【ラ・リーガ注目プレビュー】王者アトレティコが指揮官更迭迫るバルセロナを迎え撃つ強豪対決!

2021.10.02 13:15 Sat
Getty Images
ラ・リーガ第8節、アトレティコ・マドリーvsバルセロナが、日本時間2日28:00にワンダ・メトロポリターノでキックオフされる。クーマン解任秒読み段階に入った崖っぷちのブラウグラナが、昨季王者ロヒブランコスのホームに乗り込む注目のビッグマッチだ。昨シーズンに7年ぶり11回目のプリメーラ制覇を成し遂げたアトレティコは、多くの主力の引き抜きの噂があった中、チェルシーへ旅立ったMFサウールを除く主力の慰留に成功。さらに、MFデ・パウル、FWマテウス・クーニャ、移籍市場最終日には今回の対戦相手から元エースFWグリーズマンが電撃復帰し、今季優勝争いの最有力候補に挙がると共にCLでも優勝候補の一角に名を連ねている。

ただ、開幕連勝スタートを飾ったところまでは良かったものの、以降は今季の目玉となるべき攻撃陣の機能不全によって取りこぼしが顕著に。前節のアラベス戦では開幕全敗だった最下位相手に大金星を献上し、今季の初黒星を喫した。それでも、泥沼のバルセロナとは異なり、直近のCLミラン戦では今季のチームの特徴となっている試合終了間際の驚異的な勝負強さを発揮し、グリーズマンの待望の復帰後初ゴールに、CL26試合ぶりとなるFWルイス・スアレスのアウェイゴールによって劇的な2-1の逆転勝利を飾り、今後の復調へのキッカケを手にしている。
一方、今夏にエースFWメッシの電撃退団に揺れたバルセロナ。深刻な財政難の影響もあり、国内、ヨーロッパの王座奪還を期待させるような目立った補強はなく、難しい状況でのシーズンスタートとなった。負傷者続出の中、開幕3試合では2勝1分けとまずまずのスタートを切ったが、チャンピオンズリーグ(CL)初戦のバイエルン戦で屈辱の惨敗を喫すると、格下グラナダ、カディス相手には、かつての黄金期を知るクレには到底受け入れられない醜い戦いぶりで連続ドロー。

この間に2試合のベンチ入り禁止処分を科されたクーマン監督の不在により、レバンテ戦では暫定指揮官スロイデルの下で3-0の快勝を収めたが、クーマン監督が復帰した直近のベンフィカ戦では0-3の惨敗を喫し、クラブ史上初のCLグループステージ連敗スタートという不名誉な記録を樹立。クラブはインターナショナルマッチウィークの期間にもオランダ人指揮官の解任に動く構えだ。自身は引き続きスタンド観戦となる中、バルセロナでのラストマッチと目される一戦で意地を見せられるか…。
なお、バルセロナとシメオネ率いるアトレティコと言えば、これまでのラ・リーガでバルセロナが17戦無敗(11勝6分け)という圧倒的な戦績を残していた。だが、昨季のカンプ・ノウでの通算18度目の対戦でアトレティコが待望の初白星を挙げると、ワンダ・メトロポリターノでの直近の対戦でも0-0のドローに持ち込んでいる。そのため、シメオネ監督としてはホーム未勝利が続いているとはいえ、余計な重圧を感じることなく戦えるはずだ

◆アトレティコ・マドリー◆
【3-5-2】
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:オブラク
DF:サビッチ、ヒメネス、エルモソ
MF:マルコス・ジョレンテ、コケ、カラスコ
MF:デ・パウル、レマル
FW:フェリックス、スアレス

負傷者:DFトリッピアー、FWマテウス・クーニャ
出場停止者:MFコンドグビア

累積警告のコンドグビアが出場停止となる。負傷者に関してはFWマテウス・クーニャが唯一の欠場者となるが、筋肉系のトラブルを抱えるDFトリッピアーの状態も懸念されるところだ。

システムに関しては昨季に引き続き守備時[4-4-2]、攻撃時[3-5-2(3-4-2-1)]の可変式を採用している。直近のミラン戦ではほぼ[4-4-2]の形でスタートしたが、今回は[3-5-2]の形で臨む見込みだ。

スタメンに関しては選手層に厚みが加わったことで、シメオネ監督はここまで多くの組み合わせを試しているが、今回の一戦では前述の11人を予想。ただ、トリッピアーやFWアンヘル・コレア、グリーズマンらがスタメン入りする可能性も考えられる。

◆バルセロナ◆
【4-3-3】
▽バルセロナ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:テア・シュテーゲン
DF:デスト、アラウホ、ピケ、ジョルディ・アルバ
MF:セルジ・ロベルト、ブスケッツ、F・デ・ヨング
FW:ガビ、デパイ、コウチーニョ

負傷者:DFバルデ、MFペドリ、FWアグエロ、デンベレ、ブラースヴァイト
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはアグエロ、デンベレ、ブラースヴァイトのストライカー3人に加え、直前に筋肉系の負傷が発覚したペドリが欠場となる。一方、負傷明けのジョルディ・アルバが遠征メンバー入りを果たしている。

今季は[4-3-3(4-3-1-2)]と[3-5-2]を併用しているが、いずれも惨敗したCL2試合で採用した3バックではなく4バックの採用が見込まれる。スタメンに関しては多くの可能性を有している中で前述の11人を予想。ただ、サイドバックにDFミンゲサ、中盤にMFガビ、前線にFWルーク・デ・ヨング、FWアンス・ファティが起用される可能性も十分にある。

★注目選手
◆アトレティコ・マドリー:FWアントワーヌ・グリーズマン
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アトレティコの注目プレーヤーは古巣初対戦となるグリーズマン。2019年夏にアトレティコからバルセロナへ電撃移籍を果たしたものの、昨季のコパ・デル・レイを除き期待された主要タイトルを獲得できず、今夏志半ばでカタルーニャの地を去ることになった。だが、かつて寵愛を受けたマドリードの地では前述の移籍の経緯、奇しくも退団後にクラブがラ・リーガのタイトルを獲得したこともあり、ファンからの拒否反応も強い。

そういった中、ピッチ上でできるだけ早く結果を残したいところだったが、昨季からスタイルを変更したチームへの適応への苦戦、自然とボールが集まっていた前回の在籍時とチーム内での立ち位置が変更した影響もあり、初ゴールはおろか、ほとんど決定機にも絡めない“空気”の状況がしばらく続いた。それでも、直近のミラン戦では敗色濃厚だった状況を変える見事なダイレクトボレーで貴重な同点ゴールを挙げ、失地回復のキッカケを手にしている。

初の古巣対戦で大きな注目を集まる中、事前の報道ではベンチスタートが濃厚だが、ロヒブランコスの一員として再び認められる上では古巣相手にチームを勝利に導く決定的な仕事が求められるところだ。

◆バルセロナ:MFフレンキー・デ・ヨング
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バルセロナの注目プレーヤーは中盤のバトルでカギを握るフレンキー・デ・ヨング。本来であれば、古巣凱旋のFWアグエロやFWデパイら新加入組にスポットライトを当てたいところだったが、苦境のチームにおいて孤軍奮闘の活躍が光るキーマンを注目プレーヤーとする。

2019年夏のバルセロナ加入以降、その卓越したアスリート能力と戦術眼を武器に、本職のインテリオールに加え、アンカー、センターバック、トップ下など様々な形で起用が続く24歳のオランダ代表MF。その間にチームが苦境に陥る中、直近のベンフィカ戦では節目のクラブ通算100試合出場を達成した。そのベンフィカ戦では試合途中に3バックの中央にポジションを下げて、同胞指揮官に持ち味を消される消化不良のプレーを強いられただけに、今回の一戦を仕切り直しの一戦としたい。

現時点ではインテリオールでの起用が見込まれており、相棒ペドリを負傷で欠く中、コケやデ・パウル、レマルら相手の屈強な中盤とのマッチアップにおいていつも以上の奮闘が求められるところ。攻撃では相手のプレスをいなすパス捌きに、ベンフィカ戦での前半にも見せたようなゴール前への果敢な飛び出し。守備では相手の鋭いカウンターの起点を潰す、八面六臂の活躍が期待されるところだ。オランダ代表とバルセロナで指導を受けた恩師とも言えるクーマン監督のラストマッチと目される一戦で白星を捧げることはできるか…。

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イニエスタ氏に指導者転身の動き ドバイでコーチライセンス講習に

元スペイン代表のアンドレス・イニエスタ氏に指導者転身の動きだ。 今月8日にバルセロナで始まり、ヴィッセル神戸、エミレーツ・クラブ、そしてスペイン代表で彩った現役キャリアに別れを告げたイニエスタ氏。それから1週間が経ったばかりだが、早くも次のキャリアに歩みを進めるという。 スペイン『マルカ』によると、イニエスタ氏はアジアサッカー連盟(AFC)が進めるAFCのB級ライセンス取得のため、12日からドバイで講習に参加。アジアの有名な元選手たちとともに、3カ月間のプログラムに励むようだ。 学んでいく内容はトレーニングのトレンドをはじめ、攻守のプレー原則と方法や、個人および、集団のチーム戦術、ゲームメソッドの構築とさまざま。試合分析や、回復プロセス、栄養学なども学びのテーマとなる模様だ。 現時点でこれといって将来を決めているわけでなく、家族との時間やフットボール以外のビジネスにも取り組む見通しというイニエスタ氏だが、指導者の第一歩を踏み出している。 2024.10.15 23:17 Tue

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