“ミラクル・シェリフ”がCL史に残る大金星! マドリーは相手守護神の驚愕パフォーマンスを前に屈辱の敗戦…《CL》
2021.09.29 07:08 Wed
チャンピオンズリーグ(CL)のグループD第2節、レアル・マドリーvsシェリフが28日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、アウェイのシェリフが1-2で勝利した。
グループ本命として最大のライバルインテルを1-0のスコアで退け白星発進を飾ったマドリーは、連勝を目指すホーム開幕戦でシェリフと対戦した。インテル戦以降はバレンシアに劇的な逆転勝利、マジョルカに6-1の圧勝を飾ったチームだが、直近のビジャレアル戦では今季初の無得点で公式戦連勝が「5」でストップしている。
そのドローからのバウンスバックを図るアンチェロッティ監督は、シャフタール相手に歴史的勝利を飾って勢いに乗るモルドバ王者との対戦に向けて先発3人を変更。モドリッチ、アセンシオ、ロドリゴに替えてカマヴィンガ、アザール・ミゲル・グティエレスを起用した。
試合は戦前の予想通り、ホームのマドリーが圧倒的に押し込む立ち上がりに。中央を固める相手に対して、序盤はなかなかフィニッシュまで持ち込めないが、15分を過ぎた辺りから相手ゴールを脅かし始める。
しかし、攻撃ばかりに意識が向かっていたホームチームは相手の最初のシュートで失点を喫する。25分、カウンターから左サイドのスペースで仕掛けたクリスティアーノからの正確なクロスを、ファーで待ち構えていたヤフシボエフに渾身のヘディングシュートを左隅に突き刺された。
迎えた後半も前半同様に相手陣内でハーフコートゲームを展開するマドリー。ヴィニシウスのボックス付近での果敢な仕掛けを生かして攻勢を強める中、アザールやベンゼマがシュートを浴びせかけていくが、最後のところで仕留め切れない。
それでも、62分にはヴィニシウスの2度目のチャレンジが奏功し、MFアドのファウルを誘いPKを奪取。これをキッカーのベンゼマがゴール左上隅に突き刺し、ようやく試合を振り出しに戻した。
一気に逆転まで持っていきたいアンチェロッティ監督は直後に4枚替えを敢行。ミゲル、アザール、ナチョ、カゼミロを下げて負傷明けのクロースに、ヨビッチ、モドリッチ、ロドリゴと攻撃的なカードを切り、サイドバックにバルベルデ、カマヴィンガが両サイドバックに入る、超攻撃的な布陣にシフトした。
しかし、この選手交代で攻守のバランスに歪が生まれると、72分にはギリギリのオフサイド判定で失点を免れたものの、ブルーノにゴールネットを揺らされるという、あわやの場面も招いた。
ここからマドリーは攻勢を強めてシュートの雨を降らせていく。だが、ここで立ちはだかったのが、GKアサナシアディス。75分にゴール至近距離からのモドリッチのシュートを気迫の顔面セーブで阻んだギリシャ人GKは以降も、ヨビッチやロドリゴ、ベンゼマらのシュートを再三の好守で阻む。さらに、守護神のビッグセーブに鼓舞された守備陣も身体を張ったシュートブロックでマドリーの攻撃を撥ね返し続けた。
さらに、勇敢なシェリフがベルナベウから勝ち点1ではなく勝ち点3を持ち帰ろうと、攻める気概を見せると、試合終盤に劇的過ぎるゴールが決まった。90分、右サイド深くで得たスローインの流れからボックス右のアダマ・トラオレが浮き球でマイナスに落としたボールを、ペナルティアーク付近のティルが左足の見事なハーフボレーシュートをゴール左上隅の完璧なコースに突き刺した。
勝ち点1でも許されない状況の中、このままでは屈辱の敗戦がチラつくマドリーは、6分が加えられた後半アディショナルタイムに決死の猛攻を見せたが、最後までGKアサナシアディスの牙城を破ることができず。
この結果、“ミラクル・シェリフ”がCLの歴史に残るベルナベウでのジャイアントキリングを達成し、グループ2連勝で首位をキープした。一方、30本以上のシュートを放ちながらもPKによる1ゴールに留まったマドリーは、アンチェロッティ新体制で初黒星を喫することになった。
レアル・マドリー 1-2 シェリフ
【レアル・マドリー】
ベンゼマ(65分[PK])
【シェリフ】
ヤフシボエフ(25分)
ティル(90分)
グループ本命として最大のライバルインテルを1-0のスコアで退け白星発進を飾ったマドリーは、連勝を目指すホーム開幕戦でシェリフと対戦した。インテル戦以降はバレンシアに劇的な逆転勝利、マジョルカに6-1の圧勝を飾ったチームだが、直近のビジャレアル戦では今季初の無得点で公式戦連勝が「5」でストップしている。
そのドローからのバウンスバックを図るアンチェロッティ監督は、シャフタール相手に歴史的勝利を飾って勢いに乗るモルドバ王者との対戦に向けて先発3人を変更。モドリッチ、アセンシオ、ロドリゴに替えてカマヴィンガ、アザール・ミゲル・グティエレスを起用した。
しかし、攻撃ばかりに意識が向かっていたホームチームは相手の最初のシュートで失点を喫する。25分、カウンターから左サイドのスペースで仕掛けたクリスティアーノからの正確なクロスを、ファーで待ち構えていたヤフシボエフに渾身のヘディングシュートを左隅に突き刺された。
格下相手に先制を許したものの、この時点では全く慌てた様子を見せないマドリー。その証拠に30分過ぎには厚みのある仕掛けからベンゼマのミドルシュート、36分にはベンゼマのラストパスからボックス右に抜け出したアザールが決定的なシュートを放っていく。だが、相手GKアサナシアディスの再三の好守に阻まれ、前半の内に追いつくことはできなかった。
迎えた後半も前半同様に相手陣内でハーフコートゲームを展開するマドリー。ヴィニシウスのボックス付近での果敢な仕掛けを生かして攻勢を強める中、アザールやベンゼマがシュートを浴びせかけていくが、最後のところで仕留め切れない。
それでも、62分にはヴィニシウスの2度目のチャレンジが奏功し、MFアドのファウルを誘いPKを奪取。これをキッカーのベンゼマがゴール左上隅に突き刺し、ようやく試合を振り出しに戻した。
一気に逆転まで持っていきたいアンチェロッティ監督は直後に4枚替えを敢行。ミゲル、アザール、ナチョ、カゼミロを下げて負傷明けのクロースに、ヨビッチ、モドリッチ、ロドリゴと攻撃的なカードを切り、サイドバックにバルベルデ、カマヴィンガが両サイドバックに入る、超攻撃的な布陣にシフトした。
しかし、この選手交代で攻守のバランスに歪が生まれると、72分にはギリギリのオフサイド判定で失点を免れたものの、ブルーノにゴールネットを揺らされるという、あわやの場面も招いた。
ここからマドリーは攻勢を強めてシュートの雨を降らせていく。だが、ここで立ちはだかったのが、GKアサナシアディス。75分にゴール至近距離からのモドリッチのシュートを気迫の顔面セーブで阻んだギリシャ人GKは以降も、ヨビッチやロドリゴ、ベンゼマらのシュートを再三の好守で阻む。さらに、守護神のビッグセーブに鼓舞された守備陣も身体を張ったシュートブロックでマドリーの攻撃を撥ね返し続けた。
さらに、勇敢なシェリフがベルナベウから勝ち点1ではなく勝ち点3を持ち帰ろうと、攻める気概を見せると、試合終盤に劇的過ぎるゴールが決まった。90分、右サイド深くで得たスローインの流れからボックス右のアダマ・トラオレが浮き球でマイナスに落としたボールを、ペナルティアーク付近のティルが左足の見事なハーフボレーシュートをゴール左上隅の完璧なコースに突き刺した。
勝ち点1でも許されない状況の中、このままでは屈辱の敗戦がチラつくマドリーは、6分が加えられた後半アディショナルタイムに決死の猛攻を見せたが、最後までGKアサナシアディスの牙城を破ることができず。
この結果、“ミラクル・シェリフ”がCLの歴史に残るベルナベウでのジャイアントキリングを達成し、グループ2連勝で首位をキープした。一方、30本以上のシュートを放ちながらもPKによる1ゴールに留まったマドリーは、アンチェロッティ新体制で初黒星を喫することになった。
レアル・マドリー 1-2 シェリフ
【レアル・マドリー】
ベンゼマ(65分[PK])
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ヤフシボエフ(25分)
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