昨季からフル稼働で「疲れはもちろんある」と語る浦和DF酒井宏樹、有観客での初戦に意気込み「パワーに変えてやっていきたい」

浦和レッズの日本代表DF酒井宏樹が、メディアのオンライン取材で、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選について語った。

9月からスタートするカタールW杯アジア最終予選。日本代表は、30日から集合しトレーニングキャンプを開始する。

初戦はホームで9月2日に行われるオマーン代表との一戦。2018年のロシアW杯アジア最終予選では、UAE代表相手に初戦で敗戦。初戦で敗れたチームがW杯に行けないという悪いジンクスもある中、その後は勝利してなんとか本大会に出場。ベスト16の成績を残していた。
その緊張感高まる試合を前に、日本代表はオンラインでのメディア取材を実施。今夏フランスでの戦いを終え、Jリーグへと復帰した酒井が、国内組として臨む代表活動について語った。

酒井はドイツ、フランスでプレー。マルセイユとの契約が残っていながら、浦和へと加入しJリーグへ復帰した。その酒井はヨーロッパでのシーズンを終え、オーバーエイジとして東京オリンピックに参加。その後、浦和へと合流してJリーグの試合に出ている。

コンディションについては「疲れはもちろんあります。でも試合に出られていることは幸せなので、しっかり求められているうちは全力でやりたいです」とコメント。「疲れているのは事実なので、試合の日まで疲れが残らないように全力でケアしています」と語り、日本代表の試合に向けてコンディションを整えていると語った。

今夏はFW大迫勇也もヴィッセル神戸へと復帰。JリーグからW杯を目指すことになるが、これまではJリーグ復帰後にW杯で活躍できた選手はいない状況だ。

しかし酒井は「僕自身はそういう考えは全くなかったです。Jリーグでプレーしたくて移籍して、Jリーグで活躍するためにどう言うのかを考えてプレーしています」とコメント。「今代表に還元するということは考えていなくて、Jリーグで活躍することを考えていますので、1年後にわかるかなと思います」とコメント。クラブではクラブに貢献すること、代表では代表に貢献することを考えていると語った。

また「代表とチームは戦術も選手も違うので、チームの自分を持ってきたら代表にはマッチしないです。それを切り替えられることが代表選手の能力だと思います」と語り、「それを切り替えていきたいですし、そういうマインドでやってきています」と、チームと代表は別で考えてやりたいと語った。

酒井にとっては2018年のロシアW杯に向けた最終予選に続いて、主軸としてプレーすることが予想される今回の最終予選。気をつけたい部分については「スタートダッシュは確実にしたいです。最初のホームでの勝ち点3がスイッチになると思います」とコメント。「前回は自分から追い込んでいってしまったし、今回はそうならないように前回以上に気を引き締めてやっていきたいです」と語った。

前回の最終予選では前述の通り初戦のUAE戦で敗戦。黒星スタートとなったが当時の心境については「観ている方もそうだと思いますが、やっている僕らもまさかという結果になってしまいました。翌日になって大変なことをしたと痛感しました。その時以上の責任感と集中力を持っています」と語り、今回の初戦に懸ける思いは強いと語った。

その初戦の相手オマーンの印象は「中東勢の国々のクオリティが年々上がっています。アジアカップでも常に接戦で、勝ちましたけどどっちが勝ってもおかしくない試合が続いています。リスペクトしながらしっかり勝てるようにチーム全員でやっていきたいと思います」と語り、拮抗した試合になると予想しながらも、しっかりと勝ちたいとした。

また気をつけるべきことについては「メンバーみんなが集まっていないこともありますし、監督も含めて戦術スタッフも含めて試合にどう臨んでいくかをやっていくと思います」とコメント。「勝負事なので負けることもありますし、勝つことが求められるのでそこは絶対ですが、そこばっかりはわからないです」と語り、しっかりと準備しながらも、気をつけるべきことは試合にならないとわからないとした。

難しさについても「緊張感や責任感は2次予選とは比較にならないぐらい上がるので、そこへのメンタルのコントロールやチームの持っていき方は大事になると思います」とコメント。今回はサポーターも入ることから「今回も5000人が入ってくれることはありがたいですし、それをパワーに変えてやっていきたいです」と後押しとしたいと語った。