久保建英が古巣ビジャレアル戦に先発も、互いに決め手を欠いてゴールレスドロー《ラ・リーガ》
2021.09.19 23:05 Sun
19日、ラ・リーガ第5節のマジョルカvsビジャレアルが行われ、0-0のゴールレスドローに終わった。
対するビジャレアルはここまで3分けで未勝利。前節のアラベス戦は延期となっており、1試合消化が少ない中、初勝利を目指す戦いとなる。
立ち上がりからボールを握ったのはアウェイのビジャレアル。鋭い出足でマジョルカの攻撃を封じ、マイボールではポゼッションを高めて攻めていく。
マジョルカはなかなかパスを繋げず、上手く攻撃を仕掛けられない。それでも24分にはマジョルカがビッグチャンス。ボックス右で得たFKからセビージャがクロス。ボックス内でフリーで受けたフェル・ニーニョがトラップからシュートも、わずかに浮いてしまい枠に飛ばない。
時間が経過してもビジャレアルがボールを保持し、主導権を握る展開で試合が進んでいく。久保は対峙するエストゥピニャンのスピードに苦戦。なかなか攻撃の形が作れない。
30分にはビジャレアルがビッグチャンス。左サイドを仕掛けるとコクランからのスルーパスをエストゥピニャンが裏に抜けてダイレクトクロス。これをディアがヒールで狙うが、GKマノロ・レイナが鋭い反応でセーブする。
押し込まれ続けるマジョルカは36分にアクシデント。マフェオが筋肉系のトラブルでピッチに座り込み、即座に交代。サストレが投入される。
その後、41分にサストレがイエローカードをもらったが、この判定を巡ってヒートアップ。互いに球際が強くなり、スタンドのファンも熱を帯びてワンプレーごとに異様な空気が漂うようになる。
治療時間もあったために前半のアディショナルタイムは5分に。すると3分にマジョルカがカウンター。アマトが運ぶと右の久保へパス。久保は持ち出しながら時間を作ると、タイミングを見計らってグラウンダーのクロス。これを走り込んだダニ・ロドリゲスがダイレクトシュートも、わずかに枠を越えていく。
互いに交代なしで迎えた後半は、立ち上がりからマジョルカが積極的なプレー。ビジャレアルのゴールに次々と迫る。48分には右サイドで久保が相手ボールを奪うとショートカウンター。最後はスルーパスを受けたフェル・ニーニョがボックス内からシュートも、枠を捉えられない。
後半も強度の高いプレーが続く展開となるが、ファウルが増えていき、徐々に荒れた展開となる。
するとビジャレアルが56分に一気に動く。ウナイ・エメリ監督は4枚替え、ダンジュマ、ディア、トリゲロス、コクランを下げ、アルカセル、ジェレミ・ピノ、パレホ、アルベルト・モレノが投入される。
対するマジョルカも前線を交代。フェル・ニーニョとアマトを下げ、ホッペとラゴ・ジュニオールを投入し、攻撃に変化をつけに行く。なお、ホッペは今夏シャルケから加入し、この試合がデビュー戦となった。
そのマジョルカは66分、左サイドのFKからセビージャがクロス。これをバルイェントがフリーで合わせに行くが、わずかに届かない。
その後はビジャレアルが押し込む展開となったが、80分に久保がチャンス。ボックス内でこぼれ球を拾うと、相手3人に対応されて左足を消されると、切り返しで一気にかわして右足シュート。しかし、これはブロックされる。
そのマジョルカは流れるような攻撃からネットを揺らす。82分、自陣でパスを受けた久保が起点となりカウンター。最後は右からのクロスにホッペがボレーで合わせてネットを揺らすが、オフサイドの判定でゴールは認められない。
マジョルカは91分に久保とイドリス・ババを下げて、イ・ガンインとバッタリアを投入する。
アディショナルタイムは長めの6分となると、94分には後方から上がってきたパレホがボックス内でシュートも枠に飛ばない。
最後はビジャレアルが押し込む展開となったが、互いにゴールを奪えず。0-0のゴールレスドローとなった。
マジョルカ 0-0 ビジャレアル
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日本代表MF久保建英は2列目の右で先発出場し古巣対決に。一方のビジャレアルは、スペイン代表FWジェラール・モレノが右足のハムストリングを痛め欠場となった。昇格組のマジョルカは、ここまで2勝1分け1敗の勝ち点7で9位に。前節はアスレティック・ビルバオ相手に2-0で敗戦を喫していた。立ち上がりからボールを握ったのはアウェイのビジャレアル。鋭い出足でマジョルカの攻撃を封じ、マイボールではポゼッションを高めて攻めていく。
すると4分、ビジャレアルが波状攻撃。右サイドをアンダーラップしたモイ・ゴメスがスルーパスに反応し、ダイレクトでグラウンダーのクロス。これをゴール前でダンジュマがシュートもブロック。こぼれ球をディアがシュートも、ブロックし、マジョルカは粘りの守備で得点を許さない。
マジョルカはなかなかパスを繋げず、上手く攻撃を仕掛けられない。それでも24分にはマジョルカがビッグチャンス。ボックス右で得たFKからセビージャがクロス。ボックス内でフリーで受けたフェル・ニーニョがトラップからシュートも、わずかに浮いてしまい枠に飛ばない。
時間が経過してもビジャレアルがボールを保持し、主導権を握る展開で試合が進んでいく。久保は対峙するエストゥピニャンのスピードに苦戦。なかなか攻撃の形が作れない。
30分にはビジャレアルがビッグチャンス。左サイドを仕掛けるとコクランからのスルーパスをエストゥピニャンが裏に抜けてダイレクトクロス。これをディアがヒールで狙うが、GKマノロ・レイナが鋭い反応でセーブする。
押し込まれ続けるマジョルカは36分にアクシデント。マフェオが筋肉系のトラブルでピッチに座り込み、即座に交代。サストレが投入される。
その後、41分にサストレがイエローカードをもらったが、この判定を巡ってヒートアップ。互いに球際が強くなり、スタンドのファンも熱を帯びてワンプレーごとに異様な空気が漂うようになる。
治療時間もあったために前半のアディショナルタイムは5分に。すると3分にマジョルカがカウンター。アマトが運ぶと右の久保へパス。久保は持ち出しながら時間を作ると、タイミングを見計らってグラウンダーのクロス。これを走り込んだダニ・ロドリゲスがダイレクトシュートも、わずかに枠を越えていく。
互いに交代なしで迎えた後半は、立ち上がりからマジョルカが積極的なプレー。ビジャレアルのゴールに次々と迫る。48分には右サイドで久保が相手ボールを奪うとショートカウンター。最後はスルーパスを受けたフェル・ニーニョがボックス内からシュートも、枠を捉えられない。
後半も強度の高いプレーが続く展開となるが、ファウルが増えていき、徐々に荒れた展開となる。
するとビジャレアルが56分に一気に動く。ウナイ・エメリ監督は4枚替え、ダンジュマ、ディア、トリゲロス、コクランを下げ、アルカセル、ジェレミ・ピノ、パレホ、アルベルト・モレノが投入される。
対するマジョルカも前線を交代。フェル・ニーニョとアマトを下げ、ホッペとラゴ・ジュニオールを投入し、攻撃に変化をつけに行く。なお、ホッペは今夏シャルケから加入し、この試合がデビュー戦となった。
そのマジョルカは66分、左サイドのFKからセビージャがクロス。これをバルイェントがフリーで合わせに行くが、わずかに届かない。
その後はビジャレアルが押し込む展開となったが、80分に久保がチャンス。ボックス内でこぼれ球を拾うと、相手3人に対応されて左足を消されると、切り返しで一気にかわして右足シュート。しかし、これはブロックされる。
そのマジョルカは流れるような攻撃からネットを揺らす。82分、自陣でパスを受けた久保が起点となりカウンター。最後は右からのクロスにホッペがボレーで合わせてネットを揺らすが、オフサイドの判定でゴールは認められない。
マジョルカは91分に久保とイドリス・ババを下げて、イ・ガンインとバッタリアを投入する。
アディショナルタイムは長めの6分となると、94分には後方から上がってきたパレホがボックス内でシュートも枠に飛ばない。
最後はビジャレアルが押し込む展開となったが、互いにゴールを奪えず。0-0のゴールレスドローとなった。
マジョルカ 0-0 ビジャレアル
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バルセロナの16歳FWラミン・ヤマルの衝撃ゴールが話題を呼んでいる。 8日、バルセロナはラ・リーガ第28節でマジョルカをホームに迎えた。 チャンピオンズリーグ(CL)開催の関係から金曜日に試合を行ったバルセロナ。ナポリとの重要な試合を前にメンバーを入れ替えて臨んだ中、苦しい戦いを強いられる。 ゴールレスで試合が進んでいく中、73分に待望のゴール。ヤマルが圧巻のゴールを沈めた。 カットインからボックス手前のロベルト・レヴァンドフスキにパス。そのレヴァンドフスキは粘りながらヤマルに戻す。するとボックス手前から縦にドリブルで仕掛けボックス内右に侵入。相手ディフェンダーを鋭い切り返しでかわすと、ボックス右角から左足一閃。弧を描いたシュートがゴール左隅に決まった。 美しく完璧なコースに吸い込まれたスーパーゴールにGKもただただ見送ることしかできず。サイドネットを揺らすゴールには称賛の声が集まっている。 ファンは「やっぱりエグい」、「意味不明すぎる」、「化け物になる予感しかない」、「凄すぎるんだよな」、「あのコースに蹴るってすごいこと」、「高校生って考えたらヤバい」、「シュート美しすぎる」、「もはや無双している」とコメントが集まった。 <span class="paragraph-title">【動画】16歳ヤマルが無双!衝撃のビューティフルゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="McRhBpRlj44";var video_start = 426;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.03.09 13:15 Sat4
【ラ・リーガ シーズンプレビュー】ムバッペ加入の王者マドリーが大本命…久保建英に加え、浅野拓磨が初参戦
2024-25シーズンのラ・リーガが8月15日(木)に開幕を迎える。2023-24シーズンはジローナというダークホースが上位争いをかき回したが、最終的に2位以下に10ポイント以上の大差を付けたレアル・マドリーが2シーズンぶりの覇権奪還に成功した。迎える新シーズンは連覇を狙うレアル・マドリーを大本命に、新生バルセロナ、積極補強のアトレティコ・マドリーが王者の牙城崩しを狙う構図となりそうだ。(選手のIN&OUTは2024年8月14日時点) ◆昨季王者に超スーパースターが加入~レアル・マドリー~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20240814_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨シーズンはディフェンスラインを中心に多くのケガ人に悩まされながらも、イタリア人指揮官による傑出したチームマネジメントと新エースとなったMFベリンガムらの勝負強い活躍によって2シーズンぶり36度目のプリメーラ制覇を成し遂げたエル・ブランコ。加えて、チャンピオンズリーグ(CL)も制覇した絶対王者は今シーズンもタイトルレースの大本命だ。 今夏の移籍市場ではパリ・サンジェルマン(PSG)とフランス代表の絶対的エースであるFWキリアン・ムバッペが加入。昨季のベリンガム以上のスーパースターの一挙手一投足に注目が集まるところだ。さらに、国際移籍が可能となる18歳を迎えたブラジルの新たな至宝であるFWエンドリッキも正式加入となり、FWヴィニシウス、FWロドリゴ、FWブラヒム・ディアスが並ぶ前線のユニットはFWホセルの退団で高さを失ったものの、世界屈指の陣容となった。 一方で、中盤とディフェンスラインではMFクロースの現役引退にカピタンのDFナチョが退団。開幕時点では明確な穴埋め補強は行われず、強烈な個性が並ぶ前線の組み合わせの難しさと共に若干の不安要素だ。とはいえ、負傷によって長期離脱を強いられた守護神クルトワ、DFミリトンがプレシーズンから稼働し、DFアラバも前半戦途中に復帰が見込まれ、レンタルバックのDFバジェホがバックアッパーとして計算できる働きを見せれば、何の問題もない。中盤に関しては世界屈指のオーガナイザーの不在に加え、開幕直前にヒザを痛めたMFカマヴィンガの状態はやや気がかりだが、MFチュアメニ、MFバルベルデを軸に、百戦錬磨のMFモドリッチやより中盤的な振る舞いが想定されるベリンガムらがしっかりとその穴を埋めるはずだ。 ユーロ、コパ・アメリカの影響で主力の合流が遅れ、昨季以上に序盤戦はシステム含め試行錯誤の戦いが予想されるが、最終的にはアンチェロッティ監督が現有戦力の最大値を引き出す最適解を見いだすはずだ。また、ムバッペの加入によって流れに関係なく“個”で試合を決められる選手が増えたことで、昨季以上に相手にとっては理不尽な形での勝ち方も目立つことになりそうだ。 ◆フリック新体制で覇権奪還狙う~バルセロナ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20240814_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 王者との実力差は否めないが、混迷の昨季を2位でフィニッシュした一昨季王者をマドリーの対抗とする。 連覇を狙った昨季はMFギュンドアン、DFカンセロ、FWフェリックスら実力者を積極補強も、戦術の要だったMFガビの長期離脱や主砲レヴァンドフスキの不振、守備力の大幅な低下によって苦戦。クラブと衝突したチャビ前監督の去就問題もあってスーペル・コパ・デ・エスパーニャ出場権確保が精いっぱいの低調な1年を過ごした。 捲土重来を期す新シーズンに向けては新監督探しが難航した末、前バイエルン、ドイツ代表指揮官のハンジ・フリック新監督を招へい。クラブ伝統のポゼッションスタイルから、より縦に速いモデルチェンジを図る。 移籍市場ではカンセロとフェリックスのレンタルバックに加え、カピタンのDFセルジ・ロベルト、DFマルコス・アロンソ、MFロメウといったバックアッパークラスのベテランが退団。代わってカンテラーノの昇格やDFエリック・ガルシアのレンタルバックと共にRBライプツィヒから元カンテラーノで、ユーロ得点王であるMFダニ・オルモが加入。現状では左ウイング起用がメインも、攻撃的ポジションすべてをカバーする多才なアタッカーの加入は大きい。 一方で、サイドバックや守備的MF、突破力のあるウイングとその他の補強ポジションは意中のアスレティック・ビルバオFWニコ・ウィリアムズの獲得が絶望的な状況もあり、大きな不安要素だ。とりわけ、序盤戦ではDFアラウホ、MFガビ、MFペドリ、MFフレンキー・デ・ヨングらをケガで欠く形となり、エースのFWラミン・ヤマル、DFクバルシ、MFフェルミン・ロペスと共にMFカサド、MFベルナル、DFバジェといったカンテラーノのブレイクが必須。ここからの補強を含め、序盤戦の戦いが新生ブラウグラナのカギを握る。 ◆アルバレスらセンターラインに実力者を補強~アトレティコ・マドリー~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20240814_100_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季は4位フィニッシュも、大躍進で主力大量流出となった3位のジローナではなくアトレティコがマドリー、バルセロナの有力な対抗馬となる。 昨季は比較的地味目な補強にとどめ、継続路線を歩んだなかで課題の攻撃面に大きな改善が見受けられた一方、真骨頂である守備面の緩さやアウェイゲームでの深刻な勝負弱さによって上位に大きく水をあけられる形となった。 その反省を踏まえて新たな気持ちで臨む新シーズンに向けては前線を中心に積極補強を敢行中だ。終盤戦の失速とクラブとの関係悪化によってミランに旅立ったFWモラタ、FWデパイとベテランストライカーが去った前線には大枚を叩いてマンチェスター・シティからFWフリアン・アルバレス、ビジャレアルで昨季得点ランキング2位の23ゴールを挙げたFWセルロートを補強。 さらに、DFサビッチ、DFエルモソが去ったディフェンスラインにはレアル・ソシエダとスペイン代表で主軸を担うDFル・ノルマンを補強。MFサウールをセビージャに放出した中盤ではここに来て雲行きが怪しくなったチェルシーMFギャラガーか、バレンシアのMFハビ・ゲラの噂が出ており、少なくとも実力者1枚を獲得することになりそうだ。 新戦力が早々にフィットし、やや手薄なディフェンスラインに離脱者が出なければ、不安要素が大きいバルセロナを上回って王者の有力な対抗馬となる可能性は十二分にある。 ◆リーグの顔の一人となった久保に、浅野が初挑戦~ソシエダ、マジョルカ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20240814_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新シーズンのラ・リーガは3シーズンぶりに複数の日本人選手のプレーが見られることになりそうだ。レアル・ソシエダ3年目のMF久保建英に加え、ボーフムからフリートランスファーでマジョルカに加入したFW浅野拓磨がプリメーラ初挑戦となる。 ラ・レアル加入2年目となった昨季は自身初のCLの舞台でも存在感を放った一方、ラ・リーガでは1年目の35試合9ゴール7アシストを下回る、30試合7ゴール4アシストの数字にとどまった久保。とりわけ、後半戦はアジアカップ参戦やコンディション問題で本来のパフォーマンスを見せられなかった。 今夏の移籍市場では一時リバプール行きの可能性が取り沙汰されたが、ここに来て沈静化。現状では引き続きラ・レアルのエースとしてプレーする可能性が高い。トップ4返り咲きを狙う新シーズンに向けてチームでは前述のル・ノルマンに加えてMFメリーノの流出が濃厚。また、得点力不足解消へ必須のストライカー補強も進んでおらず、久保にはFWオヤルサバル、MFブライス・メンデスらと共に昨季以上に数字面での貢献が求められるところだ。また、MFスチッチやDFセルヒオ・ゴメスら新戦力との連携も早い段階で深めていきたい。 FW原大智以来となるプリメーラ初参戦の日本人選手となる浅野は、アギーレ監督から前オサスナのアラサテ新監督に監督交代した昨季15位のマジョルカに加入。前体制では[5-3-2(5-4-1)]の堅守速攻スタイルで戦っていたが、新指揮官はより攻撃的な[4-3-3]をメインシステムとしており、浅野は右ウイングでの起用が見込まれる。 プレシーズン2戦目で裏抜けからゴールを挙げており、持ち味のスピードはラ・リーガでも十分に通用するはずだ。また、チームにはFWムリキ、FWラリン、FWアブドンと屈強なセンターフォワードタイプが揃っており、昨季のボーフムでは1アシストにとどまったチャンスメイクで、アーリークロスや右サイドを深くえぐってのプルバックといった部分に磨きをかけたい。 ◆昨季のジローナのような台頭期待~オトラ・リーガ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/get20240814_100_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前述の3強、日本人所属クラブを除くオトラ・リーガは、いずれも移籍市場で苦戦を強いられているものの、昨季のミラクル・ジローナのような台頭を期待したい。 安定した戦いが期待できそうなのは、昨季5位のアスレティック・ビルバオと8位のビジャレアル。 昨季のコパ・デル・レイ王者であるアスレティックは、ユーロでの圧巻のパフォーマンスによってFWニコ・ウィリアムズにビッグクラブ行きが取り沙汰されるが、現状では残留を決断した模様。兄イニャキ、昨季ブレイクしたFWグルセタ、MFサンセトや新戦力FWジャロと攻撃陣にはタレントが揃う。ユーロ後に手術を行った守護神ウナイ・シモンの序盤戦不在は懸念材料も、ヨーロッパの争いに絡んでくることは間違いない。 昨季途中就任のマルセリーノ監督の下で8位フィニッシュのビジャレアルでは守護神ヨルゲンセン、主砲セルロートに加え、DFクエンカやMFトリゲロスらが退団。代わってFWアジョセ・ペレス、DFカンブワラ、FWニコラ・ペペ、DFセルジ・カルドナらを補強。大幅なスカッド刷新に踏み切った。ただ、ユーロ&パリ五輪制覇に貢献したMFバエナやエースFWジェラール・モレノ、MFパレホらは健在で、長期離脱明けのFWピノが問題なく試合に絡めれば、アスレティック同様に上位争いに絡むはずだ。 昨季は堂々の優勝争いの主役を演じ、クラブ史上初のCL出場権獲得に成功したジローナだが、今季はCLとの二足の草鞋を履くなかで難しい戦いが予想される。今夏の移籍市場ではピチーチ賞獲得のFWドフビク、司令塔のMFアレイシ・ガルシアに加え、DFヤン・コウト、エリック・ガルシア、FWサヴィオのレンタル組が退団し、絶対的な主力5人が流出した。もちろん、その代役としてパリ五輪金メダルに貢献したFWアベル・ルイス、元主力MFロメウ、FWブライアン・ヒル、DFクレイチ、MFファン・デ・ベークらを補強。ただ、スケールダウンは否めず、フィットへの時間や過密日程のなかで昨季同等のパフォーマンスは望めない。ある意味でミチェル監督には昨季以上の手腕が求められるところだ。 昨季7位のベティス、14位のセビージャのアンダルシア両雄に、9位のバレンシアという名門3クラブは今季もどっちに転ぶかわからない不透明な状況だ。 ペジェグリーニ監督の下で継続路線を歩むベティスだが、慢性的な財政問題によって今夏もアジョセ・ペレス、DFペッセージャ、FWウィリアン・ジョゼ、MFギド・ロドリゲス、DFミランダといった主力が相次いで流出。DFディエゴ・ジョレンテ、DFリカルド・ロドリゲスら経験豊富な選手の獲得は大きいが、開幕時点で得点源となるセンターフォワードが不在となっており、MFイスコら能力が高い2列目を活かしつつ決定力のある長身ストライカーの確保は急務だ。 一方、セビージャは前ラス・パルマスのピミエンタ新監督の下で捲土重来のシーズンに臨む。今夏の移籍市場ではDFセルヒオ・ラモスの退団、主砲エン=ネシリの移籍を含め大幅なスカッド刷新が進行中。そのなかでFWイヘアナチョ、サウール、MFサンビ・ロコンガ、FWエジュケらが加入。サウールはある程度戦力として計算できるが、イヘアナチョ、サンビ・ロコンガのプレミアリーグ組が苦戦を強いられれば、昨季同様に難しいシーズンとなるかもしれない。 ルベン・バラハ監督の下で戦力面を考えれば、まずまずの9位フィニッシュとなったバレンシアはここまで比較的静かな夏を過ごす。主力クラスに流出はなく、前線にFWラファ・ミル、FWダニ・ゴメスを獲得。ただ、守護神ママルダシュヴィリ、ハビ・ゲラを移籍市場閉幕までに死守できるかで、今季の戦いが大きく変わる。 降格したカディス、アルメリア、グラナダに代わって昇格したのはレガネス、バジャドリー、エスパニョールの3クラブ。いずれもしっかりとしたプレーモデルを持って昨季のセグンダ・ディビシオンのタフな戦いを制した好チームだが、プリメーラの戦いに向けてはあくまで身の丈の補強にとどまっており、ボトムハーフのライバル次第ではあるものの、残留争いを主戦場とする可能性が高い。 2024.08.14 19:00 Wed5