リベンジされてしまった…/原ゆみこのマドリッド
2021.10.22 17:00 Fri
「この激戦の後、中2日は可哀そうかも」そんな風に私が驚いていたのは水曜日、マドリッド勢のCL戦が同日開催で火曜に終わったのもあって、アルコルコンとレガネスの2部弟分ダービーを現地観戦した後のことでした。いやあ、平日の夜9時キックオフという時間が悪かったのか、ずっと最下位なのにファンが失望したのか、試合1時間前に私がサント・ドミンゴに着いた時は周辺にほとんど人影がなく、もしや日付を間違えたのかと心配したもんですけどね。両チームのアップ中もスタンドはガラガラで、まさかスペイン中のスタジアムがキャパ100%の入場を許可されたのを無視して、ここだけ無観客試合を続けているのかと思ったぐらいですが、それは大丈夫。
始まる頃には車で15分程のお隣の街、レガネスからも応援団が到着して、ホームチームのファンも300~400人はいたようですが、柴崎岳選手も先発したこの試合、開始3分にはドゥクレの犯したペナルティから、ファン・エルナンデスがPKゴールを決め、アルコルコンが先制。23分にはフェデ・ビコのスルーパスから、バルセナスが同点ゴールを挙げ、すぐにレガネスも追いついたんですが、更にそれぞれ、ファンマ、ハビ・エルナンデセスが追加点と、2-2でハーフタイムに入るという乱戦模様に。後半18分にはバルセナスのクロスをアルナイスがヘッドして、とうとうレガネスが逆転したものの、30分、エリア外からフライレにgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められて、最後は3-3の引分けで終わってしまいましたっけ。
返す返すも後半41分に柴崎選手のクロスをゴール前、アトレティコのカンテラーノ(Bチーム出身の選手)、今季はレガネスでレンタル修行中のボルハ・ガルセスがヘッドしながら、GKダニ・ヒメネスに止められたのが悔やまれますが、弟分同士で潰し合うのも不毛ですからね。ただ辛いのは、ヨーロッパの大会週にミッドウィークリーガを当てがわれた2部はすぐに週末の試合が来て、降格圏ギリギリ19位で上2チームと同じ勝ち点のレガネスは土曜午後9時から、ブタルケでテネリフェ戦をプレーしないといけないんですよ。アルコルコンも最下位のままで、まあ、次戦のラル・パルマス戦が日曜なことだけがちょっと救いですが、どこのチームもだんだんケガ人が増えてきた昨今、試合が立て続けにあるのはアシエル・ガリターノ監督も、アンケーラ監督を引き継ぎ、Bチームから昇格したホルヘ・ロメロ監督もやりくりが大変ですよね。
え、それよりワンダ・メトロポリターノでのCLリバプール戦がどうだったかの方が気になるって?そうですね、こちらはアルコルコンとは真逆で、うーん、前日記者会見でシメオネ監督が「前回の対戦ではキックオフ前からファンが伝えてきたエネルギーで、ウチは勝ち始めていた」とアジッたせいもあったんですけどね。もしやと私も1時間15分前にはスタジアムの駅に着いていたんですが、ちょっと遅かったようで、その時はもう、チームバスを迎えるため、沿道に集結したファンが焚いた大量のbengala(ベンガラ/発煙筒)の煙の匂いが残るばかり。
どうやらコロナ大流行中だった昨季とは違い、ロッカールームに長くいてもいいせいか、チームはまた1時間半前にスタジアム入りするようになったみたいですが、すでに違いは行きのメトロの中でもくっきりと。そう、リバプールを応援にやって来た3000人以上のイギリス人ファンで車内が賑わっていたせいですが、最初のサプライズと言えば、スタメンにエースのルイス・スアレスがいなかったことの方でしょうか。といっても開始7分、サラーのシュートがミルナーに当たり、早々に先制点を奪われてしまったのは、別にグリーズマンとジョアン・フェリックスのツートップだったせいではなし。シメオネ監督も後で「Salah vino para dentro 12 o 15 metros y nadie salió a taparle/サラー・ビノ・パラ・デントロ・オンセ・オ・キンセ・メトロス・イ・ナディエ・サリオ・ア・タパールレ(サラーが内方向に12、15メートルも来て、それを誰も止めなかった)」と言っていた通り、カラスコ、レマル、コケが傍観してしまったからなんですけどね。
おかげで後半を2-2の同点で迎えることができたんですが、うーん、早くファンの支持を取り戻したいグリーズマンの熱意が過ぎたんでしょうかね。守備にも積極的に参加していた彼は再開早々の3分、ハイボールをクリアしようとして高く上げた足でフィルミーノの頭を蹴ってしまったから、さあ大変!すぐさま審判がレッドカードを提示して、いえ、クロップ監督は「運は悪かったが、あれはレッド。ウチの選手の顔に足が当たったんだから」と言っていましたけどね。彼らと同グループのもう1試合、ポルトvsミラン戦ではイブラヒモビッチが似たようなファールをしながら、イエローカードで済んだという例があるため、かならずしも退場に値する訳ではないのが悔しいところ。
ただ、10人になったものの、それでもアトレティコが崩れることはなく、かなりいい戦いをしていたんですが、全ての努力が水泡に帰したのは30分。ええ、まさかエルモーソがエリア内に落ちてくるボールを見もせず、マネと代わって入っていたジオゴ・ジョタに体当たり、ペネルティを献上しているようではどうしたらいいんでしょう。PKはサラーがしっかり決め、リバプールがまた1点をリードした直後、シメオネ監督はもう10分近く、ライン際で交代を待っていた4人を一斉に投入。ええ、ジョアン、レマル、デ・パウル、エルモーソから、スアレル、コレア、マルコス・ジョレンテ、ロディにして、同点を目指したんですが、まさかその1分後、FKでヒメネスがジョタに倒され、アトレテシコにもPKがもらえるとは!
でも、せっかくスアレスがボールを持ってPKマークのところで待っていたにも関わらず、VAR(ビデオ審判)に呼ばれてモニターを見に行った主審が気を変えてしまったんですよ。いや、まあ、フェリペなど、「エルモーソの時はいやに早かったのに、para el nuestro, miró, miró, miró, volvió, miró otra vez…/パラ・エル・ヌエストロ、ミロ、ミロ、ミロ、ボルビオ、ミロ・オトラ・ベス(ボクらのは見て見て見て、また見て…)。ちょっと不公平だ」と愚痴っていたんですけどね。そうは言ってもペナルティになるかどうかは運次第のところもあるため、その前に「皆で勝って、皆で負ける。No hay error de uno u otro/ノー・アイ・エロール・デ・ノ・ウ・オトロ(1人や誰かのミスではない)」(フェリペ)なんて開き直ってないで、エルモーソ同様、自身の2失点目のクリアミスを反省した方が良くなくない?
結局、ロスタイムにコレアが放ったシュートもゴールを大きく外れ、アトレティコは2-3で敗戦。それこそ、グリーズマンの失敗した1対1の他にもジョアン、レマル、カラスコがGKアリソンに弾かれていたため、全然、歯が立たなかった感はないんですけどね。試合後には審判が終了の笛を吹いた途端、いつもようにシメオネ監督が脱兎のごとく、ロッカールームへの階段を走り上がって行ってしまったため、挨拶をしようとしてすかされたクロップ監督が照れ隠しなのか、アトレティコのスタッフや控え選手らの手を1人ひとり握っていたなんてシーンも。
とりあえず、2年前のワンダでのリベンジを果たされてしまったアトレティコですが、まだ11月3日にはアンフィールドでの対戦が待っていますからね。イブラの退場はなかったものの、ミランがポルトに1-0で負けてしまったため、勝ち点4で並ばれてしまった彼らとしては次こそ、リバプールに勝って、グループ突破に近づきたいところですが、実は悪いニュースも。というのもその2020年のCL16強対決2ndレグ延長戦で2得点し、一気にゴールゲッターの素質を開花させたジョレンテがparon(パロン/リーガの停止期間)前のバルサ戦で負った右太もものケガを再発。全治1カ月となってしまったため、少なくとも1試合は出場停止が課されるグリーズマンと共にグループリーグ4節に出られないことですが、例年よりショック度が低いのはやはり、今季は前線が充実しているおかげでしょうか。
日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのレアル・ソシエダ戦にはスアレス、ジョアン、コレア、クーニャに加え、グリーズマンも出られますし、何より相手は木曜にオーストリアのグラーツでシュトルムとのEL戦をプレーしていますからね。そちらではオジャルサバルの負傷欠場も何のその、イサクのゴールで0-1と勝っているんですが、当然、遠征続きとなる疲れはあるかと。丁度、お隣さんがクラシコ(伝統の一戦)でガチンコ勝負をしている隙に、ワンダで勝ち点差3を稼ぎ、リーガ首位に並ぶのにいいチャンスかとも思えますが、2位グループにはレアル・マドリーの他にセビージャ、オサスナもいるため、しばらくこの熾烈なトップ争いは続きそうですね。
え、面倒だから、差し挟まなかったけど、ワンダのスタンドでは私もオンダ・マドリッド(ローカルラジオ)の2元中継のおかげで、マドリーのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を逐一、知ることができたんだろうって?その通りで、昨季はCLグループリーグで2敗していたシャフタール戦が同時進行していたんですが、こちらもまずはキエフのオリンピスキーでリベンジ第1部に成功。前半のうちは37分にルーカス・バスケスのクロスをベンゼマが受ける前にクリフトフがクリア、そのボールがオウンゴールになってしまっただけだったんですが、後半にはここ4試合、なりを潜めていたビニシウスが爆発したんですよ。6分にはベンゼマ、モドリッチと繋いだパスからチームの2点目を決めたかと思えば、11分には敵DF4人をかわしてまたゴール。19分にも今度は1つ年下のブラジル人の後輩、ロドリゴのゴールをアシストしているとなれば、やっぱり今季はビニシウス台頭の年となるのかも。
更にロスタイムにもベンゼマが1点を加えたマドリーは0-5という大勝を収めたんですが、昨季までのジダン監督もできなかった、ビニシウスの才能を引き出したアンチェロッティ監督にはただただ、感心するばかり。ええ、当人も「時々、シュートに失敗すると、監督は『Te voy a quitar, te voy a quitar/テ・ボイ・ア・キタール(お前を下げるぞ)』って、ピッチの外から言うんだ。ボクが集中力を保って、チームのためにゴールを挙げられるようにね」と言っていたんですが、それぐらいであんなに的を外してばかりだった選手が成長できる訳もなく、きっとバルデベバス(バラハス空港の近く)での練習で相当、しごかれたのでは?
これでいよいよ、CLグループで同日、インテルに3-1と負け、そろそろメッキが剥げてきたモルドバのシェリフと同じ勝ち点6、2位となったマドリーは11月3日にサンティアゴ・ベルナベウで再び、シャフタールを下せば、かなり突破に近づくんですが、1日練習休みを置いて、木曜からのセッションではすでにクラシコが照準に。何せ、相手も水曜にはカンプ・ノウで同じオリンピスキーをホームとするディナモ・キエフにピケのゴールで勝ったとはいえ、1-0であんまり見栄えのしないプレーぶりだったらしいですからね。更にメンディが復帰し、左SBの心配がなくなったマドリーとは対照的に、あちらはジョルディ・アルバが右足首をネンザ。
一応、木曜にはペドリに続き、同じ18才のアンス・ファティとクラブ史上最高額の契約破棄金10億ユーロ(約1330億円)で延長契約を結び、クラシコ前の雰囲気を盛り上げていましたが、直前の試合でゴール祭りとなったマドリーではアザールやカルバハルも復帰できる可能性もありますしね。とはいえ、クラシコは予想できないことが起きる試合でもあるため、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのカンプ・ノウでの一戦はどちらのファンも見逃せません。
そしてマドリッド1部の弟分チームたちは今週末、ラージョが日曜にベニト・ビジャマリンでベティス戦。木曜にホームでのELレバークーゼン戦に1-1と引分けたばかりの相手はリーガでも勝ち点15の8位と、勝ち点16で6位のイラオラ監督のチームにとって、現時点での好敵手になりますが、ミッドウィークに試合がない方がこういう時は有利かも。前節のエルチェ戦には出場機会がなかったファルカオもコロンビア代表戦の疲れが取れ、今度は体調万全のはずですからね。来週のミッドウィーク節にバルサをエスタディオ・バジェカスに迎える前にここは勝っておいてほしいかと。
一方、いまだに勝ち点が2しかないヘタフェは月曜試合で、キケ・サンチェス・フローレス監督が3度目のコリセウム・アルフォンソ・ペレスデビュー。前節、引き分けに終わったレバンテ戦から中8日もあったんですが、どうやらヤンクト、ビトロ、マタは間に合わないようです。ただ、そうこうするうち、どんどんリーガは進んで行きますし、15位のセルタだって、完全な状態で来る訳じゃありませんしね。まだ上との距離が近いうちにヘタフェなり、アルコンコンなり、マドリッド勢から最下位がいなくなってくれるのが一番ですが、それにはやっぱり、ホームサポーターの応援が欠かせませんよね。
始まる頃には車で15分程のお隣の街、レガネスからも応援団が到着して、ホームチームのファンも300~400人はいたようですが、柴崎岳選手も先発したこの試合、開始3分にはドゥクレの犯したペナルティから、ファン・エルナンデスがPKゴールを決め、アルコルコンが先制。23分にはフェデ・ビコのスルーパスから、バルセナスが同点ゴールを挙げ、すぐにレガネスも追いついたんですが、更にそれぞれ、ファンマ、ハビ・エルナンデセスが追加点と、2-2でハーフタイムに入るという乱戦模様に。後半18分にはバルセナスのクロスをアルナイスがヘッドして、とうとうレガネスが逆転したものの、30分、エリア外からフライレにgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められて、最後は3-3の引分けで終わってしまいましたっけ。
返す返すも後半41分に柴崎選手のクロスをゴール前、アトレティコのカンテラーノ(Bチーム出身の選手)、今季はレガネスでレンタル修行中のボルハ・ガルセスがヘッドしながら、GKダニ・ヒメネスに止められたのが悔やまれますが、弟分同士で潰し合うのも不毛ですからね。ただ辛いのは、ヨーロッパの大会週にミッドウィークリーガを当てがわれた2部はすぐに週末の試合が来て、降格圏ギリギリ19位で上2チームと同じ勝ち点のレガネスは土曜午後9時から、ブタルケでテネリフェ戦をプレーしないといけないんですよ。アルコルコンも最下位のままで、まあ、次戦のラル・パルマス戦が日曜なことだけがちょっと救いですが、どこのチームもだんだんケガ人が増えてきた昨今、試合が立て続けにあるのはアシエル・ガリターノ監督も、アンケーラ監督を引き継ぎ、Bチームから昇格したホルヘ・ロメロ監督もやりくりが大変ですよね。
どうやらコロナ大流行中だった昨季とは違い、ロッカールームに長くいてもいいせいか、チームはまた1時間半前にスタジアム入りするようになったみたいですが、すでに違いは行きのメトロの中でもくっきりと。そう、リバプールを応援にやって来た3000人以上のイギリス人ファンで車内が賑わっていたせいですが、最初のサプライズと言えば、スタメンにエースのルイス・スアレスがいなかったことの方でしょうか。といっても開始7分、サラーのシュートがミルナーに当たり、早々に先制点を奪われてしまったのは、別にグリーズマンとジョアン・フェリックスのツートップだったせいではなし。シメオネ監督も後で「Salah vino para dentro 12 o 15 metros y nadie salió a taparle/サラー・ビノ・パラ・デントロ・オンセ・オ・キンセ・メトロス・イ・ナディエ・サリオ・ア・タパールレ(サラーが内方向に12、15メートルも来て、それを誰も止めなかった)」と言っていた通り、カラスコ、レマル、コケが傍観してしまったからなんですけどね。
更に守備ミスは13分にも発生し、今度はフェリペがエリア前にいたケイタの正面にボールをクリア、volea(ボレア/ボレーシュート)でGKオブラクを破られてしまったとなると事態は深刻で、もちろんスタンドの多数派だったアトレティコファンはますます、声援の音量を高めたんですけどね。その窮地を打開してくれるのが、バルサから出戻りして、ワンダで復帰ゴールをまだ挙げていなかったグリーズマンになるとは一体、誰が予想した?まずは20分、CKから始まったプレーでレマルがエリア内左奥から戻したボールをコケが反対側からシュート。ゴール前には人が密集していたものの、グリーズマンが流し込んで、1点を返したかと思うと、GKアリソンとの1対1を失敗した後の33分、ジョアンのスルーパスを受け、2点目を挙げてくれるんですから、1期目のアトレティコでエースを張っていたのは決してダテではありませんって。
おかげで後半を2-2の同点で迎えることができたんですが、うーん、早くファンの支持を取り戻したいグリーズマンの熱意が過ぎたんでしょうかね。守備にも積極的に参加していた彼は再開早々の3分、ハイボールをクリアしようとして高く上げた足でフィルミーノの頭を蹴ってしまったから、さあ大変!すぐさま審判がレッドカードを提示して、いえ、クロップ監督は「運は悪かったが、あれはレッド。ウチの選手の顔に足が当たったんだから」と言っていましたけどね。彼らと同グループのもう1試合、ポルトvsミラン戦ではイブラヒモビッチが似たようなファールをしながら、イエローカードで済んだという例があるため、かならずしも退場に値する訳ではないのが悔しいところ。
ただ、10人になったものの、それでもアトレティコが崩れることはなく、かなりいい戦いをしていたんですが、全ての努力が水泡に帰したのは30分。ええ、まさかエルモーソがエリア内に落ちてくるボールを見もせず、マネと代わって入っていたジオゴ・ジョタに体当たり、ペネルティを献上しているようではどうしたらいいんでしょう。PKはサラーがしっかり決め、リバプールがまた1点をリードした直後、シメオネ監督はもう10分近く、ライン際で交代を待っていた4人を一斉に投入。ええ、ジョアン、レマル、デ・パウル、エルモーソから、スアレル、コレア、マルコス・ジョレンテ、ロディにして、同点を目指したんですが、まさかその1分後、FKでヒメネスがジョタに倒され、アトレテシコにもPKがもらえるとは!
でも、せっかくスアレスがボールを持ってPKマークのところで待っていたにも関わらず、VAR(ビデオ審判)に呼ばれてモニターを見に行った主審が気を変えてしまったんですよ。いや、まあ、フェリペなど、「エルモーソの時はいやに早かったのに、para el nuestro, miró, miró, miró, volvió, miró otra vez…/パラ・エル・ヌエストロ、ミロ、ミロ、ミロ、ボルビオ、ミロ・オトラ・ベス(ボクらのは見て見て見て、また見て…)。ちょっと不公平だ」と愚痴っていたんですけどね。そうは言ってもペナルティになるかどうかは運次第のところもあるため、その前に「皆で勝って、皆で負ける。No hay error de uno u otro/ノー・アイ・エロール・デ・ノ・ウ・オトロ(1人や誰かのミスではない)」(フェリペ)なんて開き直ってないで、エルモーソ同様、自身の2失点目のクリアミスを反省した方が良くなくない?
結局、ロスタイムにコレアが放ったシュートもゴールを大きく外れ、アトレティコは2-3で敗戦。それこそ、グリーズマンの失敗した1対1の他にもジョアン、レマル、カラスコがGKアリソンに弾かれていたため、全然、歯が立たなかった感はないんですけどね。試合後には審判が終了の笛を吹いた途端、いつもようにシメオネ監督が脱兎のごとく、ロッカールームへの階段を走り上がって行ってしまったため、挨拶をしようとしてすかされたクロップ監督が照れ隠しなのか、アトレティコのスタッフや控え選手らの手を1人ひとり握っていたなんてシーンも。
とりあえず、2年前のワンダでのリベンジを果たされてしまったアトレティコですが、まだ11月3日にはアンフィールドでの対戦が待っていますからね。イブラの退場はなかったものの、ミランがポルトに1-0で負けてしまったため、勝ち点4で並ばれてしまった彼らとしては次こそ、リバプールに勝って、グループ突破に近づきたいところですが、実は悪いニュースも。というのもその2020年のCL16強対決2ndレグ延長戦で2得点し、一気にゴールゲッターの素質を開花させたジョレンテがparon(パロン/リーガの停止期間)前のバルサ戦で負った右太もものケガを再発。全治1カ月となってしまったため、少なくとも1試合は出場停止が課されるグリーズマンと共にグループリーグ4節に出られないことですが、例年よりショック度が低いのはやはり、今季は前線が充実しているおかげでしょうか。
日曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのレアル・ソシエダ戦にはスアレス、ジョアン、コレア、クーニャに加え、グリーズマンも出られますし、何より相手は木曜にオーストリアのグラーツでシュトルムとのEL戦をプレーしていますからね。そちらではオジャルサバルの負傷欠場も何のその、イサクのゴールで0-1と勝っているんですが、当然、遠征続きとなる疲れはあるかと。丁度、お隣さんがクラシコ(伝統の一戦)でガチンコ勝負をしている隙に、ワンダで勝ち点差3を稼ぎ、リーガ首位に並ぶのにいいチャンスかとも思えますが、2位グループにはレアル・マドリーの他にセビージャ、オサスナもいるため、しばらくこの熾烈なトップ争いは続きそうですね。
え、面倒だから、差し挟まなかったけど、ワンダのスタンドでは私もオンダ・マドリッド(ローカルラジオ)の2元中継のおかげで、マドリーのgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を逐一、知ることができたんだろうって?その通りで、昨季はCLグループリーグで2敗していたシャフタール戦が同時進行していたんですが、こちらもまずはキエフのオリンピスキーでリベンジ第1部に成功。前半のうちは37分にルーカス・バスケスのクロスをベンゼマが受ける前にクリフトフがクリア、そのボールがオウンゴールになってしまっただけだったんですが、後半にはここ4試合、なりを潜めていたビニシウスが爆発したんですよ。6分にはベンゼマ、モドリッチと繋いだパスからチームの2点目を決めたかと思えば、11分には敵DF4人をかわしてまたゴール。19分にも今度は1つ年下のブラジル人の後輩、ロドリゴのゴールをアシストしているとなれば、やっぱり今季はビニシウス台頭の年となるのかも。
更にロスタイムにもベンゼマが1点を加えたマドリーは0-5という大勝を収めたんですが、昨季までのジダン監督もできなかった、ビニシウスの才能を引き出したアンチェロッティ監督にはただただ、感心するばかり。ええ、当人も「時々、シュートに失敗すると、監督は『Te voy a quitar, te voy a quitar/テ・ボイ・ア・キタール(お前を下げるぞ)』って、ピッチの外から言うんだ。ボクが集中力を保って、チームのためにゴールを挙げられるようにね」と言っていたんですが、それぐらいであんなに的を外してばかりだった選手が成長できる訳もなく、きっとバルデベバス(バラハス空港の近く)での練習で相当、しごかれたのでは?
これでいよいよ、CLグループで同日、インテルに3-1と負け、そろそろメッキが剥げてきたモルドバのシェリフと同じ勝ち点6、2位となったマドリーは11月3日にサンティアゴ・ベルナベウで再び、シャフタールを下せば、かなり突破に近づくんですが、1日練習休みを置いて、木曜からのセッションではすでにクラシコが照準に。何せ、相手も水曜にはカンプ・ノウで同じオリンピスキーをホームとするディナモ・キエフにピケのゴールで勝ったとはいえ、1-0であんまり見栄えのしないプレーぶりだったらしいですからね。更にメンディが復帰し、左SBの心配がなくなったマドリーとは対照的に、あちらはジョルディ・アルバが右足首をネンザ。
一応、木曜にはペドリに続き、同じ18才のアンス・ファティとクラブ史上最高額の契約破棄金10億ユーロ(約1330億円)で延長契約を結び、クラシコ前の雰囲気を盛り上げていましたが、直前の試合でゴール祭りとなったマドリーではアザールやカルバハルも復帰できる可能性もありますしね。とはいえ、クラシコは予想できないことが起きる試合でもあるため、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのカンプ・ノウでの一戦はどちらのファンも見逃せません。
そしてマドリッド1部の弟分チームたちは今週末、ラージョが日曜にベニト・ビジャマリンでベティス戦。木曜にホームでのELレバークーゼン戦に1-1と引分けたばかりの相手はリーガでも勝ち点15の8位と、勝ち点16で6位のイラオラ監督のチームにとって、現時点での好敵手になりますが、ミッドウィークに試合がない方がこういう時は有利かも。前節のエルチェ戦には出場機会がなかったファルカオもコロンビア代表戦の疲れが取れ、今度は体調万全のはずですからね。来週のミッドウィーク節にバルサをエスタディオ・バジェカスに迎える前にここは勝っておいてほしいかと。
一方、いまだに勝ち点が2しかないヘタフェは月曜試合で、キケ・サンチェス・フローレス監督が3度目のコリセウム・アルフォンソ・ペレスデビュー。前節、引き分けに終わったレバンテ戦から中8日もあったんですが、どうやらヤンクト、ビトロ、マタは間に合わないようです。ただ、そうこうするうち、どんどんリーガは進んで行きますし、15位のセルタだって、完全な状態で来る訳じゃありませんしね。まだ上との距離が近いうちにヘタフェなり、アルコンコンなり、マドリッド勢から最下位がいなくなってくれるのが一番ですが、それにはやっぱり、ホームサポーターの応援が欠かせませんよね。
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2022-23シーズンのラ・リーガが全日程を消化しました。そこで本稿では今シーズンのベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆ラ・リーガベストイレブン GK:テア・シュテーゲン DF:アルナウ・マルティネス、アラウホ、クリステンセン、フラン・ガルシア MF:スビメンディ、F・デ・ヨング MF:久保建英、グリーズマン、ヴィニシウス FW:レヴァンドフスキ GK マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(31歳/バルセロナ) 出場試合数:38(先発:38)/失点数:18 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのMVP。シーズンを通して抜群の安定感と、驚異的なセービングで幾度もピンチを救い、自身初のサモラ賞を受賞。消化試合となった残り4試合でのチームの緩んだパフォーマンスがなければ、シーズン最多クリーンシート記録、最少失点記録樹立も可能だった。 DF アルナウ・マルティネス(20歳/ジローナ) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:3 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 総合力高いバルセロナ育ちの俊英。マシア育ちでジローナでトップチームデビューを飾った20歳は、センターバックと右サイドバックを主戦場にレギュラーに定着。昨季のプリメーラ昇格に貢献。今季は右サイドバックで高い身体能力を生かした対人守備、縦への推進力を発揮。さらに、ヤン・コウトが右サイドハーフに定着後は攻撃時にドブレピボーテの右に入るファルソ・ラテラルの役割を担い、バルセロナ育ちらしい戦術理解度の高さやパスセンスを発揮した。 DF ロナルド・アラウホ(24歳/バルセロナ) 出場試合数:22(先発:21)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ワールドクラスの域に到達。シーズンを通してフル稼働が求められるセンターバックで22試合という出場数は物足りないが、出場試合で披露した圧倒的なパフォーマンス、優勝への貢献度を考えると、やはり外すことはできない。以前から卓越した身体能力と守備センスはすでに世界屈指と言えたが、チャビ監督の薫陶によってパスやポジショニング、判断に磨きをかけた攻撃面でも著しい成長をみせ、より弱点が少ない総合力の高いDFに成長。クラシコではすでにお馴染みとなったヴィニシウス対策の右サイドバック起用では世界最高峰のマッチアップも見せてくれた。 DF アンドレアス・クリステンセン(27歳/バルセロナ) 出場試合数:23(先発:22)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> バルセロナの今季ベスト補強に。アラウホ同様に出場数は物足りず、ミリトンやダビド・ガルシア、ル・ノルマンを選出する選択肢もあったが、フリー加入のデンマーク代表DFの期待以上のパフォーマンスをより評価した。チェルシーでの立ち位置を考えると、センターバックのバックアッパー的な起用が予想されていたが、負傷者や右サイドバック不在の歪なチーム事情もあってセンターバックの主軸に定着。アラウホとはかつてのプジョールとピケのような補完性をみせ、安定した守備に持ち味の配球能力を遺憾なく発揮。最少失点の堅守構築に大きな貢献を見せた。 DF フラン・ガルシア(23歳/ラージョ) 出場試合数:38(先発:38)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 充実のシーズンを過ごして古巣帰還。レアル・マドリーのカンテラ出身でレンタル移籍の翌シーズンにラージョに完全移籍した左サイドバックは、インテンシティの高さに定評があるラージョで今季の全38試合に出場。爆発的なスピードを生かした攻撃参加で、阿吽の呼吸を見せるアルバロ・ガルシアと左サイドの攻撃を活性化。さらに、169cmとサイズには恵まれていないものの、球際の競り合いを苦にしておらず、安定したテクニックと共に総合力の高いサイドバックという評価を確立。来季は買い戻しオプションを行使した古巣への復帰が決定したほか、追加招集ながらスペイン代表初招集と更なる躍進が期待される。 MF 久保建英(22歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:35(先発:29)/得点数:9 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルのベストプレーヤー。マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェとレアル・マドリーからの武者修行先ではチームスタイルや指揮官との相性に加え、フィジカル面の未熟さもあって完全な主力にはなり切れず。それでも、昨夏完全移籍したソシエダでは個人としてのパフォーマンス向上はさることながら、ようやく自身の特長を生かせる指揮官、チームメイトと巡り合えた。2トップの一角や右ウイングを主戦場に35試合出場でキャリアハイの9ゴールを記録し、巧い選手から怖い選手に変貌。アシスト数は「4」にとどまったものの、味方が着実に決定機を決めていれば、その数字は少なくとも倍にはなっていたはずだ。卓越したテクニックに加え、スピードとパワーの向上で個での局面打開の場面が増え、シルバを中心に周囲とのコンビプレーも強力で対峙する守備者にとっては抑え込むのが難しい一線級のアタッカーに成長。また、右ウイングが主戦場となったシーズン終盤戦では守備面の貢献度の高さも際立っていた。 MF マルティン・スビメンディ(24歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:36(先発:35)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍進ラ・レアルの要。一昨季の主力定着以降、安定したパフォーマンスを継続し、国内屈指のピボーテに成長した。バルセロナがブスケッツの後継者、クラブOBでもあるアルテタ率いるアーセナルも関心を示す逸材は、シーズンを通して躍動。守備では強度の高い対人守備、カバー範囲の広さを生かしてフィルター役を完遂。攻撃では巧みなポジショニングと視野の広さを武器にボールの循環の基準点として機能した。メリーノやブライス・メンデスが一時パフォーマンスを落としていた中、久保と共に安定したパフォーマンスで4位チームを支え続けた。来季も愛するクラブに残り、イジャラメンディの背番号4を継承する見込みだ。 MF アントワーヌ・グリーズマン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:38(先発:31)/得点数:15 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季の最優秀フィールドプレーヤー。得点ランキング4位タイの15ゴールに、最多アシストとなる16アシストを記録し、今季のラ・リーガで最も多くのゴールに関与した。シーズン序盤戦では保有元のバルセロナの契約条項の影響で30分以内限定の起用を強いられたが、クラブ間の交渉がまとまってフル稼働が可能となって以降は不振のチームを攻守に牽引。とりわけ、後半戦ではフランス代表での役割に近いトップ下でフリーロールを与えられると、卓越した戦術眼とテクニック、献身性を遺憾なく発揮し、驚異的なパフォーマンスを披露し続けた。 MF フレンキー・デ・ヨング(26歳/バルセロナ) 出場試合数:33(先発:29)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 開幕前の不当な扱いを乗り越えて優勝の立役者に。自身に何ら非はなかったものの、深刻な財政問題を抱えるクラブ事情でマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を迫られる難しい状況でシーズンをスタート。しかし、開幕からガビやペドリと共にチャビ監督が求めるアグレッシブなスタイルをピッチ上で体現する担い手となり、攻守に八面六臂の活躍を披露。出場試合での存在感ではペドリをより評価する声もあるが、前述のクラブでの扱いや守備時のブスケッツのサポートなど多くのタスクをこなした点を評価した。 FW ヴィニシウス・ジュニオール(22歳/レアル・マドリー) 出場試合数:33(先発:32)/得点数:10 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 更なる進化を遂げたエル・ブランコの若きエース。今季記録した10ゴール9アシストは、昨季の17ゴール13アシストをいずれも下回るものになったが、ドリブル成功率や被ファウル、チャンスクリエイトといったスタッツはやはり驚異的だった。今季はベンゼマの不調に加え、常にダブルチームに近い形での徹底マークに遭っており、その中で残した前述の数字は価値があるものだ。背番号7への変更が発表された来季は頼れる相棒ベンゼマの退団によって、正真正銘のマドリーのエースとしての更なる活躍が求められる。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(34歳/バルセロナ) 出場試合数:34(先発:33)/得点数:23 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230613_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初挑戦のラ・リーガでいきなりのピチーチ獲得。昨夏、新生バルセロナの目玉補強としてバイエルンから鳴り物入りでの加入となったポーランド代表FW。これまで多くの超一流ストライカーが適応に苦しんだバルセロナだけに一抹の不安もあったが、第2節のソシエダ戦でドブレーテを達成すると、そこからは6試合連続を含めゴールを量産。さすがの存在感でブラウグラナの攻撃をけん引した。中断前後はW杯の疲労や3試合のサスペンションの影響でパフォーマンスを落としたが、終盤戦で再びギアを上げ直した。守備の貢献度や運動量に関してはチームメイトから冗談交じりで注文も付けられたが、さすがの決定力に加えて7アシストと確度の高いポストワークでも存在感を示した。 2023.06.14 18:01 Wed3
【2023-24 ラ・リーガ前半戦ベストイレブン】首位マドリー、大躍進ジローナから最多3選手を選出
2023-24シーズンのラ・リーガは第19節を消化しました。そこで本稿では前半戦のベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定してみました。 ◆ラ・リーガ前半戦ベストイレブン GK:バジェス DF:カルバハル、ビビアン、リュディガー、ミゲル・グティエレス MF:イスコ、アレイシ・ガルシア、ベリンガム FW:久保建英、ドヴビク、グリーズマン GK アルバロ・バジェス(26歳/ラス・パルマス) 出場試合数:19(先発:19)/失点数:17 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初のプリメーラの舞台でリーグ2位の堅守に貢献。クルトワ、テア・シュテーゲンの長期離脱によって例年以上の熾烈を極める今季ここまでのサモラ賞レースでバスクの両雄の守護神、アトレティコGKオブラクを抑えて昇格組の守護神が首位に立った。ベティスのカンテラ出身で2018年からラス・パルマスでプレーする26歳は昨季のプリメーラ昇格に貢献。今季は自身初のプリメーラの舞台でもその能力を遺憾なく発揮。高いアスリート能力を活かしたパラドンに加え、ポジショニング、シュートに対する面の作り方などシュートストップに関する基礎技術の高さが光り、ハイボール処理やディストリビューションといった部分もそつなくこなしている。 DF ダニエル・カルバハル(32歳/レアル・マドリー) 出場試合数:14(先発:14)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 攻守両面でハイパフォーマンスを維持。バルセロナDFカンセロの攻撃面での活躍も印象的だったが、攻守両面で最も安定したパフォーマンスを見せた首位チームのラテラルを選出。負傷によって数試合を欠場したが、ここまで14試合に出場し2ゴール2アシストを記録。システム変更によって攻撃では若干役割が変わったものの、効果的な絡みが多くセビージャ戦、バレンシア戦でゴラッソも記録。また、重要な試合になればなるほどパフォーマンスレベルを上げる、さすがのプレーぶりだった。 DF ダニ・ビビアン(24歳/アスレティック・ビルバオ) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アスレティックの堅守支えるディフェンスリーダー。ミランデスでの武者修業を経て昨季に本格ブレイクを果たした24歳は、イニゴ・マルティネスのバルセロナ移籍によって今季は経験豊富なジェライのバックアップを受けながらディフェンスラインの主軸として活躍。184cmとセンターバックとしてサイズに恵まれてはいないが、バスク人らしい屈強なフィジカルを武器に対人守備で無類の強さを見せる。開幕戦では0-2で敗れたものの、マドリーのエースFWヴィニシウスを完封する出色のパフォーマンスを披露。攻守両面でまだまだ粗削りな部分も見受けられるが、近いうちのラ・ロハ入りも期待される。 DF アントニオ・リュディガー(30歳/レアル・マドリー) 出場試合数:18(先発:17)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> リーグ最少失点の立役者。元々の選手層の問題に加え、ミリトン、アラバの長期離脱で本職中盤のチュアメニをスポット起用するなどスクランブルが続くセンターバックでフル稼働。GK起用も流動的な中でリーグ最少11失点の堅守を支えた最大の功労者だ。加入1年目はイージーミスも散見されたが、今季ここまではより堅実にプレー。地対空の対人戦で無類の強さをみせ、無理の利く守備で再三のピンチの芽を積み続けた。さらに、ミリトン不在の状況において攻守両面でのセットプレーの存在感は抜群で、前半戦最終戦のマジョルカ戦での値千金の決勝点が首位ターンに繋がった。 DF ミゲル・グティエレス(22歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> マドリー育ちの多才なラテラルが躍動。昨季、レアル・マドリーからの完全移籍で加入しブレイクの兆しを見せたU-21スペイン代表は今季に入って完全に開花。ミチェル監督仕込みの攻撃的なポジショナルプレーにおいて偽SB以上にフレキシブルな役割を担い、攻撃ではインテリオールとして組み立てに参加しながらドリブラーのサヴィオを適切な立ち位置でサポートし、崩しの局面に参加。傑出した運動量とアスリート能力、戦術理解度を併せ持つ万能型ラテラルは戦術上のキーマンの一人となっている。また、バルセロナ相手の歴史的な勝利では圧巻のゴラッソを叩き込んだ。 MF イスコ(31歳/レアル・ベティス) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 恩師の下で完全復活。レアル・マドリー晩年の停滞、セビージャでの苦戦によって“終わった”選手の印象も否めなかったが、マラガ時代に指導を受けたペジェグリーニ監督のラブコールを受けて加入したベティスで完全復活を遂げた。ここまで2ゴール3アシストと数字面のインパクトはそこまで目立つものではないが、チャンスクリエイトやキーパスといったスタッツはリーグ上位に位置し、出場18試合のうち10試合でMOMを獲得する傑出したパフォーマンスを披露した。 MF アレイシ・ガルシア(26歳/ジローナ) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:3 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦の準MVP。異次元のパフォーマンスを見せたベリンガムにMVPの座を譲ったが、前半戦のパフォーマンスは勝るとも劣らないものだった。過去にマンチェスター・シティに青田買いされたこともあり、10代から将来を嘱望された大器は紆余曲折を経て2021年に2度目の加入となったジローナでその才能を開花。今季はミラクル・ジローナの“心臓”として中盤に君臨し、卓越した戦術眼、パスセンスを武器にオーガナイザーとして攻撃のテンポ、リズムを司る。さらに、高精度の右足のキックを武器に3ゴール4アシストと決定的な仕事にも絡んだ。 MF ジュード・ベリンガム(20歳/レアル・マドリー) 出場試合数:17(先発:17)/得点数:13 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。1億ユーロ超えの高額な移籍金によって鳴り物入りでの加入となったなか、開幕4試合連続ゴールで見事に重圧を撥ね返すと共に目の肥えたマドリディスタのハートをわしづかみにした。以降は名将アンチェロッティの巧みな用兵もあり、攻守両面で持ち味を遺憾なく発揮し、自身初のエル・クラシコでは圧巻のドブレーテで劇的逆転勝利に導く衝撃のデビューを飾るなど前半戦で常に主役の座を譲らなかった。 FW 久保建英(22歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:6 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ラ・レアルの攻撃の全権担う。加入2年目で完全にワールドクラスに到達した日本人アタッカーは、贔屓目なしに前半戦で最も優れたパフォーマンスを見せた右ウイングだった。昨季の活躍によって対戦相手のラフプレーを辞さない徹底マークに遭いながらも、ここまで6ゴール3アシストを記録。自身初のCLとの二足の草鞋によって勤続疲労からパフォーマンスを落とした試合も見受けられたが、文句なしでラ・レアルのベストプレーヤーだった。ゴール、アシストといった数字面の伸び悩みに関しては振るわないセンターフォワード陣や指揮官の戦術面という外的な部分が多く、チームとして戦い方を改善できれば、自ずとその数字は伸びてくるはずだ。 FW アルテム・ドヴビク(26歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:14)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 初挑戦のラ・リーガで鮮烈な活躍。ウクライナ代表での活躍によって一部では知られた存在ではあったものの、加入時点ではほぼ無名の存在だったが、ここまで11ゴール5アシストの圧巻の活躍でジローナ躍進に貢献した。サラ賞レースでトップタイの12ゴールを挙げるアトレティコFWモラタ、ヘタフェFWマジョラルの2人の活躍も見事だったが、初挑戦での活躍を評価して選出した。189cmの恵まれた体躯もあり純然たるターゲットマンという印象だが、空中戦とポストワークを特長としながらもオフ・ザ・ボールの動き出しの巧さ、個での打開力、中盤的な資質も持つ万能型だ。もちろん、パワフル且つ精度の高い左足のフィニッシュが最大の持ち味だ。 FW アントワーヌ・グリーズマン(32歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240110_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のベストアタッカー。昨季後半戦からの良い流れを今季も継続し、11ゴール3アシストを記録。2トップの一角での配置ながら実質前線と中盤を繋ぐフリーマンとして振る舞い、卓越したテクニックと戦術眼を武器にコルチョネロスの攻撃を牽引。好調を維持する相棒モラタの存在もあり、昨季以上に自由度の高い形で自身の特長を遺憾なく発揮している。また、11ゴールの内の7ゴールが決勝点とエースとしての勝負強さも評価したい。なお、直近のスーペル・コパでルイス・アラゴネスを抜くクラブ最多174ゴールに到達し、名実ともにアトレティコのレジェンドとなった。 2024.01.11 20:05 Thu4
【2024-25 ラ・リーガ前半戦ベストイレブン】3つ巴の争いも3位のバルサから最多4選手を選出
2024-25シーズンのラ・リーガは第19節を消化。そこで本稿では前半戦のベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定した。 ◆ラ・リーガ前半戦ベストイレブン GK:レミロ DF:ミンゲサ、ビビアン、リュディガー、ミゲル・グティエレス MF:ヤマル、バルベルデ、ペドリ、ハフィーニャ FW:レヴァンドフスキ、グリーズマン GK アレックス・レミロ(29歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:19(先発:19)/失点数:13 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 安定感際立つラ・レアル最後の砦。サモラ賞レースでは12失点のオブラクが首位に立っているが、アトレティコとソシエダの守備力を考慮してレミロを選出。比較的メンバーが入れ替わるディフェンスラインで新加入アゲルドとともに攻守に安定したパフォーマンスを披露。ここまでチーム総得点が17点と常にロースコアの戦いを強いられるなか、高い集中力を維持し、12度のクリーンシートを達成。試合の流れを変えるパラドンの数々も印象的だ。 DF オスカル・ミンゲサ(25歳/セルタ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> バルサ育ちがガリシアの地で完全覚醒。バルセロナDFクンデやソシエダDFアランブル、ラージョDFラティウ、エスパニョールDFエル・ヒラリと今季前半戦は右ラテラルの活躍が光ったが、セルタで攻守に躍動したミンゲサを選出。バルセロナ時代にはディフェンスラインの便利屋という印象にとどまったが、今季のセルタでは左右のサイドバックとウイングバックを主戦場に2ゴール5アシストを記録。ビルドアップへの貢献度を含め、攻撃面において完全に殻を破った。すでに国内外の強豪クラブが関心を示しており、その去就にも注目が集まる。 DF ダニ・ビビアン(25歳/アスレティック・ビルバオ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季も抜群の安定感誇るディフェンスリーダー。昨季に完全に一本立ちした25歳は、屈強なフィジカルを武器に対人守備で無類の強さ。加えて、昨季の経験によって攻守両面で判断の質、ポジショニング、プレーの安定感が増しており、味方へのコーチングを含めてますますリーダーらしい存在感を放った。マドリー戦ではムバッペを完璧に封じ込んだのも印象的だった。 DF アントニオ・リュディガー(31歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> エル・ブランコの屋台骨支える。ディフェンスラインのマルチロールだったナチョの退団に加え、今季もミリトン、カルバハルが長期離脱となったマドリーのディフェンスラインでフル稼働。チュアメニやルーカス・バスケスとビッグマッチにおいて脆さを見せる相棒たちを見事にカバー。ムバッペの加入でより攻撃偏重なチームにおいて1試合平均1失点でとどまっている最大の要因は地対空で無類の強さをみせ、要所での気の利いたカバーリングを見せるドイツ代表の存在が非常に大きい。 DF ミゲル・グティエレス(23歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チーム苦戦の中で個人としては充実の前半戦。今季もミチェル監督仕込みの攻撃的なポジショナルプレーにおいて偽SB以上にフレキシブルな役割を担い、ピボーテやインテリオールとしてもプレー。昨季に比べて前線の質がやや低下し、1ゴール4アシストの数字にとどまったが、高精度のクロスやキーパスでその数字以上のチャンスを演出し続けている。 MF ラミン・ヤマル(17歳/バルセロナ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 17歳の怪物がトップ・オブ・トップの領域に。今季の前半戦では過密日程の疲労や細かいケガがありながらも、5ゴール10アシストを記録。レヴァンドフスキ、ハフィーニャとの最強ユニットでリーグダントツの51ゴールを挙げた攻撃陣を牽引。クンデの絶妙な後方からの支援を受けつつ、攻撃面では異次元の輝きを放っており、複数人にマークされながらも局面を打開。ときおり若さゆえのセルフィッシュな姿を見せる場面もあるが、視野や判断、オフ・ザ・ボールの向上によってコンプリートアタッカーに成長している。 MF フェデリコ・バルベルデ(26歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍動続けるエル・ブランコの新8番。クロースの背番号を継承し、気持ち新たに臨んだシーズンでより責任感を増したウルグアイ代表はピボーテにインテリオール、ときに右のラテラルでも起用され、チームのために献身。ベリンガムとともに前がかりなチームを守備で支えつつ、5ゴール2アシストを記録。“バルベルデ砲”と称される強烈なミドルシュートは、チームの窮地や勝負所で決まる場面が多く、勝負強さを含めてマドリーの前半戦ベストプレーヤーと言える活躍だった。 MF ペドリ(22歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:4 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 多くのケガを乗り越えて天才が完全復活。近年はピッチに出れば活躍を見せるものの、度重なるケガで稼働率の問題を抱えてきたが、今季は前半戦全試合に出場。試行錯誤のコンディション調整がようやく実を結び、離脱期間に集中して取り組んだウエイトトレーニングは主に守備面で力強さをもたらし、チーム事情で主戦場はインテリオールやトップ下からピボーテに変化。そのぶんボールに絡む機会が増えてゲームメイカー、リンクマンとして質の高い仕事を見せつつ、前半戦だけで4ゴールを記録。キャリアハイの6ゴール更新は確実か。 MF ハフィーニャ(28歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生バルサの象徴の一人に。昨季終了時点では換金対象の一人と目されたが、フリック監督の信頼を得て開幕から絶対的な主力に加え、テア・シュテーゲンら不在のなかで多くの試合でゲームキャプテンも務めた。左ウイングを主戦場に11ゴール8アシストとゴール関与数では前半戦リーグトップに輝くなど、圧巻の輝きを放った。さらに、元々定評がある運動量を武器に、守備面でもハイプレスに献身的なプレスバックとチームのために身を粉にして働く姿は、多くのクレから称賛を浴びている。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(36歳/バルセロナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:16 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 恩師との再タッグで完全復活。加入2年目となった昨季は19ゴールを挙げるも、シーズンを通して安定感を欠いたが、今季はバイエルン時代に指導を受けたドイツ人指揮官の下で完全復活。ヤマル、ハフィーニャの両翼に加えて、配球力に優れるセンターバックコンビなどチーム全体でビルドアップ、チャンスメークの質が上がったなかで、よりボックス付近での仕事に集中できる環境が整えられて本領を発揮。ここまで16ゴールと2位以下に5点以上の差を付けてピチーチレースを独走。ケガさえなければ、1年目の23ゴールを更新し、自身初のピチーチ獲得は濃厚だ。 FW アントワーヌ・グリーズマン(33歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:7 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。11ゴール3アシストを記録した昨季に比べて7ゴール4アシストと数字は劣るものの、前線と中盤で多くの役割をこなすなど、その数字以上のインパクトを残した。フランス代表引退によってコンディションも維持できており、セルロートやアルバレスとの連携も深まりつつある後半戦ではさらなる躍動で、アトレティコを優勝へ導けるか。 2025.01.18 18:31 Sat5
