【プレミア注目プレビュー】C・ロナウド移籍報道に揺れたシティが崖っぷちのアーセナルと激突
2021.08.28 12:00 Sat
プレミアリーグ第3節、マンチェスター・シティvsアーセナルが、日本時間28日20:30にエティハド・スタジアムでキックオフされる。ユベントスFWクリスティアーノ・ロナウドの移籍報道に揺れた昨季王者と、開幕無得点連敗で崖っぷちのガナーズによる注目のビッグマッチだ。トッテナムとの開幕戦を落としたシティだが、昨季のチャンピオンシップ(イングランド2部)王者のノリッジと対峙したホーム開幕戦ではMFグリーリッシュの加入後初ゴールなど大量5ゴールを挙げて完勝を収めた。昨季から幾度となく取り組んでいるFWフェラン・トーレスの最前線起用、FWガブリエウ・ジェズスの右ウイング起用と世界屈指の智将によるバージョンアップの試みが見事にハマり、実り多き今季公式戦初勝利となった。
一方で、31日に閉幕を迎える移籍市場では目玉補強の1人だったトッテナムFWケインの獲得に失敗。さらに、今夏のユベントス退団を希望するC・ロナウドの電撃加入の可能性が報じられたが、細かな経緯は不明も最終的に手を引いた結果、宿敵マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が決定。ここまでストライカー補強が不調に終わり、クラブ、ファンにとってやきもきする状況が続く。今後新ストライカーの補強を行うかは不明だが、チームとしてはきっちりアーセナルを叩いて周囲の雑音を封じ込めたいところだ。
対するアーセナルは昇格組ブレントフォード相手の開幕戦に続き、前節はチェルシー相手に0-2で完敗。無得点での開幕連敗はクラブワーストとなり、新型コロナウイルス感染者や負傷者を盛んに言い訳の材料に使うアルテタ監督に対する風当たりは日増しに強くなっている。
25日に行われたEFLカップ2回戦ではチャンピオンシップのWBAを相手に最終ラインを除きほぼ主力を起用し、FWオーバメヤンのハットトリックの活躍などで大量6ゴールを奪って圧勝。待望の今シーズンの初得点及び初勝利を手にした。ただ、対戦相手のWBAは直前のリーグ戦から先発全員を入れ替えた上、その内の6人をトップチームデビューさせた実質U-23チームであり、その点を差し引いて考えるべきだ。
なお、古巣対戦となるアルテタ監督はここまでシティとリーグ戦3試合を戦っており、その戦績は3戦全敗。さらに、その3試合ではいずれも無得点に終わっている。今回の一戦では大きな壁となっている恩師グアルディオラ率いるチーム相手にリーグ戦初ゴールを奪い、今季初得点と初白星を得ることができるか…。
◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽マンチェスター・シティ予想スタメン

GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ルベン・ディアス、ラポルテ、カンセロ
MF:ベルナルド・シウバ、ロドリ、ギュンドアン
FW:ガブリエウ・ジェズス、フェラン・トーレス、グリーリッシュ
負傷者:MFデ・ブライネ、フォーデン
出場停止者:DFメンディ(クラブ独自)
公式な意味での出場停止者はいないが、複数の強姦容疑で起訴されたメンディがクラブ独自の判断で出場停止となる。負傷者に関しては引き続きデ・ブライネ、フォーデンが欠場となる。
スタメンに関しては大勝したノリッジ戦のメンバーを継続すると見るが、ストーンズ、ジンチェンコ、フェルナンジーニョ、スターリング、マフレズという実力者をスタメンで起用する可能性も十分にある。また、前線に関してはメンバー選考と共に、各選手の配置にも注目が集まるところだ。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

GK:レノ
DF:チャンバース、ホールディング、パブロ・マリ、ティアニー
MF:サンビ・ロコンガ、ジャカ
MF:サカ、ウーデゴール、スミス・ロウ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFガブリエウ、ホワイト、MFトーマス、FWエンケティア
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはコロナからの快復を目指すホワイトに加え、マッチフィットネスに問題を抱えるガブリエウら3選手に欠場の可能性がある。一方、チェルシー戦で負傷交代したティアニーやWBA戦で軽傷を負ったサカは問題なく可能だ。
スタメンに関しては前節のチェルシー戦をベースに、右サイドバックはセドリックからチャンバース、ペペとマルティネッリに替えてウーデゴールとオーバメヤンの起用が見込まれる。これに伴い、サカが右ウイング、スミス・ロウが左ウイングに配置を変えることになりそうだ。
また、各選手のコンディション次第ではラカゼットが最前線、オーバメヤンを左ウイング、ペペをスタートから起用する可能性もありそうだ。システムに関しては[4-2-3-1]が濃厚だが、公式戦の対戦で唯一勝利した際に採用した[3-4-3]への変更も考えられる。
★注目選手
◆マンチェスター・シティ:FWガブリエウ・ジェズス

シティの注目プレーヤーは“希望ポジション”で輝きを放つジェズスだ。シティ加入以降、長らくFWセルヒオ・アグエロの後継者としてセンターフォワードでの起用が続いたブラジル代表FWだが、ポストワークや決定力の部分で課題も多く、クラブに新ストライカー獲得の噂が出るたびに放出候補に挙がってきた。今夏も最終的に破談に終わったケイン、C・ロナウドの獲得の噂も出ていた中、交換要員としての退団の可能性が取り沙汰されていた。
しかし、先日にイギリス『デイリー・メール』が伝えたところによれば、ジェズスは今シーズンの開幕前にグアルディオラ監督に対して、自身の希望ポジションがウイングであることを伝えていたという。そして、スペイン人指揮官は直近のノリッジ戦においてブラジル代表でもプレーする右ウイングでの起用を決断すると、その起用に応えたジェズスは2アシストを含め攻守両面で絶大な輝きを放ち、自らの力で移籍報道に終止符を打った格好だ。
ストライカー補強の不調もあり、ジェズスが今後も継続的にウイングで起用されるかは不明だが、意中のポジションで覚醒の予感漂わせる24歳は、難敵ティアニーとの対峙が予想されるアーセナル戦において攻守両面で決定的な仕事が期待されるところだ。
◆アーセナル:MFマルティン・ウーデゴール

アーセナルの注目プレーヤーは再デビューを飾ったばかりのノルウェー人司令塔。今年1月にレアル・マドリーからレンタル加入し、新司令塔として絶大な存在感を放ったウーデゴール。契約に買い取りオプションが含まれていなかったこともあり、今夏一度は保有元にレンタルバックしたが、新指揮官アンチェロッティの構想に入ることができず。そういった中、熱烈なラブコールを送り続けてきた、“沈みかけの船”とも揶揄される古巣に退路を断って復帰することになった。
スペイン人指揮官が現役時代に背負っていた8番を与えられるなど、大きな期待を背負う攻撃的MFは、再デビュー戦となったWBA戦では超絶技巧を駆使したラストパスでサカのゴールを演出し、早速存在感を示した。
アルテタ監督の偏った戦術もあり、サカやスミス・ロウの個人技、ティアニーの高速クロス以外に攻め手が乏しい攻撃に新たなアイデアをもたらすことが期待されるウーデゴールだが、今回のシティ戦に関しては持ち味の一つであるアグレッシブさと賢さを併せ持つ守備面の貢献。カウンターの起点となる仕事が求められる。
一方で、31日に閉幕を迎える移籍市場では目玉補強の1人だったトッテナムFWケインの獲得に失敗。さらに、今夏のユベントス退団を希望するC・ロナウドの電撃加入の可能性が報じられたが、細かな経緯は不明も最終的に手を引いた結果、宿敵マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が決定。ここまでストライカー補強が不調に終わり、クラブ、ファンにとってやきもきする状況が続く。今後新ストライカーの補強を行うかは不明だが、チームとしてはきっちりアーセナルを叩いて周囲の雑音を封じ込めたいところだ。
25日に行われたEFLカップ2回戦ではチャンピオンシップのWBAを相手に最終ラインを除きほぼ主力を起用し、FWオーバメヤンのハットトリックの活躍などで大量6ゴールを奪って圧勝。待望の今シーズンの初得点及び初勝利を手にした。ただ、対戦相手のWBAは直前のリーグ戦から先発全員を入れ替えた上、その内の6人をトップチームデビューさせた実質U-23チームであり、その点を差し引いて考えるべきだ。
コロナから快復したオーバメヤン、FWラカゼット、再デビューを飾ったMFウーデゴールと役者が揃った中で臨む今回のビッグマッチではチームとしての真価が試されることになる。
なお、古巣対戦となるアルテタ監督はここまでシティとリーグ戦3試合を戦っており、その戦績は3戦全敗。さらに、その3試合ではいずれも無得点に終わっている。今回の一戦では大きな壁となっている恩師グアルディオラ率いるチーム相手にリーグ戦初ゴールを奪い、今季初得点と初白星を得ることができるか…。
◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽マンチェスター・シティ予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ルベン・ディアス、ラポルテ、カンセロ
MF:ベルナルド・シウバ、ロドリ、ギュンドアン
FW:ガブリエウ・ジェズス、フェラン・トーレス、グリーリッシュ
負傷者:MFデ・ブライネ、フォーデン
出場停止者:DFメンディ(クラブ独自)
公式な意味での出場停止者はいないが、複数の強姦容疑で起訴されたメンディがクラブ独自の判断で出場停止となる。負傷者に関しては引き続きデ・ブライネ、フォーデンが欠場となる。
スタメンに関しては大勝したノリッジ戦のメンバーを継続すると見るが、ストーンズ、ジンチェンコ、フェルナンジーニョ、スターリング、マフレズという実力者をスタメンで起用する可能性も十分にある。また、前線に関してはメンバー選考と共に、各選手の配置にも注目が集まるところだ。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:チャンバース、ホールディング、パブロ・マリ、ティアニー
MF:サンビ・ロコンガ、ジャカ
MF:サカ、ウーデゴール、スミス・ロウ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFガブリエウ、ホワイト、MFトーマス、FWエンケティア
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはコロナからの快復を目指すホワイトに加え、マッチフィットネスに問題を抱えるガブリエウら3選手に欠場の可能性がある。一方、チェルシー戦で負傷交代したティアニーやWBA戦で軽傷を負ったサカは問題なく可能だ。
スタメンに関しては前節のチェルシー戦をベースに、右サイドバックはセドリックからチャンバース、ペペとマルティネッリに替えてウーデゴールとオーバメヤンの起用が見込まれる。これに伴い、サカが右ウイング、スミス・ロウが左ウイングに配置を変えることになりそうだ。
また、各選手のコンディション次第ではラカゼットが最前線、オーバメヤンを左ウイング、ペペをスタートから起用する可能性もありそうだ。システムに関しては[4-2-3-1]が濃厚だが、公式戦の対戦で唯一勝利した際に採用した[3-4-3]への変更も考えられる。
★注目選手
◆マンチェスター・シティ:FWガブリエウ・ジェズス

Getty Images
シティの注目プレーヤーは“希望ポジション”で輝きを放つジェズスだ。シティ加入以降、長らくFWセルヒオ・アグエロの後継者としてセンターフォワードでの起用が続いたブラジル代表FWだが、ポストワークや決定力の部分で課題も多く、クラブに新ストライカー獲得の噂が出るたびに放出候補に挙がってきた。今夏も最終的に破談に終わったケイン、C・ロナウドの獲得の噂も出ていた中、交換要員としての退団の可能性が取り沙汰されていた。
しかし、先日にイギリス『デイリー・メール』が伝えたところによれば、ジェズスは今シーズンの開幕前にグアルディオラ監督に対して、自身の希望ポジションがウイングであることを伝えていたという。そして、スペイン人指揮官は直近のノリッジ戦においてブラジル代表でもプレーする右ウイングでの起用を決断すると、その起用に応えたジェズスは2アシストを含め攻守両面で絶大な輝きを放ち、自らの力で移籍報道に終止符を打った格好だ。
ストライカー補強の不調もあり、ジェズスが今後も継続的にウイングで起用されるかは不明だが、意中のポジションで覚醒の予感漂わせる24歳は、難敵ティアニーとの対峙が予想されるアーセナル戦において攻守両面で決定的な仕事が期待されるところだ。
◆アーセナル:MFマルティン・ウーデゴール

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーは再デビューを飾ったばかりのノルウェー人司令塔。今年1月にレアル・マドリーからレンタル加入し、新司令塔として絶大な存在感を放ったウーデゴール。契約に買い取りオプションが含まれていなかったこともあり、今夏一度は保有元にレンタルバックしたが、新指揮官アンチェロッティの構想に入ることができず。そういった中、熱烈なラブコールを送り続けてきた、“沈みかけの船”とも揶揄される古巣に退路を断って復帰することになった。
スペイン人指揮官が現役時代に背負っていた8番を与えられるなど、大きな期待を背負う攻撃的MFは、再デビュー戦となったWBA戦では超絶技巧を駆使したラストパスでサカのゴールを演出し、早速存在感を示した。
アルテタ監督の偏った戦術もあり、サカやスミス・ロウの個人技、ティアニーの高速クロス以外に攻め手が乏しい攻撃に新たなアイデアをもたらすことが期待されるウーデゴールだが、今回のシティ戦に関しては持ち味の一つであるアグレッシブさと賢さを併せ持つ守備面の貢献。カウンターの起点となる仕事が求められる。
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