王者ブラジルが大会連覇に王手! メキシコとのPK戦を制して決勝進出《東京オリンピック》
2021.08.03 19:55 Tue
東京オリンピックの準決勝、U-24メキシコ代表vsU-24ブラジル代表が3日に県立カシマサッカースタジアムで行われ、0-0で120分の戦いが終了。その後、PK戦を4-1で制したブラジルの2大会連続の決勝進出が決まった。
日本と同じグループAを2位通過したメキシコは、準々決勝で韓国に6-3の快勝を収め、金メダルを獲得したロンドン五輪以来のベスト4進出を果たした。そのロンドン五輪で破ったブラジルとのファイナル進出を懸けた大一番では左サイドバックをサンチェスからアングロに入れ替えた以外、同じメンバーを起用した。
一方、グループDを首位通過したブラジルは、準々決勝でエジプト相手に思わぬ苦戦を強いられたが、マテウス・クーニャのゴールを最後まで守り抜き1-0のスコアで4強入りを決めた。大会連覇に向けた大きな障害となる難敵相手の一戦ではクーニャに代えてパウリーニョを起用した以外、同じメンバーを起用した。
メキシコがマルティンを最前線に配した[4-2-3-1]、ブラジルがリシャルリソンを1トップに配置した[4-2-3-1]の布陣で臨んだ中、超過密日程による連戦の疲労を感じさせないアグレッシブな攻防が序盤から繰り広げられていく。
ボールの主導権は地力で勝るブラジルが握ったものの、メキシコもボールを奪えば、鋭いトランジションでサイドの深い位置を取ってカウンターから一気に相手ゴール付近まで侵攻していく。
さらに、一連の攻撃で流れを手にしたブラジルは20分にもダニエウ・アウベスのボックス内でのマイナスの落としに反応したアントニーが得意の左足を振っていくが、グラウンダーのシュートはGKオチョアが難なくセーブ。続く23分にはボックス手前左の好位置で得たFKを今大会最年長38歳のダニエウ・アウベスが直接狙うが、36歳守護神が見事な反応ではじき出した。
以降も押し込み続けるブラジルは28分、ボックス内でルーズボールに反応したドウグラス・ルイスがエスキベルと交錯。主審は一度ブラジルにPKを与えたが、倒れ方がやや大げさだったこともありオンフィールドレビューが入ると、一転してノーファウルの判定となった。
この判定をキッカケに試合は徐々にメキシコが押し返していく展開に。なかなかフィニッシュまで持ち込めない状況が続いていたメキシコだが、前半終盤の40分過ぎにはアントゥナのラストパスに反応したロモが枠を捉えたシュートでGKサントスのファインセーブを強いると、45分にもコルドバからの浮き球パスに抜け出したアントゥナに絶好機が訪れるが、ここはGKサントスと相手DFの身体を張ったゴールカバーに阻まれた。
全体的にはブラジルペースも決定機の数ではほぼ互角となった前半を経て試合は後半に突入。メキシコはエスキベルを下げて韓国戦を出場停止で欠場していたオスカル・ロドリゲスをハーフタイム明けに投入し、より攻撃的な戦い方にシフトした。
後半も引き続きブラジルがボールを握る状況が続くものの、守備面でしっかりとアジャストしたメキシコがコンパクト且つタイトな守備で前半のようにアタッカー陣に自由を与えず。ただ、攻撃が停滞気味となったことで、62分にはアントゥナを下げて切り札の10番ライネスをピッチへ送り込んだ。
一方、後半に入って攻撃のリズムを作れなくなったブラジルも67分にパウリーニョ、72分にクラウジーニョを下げてマルティネッリ、ヘイニエルとフレッシュなアタッカーの投入で攻撃の活性化を図る。
後半半ばから終盤にかけては球際のバトルばかりが強調される膠着状態に。82分には右サイドで押し込んだブラジルがダニエウ・アウベスの正確なクロスから絶好機を演出するが、リシャルリソンのヘディングシュートは左ポストの内側を叩く。さらに、こぼれに反応したリシャルリソンがすかさず中央へ折り返すが、味方には合わず。
さらに、0-0のまま突入した後半アディショナルタイムには波状攻撃から鋭い縦への仕掛けを見せたヘイニエルがボックス左ゴールライン際から際どい折り返しを入れるが、これもDFの身体を張ったブロックに阻まれ、90分間での決着とはならず。
共に今大会初の延長戦に挑んだ中、互いにフレッシュな選手をピッチに送り込むが、疲労による身体の重さが顕著で決定機はおろかフィニッシュまで持ち込むことができず。決着はPK戦に委ねられることになった。
そのPK戦では先攻のブラジルがGKオチョアにすべてコースを読まれたものの、ダニエウ・アウベス、マルティネッリ、ブルーノ・ギマランイス、ヘイニエルの4人全員が成功。一方、後攻のメキシコは1人目のエドゥアルド・アギーレの左を狙ったシュートがGKサントスに完璧にセーブされると、2人目のバスケスもサントスにコースを読まれた結果、シュートを左ポストに当ててしまい、痛恨の連続失敗。3人目のロドリゲスが唯一決めたものの、あと一歩及ばず。
そして、ロンドン五輪決勝のリベンジを果たしたブラジルが苦しみながらも2大会連続の金メダル獲得に大きく前進した。
なお、大会連覇に王手をかけたブラジルは7日に横浜国際総合競技場で開催される決勝戦で、U-24日本代表vsU-24スペイン代表の勝者と金メダルを懸けて激突する。
破れたメキシコは6日に埼玉スタジアム2002で開催される3位決定戦で前述の敗者と銅メダルを懸けて対戦する。
U-24メキシコ代表 0-0(PK:1-4) U-24ブラジル代表
日本と同じグループAを2位通過したメキシコは、準々決勝で韓国に6-3の快勝を収め、金メダルを獲得したロンドン五輪以来のベスト4進出を果たした。そのロンドン五輪で破ったブラジルとのファイナル進出を懸けた大一番では左サイドバックをサンチェスからアングロに入れ替えた以外、同じメンバーを起用した。
メキシコがマルティンを最前線に配した[4-2-3-1]、ブラジルがリシャルリソンを1トップに配置した[4-2-3-1]の布陣で臨んだ中、超過密日程による連戦の疲労を感じさせないアグレッシブな攻防が序盤から繰り広げられていく。
ボールの主導権は地力で勝るブラジルが握ったものの、メキシコもボールを奪えば、鋭いトランジションでサイドの深い位置を取ってカウンターから一気に相手ゴール付近まで侵攻していく。
互いに決定機まであと一歩という状況が続いた中、14分にはブラジルに最初の決定機。左ウイングのパウリーニョの抜け出しを起点にボックス付近で細かくパスを繋ぎ、ボックス左でフリーのアラーナにボールが渡る。ここでアラーナはファーにポジションを取った味方へのクロスを選択せず、果敢に左足を振っていくが、ややコースが甘くなったシュートはGKオチョアの好守に阻まれた。
さらに、一連の攻撃で流れを手にしたブラジルは20分にもダニエウ・アウベスのボックス内でのマイナスの落としに反応したアントニーが得意の左足を振っていくが、グラウンダーのシュートはGKオチョアが難なくセーブ。続く23分にはボックス手前左の好位置で得たFKを今大会最年長38歳のダニエウ・アウベスが直接狙うが、36歳守護神が見事な反応ではじき出した。
以降も押し込み続けるブラジルは28分、ボックス内でルーズボールに反応したドウグラス・ルイスがエスキベルと交錯。主審は一度ブラジルにPKを与えたが、倒れ方がやや大げさだったこともありオンフィールドレビューが入ると、一転してノーファウルの判定となった。
この判定をキッカケに試合は徐々にメキシコが押し返していく展開に。なかなかフィニッシュまで持ち込めない状況が続いていたメキシコだが、前半終盤の40分過ぎにはアントゥナのラストパスに反応したロモが枠を捉えたシュートでGKサントスのファインセーブを強いると、45分にもコルドバからの浮き球パスに抜け出したアントゥナに絶好機が訪れるが、ここはGKサントスと相手DFの身体を張ったゴールカバーに阻まれた。
全体的にはブラジルペースも決定機の数ではほぼ互角となった前半を経て試合は後半に突入。メキシコはエスキベルを下げて韓国戦を出場停止で欠場していたオスカル・ロドリゲスをハーフタイム明けに投入し、より攻撃的な戦い方にシフトした。
後半も引き続きブラジルがボールを握る状況が続くものの、守備面でしっかりとアジャストしたメキシコがコンパクト且つタイトな守備で前半のようにアタッカー陣に自由を与えず。ただ、攻撃が停滞気味となったことで、62分にはアントゥナを下げて切り札の10番ライネスをピッチへ送り込んだ。
一方、後半に入って攻撃のリズムを作れなくなったブラジルも67分にパウリーニョ、72分にクラウジーニョを下げてマルティネッリ、ヘイニエルとフレッシュなアタッカーの投入で攻撃の活性化を図る。
後半半ばから終盤にかけては球際のバトルばかりが強調される膠着状態に。82分には右サイドで押し込んだブラジルがダニエウ・アウベスの正確なクロスから絶好機を演出するが、リシャルリソンのヘディングシュートは左ポストの内側を叩く。さらに、こぼれに反応したリシャルリソンがすかさず中央へ折り返すが、味方には合わず。
さらに、0-0のまま突入した後半アディショナルタイムには波状攻撃から鋭い縦への仕掛けを見せたヘイニエルがボックス左ゴールライン際から際どい折り返しを入れるが、これもDFの身体を張ったブロックに阻まれ、90分間での決着とはならず。
共に今大会初の延長戦に挑んだ中、互いにフレッシュな選手をピッチに送り込むが、疲労による身体の重さが顕著で決定機はおろかフィニッシュまで持ち込むことができず。決着はPK戦に委ねられることになった。
そのPK戦では先攻のブラジルがGKオチョアにすべてコースを読まれたものの、ダニエウ・アウベス、マルティネッリ、ブルーノ・ギマランイス、ヘイニエルの4人全員が成功。一方、後攻のメキシコは1人目のエドゥアルド・アギーレの左を狙ったシュートがGKサントスに完璧にセーブされると、2人目のバスケスもサントスにコースを読まれた結果、シュートを左ポストに当ててしまい、痛恨の連続失敗。3人目のロドリゲスが唯一決めたものの、あと一歩及ばず。
そして、ロンドン五輪決勝のリベンジを果たしたブラジルが苦しみながらも2大会連続の金メダル獲得に大きく前進した。
なお、大会連覇に王手をかけたブラジルは7日に横浜国際総合競技場で開催される決勝戦で、U-24日本代表vsU-24スペイン代表の勝者と金メダルを懸けて激突する。
破れたメキシコは6日に埼玉スタジアム2002で開催される3位決定戦で前述の敗者と銅メダルを懸けて対戦する。
U-24メキシコ代表 0-0(PK:1-4) U-24ブラジル代表
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