100%の入場を許可されたのを無視して、ここだけ無観客試合を続けているのかと思ったぐらいですが、それは大丈夫。

始まる頃には車で15分程のお隣の街、レガネスからも応援団が到着して、ホームチームのファンも300~400人はいたようですが、柴崎岳選手も先発したこの試合、開始3分にはドゥクレの犯したペナルティから、ファン・エルナンデスがPKゴールを決め、アルコルコンが先制。23分にはフェデ・ビコのスルーパスから、バルセナスが同点ゴールを挙げ、すぐにレガネスも追いついたんですが、更にそれぞれ、ファンマ、ハビ・エルナンデセスが追加点と、2-2でハーフタイムに入るという乱戦模様に。後半18分にはバルセナスのクロスをアルナイスがヘッドして、とうとうレガネスが逆転したものの、30分、エリア外からフライレにgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められて、最後は3-3の引分けで終わってしまいましたっけ。

返す返すも後半41分に柴崎選手のクロスをゴール前、アトレティコのカンテラーノ(Bチーム出身の選手)、今季はレガネスでレンタル修行中のボルハ・ガルセスがヘッドしながら、GKダニ・ヒメネスに止められたのが悔やまれますが、弟分同士で潰し合うのも不毛ですからね。ただ辛いのは、ヨーロッパの大会週にミッドウィークリーガを当てがわれた2部はすぐに週末の試合が来て、降格圏ギリギリ19位で上2チームと同じ勝ち点のレガネスは土曜午後9時から、ブタルケでテネリフェ戦をプレーしないといけないんですよ。アルコルコンも最下位のままで、まあ、次戦のラル・パルマス戦が日曜なことだけがちょっと救いですが、どこのチームもだんだんケガ人が増えてきた昨今、試合が立て続けにあるのはアシエル・ガリターノ監督も、アンケーラ監督を引き継ぎ、Bチームから昇格したホルヘ・ロメロ監督もやりくりが大変ですよね。

え、それよりワンダ・メトロポリターノでのCLリバプール戦がどうだったかの方が気になるって?そうですね、こちらはアルコルコンとは真逆で、うーん、前日記者会見でシメオネ監督が「前回の対戦ではキックオフ前からファンが伝えてきたエネルギーで、ウチは勝ち始めていた」とアジッたせいもあったんですけどね。もしやと私も1時間15分前にはスタジアムの駅に着いていたんですが、ちょっと遅かったようで、その時はもう、チームバスを迎えるため、沿道に集結したファンが焚いた大量のbengala(ベンガラ/発煙筒)の煙の匂いが残るばかり。

どうやらコロナ大流行中だった昨季とは違い、ロッカールームに長くいてもいいせいか、チームはまた1時間半前にスタジアム入りするようになったみたいですが、すでに違いは行きのメトロの中でもくっきりと。そう、リバプールを応援にやって来た3000人以上のイギリス人ファンで車内が賑わっていたせいですが、最初のサプライズと言えば、スタメンにエースのルイス・スアレスがいなかったことの方でしょうか。といっても開始7分、サラーのシュートがミルナーに当たり、早々に先制点を奪われてしまったのは、別にグリーズマンとジョアン・フェリックスのツートップだったせいではなし。シメオネ監督も後で「Salah vino para dentro 12 o 15 metros y nadie salió a taparle/サラー・ビノ・パラ・デントロ・オンセ・オ・キンセ・メトロス・イ・ナディエ・サリオ・ア・タパールレ(サラーが内方向に12、15メートルも来て、それを誰も止めなかった)」と言っていた通り、カラスコ、レマル、コケが傍観してしまったからなんですけどね。

更に守備ミスは13分にも発生し、今度はフェリペがエリア前にいたケイタの正面にボールをクリア、volea(ボレア/ボレーシュート)でGKオブラクを破られてしまったとなると事態は深刻で、もちろんスタンドの多数派だったアトレティコファンはますます、声援の音量を高めたんですけどね。その窮地を打開してくれるのが、バルサから出戻りして、ワンダで復帰ゴールをまだ挙げていなかったグリーズマンになるとは一体、誰が予想した?まずは20分、CKから始まったプレーでレマルがエリア内左奥から戻したボールをコケが反対側からシュート。ゴール前には人が密集していたものの、グリーズマンが流し込んで、1点を返したかと思うと、GKアリソンとの1対1を失敗した後の33分、ジョアンのスルーパスを受け、2点目を挙げてくれるんですから、1期目のアトレティコでエースを張っていたのは決してダテではありませんって。

おかげで後半を2-2の同点で迎えることができたんですが、うーん、早くファンの支持を取り戻したいグリーズマンの熱意が過ぎたんでしょうかね。守備にも積極的に参加していた彼は再開早々の3分、ハイボールをクリアしようとして高く上げた足でフィルミーノの頭を蹴ってしまったから、さあ大変!すぐさま審判がレッドカードを提示して、いえ、クロップ監督は「運は悪かったが、あれはレッド。ウチの選手の顔に足が当たったんだから」と言っていましたけどね。彼らと同グループのもう1試合、ポルトvsミラン戦ではイブラヒモビッチが似たようなファールをしながら、イエローカードで済んだという例があるため、かならずしも退場に値する訳ではないのが悔しいところ。

ただ、10人になったものの、それでもアトレティコが崩れることはなく、かなりいい戦いをしていたんですが、全ての努力が水泡に帰したのは30分。ええ、まさかエルモーソがエリア内に落ちてくるボールを見もせず、マネと代わって入っていたジオゴ・ジョタに体当たり、ペネルティを献上しているようではどうしたらいいんでしょう。PKはサラーがしっかり決め、リバプールがまた1点をリードした直後、シメオネ監督はもう10分近く、ライン際で交代を待っていた4人を一斉に投入。ええ、ジョアン、レマル、デ・パウル、エルモーソから、スアレル、コレア、マルコス・ジョレンテ、ロディにして、同点を目指したんですが、まさかその1分後、FKでヒメネスがジョタに倒され、アトレテシコにもPKがもらえるとは!

でも、せっかくスアレスがボールを持ってPKマークのところで待っていたにも関わらず、VAR(ビデオ審判)に呼ばれてモニターを見に行った主審が気を変えてしまったんですよ。いや、まあ、フェリペなど、「エルモーソの時はいやに早かったのに、para el nuestro, miró, miró, miró, volvió, miró otra vez…/パラ・エル・ヌエストロ、ミロ、ミロ、ミロ、ボルビオ、ミロ・オトラ・ベス(ボクらのは見て見て見て、また見て…)。ちょっと不公平だ」と愚痴っていたんですけどね。そうは言ってもペナルティになるかどうかは運次第のところもあるため、その前に「皆で勝って、皆で負ける。No hay error de uno u otro/ノー・アイ・エロール・デ・ノ・ウ・オトロ(1人や誰かのミスではない)」(フェリペ)なんて開き直ってないで、エルモーソ同様、自身の2失点目のクリアミスを反省した方が良くなくない?

結局、ロスタイムにコレアが放ったシュートもゴールを大きく外れ、アトレティコは2-3で敗戦。それこそ、グリーズマンの失敗した1対1の他にもジョアン、レマル、カラスコがGKアリソンに弾かれていたため、全然、歯が立たなかった感はないんですけどね。試合後には審判が終了の笛を吹いた途端、いつもようにシメオネ監督が脱兎のごとく、ロッカールームへの階段を走り上がって行ってしまったため、挨拶をしようとしてすかされたクロップ監督が照れ隠しなのか、アトレティコのスタッフや控え選手らの手を1人ひとり握っていたなんてシーンも。

とりあえず、2年前のワンダでのリベンジを果たされてしまったアトレティコですが、まだ11月3日にはアンフィールドでの対戦が待っていますからね。イブラの退場はなかったものの、ミランがポルトに1-0で負けてしまったため、勝ち点4で並ばれてしまった彼らとしては次こそ、リバプールに勝って、グループ突破に近づきたいところですが、実は悪いニュースも。というのもその2020年のCL16強対決2ndレグ延長戦で2得点し、一気にゴールゲッターの素質を開花させたジョレンテがparon(パロン/リーガの停止期間)前のバルサ戦で負った右太もものケガを再発。全治1カ月となってしまったため、少なくとも1試合は出場停止が課されるグリーズマンと共にグループリーグ4節に出られないことですが、例年よりショック度が低いのはやはり、今季は前線が充実しているおかげでしょうか。

日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのレアル・ソシエダ戦にはスアレス、ジョアン、コレア、クーニャに加え、グリーズマンも出られますし、何より相手は木曜にオーストリアのグラーツでシュトルムとのEL戦をプレーしていますからね。そちらではオジャルサバルの負傷欠場も何のその、イサクのゴールで0-1と勝っているんですが、当然、遠征続きとなる疲れはあるかと。丁度、お隣さんがクラシコ(伝統の一戦)でガチンコ勝負をしている隙に、ワンダで勝ち点差3を稼ぎ、リーガ首位に並ぶのにいいチャンスかとも思えますが、2位グループにはレアル・マドリーの他にセビージャ、オサスナもいるため、しばらくこの熾烈なトップ争いは続きそうですね。

え、面倒だから、差し挟まなかったけど、ワンダのスタンドでは私もオンダ・マドリッド(ローカルラジオ)の2元中継のおかげで、マドリーのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を逐一、知ることができたんだろうって?その通りで、昨季はCLグループリーグで2敗していたシャフタール戦が同時進行していたんですが、こちらもまずはキエフのオリンピスキーでリベンジ第1部に成功。前半のうちは37分にルーカス・バスケスのクロスをベンゼマが受ける前にクリフトフがクリア、そのボールがオウンゴールになってしまっただけだったんですが、後半にはここ4試合、なりを潜めていたビニシウスが爆発したんですよ。6分にはベンゼマ、モドリッチと繋いだパスからチームの2点目を決めたかと思えば、11分には敵DF4人をかわしてまたゴール。19分にも今度は1つ年下のブラジル人の後輩、ロドリゴのゴールをアシストしているとなれば、やっぱり今季はビニシウス台頭の年となるのかも。

更にロスタイムにもベンゼマが1点を加えたマドリーは0-5という大勝を収めたんですが、昨季までのジダン監督もできなかった、ビニシウスの才能を引き出したアンチェロッティ監督にはただただ、感心するばかり。ええ、当人も「時々、シュートに失敗すると、監督は『Te voy a quitar, te voy a quitar/テ・ボイ・ア・キタール(お前を下げるぞ)』って、ピッチの外から言うんだ。ボクが集中力を保って、チームのためにゴールを挙げられるようにね」と言っていたんですが、それぐらいであんなに的を外してばかりだった選手が成長できる訳もなく、きっとバルデベバス(バラハス空港の近く)での練習で相当、しごかれたのでは?

これでいよいよ、CLグループで同日、インテルに3-1と負け、そろそろメッキが剥げてきたモルドバのシェリフと同じ勝ち点6、2位となったマドリーは11月3日にサンティアゴ・ベルナベウで再び、シャフタールを下せば、かなり突破に近づくんですが、1日練習休みを置いて、木曜からのセッションではすでにクラシコが照準に。何せ、相手も水曜にはカンプ・ノウで同じオリンピスキーをホームとするディナモ・キエフにピケのゴールで勝ったとはいえ、1-0であんまり見栄えのしないプレーぶりだったらしいですからね。更にメンディが復帰し、左SBの心配がなくなったマドリーとは対照的に、あちらはジョルディ・アルバが右足首をネンザ。

一応、木曜にはペドリに続き、同じ18才のアンス・ファティとクラブ史上最高額の契約破棄金10億ユーロ(約1330億円)で延長契約を結び、クラシコ前の雰囲気を盛り上げていましたが、直前の試合でゴール祭りとなったマドリーではアザールやカルバハルも復帰できる可能性もありますしね。とはいえ、クラシコは予想できないことが起きる試合でもあるため、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのカンプ・ノウでの一戦はどちらのファンも見逃せません。

そしてマドリッド1部の弟分チームたちは今週末、ラージョが日曜にベニト・ビジャマリンでベティス戦。木曜にホームでのELレバークーゼン戦に1-1と引分けたばかりの相手はリーガでも勝ち点15の8位と、勝ち点16で6位のイラオラ監督のチームにとって、現時点での好敵手になりますが、ミッドウィークに試合がない方がこういう時は有利かも。前節のエルチェ戦には出場機会がなかったファルカオもコロンビア代表戦の疲れが取れ、今度は体調万全のはずですからね。来週のミッドウィーク節にバルサをエスタディオ・バジェカスに迎える前にここは勝っておいてほしいかと。

一方、いまだに勝ち点が2しかないヘタフェは月曜試合で、キケ・サンチェス・フローレス監督が3度目のコリセウム・アルフォンソ・ペレスデビュー。前節、引き分けに終わったレバンテ戦から中8日もあったんですが、どうやらヤンクト、ビトロ、マタは間に合わないようです。ただ、そうこうするうち、どんどんリーガは進んで行きますし、15位のセルタだって、完全な状態で来る訳じゃありませんしね。まだ上との距離が近いうちにヘタフェなり、アルコンコンなり、マドリッド勢から最下位がいなくなってくれるのが一番ですが、それにはやっぱり、ホームサポーターの応援が欠かせませんよね。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。


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あまり悲観的にはなりたくないけど…/原ゆみこのマドリッド

「これ以上、絶対、差は広げられないわよね」そんな風に私が慄いていたのは金曜日、ようやく3日間に渡るコパ・デル・レイ1回戦が終わり、週末のリーガ16節に向けて、順位表を見直していた時のことでした。いやあ、1月のスペイン・スーパーカップに出場する昨季リーガ優勝、準優勝のマドリッドの両雄、コパ優勝、準優勝のバルサ、アスレティックは32強対決までシードされていた上、その他のマドリッド勢1部2部チームの試合も自宅のTVで見られなかったため、まだあまり、コパには感慨が沸かないんですけどね。 そのコパウィークに1試合だけ、10月の代表戦週間後、延期されたリーガ9節がゲリラ開催。しかもレアル・マドリーがアスレティックを破り、首位固めに成功したせいで、前節は勝ち点差4で2位だったアトレティコが何もできず、手をこまねいて見ているうちに勝ち点差7の2位になってしまうって、ちょっとショックじゃありません? おまけに来週末にはサンティアゴ・ベルナベウでのマドリーダービーも控えていて、そこで負ければ勝ち点差が10に。更に仕事納めの22日にはアトレティコが延期分の9節グラナダ戦、マドリーが今度はサン・マメスで、スペイン・スーパーカップ期間中に当たる21節のアスレティック戦を先取り開催するため、そこでも吉凶が分かれたら、差が13に広がる可能性もあるんですよ。となると現在7位で、それこそ首位との勝ち点差が13あるバルサと同列になってしまう訳で、いえ、これはもちろん最悪が積み重なった場合の計算なんですけどね。チャビ監督こそ、まだ希望を失っていないとはいえ、年内にこれだけ差がつくと、もう逆転優勝なんて、アトレティコには夢にも思えなくなりそうなのが、とにかく今は怖いんですが…。 まあ、そんな暗い予想をしていても仕方ないので、水曜のアスレティック戦がどうだったか、お話ししていくことにすると。夕方に激しく降っていた雨もサンティアゴ・ベルナベウに向かう頃にはすっかり上がり、改装工事中で記者席の上には屋根ではなく、日差しよけのような天幕しかないのを心配していたのも杞憂に終わったんですが、やはり最近は試合が立て込んでいるからですかね。ローテーションもあまりしていないせいもあるのか、「La primera parte parecía una exhibición, jugamos sin punch/ラ・プリメーラ・パルテ・パレシア・ウナ・エクシビシオン、フガモス・シン・プンチ(前半はエキシビションマッチのようで、ウチはパンチ力なしでプレーしていた)」とアンチェロティ監督も後で認めていたような、チャンスに乏しいマドリーだったんですが、大丈夫。彼らにはツキがあったんですよ。 というのもアスレティックのエース、ウィリアムスが、うーん、もうトップチームで8年目、27才とベテランの域に入っているはずなんですけどね。スピードもあるし、マーク外しもできるのに課題の決定力不足がいまだに克服できず、この日も前半だけで3度もシュートに失敗してくれたから。逆に遠めから狙っていったマドリーは40分、アセンシオがエリア前から撃ったボールをGKウナイ・シモンは弾いたものの、跳ね返りがモドリッチの前に。その渾身のシュートが大失敗で、ボールは横に飛んでしまったんですが、いや、ホント、ラッキーですよね。丁度いいところにベンゼマがいて、先制点を挙げてくれたとなれば、スタンドから、「Balon de oro, Karim, balon de oro/バロン・デ・オロ、カリム、バロン・デ・オロ(ベンゼマはバロンドール賞)」というカンティコが聞こえてきたのも当然だった? ただ、マドリーのゴールはこれで打ち止めで、後半になるとアスレティックがどんどん攻めてきたため、そのうち追いつかれるんじゃないかと思ったんですけどね。デ・マルコスのシュートはその日、カルバハルに代わって左SBに入ったルーカス・バスケスがクリア、ベスガのヘッドもミリトンに当たってしまい、サンセットの至近距離シュートもGKクルトワがparaodn(パラドン/スーパーセーブ)。いやあ、彼は前半にもラウール・ガルシアのヘッドを止めていたんですが、これはアンチェロッティ監督によると、そう驚く程のことでもないよう。「クルトワが試合でやるのは練習で毎日やっていること。A veces le digo que dé mas confianza a los delanteros, porque lo para todo…/ア・ベセス・レ・ディゴ・ケ・デ・マス・コンフィアンサ・ア・ロス・デランテーロス、ポルケ・ロ・パラ・トードー(時々、彼にはもっとFWたちに自信をつけさせてやってくれと言うんだ。全部、止めちゃうからね)」と言っていましたが、いやいや。 結局、そのまま1-0でマドリーが勝った後、改装工事が始まって以来、というか、コロナ禍による無観客試合をエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でずっとプレーしていた昨季が終わり、ベルナベウに戻って来て以来、初めて私が入ることができたミックスゾーンでは、同業のスペイン代表守護神でもあるウナイ・シモンがマスク着用でマスコミに応対。「el partido de hoy sin Courtois no hubieran sumado ni un punto/エル・パルティードー・デ・オイ・シン・クルトワ・ノー・ウビエラン・スマードー・ニ・ウン・プント(今日の試合、クルトワがいなかったら、彼らは勝ち点1も取れてなかっただろう)」とシャッポを脱いでいたんですけどね。 ちなみにその新しいミックスゾーンでは、いきなりアスレティック番のラジオ記者が自撮り棒でセルフィーしているかと思えば、いきなりマルセリリーノ監督への質問を始めて、ビックリさせられるなんてことも。いやあ、新装オープンしたプレスコンフェレンスルームもすぐ近くにあったんですが、ワンダ・メトロポリターノでの試合後のお隣さんとは違い、マドリーでは記者会見がいまだにZoom越し。おかげで監督、選手どちらのコメントも1人でカバーできてしまうというのはいいのか、仕事が増えて大変なのか、わかりませんが、まあ確かに私もコロナ前は2つの場所を何度も行ったり来たりして、落ち着きませんでしたからね。 当のマルセリーノ監督は、「チームがあれだけ努力して、まったく成果が得られないと絶望的な気持ちになることがある。それもte mete un gol en dos rechaces y nosotros hacemos muchas ocasiones claras/テ・メテ・ウン・ゴル・エン・ドス・レチャセス・イ・ノソトロス・アセモス・ムーチャス・オカシオネス・クラーラス(相手のゴールは2度もリバウンドしてのものだし、ウチには沢山の絶好機があったというのに)」と嘆いていたんですが、サッカーはゴールをより多く入れたチームが勝つスポーツ。「Hemos sufrido los últimos 20 minutos/エモス・スフリードー・ロス・ウルティモス・ベインテ・ミヌートス(ウチはラストの20分間、苦しんだ)」とアンチェロッティ監督も認めていたマドリーながら、これでもう7連勝ともなれば、誰も文句なんて言えませんよね。 一方、まだ選手をミックスゾーンに派遣する気のないマドリーは、中継局のフラッシュインタビューにクルトワが登場。「相手のプレスを抜けられたら、2点目も3点目も入れられたんだけどね。それをやらなかったから」と話していましたが、前節は先週金曜にグラナダ戦をプレーしたアスレティックに比べて、マドリーは日曜にセビージャ戦で休養が2日も少なかったことも大きかったかと。それでも3位だったセビージャにも終盤にビニシウスのゴールで2-1と勝利していますし、次の土曜午後9時(日本時間翌午前5時)からはアトレティコと同じ勝ち点で今は3位のレアル・ソシエダ戦。 今度の相手は同じ水曜にコパのパナデリア・プリドー(RFEF3部/実質5部)戦をカナリア諸島まで行ってプレーしていますしね。アンチェロティ監督がクロース、モドリッチ、そしてあとイエローカード1枚で累積警告になるカセミロら、鉄板の中盤を始め、ほとんどローテーションをしていないのは少々、体力的に心配ですが、来週ミッドウィークのCL最終節インテル戦はすでに突破が決定済みで、引分けで1位という楽なシチュエーション。そこへマドリーダービー到来と、リーガはトップ争いの直接対決ばかり続くんですから、こんなに効率的にライバルと差をつけられる巡り合わせ、利用しない手はない? え、となると、お隣さんの試合の直前の土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)、ワンダ・メトロポリターノにマジョルカを迎えるアトレティコはかなりプレッシャーにさらされているんじゃないかって?うーん、金曜にマハダオンダ(マドリッド近郊)に練習を見に行った限りでは、多分、前節は久々に1-4とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)でカディスに勝ったせいですかね。皆、楽しそうにフィジカルコーチのプロフェ・オルテガが考案する複雑なパス回し&ミニゴールへのシュートゲームをやっていましたが、この5日間に「seguir con el juego ofensivo y recuperar la solidez defensiva/セギール・コン・エル・フエゴ・オフェンシボ・イ・レクペラール・ラ・ソリデス・デフェンシバ(攻撃的なプレーを続け、守備的な堅固さを回復する)」というシメオネ監督の課題が達成できたかは不明。 メンバー的にはカラスコ、ヒメネスがケガで休場、代わってジョアン・フェリックスがいよいよ復帰しますが、巷では今週はメッシにトロフィーを渡す役目を果たしに、パリでのバロンドール授与式に行っていたルイス・スアレスを来週火曜のCL生き残り、もしくはEL参加が懸かったポルト戦に備えて温存、クーニャ初先発の噂もチラホラと。ちなみに相手のマジョルカは水曜にはアトレティコの夏の恒例、地獄のロス・アンヘレス・デ・サン・ラファエル(マドリッドから1時間の高原リゾート)キャンプの後、よく最初のプレシーズンマッチをしているヒムナスティカ・セゴビアーナ(RFEF2部/実質4部)とコパ1回戦をプレー。0-0のまま入った延長戦でアンヘルが2ゴールを挙げ、0-2で勝ち抜いた後、島には戻らず、ラス・ロサス(マドリッド近郊)のサッカー協会施設で練習していたんですが、そのコパでは控えで出番のなかった久保建英選手のスタメン復帰があるかもしれませんよ。 そして日曜にはラージョがエスタディオ・バジェカスでエスパニョールに挑むんですが、格下相手のコパ序盤ラウンドは全てアウェイゲームというのも内弁慶の気味がある彼らには影響したんでしょうか。木曜のギフエラ(RFEF3部/実質5部)戦では前半4分にポソが先制ゴールを挙げながら、19分に同点にされると、ケビン・ロドリゲスの退場などもあって、トレホやイシら、レギュラーを投入しても勝ち越し点が奪えず。延長戦でも1-1のままで、最後はジダン監督の次男、GKルカがPK戦で敵の最後のキッカーを止め、セルジ・グアルディオラが決めてくれたため、3-4で勝利できましたが、まあ、水曜にプレーしたエスパニョールもソラレス(RFEF3部)と2-3の接戦でしたからね。 どっちもどっちという感じですが、やはりこの試合、ファンにとって楽しみなのは懐かしい選手の顔が見られること。ええ、昨季23ゴールで2部得点王に輝き、11月はスペイン代表でもデビューしたラウール・デ・トマスはラージョが降格した2019年まで、バジェカスのヒーローでしたし、2020年1月にエスパニョールに移籍し、2年連続の最下位降格を経験したエンバルバはラージョ育ちのカンテラーノ(ユースチーム出身の選手)。その2人の力もあって、最速Uターンしたエスパニョールと苦節2年、プレーオフで昇格したイラオラ監督のチームの対決となれば、盛り上がらない訳がありませんって。何はともあれ、今季まだホームで黒星がないラージョですから、ファルカオが出られる、出られないを別にしても、EL出場圏の6位は維持してくれるんじゃないかと思いますが…。 そしてもう1つの弟分、ヘタフェは月曜試合で、またマドリッド遠征となるアスレティックをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎えるんですが、実はコパ1回戦参加の1部16チームはまだどこも敗退しておらず、彼らも火曜にモレルサ(カタルーニャ地方リーグ1部/実質6部)に1-5と快勝しています。リーガ前節のマジョルカ戦ではゴールが生まれず、スコアレスドローと、あと勝ち点2に迫った降格圏脱出への快進撃に足踏みしてしまったんですが、コパでハットトリック達成のマタやヘタフェ初ゴールを挙げたダリオ・ポベダ(アトレティコからレンタル移籍)ら、エネス・ウナル以外のFWにも得点が期待できるようになったのは朗報かと。 とりあえず、金曜の抽選で決まったアトレティコ・バレアレス(RFEF1部/実質3部)とのコパ2回戦は16日の木曜と、来週は余裕ができるため、ホーム3連勝できるよう、ここはキケ・サンチェス・フローレス監督のチームには全力を尽くしてもらいたいところ。そうそう、ラージョもコパ2回戦のベルガンティーニョス(RFEF2部/実質4部)戦が15日にあるんですが、前節16位に上昇したレガネスはともかく、まだ降格圏にいる19位のフエンラブラダ、最下位のアルコルコンのマドリッド2部弟分チームたちも揃って2回戦に進んでしまったのは負担が増えそうで、ちょっと心配です。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.12.04 20:00 Sat
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ゴールの入れ方を忘れた訳ではなかった…/原ゆみこのマドリッド

「ミッドウィークに試合がないから余裕ね」そんな風に私が感心していたのは月曜日、お昼のニュースではプレミオス・マルカ(大手スポーツ紙主催の賞)のリーガMVPのトロフィーを受け取っている姿が映っていたルイス・スアレスが表彰式を梯子。夜にはパリにいて、親友メッシ(PSG)のバロンドール授与役を務めているのを生中継で見た時のことでした。いやあ、昨季のリーガ優勝のおかげでマルカの方はシメオネ監督がミゲール・ムニョス(最優秀監督賞)、オブラクが5回目のサモラ(最少失点だったGKに与えられる賞)と、セレソ会長に付き添われたアトレティコ勢が主役を張っていたんですけどね。 どうにもフランス・フットボール誌主催の由緒ある賞には縁がないようで、表彰式に出席したのもスアレスだけだったんですが、何せお隣さんのベンゼマなど、一時は本命の噂まで出ていたものの、レバンドフスキ(バイエルン)、ジョルジーニョ(チェルシー)にも及ばず、結局は4位。そのせいもあったか、折よく水曜に試合が入っていることを理由に欠席していましたが、かつてクリスチアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)やモドリッチが受賞した際など、過密日程などお構いなしにペレス会長と一緒に何人もチームメートがチャーター機で駆けつけて、それはそれで批判されていたなんてことも。 今回はコパ(21才以下の若手最優秀選手賞)に選ばれた19才のペドリ、そして昨季、バルサ女子をリーガ、コパ・デル・レイナ、CLの三冠に導き、バロンドール女子として輝いたアレクシア・プテラスをエスコートするラポルタ会長に花を持たせることになりましたが、バルサ男子がアトレティコ同様、週中はヒマなのはともかく、前者は3回目の負傷再発で年内は復帰できないんですよね。一方、後者も火曜にスペイン代表女子の2023年W杯予選スコットランド戦が予定されている中、セビージャで合宿中のチームを抜け出し、表彰式に弾丸出席っていうのもちょっと凄いなと思ったんですが、先発した当人は後半39分までプレー。ゴールまで決めて、チームは8-0のgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)勝利となれば、全然、問題ない? まあ、そんなことはともかく、先週末のマドリッド勢がどうだったか、振り返っていくことにすると、土曜には弟分の2チームがどちらも苦手なアウェイでプレー。先にメスタジャでキックオフとなったのはラージョだったんですが、前半18分にはサルベリッチがウーゴ・ドゥーロをエリア内で倒し、PKを献上してしまったんですよ。カルロス・ソレルに決められて、バレンシアに1点をリードされたんですが、キャプテンのトレホを累積警告で欠きながらも意気消沈せず、反撃を続けていた彼らの努力が実ったのは後半19分。バリウのクロスをtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でシュートしたカテナはGKシレッセンに弾かれてしまったものの、転がったボールに誰より早く詰めたイシがゴールにしてくれたから、助かったの何のって。 これで同点となったため、あとはファルカオが出れば解決と勝手に決めつけていた私でしたが、まさか遠征には同行しながら、「昨日の練習の後、全てがいい感じという訳でなかったから、creemos que no tiene sentido arriesgar/クレエモス・ケ・ノー・ティエネ・センティードー・アリエスガル(危険を冒してても意味はないと思った)」(イラオラ監督)という理由で、実は当人はベンチ入りしていなかったとは!そのせいもあってか、終了までに何度か勝ち越すチャンスはありながら、ラージョは1-1で引分けてしまいましたっけ。 確かに「un punto en Mestalla hay que valorarlo/ウン・プント・エン・メスタジャ・アイ・ケ・バルラルロ(メスタジャでの勝ち点1は評価されるべきもの)」というイラオラ監督の言葉はもっともですし、結果的にEL出場圏の6位の座は守れたので別にいいんですけどね。負け知らずのエスタディオ・バジェカスで日曜にあるエスパニョール戦までにはおそらく、ファルカオも完全に治ってくれると思うので、あまり心配はしていないんですが、彼らには木曜にギフエロ(RFEF3部/実質5部)のホームを訪ねるコパ1回戦もありますからね。上手いこと、ローテーションで乗り切ってくれるといいんですが、勝ち上がると12月15日の週に2回戦が入ったりと、日程が混んでくるのが、辛いところでしょうか。 そして次の時間帯ではヘタフェがマジョルカと対戦したんですが、こちらは雨の中、どちらも攻撃に冴えを欠き、0-0の引分けで終了。まあ、キケ・サンチェス・フローレス監督のチームも未だに19位ですが、残留ゾーンまであと勝ち点2と迫っているため、アウェイでは負けなければ良しとして、とりあえず、ここ2連勝しているコリセウム・アルフォンソ・ペレスで確実に白星を積んでくれればいいんですけどね。ただ、残念なのはケガが治ったばかりだったビトロが再度負傷してしまい、試合当日、ベンチを外れてしまったことで、せっかくの足慣らしになりそうだった火曜のコパ、モレルサ(カタルーニャ地方リーグ1部/実質6部)にも出られないのでは一体、いつになったら戦力になれるのやら。 その、事前に利用できる映像データがほとんどなかったというモルレサにはいきなり開始4分に先制され、どっきりさせられたヘタフェでしたが、幸いマタのPK2本を含むハットトリックなどもあり、最後は1-5で大勝とカテゴリー差を示せたのは朗報ですが、大事なのはやはり、来週月曜のアスレティック戦。というのも丁度、次節ではヘタフェのすぐ上のエルチェとカディスがぶつかるため、もしかしたら、降格圏脱出がいよいよ、実現できるかもしれないんですよ。 ちなみにマジョルカの方では9月からヒザを痛めて離脱していた久保建英選手が途中出場。このところ、ラージョ、ヘタフェとマドリッド勢との対戦が続いているルイス・ガルシア監督は、「タケとイ・ガンインが一緒にプレーすると、チームに多くのものを与えてくれるが、他のことを失ってしまう。Es un espectáculo verlos, pero nos restan profundidad/エス・ウン・エスペクタクロ・ベルロス、ペロ・ノス・レスタン・プロフンディダッド(彼らを見るのはスペクタクルだが、奥行きの深さが減ってしまうんだ)」と言っていたんですけどね。この土曜、ワンダ・メトロポリターノでの兄貴分との対決では2人のスタメン共演を期待してもいいんでしょうか。 え、そのアトレティコは日曜のカディス戦、CLグループリーグ5節でミランに負けたショックを克服できたのかって?いやあ、開始直後にはヒメネスが油断して、ロサノにエリア内奥まで切り込まれるというドッキリで始まったこの試合、前半はあまりパスが続かず、まだ水曜の悪夢の最中にいるような感じだったんですけどね。丁度、昼間はブタルケでレガネスが4-1でラス・パルマスに完勝。とりわけ、後半にはいいコンビネーションから、ランディエロビッチやサビン・メリノのゴールが決まるのを見ていたため、ナフティ新監督になってから、3勝2分けと見事に軌道修正、今や16位まで上昇し、その上は勝ち点が近いため、10位ぐらいまでなら、簡単に行けそうになっている2部の弟分の方がいいサッカーをしているんじゃないかとまで思い、悶々としていた私だったんですが、大丈夫。 後半になると様相が一変して、いやあ、どうやら「Hemos hablado entre nosotros y queríamos hacer un partido completo ofensiva y defensivamente/エモス・アブラードー・エントレ・ノソトロス・イ・ケリアモス・アセール・ウン・パルティードー・コンプレトー・オフェンシバ・イ・デフェンシバメンテ(ボクらの間で話して、攻撃的にも守備的にも完璧な試合をしたかった)」(レマル)という、意識改革がハーフタイムにあったようなんですけどね。11分にはカラスコのクロスをレマルがゴール前でヘッドして先制点を挙げると、25分にもマルコス・ジョレンテのラストパスをグリーズマンがワンタッチで撃ち込んで2点目をゲット。その後、交代で入った2人が連携して、31分にはクーニャのアシストでコレアが3点目を入れてくれたため、私も近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)を出て、サンティアゴ・ベルナベウに行くため、メトロの駅に向かったところ…。 まさか41分になって、ロサノが上げたクロスの目測をGKオブラクが誤り、ゴールに入ってしまうとは!途端に11月の代表戦直前の悪夢、ロスタイムにウーゴ・ドゥーロに2点を取られ、1-3で勝っていたのが、3-3の引分けに終わってしまったバレンシア戦を思い出し、ドキドキしてしまったんですが、それから1分もしないうち、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の実況アナから「Gooool!」の絶叫が。ええ、グリーズマンのスルーパスを受けたクーニャがgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決め、再び3点差にしてくれたとなれば、ラジオ電波の届かない駅に入っても悔いはありませんって。 何せ、カディスは前節もヘタフェに4-0負けと、かなりの守備の弱さを露呈していましたからね。セルベラ監督も「最初のゴールまでウチはとても良かったが、失点した後は攻撃に出ないといけなくなる。そうするとスペースができて、aparecen tanto la calidad del rival como tus carencias/アパレセン・タントー・ラ・カリダッド・デル・リバル・コモ・トゥス・カレンシアス(敵の質の高さも、自分たちに足りないところも現れてくる)」と言っていたんですが、でも助かりましたよ。代表戦後、オサスナ戦では終盤にCKから、フェリペのヘッドでやっとこ1-0で勝利、そしてミラン戦では逆に相手のヘッドで0-1の負けと、またゴール日照りを疑われていたアトレティコながら、優秀なFWたちは決して得点の仕方を忘れたりはしないことがわかったのは。 ええ、オブラクもマルカの表彰式で「comparando con otros equipos de LaLiga no estamos tan mal/コンパランドー・コン・オトロス・エキポス・デ・ラリーガ・ノー・エスタモス・タン・マル(リーガの他のチームと比べて、ウチがそんなに悪い訳じゃない)。ただ、昨季があまりに強すぎただけ」と言っていましたし、この勝利のおかげでとうとう2位まで上がれましたからね。1月にスペイン・スーパーカップがあるため、免除されているコパ1回戦のない今週はシメオネ監督もゆっくり、選手たちの至らないところを指導できますし、カディス遠征には参加できなかったジョアン・フェリックスもマジョルカ戦には戻って来られるとなれば、リーガの方はまあ、いいんですが…来週火曜のCL最終節、決勝トーナメント進出の懸かったポルト戦ではそろそろ、スアレスのゴールが見られるといいですよね。 そして日曜の夜はマドリーvsセビージャ戦で終わったんですが、やはりジンクスというのはあるんですかね。相手はここ13年、昨季のエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)で引き分けた以外、サンティアゴ・ベルナベウでは負け続けだったんですが、この日は前半11分、アクニャのCKをラファ・ミールがフリーでヘッドして先制点をゲット。それからも大したピンチはなかったんですが、まさか31分、ミリトンが遠めから放ったシュートをGKボノが、「posiblemente era mejor despejar a un lado, decido blocar/ポシブレメンテ・エラ・メホール・デスペハール・ア・ウン・ラドー、デシド・ブロカル(多分、サイドにクリアする方が良かったんだろうけど、ブロックすることにした)」ところ、手からこぼれたボールがポストに当たり、反対側のゴール前に転がっていってしまったから、さあ大変! すかさず駆け寄ったベンゼマがゴールに押し込み、スコアは1-1となったんですが、その日のセビージャはホント、ツイていませんでしたよねえ。前半終盤にはエリア内でオカンポスがアラバに倒されながら、ペナルティも取ってもらえませんでしたし、2年連続で、せめて引分けにはできそうな気配が漂っていた後半41分、まさか、この日はチャンスに失敗ばかりしていたビニシウスにエリア外からのシュートを決められてしまうとは。ええ、ミリトンのロングボールをトラップした彼が敵をかわし、決勝点を奪ったんですが、これにはアンチェロッティ監督も「Su calidad en el uno a uno es muy fuerte/ス・カリダッド・エン・エル・ウノ・ア・ウノ・エス・ムイ・フエルテ(彼は1対1のレベルがとても高い)が、もっと驚きなのはゴールを入れる能力の高さだ」とベタ褒めしていた程でしたっけ。 結局、2-1でセビージャを下したマドリーは首位の座をガッチリ固め、ええ、2位のお隣さんとの差も勝ち点4あるんですけどね。おまけに彼らにはこの水曜午後9時(日本時間翌午前5時)から、10月に延期されていたアスレティックとのホームゲームも入っているため、最悪、アトレティコとの差は7まで広がってしまうんですが、こればっかりはねえ。ちなみにそのアスレティック戦の招集リストにはここ3試合、急性胃腸炎のせいでベンチに入れなかったアザール、そして日曜の試合当日にやはり急性胃腸炎でお休みしたロドリゴも入っているんですが、こうも回復日数に違いがあるのはもしや年齢のせい? 何にしろ、マドリーの場合はコパでないため、アンチェロッティ監督もあまりローテーションはできないんですが、相手のアスレティックはここ5試合、4分け1敗と調子が上がっておらず。そこにCBのイニゴ・マルティネスが前節のグラナダ戦で退場して、出場停止となるハンデもあったりするんですが、果たして軍配はどちらに挙がるのか。どうも改装工事中のベルナベウでは、以前はあった暖房がないようで、かなり気温が下がった昨今、遅い時間の試合は私も寒くて辛いんですけどね。何より、コロナ流行による日本入国後、自宅待機期間2週間がネックとなって、この冬もホッカイロを補充しに帰国できそうもないため、手持ちが尽きたらどうしようと、最近はちょっと不安なんですよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.12.01 22:00 Wed
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いよいよ後がなくなった…/原ゆみこのマドリッド

「絶体絶命度が高いのはどっちだろう」そんな風に私がしょうもない比較をしていたのは金曜日、すでに週末のリーガ戦が目前となりながらもまだ、CL5節のショクを乗り越えようとしていた時のことでした。いやあ、火曜にバルサがカンプ・ノウでスコアレスドローに終わり、2位ではあるものの、3位のベンフィカとは勝ち点差2。最終節で相手はグループ最下位のディナモ・キエフと当たるため、チャビ監督のチームはバイエルンに必勝を期して、アリアンツ・アレナに乗り込まないと決勝トーナメントに行けないとなった時は、「まあ大変ね」ぐらいにしか、思わなかったんですけどね。 それがCL水曜試合の終わってみれば、ミランに負けたアトレティコは何とグループ最下位に転落。リバプールがポルトに勝ってくれたため、敗退決定は免れたものの、12月7日にはエスタディオ・ド・ドラゴンでポルトに必勝なのは当然として、万が一、ミランがサン・シーロでリバプールに勝った暁には現在、負けている総得失点差を覆すだけのゴールを挙げないといけないって、ここまでCL5試合で4点しか取っていないアトレティコにはあまりにハードルが高くない? まあ、他を見てみれば、5節はマンチェスター・ユナイテッドに終盤2点を奪われ、0-2と負けたビジャレアルも2位とはいえ、3位のアタランタとは勝ち点差1。ベルガモでの最終戦ではその直接ライバルに絶対に負けらませんし、ボルフスブルクに2-0と勝ったセビージャにしても4節まで3分け1敗と不調だったため、最近のコロナ感染拡大のせいで、無観客試合となる予定のレッドブル・アレーナでザルツブルクに勝利する以外ないといった具合で、突破が確定したレアル・マドリーを除けば、どこも似たり寄ったりなんですけどね。ビジャレアルがELに優勝したおかげで、今季はスペイン勢がCLに5チームもいるとホクホクしていたのも束の間の栄華、年を明けても生き残っているのはたった1チームだったなんてことにでもなったら、天下のラ・リーガの名が泣いちゃいますよね。 まあ、そんなことはともかく、水曜のマドリッド勢の試合がどうだったか、お伝えしていくことにすると。もちろん、私はアトレテイコファンが応援の限りを尽くすワンダ・メトロポリターノのスタンドに座っていたんですけどね。こちらは終盤まで、にっちもさっちも行かなかったため、まずはオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の2元中継でチェックしていたお隣さんの方から行きましょうか。モルドバでのシェリフ戦は、「Hoy no podíamos titubear/オイ・ノー・ポディアモス・ティトウベアル(今日は躊躇している訳にはいかなかった)。何かあったら、次のインテル戦が面倒になるからね」(カルバハル)というマドリーが優勢に進めていたんですが、先取点が入ったのは前半30分になってからのこと。 アラバが蹴ったFKが敵に当たって入ったゴールだったんですが、アトレティコとミランが双方、無得点のまま、ハーフタイムに入った直後、まだ前半ロスタイム中だったティラスポリではロドリゴのパスを受けて、クロースがシュート。ゴールバーに当たって落ちたボールの位置がラインの内側だったため、0-2のリードで折り返すことに。いやあ、この日もアンチェロッティ監督は「Si Kroos está bien, el entrenador está mas tranquilo/シー・クロース・エスタ・ビエン、エル・エントレナドール・エスタ・マス・トランキーロ(クロースがいいと、監督はより落ち着いていられる)」と彼をベタ褒めだったんですけどね。それでも当人は、「中盤で自分たちはゲームを作るけど、得点するFWが必要だ。Si no marcan, nuestros pases no valen para nada/シー・ノー・マルカン、ヌエストロス・パセス・ノー・バレン・パラ・ナーダ(ゴールを入れてくれなければ、ボクらのパスは何の役にも立たない)」とまったくもって、謙虚そのもの。 夏のユーロ2020の後にはまだ31才なのにも関わらず、ドイツ代表を引退して、マドリーに専念する潔さもあってか、ファンからは絶大の支持を受けるクロースなんですが、ワンダでの不毛な戦いが続く中、マドリーは後半10分にもメンディのアシストでベンゼマが3点目をゲット。終盤出場したアセンシオの惜しいシュートなどもあったものの、ゴールはそれで打ち止めだったんですが、9月のサンティアゴ・ベルナベウでの対戦では1-2で不名誉な敗戦をしましたからね。この試合の前には「Queremos tener una revancha/ケレモス・テネール・ウナ・レバンチャ(リベンジをしたい)」と言っていたアンチェロッティ監督も0-3の勝利となれば、十分、満足できたのではないでしょうか。 おかげでグループ突破が確定し、最終節は負けさえしなければ、1位通過という好条件で2週間後、サンティアゴ・ベルナベウにインテルを迎えることになったマドリーなんですが、それはまだ先の話。この日曜午後9時(日本時間翌午前5時)にはセビージャとのリーガ戦があって、こちらも前節、レアル・ソシエダに勝ち点差1をつけて立った単独首位の座を守る大事な試合ですが、幸いシェリフ戦後半に交代したアラバの左ヒザのケガは軽度だったことが金曜には判明。来週水曜には延期されていた9節のアスレティック戦も入っているため、ムリをさせることもないかと思いますが、実際、負傷禍の真っ最中なのは相手のセビージャの方ですからね。 ええ、ボルフスブルク戦でもエン・ネシリ、ヘスス・ナバス、スソ、ラメラを欠いていただけでなく、更にディエゴ・カルロス、クンデもケガをして、CBは負傷明けのレキクしかいないのだとか。その上、彼らにとって、マドリーのホームはここ14年で13敗という鬼門の地。唯一、無観客試合だった昨季だけは、バルデベバス(バラハス空港の近く)にあるエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)開催だったせいか、2-2と引分けることができたのだとか。何せ、今のマドリーで負傷のリハビリ中なのは、金曜の抽選会で3月のW杯予選プレーオフでウェールズが準決勝でオーストリア、決勝ではスコットランドvsウクライナ戦の勝者と当たることの方が気になっていそうなベイル、冬の市場でベティスへの帰還が決まるかもしれないセバージョス、そして先週末のグラナダ戦前に胃腸炎に罹り、未だにグラウンドに姿が見えないアザールと、昨今のチームの快進撃に貢献していない3人だけですからね。 となると、ほとんどマドリーに不利な要素は見えないんですが、それと真逆なのがお隣りさんなんですよ。ええ、ワンダでは試合が停滞していたと言ったんですが、正直な話、開始早々、いきなりコケがカンテラーノ(アトレティコB出身の選手)の後輩、テオ・エルナンデスの足を強く蹴ってファール。もしや前日、ミランがワンダのピッチを散歩した際、故ルイス・アラゴネス監督の「el escudo no se pisa/エル・エスクード・ノ・セ・ピサ(紋章は踏まない)」という、アトレティコに綿々と受け継がれる禁忌を破り、ロッカールームからの出入り口前の地面にある紋章をテオが踏んでいたのが気に入らなかったのかと、私も驚いたんですが、それ以降、前半はずっと相手に押されっぱなしだったから、困ったの何のって。 ようやくレマルやカラスコがシュートを撃ち、改善を期待された後半もホント、どうなっちゃったんでしょう。敵からボールを奪い返しても、この日の彼らは見事なぐらい、「3回もパスが続かない」状態でしたからね。カウンターなど望むべくもなく、そうこうするうち、アンフィールドではリバプールが2点リード。勝ち点差1で2位にいるポルトの敗北が濃厚になったの幸いと思ったんでしょうか。30分過ぎにはシメオネ監督がルイス・スアレス、デ・パウルをクーニャ、ベルサイコに交代。更にはグリーズマンまで下げ、代わりに入ったのがコンドグビアだったため、ファンから引分け狙いの消極的な采配と、ネガティブな結果も相まって、猛烈な批判を浴びることに。 ただ、アトレティコのベンチには元々8人しかおらず、最後にコンドグビアでなければ、あとはエレーラの選択肢しかなかったのも事実。せめてオサスナ戦でデビューしたアタッカーのカルロス・マルティンでも呼んでいれば良かったんですが、カンテラーノのヘルプメンバーもDFのフラン・ゴンサレスだけでしたしね。交代でイブラヒモビッチが出て来たミランに比べると、ジョアン・フェリックスが負傷欠場していたのが致命的だった?それ以上に今季は豊富なFW陣を過信して、一気呵成に攻めると何故か、失点も増えるアトレティコだったため、シメオネ監督が慎重だったのはわからなくもないんですが、それでももたなかったんですよ、このダメダメ守備陣。まさか43分にもなって、ケシエが上げたクロスをマシアス・ジュニオールにフリーでヘッドされているようじゃ、一生救われませんって。 このゴールで0-1と負けた後、ヒメネスなど、「Hay que asumir los errores, la culpa, yo era el central y el responsable/アイ・ケ・アスミル・ロス・エローレス、ラ・クルパ、ジョ・エラ・エル・セントラル・イ・エル・レスポンサボレ(ミスも責任も受け入れないといけない。CBだから、自分のせいだ)」と反省していましたけどね。「ホームチームだったから、前に出ないといけなくて、そしたらボールを失って、外側から攻められた。Los defensas en carrera es difícil mirar e ir a por la marca/ロス・デフェンサス・エン・カレラ・エス・ディフィシル・ミラール・エ・イル・ア・ポル・ラ・マルカ(走りながらの守備は相手を見て、マークにつくのが難しい)」って、いや、ヒメネスにしろ、サビッチにしろ、攻撃を始めるはずのパスがことごとく、敵目掛けてまっしぐらって、それを世間では自業自得と呼ぶんですよ。 おかげで全ての可能性をポルト戦に懸けることになってしまったアトレティコだったんですが、何故か、「Estoy optimista más que nunca porque estamos con vida/エストイ・オプティミスタ・マス・ケ・ヌンカ・ポルケ・エスタモス・コン・ビダ(私はかつてない程、楽観的だ。まだ生き残っているのだから)」とシメオネ監督は落ち込んでおらず。選手たちも「自分たちを信じないと。ボクらには才能があって、努力もしてて、勝ちたいという意志もある」(グリーズマン)と前向きではあったんですが、本音のところは「No sé por qué está pasando esto/ノー・セ・ポル・ケ・エスタ・パサンドー・エスト(何でこんなことが起きているのかはわからない)」(オブラク)といった辺りかと。 もうこうなると、最終節で奇跡が起きてくれることを私も祈るしかないんですが、こちらもリーガ戦は待ってくれません。ええ、日曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、アウェイでカディスに挑むんですが、慰めは前節、相手は弟分のヘタフェに4-0で完敗。降格圏と勝ち点差1の16位とあまり調子が良くないことですが、金曜の時点ではジョアンが復帰できるかどうかはまだ不明のよう。肩をケガしたトリッピアーはクリスマス休暇明けの復帰予定ですし、CLで2試合の出場停止処分になったフェリペは戻れますが、さりとてあまり守備力アップには役立つようには見えないため、とにかく撃ち負けないように前線がゴールづいてくれるといいんですが…。 そして月曜にマジョルカを3-1で破り、EL出場圏の6位を維持しているラージョはこの週末、土曜にメスタジャでバレンシア戦となるんですが、何せ、彼らは7試合1勝1分け5敗とアウェイが苦手でねえ。その分、ホームで1敗もしていないため、高みにいられるんですが、それだけに今度はファルカオのゴールが欠かせないかも。イラオラ監督によると、負傷明けの彼の体の状態はあまり変わらず、遠征には参加するようですが、先発はまだ早い?来週は昨季の国内戦優勝、準優勝で1月にスペイン・スーパーカップを戦う4チーム(アトレティコ、マドリー、バルサ、アスレティック)以外、全ての1部チームが参加するコパ・デル・レイ1回戦があり、ラージョも木曜にギフエロス(RFEF3部、実質5部)戦が入っているため、ちょっと日程がハードになりそうです。 一方、ヘタフェも土曜の午後6時30分からマジョルカ戦なんですが、何より今の彼らの励みとなっているのは前節の勝利で最下位を脱出、19位ながら、上2つのチームとは勝ち点差2と、上手くいけば降格圏を抜けるのも夢ではないこと。いやあ、こちらもアウェイではまだ1勝もしておらず、ラージョに輪をかけてひどいんですが、13位の相手もここ6試合白星なしと決して好調ではありませんからね。だんだん、キケ・サンチェス・フローレス監督の指導が実って、失点が減り、ゴールも入るようになってきたため、いい試合が期待できるかと。彼らも来週火曜にはコパのモレスサ(カタルーニャ地方リーグ1部)戦もありますが、今はリーガの状況が状況なため、あまり気は遣っていられないかもしれません。 ちなみにマジョルカではいよいよ、久保建英選手の復帰が近いようで、ルイス・ガルシア監督によると、「A Take le queda un poquito para entrar desde el principio/ア・タケ・レ・ケダ・ウン・ポキート・パラ・エントラール・デスデ・エル・プリンシピオ(タケが先発するにはまだちょっとかかる)。今は少しの間、プレーできるだけ」なのだとか。今季は2部のマドリッド弟分、レガネスにいる柴崎岳選手やカルタヘナの岡崎慎司選手はコンスタントに試合に出ているんですが、久々に1部の試合でも日本人選手が見られるかもしれないのは楽しみですよね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.11.27 22:30 Sat
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実は崖っぷちだった…/原ゆみこのマドリッド

「もしかしたら、敗退ってこともあるんだ」そんな風に私が今更ながら、ショックを受けていたのは火曜日の夕方、CLグループリーグ5節のミラン戦に備えて練習をするアトレティコをマハダオンダ(マドリッド近郊)の施設に見学に行った時のことでした。いやあ、リーガ前節はいい形で終わったため、これならアンフィールドで退場したフェリペが2試合の出場停止になっても、丁度、4試合の処分が終わったサビッチが復帰。ワンダ・メトロポリターノでのリバプール戦でレッドカードを受けたグリーズマンも上訴委員会のおかげで2試合の処分が1試合となり、出場可能に。ジョアン・フェリックスとトリッピアーが負傷欠場するだけなら大丈夫と、単純にミランに勝った場合だけを想定して、取らぬ狸の皮算用をしていたところ、大きな落とし穴があることに気がついてしまったから。 そう、サン・シーロでは1-2で逆転勝ちしたとはいえ、イブラヒモビッチを擁するミランはセリエAでも首位を争っているチーム。水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの一戦でアトレティコが負け、2位のポルトがすでに首位突破が決まっているリバプールのホームで勝ったりしようものなら、その差は勝ち点4になっちゃうんですよ。つまり、最終節でポルトに勝ってもアトレティコが得られるのは3位でのEL決勝トーナメント参加の切符だけとなれば、いつもと変わらず、和気あいあいとトレーニングに励んでいる選手たちを眺めながら、ここ数日のうちにいきなり真冬並みになった気温の低さをひしひしと感じてしまっても仕方なかった? ちなみにその直前の試合がどうだったか、お話ししていくことにすると、アトレティコは土曜にマドリッド勢の先陣を切って、ワンダ・メトロポリターノにオサスナを迎えたんですけどね。とにかく相手の固い守備に手こずって、元々、5人DF制の敵を崩すのは得意ではなかった彼らなんですが、何度エリア内にボールを入れても6、7人は常時いるオサスナの選手たちにクリアされるばかり。まるで数週間前、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんがスコアレスドローに終わった試合のデジャブのようだったんですが、0-0のままハーフタイムに入り、後半が始まっても似たような展開だったのにはさすがにシメオネ監督もマズいと思ったんでしょうね。20分にはコレア、レマルを代表戦帰りの疲労と来週のCL戦を考えて、控えにしていたルイス・スアレス、デ・パウルに代えることに。 更にはマルコス・ジョレンテ、グリーズマンをコンドグビア、クーニャにしたんですが、それでもラチが明かなかったため、とうとう39分には右SBのベルサイコを下げ、ベンチに残っていた唯一のFW、ジョアン・フェリックスのふくらはぎ打撲により、駆り出された19才のカンテラーノ(アトレティコBの選手)、RFEF3部(実質5部)でプレーするカルロス・マルティンが投入された時にはもう、なりふり構ってられないシメオネ監督の心情をワンダのスタンドも感じとったんじゃないかと思いますが…いやあ、奇跡ってあるんですねえ。それは41分、カラスコが蹴ったCKにコンドグビアは届かなかったものの、後ろにいたフェリペがヘッド。とうとう待望の1点が入ってくれたから、場内もどんなに盛り上がったことか。 幸い、この日は2点を追いつかれたバレンシア戦のようにロスタイムが7分もなく、たったの3分。それでもGKオブラクがロベルト・トーレスのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)しないといけなかったり、逆にオサスナがCK全員攻撃に行ったのを利用して、カラスコがセンターラインから無人のゴールに放ったシュートがゴールポストに当たるなんてこともあったんですが、そのまま試合は1-0で終了することに。いやあ、シメオネ監督も「あんな風にガッチリ守るチーム相手には、tiene que ser con un córner, un disparo de media distancia.../ティエネ・ケ・セル・コン・ウン・コルネル、ウン・ディスパーロ・デ・メディア・ディスタンシア(CKとか、ミドルシュートしかない)」と言っていたんですけどね。実はこのゴール、2週間のparon(パロン/リーガの停止期間)中の特訓の成果だったよう。 ええ、殊勲の決勝点を挙げて、昨季はノーゴールだったため、披露できなかったvoltereta(ボルテレラ/空中側転)で祝っていたフェリペも「entrenamos mucho esta semana y salió/エントレナモス・ムーチョ・エスタ・セマーナ・イ・サリオ(今週は沢山練習して、上手くいった)」と、試合後の記者会見で嬉しそうに話していたんですが、どうやら彼を含め、エルモーソ、ベルサイコ、コンドグビアら、マドリッドでお留守番となったメンバーは昨今、アトレティコでは実りの薄かったセットプレーをたっぷり稽古できたんですよ。おかげでまんまと、マドリーには手に入らなかった白星をゲットして、「Se nos fue el punto que habíamos merecido/セ・ノス・フエ・エル・プント・ケ・アビアモス・メレシードー(ウチの働きに値した勝ち点1が逃げてしまった)」(アラサーテ監督)とオサスナを悔しがらせているとなれば、じれったい展開にも辛抱して、応援を続けていたファンも報われたに違いありませんって。 そして翌日曜は午後2時のカディス戦を見にコリセウム・アルフォンソ・ペレスに向かった私でしたが、何と、兄貴分に負けじとばかり、ヘタフェもこの2週間の特訓の成果をファンの前で披露。ええ、前半7分に早くもダミアンのクロスから、オリベイラのヘッドが決まった時には、それ以降、ハーフタイムまでは追加点がなかったですしね。リードして折り返しても同点や逆転される例に事欠かなかった彼らのため、私も半信半疑だったんですが、いや凄い。後半15分にはアランバリの蹴ったFKをクエンカがやはり頭で決めて2点目となれば、かなり勝利に近づいた? 実際、カディスのセルベラ監督の選手交代策が失敗したこともあって、ヘタフェには大したピンチもなかったんですが、それをいいことに、36分にはまたしてもCKからクエンカが強烈ヘッド。これはGKレデスマに弾かれてしまったものの、再びアランバリが上げたボールを今度はDFでなく、FWのエネス・ウナルが頭で叩き込んでくれます。折しもキックオフ前は今にも降りだしそうな天気だったのが、日の光も差し始め、ゴール裏席の片隅に固まっていたカディスファン以外、場内は完全にお祭りムードとなったんですが、ロスタイムにも朗報が。ええ、途中出場のマタがフロレンティーノのパスをそのままvolea(ボレア/ボレーシュート)で流し込み、今季初得点を挙げてくれるんですから、喜ばしいじゃないですか(最終結果4-0)。 何せ、今季は8節目まで勝ち点が1つもなく、彼らが最下位に沈んでいた一番の理由はゴール日照りでしたからね。キケ・サンチェス・フローレス監督も「Como entrenador, lo que más me gusta es ver que lo que entrenamos sale en el campo/コモ・エントレナドール、ロ・ケ・マス・メ・グスタ・エス・ベル・ケ・ロ・ケ・エントレナモス・サレ・エン・エル・カンポ(監督として、何より嬉しいのは練習したことがピッチで上手くいくこと)」と言っていたように、おそらく代表戦期間中は皆、ヘッドの技術を磨いていたんでしょうが、そこへマタ、ウナルら、FW陣も得点力を回復してくれたとなれば、次節はいよいよ降格圏脱出も夢じゃない? そう、14節を終えて、ヘタフェは17位のグラナダ、18位のエルチェとも勝ち点2差の19位になったんですが、それには先輩の援護射撃も効いているんですよね。実は次の時間帯でキックオフとなったグラナダ戦では、まだ私がコリセウムのプレスルームにいる間から、レアル・マドリーのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)がスタート。前半19分には、負傷明けのロドリゴの代わりにスタメンに入ったアセンシオがクロースからパスを受け、ドリブルで敵エリア内に持ち込んで先制点を挙げると、25分にはCKから始まったプレーでクロースのラストパスを、こちらも「he visto cansado a Militao/エ・ビストー・カンサードー・ア・ミリタオ(ミリトンが疲れているように見えた)」(アンチェロティ監督)という理由で先発CBに抜擢されたナチョが2点目に。 ただ、早々のリードで気が抜けたか、34分にはビニシウスのボールロストから、コロンビア人FWのルイス・スアレスのエリア前からのシュートがナチョに当たって軌道を変え、スコアは1-2になったんですが、全然、大丈夫。私がメトロに乗っていた後半11分には絶妙のコンビネーションでベンゼマ、モドリッチ、ビニシウスと繋いで3点目をゲットとなれば、22分にはビニシウスへの乱暴なタックルでモンチュが一発レッドで退場。その抗議が激しすぎて、ロベール・モレノ監督も退席処分になっていたため、別に近所のいつものバル(スペインの喫茶店兼バー)に駆け込んで、残り15分を見ることもなかったのかもしれませんけどね。 まさか、よりアグレッシブになったグラナダのファールを避けるため、アンチェロッティ監督が26分にビニシウスをロドリゴに代えた後の31分、カセミロのスルーパスを受け、メンディが4点目を決めてくれるとは。うーん、この日はノーゴールながら、リーガトップの10得点を誇るベンゼマや今季リーガ8得点としたビニシウスがいるマドリーの量産ぶりには今更、驚くこともありませんが、やっぱり、中盤のアシスト力がどこぞのチームとは違いますよねえ。実際、その日も「モドリッチ、クロース、カセミロはhacen cosas que yo no les pido, sino que les salen de forma natural/アセン・コーサス・ケ・ジョ・ノー・レス・ピド、シノ・ケ・レス・サレン・デ・フォルマ・ナトゥラル(自分が頼んでないことまでしてくれて、それもナチュラルな形でやっている)」と指揮官にベタ褒めされていたんですが、こうまで悠々と白星を挙げられては、夜にはレアル・ソシエダがバレンシアとスコアレスドローしたのもあって、マドリーが勝ち点差1で単独首位に立ったのも当然だったかと(最終結果1-4)。 そんなマドリーは火曜に4時間かけてモルドバのティラスポリまで移動、水曜午後9時からのシェリフ戦ではCLグループリーグ突破が決まるかもしれないんですが、2節ではうっかり、サンティアゴ・ベルナベウで1-2と不覚をとった相手とはいえ、さすがにもう油断はしないでしょうからね。先日、ベルギー代表帰りのデ・ブルイネ(マンチェスター・シティ)がコロナ陽性になったせいか、わざわざアンチェロッティ監督が「コロナじゃない」と付け加えた胃腸炎でグラナダ戦を欠場したアザールはこの遠征にも同行していませんが、最近のベストメンバーには元々、彼の名前は入っておらず。すでにロドリゴも足慣らしを済ませ、アセンシオも調子が上がってきたとなれば、同じ石に躓いて、最終節のインテル戦までファンを心配させることはないんじゃないでしょうか。 え、リーガ前節、ゴール力を披露したマドリッド勢はマドリーとヘタフェだけじゃないだろうって?いやあ、その通りで、弟分のラージョが月曜試合でマジョルカに挑んだんですが、大雨の降った後の寒い夜だったにも関わらず、エスタディオ・バジェカスはまたお祭りになってしまったんですよ。そう、前半15分にはコメサニャのスルーパスをセルジ・グアルディオラが決めて先制点を挙げると、その5分後にはマジョルカのCKから、高速カウンターアタックが発動。トレホのパスで抜け出したアルバロ・ガルシアが敵エリアまで爆走し、2点目を入れてくれます。 後半にもラージョは18分にセルジ・グアルディオラがエリア内でバリエントに後ろから引っ張られて倒されて、PKをゲット。トレホが決めて、とうとう3点リードとなったんですが、信じられます?この全てが、代表戦直前のマドリー戦で太ももを負傷。「Si hubiera sido necesario habría podido jugar/シー・ウビエラ・シードー・ネセサリオ・アブリア・ポディードー・フガール(もし必要だったら、プレーしていただろう)」(イラオラ監督)とはいえ、全治21日の予定のうち、まだ16、7日しか経過していなかったファルカオがベンチから見守る前で起きたんですよ。おかげで彼がムリしてケガがぶり返すこともなく、土曜のバレンシア戦に準備万端でいられるって、こんなにいいニュースはありませんって。 43分にアンヘルのラストパスをアブドンが決めて、一矢を報いたマジョルカでは、うーん、カディス戦でのレッドカードでベンチ入り禁止処分となり、どうやらルイス・ガルシア監督が指揮を執っていた記者用ボックスは私のいた2、3個隣だったようなんですけどね。あまりのラージョファンの熱狂ぶりに影響されたんでしょうか。チームで一番、いい働きをしながら、後半9分に交代となったイ・ガンインは「No tenía que salir/ノー・テニア・ケ・サリール(代わるべきじゃなかった)。本当はアントニオ・サンチェスを下げたかったんだが、部屋がうるさすぎて、伝えることができなかった」(ルイス・ガルシア監督)という、コミュニケーションミスもあったのだとか。 何にしろ、この3-1勝利で1部20チーム中、最高となるホームでの勝ち点を19とし、バルサを追い越して、再び6位に返り咲いたラージョはメデタシメデタシなんですが、実はここ6試合、勝ち星のないマジョルカが次節、土曜にホームで対戦するのは弟分仲間のヘタフェ。月曜に並行して行われていたサラゴサ戦で2部のお隣さん、レガネスがランディエロビッチと柴崎岳選手のゴールで0-2と勝利、とうとう18位となって、降格圏脱出を果たしたのに続き、キケ・サンチェス・フローレス監督のチームも残留ゾーンに移るのにいいカードかと思ったんですけどね。ルイス・ガルシア監督によると、その試合では9月のマドリー戦でヒザを負傷した久保建英選手の復帰があるかもしれないそう。彼も昨季後半はヘタフェにレンタル移籍していましたし、アンヘルやルイス・ガルシア監督もヘタフェOBとなると、これはちょっと、面白い古巣対決が期待できるかもしれませんよ。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.11.24 23:45 Wed
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もうクリスマスまで息が抜けない…/原ゆみこのマドリッド

「何かバルサばっかり注目されてるみたい」そんな風に私が退屈していたのは金曜日、ようやく今年最後の代表戦週間が終わり、リーガ再開となる14節の予定をチェックしていた時のことでした。いやあ、確かにこのparon(パロン/休止期間)の中、イロイロ動きがあったのはあちらの方で、アル・サッド(カタール)を辞めたチャビが新監督として赴任したり、5年前にバルサを去ったダニ・アウベスが戻って来たりしているんですけどね。その38才の右SBがプレーできるのは、最後に所属したサン・パウロを9月に離れてから、間が空いているせいもありますが、リーガの選手登録が可能になる1月から。 それでも水曜には大々的にカンプ・ノウで入団プレゼンを開き、先日のチャビ監督就任プレゼンより、1000人多い1万人ちょっとのファンをスタンドに集めたと聞けば、何せもう2年近く、全面改装工事が続くサンティアゴ・ベルナベウはもとより、ワンダ・メトロポリターノでも無観客のプレゼンしかやっていませんからね。マドリッドのサッカーファンにしてみれば、羨ましい限りだったんですが、その分、土曜午後9時(日本時間翌午前5時)から、カタルーニャダービーでデビューする新監督にもプレッシャーが懸かったりする? 実際、彼らはマドリッドの弟分ラージョに負けてクーマン監督が解任され、その後、繋ぎで引き継いだバルサBのセルジ・バルジュアン監督も一番の肝だったディナモ・キエフ戦こそ勝って、CLグループリーグ突破に希望を残したものの、リーガではアラベス、セルタと連続ドロー。結果、2部から戻って来たばかりながら、ビセンテ・モレノ監督率いる好調エスパニョールにリーガ13節以降に勝ち点数で並ばれるという、1996年以来なかった状況に。 一応、順位はバルサが9位、エスパニョールが11位ですが、うっかり負けでもしたら、2位という遥か彼方の高みにいる宿敵レアル・マドリーだけでなく、バルセロナのお隣さんまでも上に見るという屈辱的な状態になってしまいますからね。相手には7ゴールの国産ピチチ(スペイン人選手の得点王)、しかもスペイン代表で初招集ながら、2試合連続先発して、意気軒高なRdT(ラウール・デ・トマス)もいますし、カンプ・ノウ開催の試合であっても、決して油断はできないんじゃないかと思いますが…。 え、それより肝心のマドリッド勢の予定はどうなっているのかって?そうですね、トップバッターを務めるのは土曜の午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、ワンダ・メトロポリターノにオサスナを迎えるアトレティコなんですが、幸い各国代表戦からは全員無傷で帰還。それどころか、コケ(スペイン)を始め、カラスコ(ベルギー)、グリーズマン(フランス)らの代表はW杯出場を決め、南米予選でもクーニャ、ロディ(ブラジル)、デ・パウル、コレア(アルゼンチン)らもカタール行きの切符を勝ち取ったんですが、すでに突破が決まった後、ネイマール(PSG)が負傷でいなかったブラジルではクーニャが初先発、アルゼンチン代表レギュラーのデ・パウルと角を突き合わせるなんて光景も。 逆に不幸が集中してしまったのがジョアン・フェリックスで、うーん、まさかポルトガルが最終節でセルビアに負け、来年3月のrepesca(レペスカ/プレーオフ)に回るなんて、大先輩のクリスチアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)同様、当人もショックだったと思いますけどね。試合の方は途中出場だけだったので、体には異常なく戻って来たんですが、まさか水曜、マハダオンダ(マドリッド近郊)での練習中にケガをしてしまうとは!どうやら、ふくらはぎの打撲が原因のようで、同日にはCL3節のリバプール戦で退場したグリーズマンの処分が2試合の出場停止とUEFAから通達されていたため、来週水曜の天王山、ミラン戦が大変なことになってしまうと、アトレティコファンたちは真っ青になったものでしたが、大丈夫。 やはり、ボールを蹴ろうと高く上げた足がフィルミーノの顔に当たってしまったグリーズマンのプレーは、同じ節のポルト戦で似たようなファールをしたイブラヒモビッチ(ミラン)や4節にトリッピアーの頭を蹴ったジオゴ・ジョタ(リバプール)がイエローカード止まり。レッドカード自体、大袈裟だった上、実はそのアンフィールド遠征には慣例だから、1試合は出場停止だろうと行かなかった当人にはまだ正式に処分通達がなされておらず、結局、知らされたのが今週だったという、UEFAの怠慢ぶりが世間から批判されたせいですかね。金曜には上訴委員会で1試合に軽減され、グリーズマンはミラン戦に出られることになったんですが、4節のリバプール戦で退場したフェリペは2試合の出場停止のまま。昨季最後のCL16強対決チェルシー戦2ndレグでのレッドカードでサビッチも今季はスタートから4試合、出られませんでしたし、何かアトレティコって、処分が他より重い気がするのは私だけではなかったかと。 ただ、今、先に考えないといけないのはオサスナ戦の方で、もちろんジョアンは出られないんですが、この2週間のおかげで、マルコス・ジョレンテとレマルのリハビリが終わり、招集リストに復帰。ルイス・スアレス、ヒメネスのウルグアイ代表組も入っていますが、こちらはW杯予選が不調で下手したら、プレーオフにも入れない窮地に陥って戻って来たため、シメオネ監督も2人の気持ちを落ち着けるのと、ミラン戦に向けた温存で、土曜の試合では控えスタートにするかも。何せ、オサスナもアウェイでは6試合で4勝と侮れず、代表戦直前はセビージャ、レアル・ソシエダと上位チームに2連敗しているものの、サンティアゴ・ベルナベウでお隣さんと0-0で引分けるなどして、7位をキープしていますからね。 その時と同じ、下がって敵を待つ戦術を使うのかと記者会見で問われたアラサーテ監督は、「アトレティコには前線にアグレッシブな選手がいて、中盤にもシュートの上手い選手がいるから、tenemos que defender un poco más alto/テネモス・ケ・デフェンデール・ウン・ポコ・マス・アルト(もう少し前で守らないといけない)」と言っていましたが、いやいや。シメオネ監督など、「Este Griezmann es el jugador al que fuimos a buscar/エステ・グリースマン・エス・エル・フガドール・アル・ケ・フイモス・ア・ブスカル(今のグリーズマンはウチが探しに行った選手だ)」と最近の好調ぶりを評価していたんですが、フランス代表ではお隣さんのベンゼマがカザフスタン戦、フィンランド戦で3得点したのに比べ、彼はPKゴール1本だけでしたからね。 チーム得点数でもマドリーはここまで28得点、アトレティコは21得点と後塵を拝していて、それで失点が同じ13点という辺りに勝ち点差4の4位という違いが出ているのかも。何にしろ、優勝した昨季とは、10月の代表戦明けからの1勝3分けも響いて、今の時点で勝ち点が7も少ないため、彼らには年内残りの8試合、オサスナ、カディス、マジョルカ、そしてマドリーダービー、セビージャ、グラナダとのリーガ戦、そしてCLミラン戦、ポルト戦を全勝するぐらいの気合で挑んでもらわないと、来年がつまらなくなってしまいますよね。 そして日曜にはまず、午後2時から弟分のヘタフェがコリセウム・アルフォンソ・ペレスに16位のカディスを迎えるんですが、各国代表出向組ではセルビア代表でマクシモビッチが手を骨折してくるという逆境が。アランバリ、ダミアン(ウルグアイ)、ミトロビッチ(セルビア)、ジェネ(トーゴ)らは無事だったんですが、スタートに躓いた彼らはいまだに最下位を脱出できていませんからね。ようやくビトロ、サンドロらも100%回復しましたし、直近のホームゲームではドシャ降りの雨にも関わらず、応援してくれたファンに後押しされ、エスパニョールに今季初勝利とゲンはいいはずなので、年内5試合で少しでも残留ゾーンに近づけるといいのですが。 その直後の時間帯、日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)にロス・カルメネスでのグラナダ戦をキックオフするのがマドリーで、こちらはご存知の通り、ウェールズ代表のベラルーシ戦で2カ月ぶりのプレーをしたベイルがふくらはぎを痛め、おそらく3週間は試合に出られないよう。うーん、チームの年内最終戦が12月22日のアスレティック戦であることを考えると、どうもクリスマス休暇の後、1月2日の年明け初戦、ヘタフェとの兄弟分ダービーぐらいまで、彼を試合で見るのは難しそうな気がしますけどね。リハビリに来た今週は早速、バルデバス(バラハス空港の近く)の練習場出入り口に集まっていたファンから、罵声を浴びていたなんて報も。 その他の各国代表選手たちは、W杯出場決定後、早帰りを許されたGKクルトワ、アザール(ベルギー)らも含め、誰もケガはしておらず、金曜には最終到着組のミリトン、ビニシウス(ブラジル)もセッションに参加。ロドリゴと鼻骨骨折をカバーするマスクを付けたマリアーノも復帰していますし、唯一、バルベルデだけが回復が遅れているんですが、何より心強いのは昨夏のユーロ2020後、ドイツ代表を引退したクロースが今季は休養十分でプレーできることかと。とはいえ、10月代表戦後のリーガを3勝1分けと好成績で終えたマドリーは、その最初に延期されていた9節のアスレティック戦が12月1日に組まれてしまったため、CLシェリフ戦、インテル戦の合間の週も休めないんですよ。 ええ、そのミッドウィークは1月のスペイン・スーパーカップに参加するため、32強対決までシードされるアトレティコ、マドリー(リーガ1、2位)、バルサ、アスレティック(コパ・デル・レイのファイナリスト)以外、今季のコパ1回戦をプレー。それだけにこのカードを入れるのに丁度いいとラ・リーガに思われたんでしょうが、年内最後のアスレティック戦の方はスペイン・スーパーカップ中の前倒し分って、マドリーだけ、バケーション入りまで9試合もあるのはちょっと大変ですが、まあ、それも組み合わせの妙ですからね。絶好調のベンゼマやビニシウスのゴールも期待できますし、何とかなるんじゃないでしょうか。 そして今節、ラージョはまた月曜開催試合を割り当てられ、平日の午後9時からエスタディオ・バジェカスでマジョルカ戦となるんですが、実はいるんですよ。こちらにも来年のW杯にあと一歩と迫っている選手が。いえ、マドリーとの兄弟分ダービーで負傷して、11月の代表戦には行けなかったファルカオのコロンビアは南米予選4位とはいえ、あと4試合も残っているため、まだ何とも言えないんですけどね。GKディミトリエフスキのいるマケドニアがグループ2位でプレーオフに進出して、3月の2試合に勝てば、昨夏のユーロに続き、W杯にも初出場できるかもしれないって、もう凄いとしか言いようがない? ここ4試合引分け続きのマジョルカは現在13位と、6位のラージョとは勝ち点差5ありますが、とにかく今季ホームでは負け知らずのイラオラ監督のチームにはたとえ、エース不在でもこれまでのいい流れを維持してもらいところ。ちなみにこの先、マジョルカとは27日にヘタフェ(アウェイ)、12月4日にはアトレティコ(ホーム)も顔を合わすんですが、復活まであと少しと言われている久保建英選手が間に合うのかどうか、まだちょっとわからないようですね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.11.20 17:30 Sat
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